- アカイエカに刺されると、腫れて痛い?腫れも長引く?
- アカイエカとヒトスジシマカの違いとは?
- 蚊に刺されて大きく腫れたら。。。効果のある薬は?
暖かくなってくると出てくる厄介な蚊。
刺されると腫れたりかゆくなったり、なかなか治まらない腫れやかゆみにイライラすることもありますよね。
日本ではたくさんの蚊が生息していますが、ヒトの血を吸う蚊も多いのですが代表的な蚊は3種類ほどになります。
今回のテーマになっているアカイエカも、ヒトの血を吸う種類の中のひとつです。
アカイエカに刺されるとどうなるのか、血を吸うほかの種類の蚊と比較をしながら、刺された部分に効く薬や対処法なども合わせてお話していきましょう。
アカイエカに刺されると、腫れて痛い?
しかも長引く?
地球上には、なんと2,500種類もの蚊が生息していて、そのうち日本には約100種類ほどの蚊が生息しています。

そして、日本で生息している蚊のうち、血を吸う蚊の種類は主に3種類です。
そして、蚊の種類によって、刺されたときのかゆみや痛みなど、特徴にはそれぞれ違いがあります。
日本に生息する血を吸う蚊の特徴とは?
まず、蚊が血を吸うのはメスの蚊だけというのはご存知でしょうか?

実は、蚊のエネルギー源は糖分。
つまり、普段は花の蜜などを吸って生活しているのですが、蚊のメスだけ産卵のための時期には、栄養源として血を吸うのです。
オスは血を吸うことはありません。
また、日本に生息している蚊のうち、代表的な血を吸う蚊はつぎの3種類になります。
- アカイエカ
- ヒトスジシマカ
- チカイエカ
血を吸う蚊に刺されると、蚊の種類によってかゆみや痛みなども違い、また、血を吸う時間帯も種類によって違いがあります。
それだけでなく、場合によっては、伝染病の媒介にもなるため注意が必要になります。
アカイエカの生態とは
ではまず、今回のテーマにもなっているアカイエカの生態について、お話していこうと思います。

夏の暑い夜に、耳元で「プ~ン」と不快な音をさせてやってくる蚊がこのアカイエカです。
不快な音で目を覚まし、捕まえようと電気をつけた見失った!という経験、ありませんか?
そんな不快な思いをさせる蚊、それはだいたいアカイエカなんです。
アカイエカは、夕方から夜にかけて吸血します。
- 分布地
南西諸島、小笠原諸島南方の島々を除いた、日本全土に生息し、とくに高密度に分布している - 形態
体長:5.5㎜
体色:茶褐色、腹部背面に黄色の横帯がある - 活動時期
桜の咲くころに活動を始め、秋の終わりくらいまでに数世代を繰り返して活動する
春と秋に多くなり、真夏には減少する
アカイエカは、夕方から夜にかけて活動しますが、とくに吸血が盛んな時間帯があるといいます。

