- 中絶薬っていったいどんな薬?
- 経口中絶薬の費用や副作用について
あまり口にしたくない言葉ではありますが、中絶をするには一般的には手術で行われます。
中絶薬とは、経口摂取で中絶することができるのです。
中絶薬っていったいどんな薬?

中絶薬は、日本では医薬品としての承認は受けていません。
中絶薬とは?
中絶薬とは、妊娠初期(最終生理が始まってから49日以内)に経口摂取することで、妊娠を終わらせることができる薬です。
一般的なものでは、ミフェプリストン、もしくは、RU486があり、妊娠を継続するために必要なホルモン(プロゲステロン)の作用を止める働きがあります。
子宮収縮作用のあるほかの医薬品をいっしょに使用することで、自然流産に近いかたちで中絶させるものだそう。
この中絶薬、アメリカやフランスなど、先進国60ヵ国で使用されているものなんですが、日本での使用は今のところ承認されていないんです。
ですので、日本での中絶は手術のみで行われます。
日本での使用が認められていない理由とは
まず、日本では、妊娠中の女子を含んだ指定医師以外の者が、薬物やその他の方法で堕胎する行為は、刑法で罪に問われることになります。
そして、健康被害を引き起こすおそれがあるという理由もあります。
膣からの出血や重大な感染症などの心配があるのです。
ネット通販では購入ができる場合も
先ほどお話したように、国内では承認されていない薬なので、日本国内では販売も処方もすることは禁じられています。
ですが、インターネットを通じで販売許可をしている国から安易に購入できてしまうのが実状で、平成16年に厚生労働省は、注意喚起を行うとともに、医師の処方や指示書など必要な手続きを行った場合のみ購入が可能となりました。
それでもインターネットで安易に購入して、代金を振り込んだのに業者と音信不通になってしまったなどの相談がよく寄せられているそうです。
海外のサイトのため、注文はできたけれど、問い合わせやキャンセルなどの手続きの仕方がわからなかったという声もちらほらありました。
医療機関を受診せずに、中絶薬を購入して使用することは、法律に触れることになるので覚えておきましょう。
通販での口コミは?
中絶薬の通販の口コミを探してみたのですが、参考になるような口コミを見つけることはできませんでした。
使用に制限のある薬ですしなにより中絶するということは、事情があってのことでしょうから、もし中絶薬を購入して使用したとしても、ほかの薬のようにどうだったなんて話したくないと思いますよね。
ただ、副作用については見つけることができましたので、それについてはお話していこうと思います。
市販の経口中絶薬、費用や副作用は?
中絶薬の費用や副作用などについて、まとめてみようと思います。
中絶薬の費用
- 妊娠初期:8~15万円
- 妊娠中期:20~50万円
もちろん、クリニックによって違いはありますが、だいたいこのくらいの金額で手術を受けることができます。
基本的には、健康保険適用外なので、全額自己負担となります。
一方、中絶薬はというと、約1万円前後となっています。
手術の場合も多少のリスクはありますし、金額も大きいですから、1万円で済むなら。。。と思う人もいるかもしれませんね。
中絶薬の副作用はあるの?
先ほどお話したように、膣からの出血や重大な感染症など、健康被害を及ぼす場合もあります。
- 痙攣
- 出血
- 吐き気
- めまい
- 倦怠感
出血に関しては、2週間ほど続くようですが、重篤な場合に痙攣や出血が1ヵ月以上も続いたという報告もあります。
症状が続くと、専門医に治療が手術が必要となる場合もあり、最悪の場合は命を落とす危険もあります。
粗悪品や偽物も出回っている
インターネットで簡単に購入できてしまう中絶薬ですが、その中でも、粗悪品や偽物が販売されていることも報告されています。
また、その薬のせいで、不妊になってしまう可能性も否定できません。
それに加えて、中絶薬を服用した100人に1人くらいの確率で、中絶の失敗や出血多量によって、産婦人科で手術を受けることにな可能性があります。
中絶薬を服用できないのは?
安易に使ってはいけない中絶薬ですが、つぎのような方は服用できないおそれがあります。
- 子宮外妊娠
- 子宮内避妊具を使用
- 副腎に障害がある
- ステロイド薬物の治療中の場合
- 異常出血がある
- 抗ぎ凝血剤を投与している
- ミフェプリストンなど薬に対してアレルギーがある
中絶薬の違法性をきちんと知っておこう
お金のかかる中絶手術に比べたら、費用もそれほどかからないし薬飲めば済むし。。。と思っている方もいるかもしれませんね。
実際に、中絶薬の個人輸入代行をうたっているサイトでも、安全性を強調していたり、「それなら買ってみよう」と安易に購入してしまうもの無理はないのかなと思ったりもします。
ただ何度もお話しているように、健康被害を及ぼす心配がある薬です。
使用が許可されているアメリカでも、一定の資格を満たす医師のみが使用できる薬とし、インターネットや個人輸入での購入はしないようにと注意喚起を行っています。
また、数多くの被害が報告されているといいます。
健康被害を及ぼすおそれがあるということと、日本では承認されていない、また法に触れるおそれがあるということを十分に認識しておくことが大切です。
誤解を与えるようなサイトも多数
インターネットで販売しているサイトを見ると、このような言葉を目にします。
- 安全である
- 日本薬事局認可
- 税関対策のためにしっかりと梱包します
ウソと違法だということを認識しての表示ですよね。
中絶を望む場合は産婦人科へ
これまで何度もお話したように、違法性やからだへの影響、そして法に触れる可能性もあります。
中絶をしたいと思っても誰にも言えない、病院に行くのが怖い。。。そんな場合もあるかもしれませんね。
でも、安易に中絶薬に手を出すことだけはやめてください。からだへの負担が大きいこと、そのあとにどんな影響が出るわかりません。
産婦人科の先生と直接話をして、どうしたらいいのか相談に乗ってもらってください。それが、ご自身のからだにとっても、いちばんの選択になるかと思います。