• アルビノは先天性だけでなく、後天性もある?
  • アルビノの動物、人間の寿命は短いの?

産まれながらに肌の色が白い、また、髪の毛が白い、目の色素も薄く、とにかく真っ白な肌の色をしている方々のことを「アルビノ」と呼んでいます。

この、アルビノの人というのは、何も日本人だけが持って生まれるという訳ではありません。

実際には世界中に多くのアルビノが存在しているのです。

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それは人だけに留まらず、動物にもアルビノが存在しています。

ここでは、アルビノには後天性もあるのか、また、アルビノの動物や人間の寿命について解説していきたいと思います。

アルビノには後天性もある?動物や人間の寿命は?

 

アルビノとは一体何?

アルビノとは、すでに生まれた時から本来持って生まれるべき機能を持たずに生まれてきた方を指します。

具体的には、メラニンを合成する為の機能が低下している、もしくはメラニンを合成する力が全くないという人や動物のこと言います。

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日本でアルビノについては、正式な病名が付けられています。

「先天性白皮症」「眼皮膚白皮症」といった、皮膚疾患として分類されているのです。

 

日本人で例えると、私達の髪の毛は通常黒色をしています。目の色も黒色です。皮膚は肌色をしていて黄色人種です。

 

このように、髪の毛が黒くなったり目の色が黒い、また、肌の色も肌色がかっているというのは、全て私達の身体の中にはメラニン色素があるからです。

 

メラニン色素を持っている為、髪の毛も目の色も黒色なのです。

 

しかし、アルビノの人達や動物達は、すでに生まれた時から遺伝性欠損により、身体の中でメラニンを合成することができません。

 

そのため、皮膚は真っ白で目も青~灰色に近く、髪の毛は白~銀色といった色みとなっているのです。

 

本来備わっていなければならないとされる、メラニンを合成するためのチロジナーゼという酵素の働きが弱いことが最も多い原因となっています。

実際には、このアルビノとして生まれてくることは劣性遺伝を受け継いだとされており、現在、アルビノの原因遺伝子として考えられているのが約20種類もあると言われているのです。

 

アルビノに後天性はある?

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アルビノは、そもそも生まれながらに先天性遺伝子疾患が原因です。

その為、健康な状態で生まれてきた方が、後にアルビノとなるような後天性となる可能性は低いと言えます。

 

また、アルビノは劣性遺伝、反対にメラニズムは優性遺伝であると言われています。

 

アルビノはそもそもいくつかの遺伝子が変異し、常染色体劣性遺伝となり発症します。

両方の親がアルビノであれば、同然ながら同じ遺伝子を受け継ぐことになる為、アルビノが生まれます。

 

しかし、遺伝子が突然変異し、アルビノになる可能性もゼロではないと言われているのです。

 

このようなことから、ごく稀ではあるものの、アルビノが後天性になる可能性もあることが分かります。

 

アルビノはどうしてそうなるの?

アルビノは自分の力でメラニン色素を生成させたり合成することができません。

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もし合成できたとしてもほんのわずかです。

メラニン色素は、メラノサイトと呼ばれる色素細胞の中で、チロシンがチロシナーゼという酵素を作り、その作用があってメラニンに変換することができ、その時に合成されてメラニン色素が出来上がります。

 

しかし、アルビノにはこのチロシナーゼを作り、効果的に作用させることができません。

 

その結果、白い皮膚や白い髪の毛といった、全身真っ白な症状が出てくるのです。

 

アルビノな人間・動物の見た目は?

アルビノの髪の毛や体毛は?

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アルビノの人の髪の毛や体毛はすべて真っ白です。

まつ毛まで真っ白である為、良い意味でとても美しく見えます。

 

色素がそもそも薄いため、髪の毛は白~銀色に、薄いブロンドの方もいます。

 

アルビノの皮膚は?

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アルビノの人や動物の皮膚の色は、乳白色な方が目立ちます。

また、アルビノの中でも皮膚が薄い方は特に、皮下にある血管の色まで浮き出て見える場合もあります。

 

アルビノの方全員が独特な皮膚の色をしているとは言い切れず、皮膚には症状が出ないという方も存在します。

 

例えば、同じアルビノであっても、目だけに症状が現れるという方もいるのです。

 

アルビノはメラニン色素がないことで、紫外線に対しての抵抗力がほぼないに等しく、その為、皮膚がんに罹患する確率が高くなっているのです。

 

実際には、メラニン色素があることで、私達の肌は守られているのです。

 

私達は紫外線を浴びることにより、皮膚で活性酸素を作り出します。

 

この活性酸素は、必要以上に作られることでがん細胞を作ってしまうと言われているのです。

 

しかし、アルビノの方が紫外線を浴びてもメラニンが作られることはない為、どうしても皮膚がんに罹患する確率が高くなるという訳です。

 

目だけがアルビノの方

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同じアルビノでも目だけにアルビノの症状が現れるという方も存在します。

 

その色は無色半透明の他、淡青色、淡褐色といった色合いです。

 

無色半透明な色をしている方は特に、眼底の血管がそのままの色で透けて見えることから、目が淡紅色に見えることもあります。

 

アルビノの方には、脈絡膜や網膜色素上皮にメラニン色素がありません。

 

その為、アルビノの方は弱視である方が多く、乱視、近視、斜視といった目の諸症状が現れる方が多いです。

 

また、色素がないことで、光を眩しく感じるというのもアルビノの方の特徴です。

 

全身症状が出現するアルビノの方も存在する

アルビノの方の中には、部分的な症状が出るだけではなく、全身症状として症状が発症する場合もあるのです。

 

例えば、出血傾向が強かったり、白血球巨大顆粒、免疫不全など、筋力低下や運動神経の発達障害、精神発達障害といった様々な症状を併発することもあると言われているのです。

 

アルビノの人や動物の寿命は短い?

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アルビノの方の寿命について疑問に思ったことはありませんか?

同じ人として生きている部分については、私達が人間である以上、誰もが同じです。

 

しかし、アルビノという病気であるが故、その方々の寿命は一体どれくらい生きれるものなのでしょうか?

 

アルビノは、そもそも生まれながらに先天性遺伝子疾患により、メラニン色素が欠乏していることで、肌の色が真っ白になるという疾患を持っています。

紫外線への耐性もなく、健康な方と比較するとどうしても皮膚がんのリスクは避けることができません。

また、免疫不全である場合は、様々な感染症にも罹患しやすく、酷い場合は呼吸器感染症により死亡に至るケースもあると言われています。

また、出血傾向のあるアルビノの方は、特に、40歳を過ぎると間質性肺炎などを発症し、それは予後不良の場合は、健康な方と比較すると寿命が短くなるとも言われているのです。

しかし、アルビノだからと言って、寿命が短いとは言い切れません。

 

普段の生活の中で紫外線対策をしっかりと行い、皮膚がんのリスクを減らすと共に、日常生活を改善することにより、健康な方と何ら変わらず生きていくことができるのです。

 

とは言え、生まれながらに先天性遺伝子疾患を持っていることで、アルビノの方の寿命は短い傾向にあると言えます。

 

それも全て自身がどれほどに気を付けた生活を行うかによって異なります。

 

まとめ

いかがでしたか?アルビノには後天性もあるのか、またアルビノ乃動物や人間の寿命について解説していきました。

アルビノの基礎知識やその症状、また、実際の寿命について様々な情報を理解することができました。

アルビノだからと言って寿命が必ずしも短くなるということはありません。

 

きちんと毎日の紫外線対策を施し、皮膚がんのリスクを最小限に抑える努力をすることで、平均寿命まで生きることは十分に可能です

 

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