アカイエカの吸血時間がとくに盛んなのは、20時頃と朝6時頃の2回です。
また、アカイエカの幼虫は、下水溝などの開放的な水域から発生し、家の周辺にあるようなドブや下水溝など、下水が溜まっているような場所(汚水)を主要な発生源としています。
そのため、家に侵入しやすく、市街地の家屋内で発生する代表的な蚊がアカイエカになります。
蚊が多く集まって飛んでいるような『蚊柱』が見られる場所には、アカイエカの発生が多い場所だといえるでしょう。
ヒトスジシマカやチカイエカの生態
アカイエカと同じ血を吸う蚊でもある、ヒトスジシマカとチカイエカの生態や特徴についても調べてみましょう。
- 一般的にヤブカ(やぶ蚊)と呼ばれる
- 分布地:沖縄から東北まで広く分布
秋田県や岩手県が北限だったものが、生息域を北に広げつつある - 形態
体長:4.5㎜
体色:黒い体色に白いシマ模様がある - 活動時期
5~11月頃
昼行性であるが、16~18時頃と早朝に動きが活発になる - 生息場所
藪や墓地、公園、人家など
ヒトスジシマカは、東南アジアを起源とする蚊の一種で、熱帯から温帯まで広くアジアに分布していました。
ですが、過去30年ほどの間で、世界中に分布域が拡大して、今現在では、オセアニアやヨーロッパ、北米から中南米、インド諸島などにも分布が確認されているといいます。
伝染病の媒介にもつながるため、伝染病の蔓延が心配されています。
つぎに、チカイエカの生態や特徴です。
見た目はアカイエカとよく似ていて、ほぼ同じだといってもいいほどの見た目をしています。
- 分布地
九州や四国、本州の都市部およびその近郊 - 形態
大きさや体色など、アカイエカとほぼ同一 - 活動時期
3~5月、9~11月が特に活発になり、主に夜間に吸血する - 生息場所
ビルの地下街などの被害が多く、上階にあるビルやオフィスでも被害をうけることもある
都市化が進んでいるため、都市区での被害も多くなっている
チカイエカは、アカイエカの亜種です。
ですが、アカイエカと異なるのは、血を吸わなくても1回だけ産卵できるという点です。
そのあと、吸血欲が高まって、哺乳類や鳥類の血を吸って産卵を繰り返し行うことができます。
また、成虫は冬でも冬眠をせず、気温が高ければ吸血活動をすることが可能なため、冬になっても地下鉄構内やオフィスなどでは刺されることがあります。
アカイエカに刺されるとどうなるの?
夜に不快な音で睡眠を邪魔する奴、アカイエカにさされるとどうなるのでしょうか?
- かゆい
- かゆみが長引く
- 赤くなり、かたいしこりのような腫れができる
- 赤い腫れが引くのに数週間かかることもある
アカイエカに刺された場合、かゆみと腫れが起こることがありますが、腫れた部分が痛むということはないようです。
アカイエカは鳥の血が大好き
血を吸う蚊は、ヒトだけでなく、ほかの哺乳類や鳥類といった動物の血を吸います。

そんな中でも、アカイエカは、鳥類、とくにニワトリの血が大好きなんです。
また、犬の血も好んで吸うので、フィラリアなど伝染病を媒介するので注意が必要です。
アカイエカとヒトスジシマカの違いとは?
アカイエカと同じようにヒトなどの血を吸う蚊、ヒトスジシマカとの違いはどのようなものがあるのでしょうか?
ヒトスジシマカにさされると。。。
ヒトスジシマカもヒトだけでなく、ほかの哺乳類や鳥類といった動物の血をすいます。

ヒトスジシマカは、中でもヒトの血が大好き。
ヒトスジシマカは、アカイエカに比べるとやや小型の蚊で、藪や墓地、公園などに生息しています。
そして、ヒトの血が大好きなヒトスジシマカは、これらの場所でヒトが来るのを待っているわけです。
とてもかゆみが強い
アカイエカのようなイエカ属の蚊より刺されると、かゆみがとても強いという傾向があるのです。
そして、このヒトスジシマカは、日本でも大きな問題になりました、デング熱を媒介する厄介な蚊でもあるのです。
アカイエカとヒトスジシマカの違いはかゆさ?
【アカイエカ】
- 市街地の家屋内によく侵入する
- 主に夜に活動し、20時頃と朝6時頃が特に吸血が盛んな時間
- ヒトの血も好むが、ニワトリの血が大好き
- かゆみや腫れが長引く場合がある
【ヒトスジシマカ】
- ヒトの血が大好き
- 藪や公園、墓地でヒトが来るのを待っている
- 昼間から夕方にかけて活動し、特に16~18時頃がいちばん活発になる
- かゆみがとても強い
と、これらのような違いがあります。
蚊に刺されるとなんでかゆくなるの?
アカイエカもヒトスジシマカも、刺されるとかゆくなりますが、そもそも蚊に刺されるとどうしてかゆくなるんでしょうか?

