- アキレス腱が硬い原因とは?
- アキレス腱断裂を防ぐストレッチ
アキレス腱が硬くなってしまうとねん挫など怪我をしやすくなってしまいます。
アキレス腱断はスポーツを行った場合に起こる場合もあれば、単に日常生活を送っていても突然起きることもあるぐらいで明日はあなたの身に起こるかもしれません、
ストレッチを行ってアキレス腱を柔らかくすることで、これを防ぐことができます。
アキレス腱が硬くなってしまうと、ふくらはぎ全体の硬さに繋がってしまい、その結果身体全体が硬くなってしまうこともあります。
このコラムではアキレス腱が硬い原因や、アキレス腱断裂を防ぐストレッチについてご紹介していきたいと思います。
アキレス腱が硬い原因とは?
アキレス健が硬くなってしまう主な原因は、アキレス健に負荷がかかってしまうことによります。
足部のアライメント異常
アキレス健がかたっくなってしまう原因の一つとして、足部のアライメント異常というのがあります。

「アライメント」というのは英語で直訳すると、並べる、整列、比較などの意味です。
この言葉だけ聞いても何のこっちゃと思ってしまいますが、これはようするにふくらはぎの中心ラインに対して、アキレス腱の中心がずれている異常ということになります。
この中心ラインがずれている、アライメント異常が起きている状態だと、アキレス腱の内側と外側にかかる負荷が変わってきます。
かかとが身体の内側に傾いている方向にずれている場合、アキレス腱の内側に大きな負荷がかかってしまいます。
このようにかかとが内側に傾いている状態を回内足といいうのですが、回内足の状態だとアキレス腱が硬くなってしまうというわけです。
足首の動きに制限がある場合
足首の動きに制限がある場合にも、アキレス腱は硬くなってしまいます。
歩行時に足が地面についたときに足首がしっかり動いていないと、足首が詰まってしまい、アキレス健に余計な負荷がかかってしまうのです。
これによって、上でご説明した足部のアライメント異常が起きてしまうという悪循環が起こります。
足部が不安定であること
足部が不安定な状態だと、これもアキレス腱が硬くなってしまう原因になります。
足部の筋力やバランスが不足している場合、片足に体重が乗った場合に、足が不安定なってぐらついてしまいます。
このときに、身体が転倒してしまわないように様々な部位の筋肉がそれを支えようとします。
このときふくらはぎの筋肉にも余計な負荷がかかってしまいます。
ふくらはぎの筋肉はアキレス健に繋がっていますのでこの影響でアキレス健にも力がかかってしまうことになります。
加齢もアキレス腱が硬くなる原因
アキレス腱が硬くなってしまう原因の一つとして、老化現象があります。
アキレス腱はコラーゲンでできています。
そのコラーゲンが加齢によってどんどん硬くなっていくために、アキレス腱も硬くなってしまうのです。

「年齢は足から来る」とは言いますが、アキレス腱も残念ながら老化によって衰えていってしまうのですね。
アキレス腱断裂を防ぐストレッチ
アキレス腱が硬いまま法してしまうとどうなるでしょうか?
炎症を招いてしまったり、アキレス腱断裂が起こってしまう可能性が高くなります。
またそれだけなく、足が疲れやすくなってしまったり、骨格が歪んでしまったりするのです。
普段運動をしていない方が、突然運動会などでダッシュしたりすると、アキレス腱を断裂して倒れてしまうこともあります。
アキレス腱が硬い状態のまま放置しておくとこういうことは起こりえますので、予防が必要なのです。

その予防の中でもストレッチをするというのはとても簡単な方法です。
それではアキレス腱を柔らかくするストレッチについてご紹介していきたいと思います。
アキレス腱を柔らかくするストレッチ1
はじめにご紹介するのは両足に同時におこなうことができるストレッチです。
床や畳だと滑ってしまうので、絨毯の上でやるとよいでしょう。この絨毯にまず両手と膝をつけます。
身体はまっすぐな状態にして行ってください。この状態でお尻を真上に突き上げます。
このとき、足はかかともつまさきも地面から浮かないようにぴったり地面に密着した状態にします。
下半身も 頭からお尻までのラインもまっすぐな直線になるように意識してください。
地面と身体がきれいな三角形を描くような形になっていれば正解です。この状態で10回ほど深呼吸をします。
息を吸うときに身体が伸びるのを感じ、息を吐くときには身体が縮むのを感じるはずです。

息を吸うときに同時に背筋を伸ばすようにするとより効果的にアキレス腱のストレッチが行えます。
アキレス腱を柔らかくするストレッチ2
次に片足ずつアキレス腱をストレッチする方法についてご説明します。
ただ、このストレッチは前屈したときに、手の指先が足の指先まで届く人でないと効果的に行うことができません。
まず、両足を伸ばし切った状態で床に座ります。ストレッチする方の脚を外側に開きます。
反対側の脚を膝から先を曲げて、さきほど伸ばし方の足のふくらはぎの裏にこちらの足の裏がついたような状態にします。
上半身の向きをストレッチする伸ばした足の方の向けます。両手を上にあげます。
このとき、背中や腰をまっすぐに上に伸ばすようにしてください。そのまま前屈します。
身体が柔らかい人は伸ばした足の指先に届くところまで足を伸ばします。
極力、背中やお腹が丸まってしまわないように意識して行ってください。この状態で深呼吸を3回ほど行います。
今度は前屈した足の指をつかんだ手でかかとを押し出すようにします。この状態で腹式呼吸を10回ほど行います。
息を吐くたびに、お腹を太ももに近づけるように意識して行うとより効果的です。
アキレス腱を柔らかくするストレッチ3
これは手を使って直接アキレス腱に刺激を与えるストレッチです。アキレス腱をまず両手の親指と人差し指でつまみます。
こうしたら、右手でつまんでいるアキレス腱を引っ張り、左手でつまんでいるアキレス健は右手とは反対方向に押し込むようにします。
痛みを感じますが気にせずに行ってください。この動作を10回ほど繰り返します。
それが終わったら、右手と左でつまんでいるアキレス腱の位置を少しずらします。この動作をアキレス腱の上から下まで行います。
このストレッチによってアキレス腱の柔軟性を良くして、血流をよくすることができます。

