- チャドクガの卵を見つけたら?
- チャクドガの卵を駆除するにはどうしたらいい?
春~秋に発生するチャクドガって本当にやっかいですよね?
チャクドガの卵が庭などに発生してしまったらどうしたらよいのでしょうか?
このコラムではチャクドガの卵を見つけてしまった場合の対処法についてご紹介していきたいと思います。
チャクドガについて
チャクドガは毒をもつ蛾の中でも代表的なものの一つです。毒針を持っているのです。
蛾というと単に見た目が汚らしい蝶々というのが私のイメージですが、見た目以上に毒をもっているというところが大きな違いですね。
ですので、普通の蛾だと思って素手でたたいたり、素足で踏んづけたりしたらいけません。
毒に刺されて苦しむことになりますよ。
チャクドガはどこに発生する?
チャクドガはどこに発生するかご存知ですか?ツバキやサザンカなどの園芸植物に発生します。
ツバキやサザンカの他にも、ヒメシャラ(ツバキ科)、ジューンベリー(バラ科)といった植物にも発生します。
ツバキやサザンカは公園や小学校の校庭などによく植えられています。
ご自宅をお持ちの方は、ご自宅の庭にこういった植物が植えられていないか確認してみてはいかがでしょうか?
もし植えられていたら、木の葉に虫に食われたような痕跡がないか確認してみましょう。
チャクドガが発生すると植物はどうなる?
チャクドガは卵からかえり、幼虫になると木の葉を食べます。
木の葉を食べるというだけならば、大して害はないのでは?と思うかもしれませんが、その食べる量が桁違いです。
ツバキやサザンカに産卵されて、卵からかえったチャクドガは幼虫になると木の葉を食べ始めます。
成長するにつれてチャクドガは木の全体を動き回りながら、木の葉をひたすら食べ続けます。
ほうっておくと一本の木を丸裸にするまで木の葉を食べつくしてしまうこともあります。
それぐらいおそろしく食欲旺盛なのです。
人間に対してのチャクドガ
ツバキ、サザンカ、その他の植物に住み着いてその木の葉を食べつくしてしまうだけでも十分迷惑なチャクドガですが、それだけではありません。
我々人間にも危害を及ぼすのです。チャクドガは毒針を持っています。
チャクドガに刺されたのを「蚊にさされた?」程度に考えてはいけません。
ひどい場合には半年ぐらいかゆみが消えない場合もあります。
また、素手でうっかりチャクドガの脱皮した皮に触れてしまっただけで赤くはれてしまい、一か月もかゆみがとれなかった人もいるそうですよ。
その毒針に刺されてしまうと、肌はひどく赤く腫れてしまい、そのままにしておくと夜も寝付けないほどのかゆみに襲われることになります。
チャドクガ に刺されたら?
もし刺されてしまったら、まずは患部にガムテープを張り付けて針を取り除きます。
そうしたら今後は、水に流して、50度以上のお湯に刺された部分をつけてください。
チャクドガの毒は熱に弱いので、こうすることでチャクドガの毒を無効化することができます。
その上で、一刻も早く病院に行って、医師の診断をうけてください。
ステロイド・抗ヒスタミン薬軟膏といった薬を処方されます。
このような薬はドラッグストアではうっているような種類のものではなく医師に処方してもらわないと処方できません。
また蚊に刺された場合に塗るクール系の塗り薬(ムヒなど)は効果がないどころか、余計に症状を悪化させてしまう可能性がありますので絶対に塗らないでください。
また、注意したいのはチャクドガの場合、ハチとは違って、その死骸や脱皮した後の抜け殻に触っても毒に刺されてしまうことがあります。
二度目・三度目にはアレルギー反応のリスクも
チャクドガの毒はまず一回さされてしまうとその人の身体の中に抗体ができます。
それによって二度目、三度目に刺されたときにはアレルギー反応を起こしてしまうそうです。
ただ、ハチの毒ほど危険なものでありませんし、命を落とすようなことはないそうです。
とはいえ、人間にとってもかなりやっかいな害虫だということはおわかりいただけましたよね?
私自身も刺されたことはありませんが、調べてみるだけでもそのおそろしさが伝わってきました。
チャドクガ の卵・幼虫・成虫・死骸・抜け殻にも注意
とにかく、チャクドガは卵、幼虫、成虫、死骸、脱皮した抜け殻などを問わず、直接肌で触れてはいけないものだという事を覚えておいてくださいね。
チャクドガが何者かの知識がなくても、毛虫はそもそも見た目が気持ち悪いので触ってみようとは思いませんよね。
ただ蛾でしたらどうでしょうか?