蚊に刺されてかゆくなるのは、『アレルギー反応を起こすから』なんです。
蚊に刺されて血を吸われると、抗凝血作用物質を含んだ、だ液を注入されます。
抗凝血作用物質とは、血が凝固するのを防止するためのものなのですが、このだ液によってアレルギー反応を起こすダメ、かゆくなるのです。
アカイエカに刺されて腫れてしまった。。。効果のある薬は?
蚊に刺されたあとのかゆみって本当に嫌ですよね。
アカイエカに刺されると、かゆみとともに腫れることもあり、それが長引くこともあるので尚更厄介。
アカイエカ以外の蚊でも、刺されるとかゆみが出ることもあるので、本当に嫌になってしまいます。
蚊に刺されたら、かゆみの出かたに合わせた薬を選ぼう
アカイエカなど、蚊に刺されると、虫刺されに効く塗り薬を塗るという方が多いと思います。
液体タイプやクリームタイプなど、虫刺されの市販薬だけでもたくさんのものが売られています。
実は、かゆみにも個人差があるので、それに合わせた薬を選ぶことが大切なんです。
たとえば、蚊に刺されてすぐにかゆみが出てくる人、かゆみがぶり返して長引く人。。。などがいますよね。
また、すぐにかゆくなるけど少し経つとかゆみがぶり返すなど、かゆみにも個人差があるんです。
- すぐにかゆくなる人
かゆみを抑える効果のある薬 - 少し経ってから痒くなる人
炎症を抑えてくれる効果のある薬
とはいえ、年齢や体質によってもかゆみの出かたが違ったりするんですよね。。。
ですので、あくまでも参考に、というお話になってしまうと思いますが、どちらのタイプも両方用意しておくというのもいいですね。
また、皮膚科を受診することでも、その症状に合った薬を処方してくれます。
どうしたらいいのかわからないときや早く治したい、かゆみを早く抑えたいという場合には、皮膚科を受診してみるのもおすすめです。
蚊に刺される前の対策も大切
アカイエカやほかの血を吸う蚊は、恐ろしい伝染病を媒介してしまうことがあります。
先ほども少しお話しましたが、最近では、ヒトスジシマカによってデング熱にかかった方がいたことも大変なニュースになりました。
また、日本脳炎や犬や猫の病気として有名なフィラリアも、蚊が媒介してその病気にかかったり広めてしまうこともあります。
それは、日本に生息している蚊だけでなく、日本国外に生息してる蚊が日本に航空機などで侵入して、日本に伝染病を広めてしまうというおそれも全くないとはいえません。
そういったことを考えると、『蚊にさされないこと』というのもとても大切なことになるわけです。
蚊の成虫や幼虫を駆除する
種類によって、蚊が好む場所は違いますが、蚊は基本的に水のある所に卵を産み付けます。
水のある場所というと、大きな場所を想像しがちですが、空き缶などに溜まっているわずかな水にも卵を産むこともあります。
アカイエカの場合、ドブや下水溝などから発生するので、滞留した汚水などを清掃するのも効果的。
また、雑草など除去することでも効果はありますので、家の周りなど雑草が生えていたら、まずはその雑草を片付けてしまいましょう。
また、蚊の種類によっては、バケツに溜まっている水や植木鉢の水受けなどに水が溜まっている場合も卵を産むことがありますから、必要でないのであればすぐに水を捨てるなどの対策をしてみましょう。
- 家の周りの雑草を抜く
- 不必要な水は片付ける(バケツや植木の水受け皿など)
- ドブや下水溝など滞留した汚水を掃除する
- 窓に防虫網を張る
- 蚊取り線香やエアゾール剤などで駆除をする
また、よく見かけるスプレータイプの虫よけスプレーや虫よけ器などを使って、刺されないようにするのも簡単にできますね。
刺されるとかゆみや腫れを伴う、とても厄介な蚊ですが、刺されないための対策をすることでその被害を十分減らすこそができます。
なるべく蚊の被害に遭わないように、対策をぜひ行ってみてください。