このストレッチは場所も取らないし、座っているときならいつでも行えますよね。
今でテレビでも見てくつろぎながらでも行えますよね。
アキレス腱を柔らかくするストレッチ4
家の中や、建物の壁が近くにあるときなどに行えるストレッチです。壁を正面にして立ちます。
両手を伸ばして壁にぴったりつけます。この状態でアキレス腱を伸ばす方の足を後ろに伸ばします。
そして、後は学校の体育の時間にやった体操の要領でアキレス腱を伸ばします。
壁を押し付ける手にはそれほど大きな力をかけてふんばる必要はありません。
この状態で20~30秒間アキレス腱を伸ばした状態を維持します。
極力、かかとが地面から離れないように行ってください。

やるときに息は止めないでください。
両足のつまさきがまっすぐ壁の方向を向いていること確認して行ってください。
アキレス腱を柔らかくするストレッチ5
今度はしゃがんだ状態で行えるストレッチをご紹介します。
まずしゃがみます。アキレス腱を伸ばす側の足はかかとだけ浮いた状態にします。
反対側の足は膝から下を地面において、足の裏が上側にくるような姿勢にします。
この状態で、徐々にかかとに体重をかけていきます。たったこれだけです。
とても簡単ですし、これもご自宅の居間でテレビでも見てくつろいでいるときにでもできちゃいますよね。
アキレス腱を柔らかくするストレッチ6
これもしゃがんだまま、アキレス腱を伸ばせるストレッチの方法です。
片膝を立てた状態でしゃがみます。立てている方の足にそちら側の腕のひじより上の辺りを押し付けた状態にします。
この状態で身体を前に倒していきます。膝にあてた腕で、膝を前方に押し出すようにします。
この際は、その足のかかとは地面から浮かないように行ってください。これもとても簡単で場所もとらないストレッチですよね。
ただこの方法は膝関節や股関節がしっかり曲げられる人でないと行えません。
これらの部位が自由に動かせない方や痛みを持っている方は他のストレッチを行うようにしてください。
アキレス腱を柔らかくするストレッチ7
これもたった状態で行うストレッチです。立った状態でアキレス腱を伸ばす方の足を前に出します。
その足に両手を置き、ぐっと体重をかけます。このとき、反対側の足のひざが曲がらないように注意しながら行ってください。
しっかりアキレス腱が伸びていること感じながら20秒程度、このストレッチを行います。
終わったら反対側の足も同じ方法でストレッチを行います。
アキレス腱を柔らかくするストレッチ8
これは座った状態で行うストレッチです。
タオルを一枚用意してください。地面に座り足をまっすぐに前に広げます。タオルを足裏にひかっけた状態で引っ張ります。
あまり無理をせずに、ちょっと痛くて気持ちいい感じの力で引っ張るようにしてください。
その状態で上半身を地面につけていきます。一気に倒れないようにじわじわと倒してください。
身体が硬くてこの状態が難しいなら、足を少し曲げても構いません。反対側の足も同様にタオルをひっかけて引っ張ります。
このストレッチはアキレス腱を伸ばすことができるだけでなく、腰痛の対策にもなるようです。
アキレス腱を柔らかくするストレッチ9

これは女性が妊娠して、お腹が大きくなった女性におすすめのストレッチです。
妊娠すると、ふくらはぎがつること(こむらがえり)が多くなります。
ここでご紹介するストレッチを行うことで、アキレス腱を伸ばすだけでなく、この症状を改善することもできます。
まずは座って両足を前にまっすぐ伸ばします。両手はおしりの後ろの床につけます。息を吐きながら、つま先を伸ばします。
今度は息を吐きながら、片方の足首を手前に曲げ、もう片方の足首はつまさきを逆方向に伸ばします。
次に、息を吸いながら足首を緩めてあげて、その後にまた息を吐きながら足首を先ほどとは反対方向に動かします。
この一連の動作を4,5回繰り返します。ただ、この方法は妊婦としての経過に異常がない人用のストレッチになります。
流産や早産など、その他病気など異常がある場合は、医師に相談して許可をもらった上で行うようにしてください。
まとめ
ここまで読んでみていかがでしたでしょうか?
運動を良くされる方はもちろんのこと、中高年になったら日常生活を送っているだけでもアキレス腱が断裂してしまうことはあるようです。
予防のストレッチもそんなに難しいものではありませんので、正しい知識ややり方を覚えておいて損はないのではないでしょうか?
自宅などで、寝る前やテレビを見ながらリラックスしている時間に片手間でできるストレッチはとても簡単なので覚えておくと便利ですよ。
アキレス腱のセルフケア