それほど気持ち悪いとも思いませんし、毒のことを知らなけらばうっかり触ってしまうかもしれませんね。
衣服についた場合にも注意
また衣服についてしまった場合も注意が必要です。
チャクドガが付着した服をそのまま来ていたら服を通して体全体に毒が拡散してしまいますので、早急に対処するようにしてください。
衣服にチャクドガがついてることが目に見てわかる場合はその部分にガムテープなどを貼ってガムテープごと取り除いてしまいましょう。
そのまま洗濯機にいれてはいけません。
それで毒が落ちるどころか、洗濯機に一緒にいれた他の衣服にまで毒が拡散してしまうことになります。
また、上でも書いた通りチャクドガの毒は熱に弱いので50°以上の水温で洗濯機にかけてしまいましょう。
代わりにスチームアイロンをかけてあげるのも有効な方法です。
また桶などにお湯を張ってその中につけてしまっても毒は取り除けますよね。
チャクドガの卵を見つけたら?
チャクドガはツバキやサザンカなどの植物の木の葉の裏に産卵します。その時期も年に一回ではなく二回もあるのです。
チャクドガが卵を産卵する時期は、冬と8~9月の二回あります。
ご自宅の庭や畑などでもしチャクドガの卵をみつけてしまったらどうしたらよいでしょうか?
実は卵から孵化する前の卵のチャクドガを見つけたのは不幸中の幸いなのです。
卵から孵化して幼虫になる前に駆除しよう!
卵から孵化して幼虫になったチャクドガを退治すよりも卵の状態で駆除してしまう方がずっと簡単です。
ぜひ気づいたらすぐにでもチャクドガの卵を駆除してしまうことをおすすめします。
「むしろ、見つけてしまったら」ではなく、チャクドガの卵が発生していないか確認してみるほうがよいでしょう。
では卵がないか確認するにはどうしたらよいでしょうか?
チャクドガが好むようなツバキやサザンカの木の葉を下からそーっとのぞいてみましょう。
チャクドガの卵は直径1センチぐらいで薄黄色で葉の裏側についています。
チャドクガ の卵には触れないように!
もし、チャクドガの卵を発見したら、絶対に手で触ってはいけません。
チャクドガの卵自体には毒はありません。
しかし、チャクドガの卵がそこにあるということはそこにその卵をチャクドガの成虫がいたということです。
その成虫のチャクドガの毒がその卵の周辺に残っている可能性があります。
チャクドガは幼虫の時代から成虫まで毒針を持っています。
チャクドガのいる木の下を通ったり、木の方向から風が吹いてきただけでもそのチャクドガの毒に刺されてしまう可能性があります。
また、チャクドガの毒針は細いので、服を着ていてもその繊維の隙間から貫通して肌に届いてしまいます。
軍手や厚めの長袖を着用する
ですから、軍手などを用意して服も厚めの長袖の厚めのものを着ましょう。
さらには帽子や頭巾などを被って、首にもタオルを巻くなどして、とにかく肌が露出していない状態でチャクドガの卵の駆除を行ってください。
まるでスズメバチの巣を除去する業者さんみたいですね。
もちろん、スズメバチほど危険なものでもありませんし、間違って刺されても命を落とすことはありませんが、それぐらい万全な状態で駆除作業に臨むようにしてくださいね。
木の葉・枝ごと卵を駆除する
木の葉や、場合によっては枝ごとチャクドガの卵を木から取り除いてしまいましょう。
木の葉や枝を切ってしまうのはもったいから卵だけきれいに取り除こう!などという考えは禁物です。
卵の周辺にもチャクドガの毒針が付着している可能性がありますので、危険な作業になってしまいます。
毒が飛び散ってしまうかもしれませんし、木に残ってしまうかもしれませんので、もったいなくても木の葉や枝ごと切除してしまいましょう。
また、この作業をより安全に行うためにあったほうが便利な道具があります。
それはチャクドガの卵を固形化してしまうスプレーです。
このスプレーをかけただでは、卵を殺すことはできないのですが、毒が拡散するのを防げます。
このスプレーはチャクドガに刺されずにすむ、毒がないので気にせずに広範囲に散布できるなどのメリットがあり、大変好評なようです。
このスプレーはチャクドガの卵だけではなく、幼虫にも使えますのでチャクドガ撃退グッズの一つとして買っておくのがよさそうですね。
そして、取り除いたら、それをそのままビニール袋にでも入れて処分してしまいましょう。
ゴミ袋などの大きな袋を開けた状態で手にもっておいて、ハサミで切った木の葉や枝をその中に落としていくという方法が効率がよいですね。
そのチャクドガの卵がついた木の葉は燃えるゴミとして出してしまってもいいし、自分で燃やしてしまってもいいですよね。
また、この卵の駆除作業に使った、衣服やハサミなどは十分に消毒するようにしてください。
もちろんチャクドガは大量に発生しますのでこのように全部見つけ出して、処分するのは難しいかもしれません。
対象となる木が大きかったり庭や畑が広くて数が多かったりすればなおさらですよね。
それでも、発見できたぶんだけでもチャクドガを卵の状態で駆除しておけば、後々チャクドガの発生をだいぶ抑えることができます。
チャクドガは幼虫や成虫の状態に対して、薬剤を木に散布して駆除するのが最も一般的な駆除方法なのですが、卵の状態でやっつけてしまうのが一番手間が少なく確実な方法なのです。
そりゃ、そうですよね。
卵は幼虫や成虫と違って動かないし、木の葉も食べないし、人間に危害加えたりしませんよね。
チャクドガの卵が増えないようにする方法
植物にチャクドガの卵が発生してしまったら、駆除するしかありません。
幼虫や成虫の状態から駆除するよりは危険も少なく、手間がかからないとはいえ、これもひと手間ですよね。
また、前にお話しした通り、チャクドガはやっかいなことに年に二回も産卵の時期があります。
ですから、そもそも卵が大量発生しないようにしたいですよね。それにはどうしたらよいでしょうか?
チャドクガ が産卵する木の葉を選定する
チャクドガの産卵を減らすには対象になる木の葉を剪定してしまうのがその方法の1つです。
同じ植物でも、木の葉が少なければチャクドガが産卵できる場所もそれに応じて減ります。
植物を剪定して、木の葉を減らしておけば風通しもよくなりますし、チャクドガが産卵してもそれも発見しやすくなります。
剪定作業をやるのであれば、風の強い日には作業をしないでなるべく風の穏やかな日を選んで作業しましょう。
風が強い日に作業すると、風で木の葉などに付着したチャクドガの毒針が飛んできて刺されてしまうおそれがあるからです。
自分で剪定できる自信がなかったら?
「庭や畑が広くて木の数が多い、忙しいくて世話している時間がない、剪定したほうがいいとは言われてもそのために危険を伴う作業をしたくない」
と考える方もいるでしょう。
そういう場合は剪定業者にお金を払って剪定作業をお願いしてしまいましょう。
剪定業者さんはその手のプロですから、それが一番確実な方法なのです。
チャクドガの卵を除去しきれずに卵から孵化してしまったら?
チャクドガの卵を除去できなかったら幼虫の状態で駆除するしかありません。
幼虫の状態のチャクドガはすでに毒をもっていますのでチャクドガの卵を駆除するよりも危険な作業になってしまいますが、それでも発生してしまったら駆除するかしかありません。
一番一般的な方法はやはり殺虫剤です。
手の届く範囲のこの葉にはスプレータイプの殺虫剤で十分でしょう。
また、家の中にチャクドガの成虫が飛んで来たら、それもスプレータイプの殺虫剤で駆除しましょう。
くれぐれも素手や素足で触らないように、死骸にも触らないように気をつけてください。
高いところや木の広範囲を対象にする場合は、液状の殺虫剤を散布するしかありません。
しかし、殺虫剤を散布したらそれで終わりではありません。
チャクドガの幼虫は死骸ですらも毒をもっているからです。
木から地面に落ちたチャクドガの幼虫の死骸のかたまりはすなわち毒のかたまりということです。
その死骸もきれいに取り除いてやらないことには木の下や近くを安心して歩けません。
絶対に手で触らないようにほうきなどで集めてビニール袋にいれて処分するのがよいでしょう。
チャクドガの卵の除去の話でご紹介した固形化するスプレーを散布して固形化してから除去するのが一番安全な方法ですね。
またこの幼虫の駆除作業についてもプロの業者さんにお願いしてしまうのが一番確実です。
それではプロの業者にお願いするといくらぐらいの費用がかかるのでしょうか?
そりゃあプロに頼んだ方が確実なのはあたりまえなのですが、そこは一番気になるポイントですよね!
調べてみたところ、大体木一本につき2万円ぐらいだそうです。
またそれも木の大きさによって決まってくるそうで、木の大きさに応じてそれよりも安くしてくれるそうです。
また、一度駆除しても二週間以内にチャクドガが再発生したら無料で再度駆除をしてくれるなどとアフターサービスもしっかりしているようですよ。
ただ、再度駆除が無料かどうかなども業者によって異なってくるそうです。
万一、刺されたら一か月もかゆみに襲われるわけですから、業者に頼んでしまってやってもらっている間にのんびりお茶でも飲んで待っていればいいのは楽ちんですよね。
見積りをとるだけでしたら、ただですから自分でやるのが難しいかもと思ったらとりあえず業者さんに連絡してみましょう。
自分でやろうとすると、薬剤とか装備とか一式そろえなくてはいけませんし、家事や仕事の時間を割かなければいけませんよね。
一年に二回程度ならば、必要経費として割り切ってしまうのもよいのではないでしょうか?
業者はもちろん一つだけではなく、多数ありますから、いろいろな業者に見積もりやその作業内容、保証内容などを聞いてみて一番よさそうな業者を選んだらよいと思います。
また複数の業者で相見積もりをとればその値段を安くする交渉も可能になります。
まとめ
ここまで読んでみていかがでしたでしょうか?
せっかく庭や畑に植えた植物がチャクドガにめちゃくちゃに食い荒らされてしまったら悲しいですよね。
また刺されてしまっても大変なので、とにかくさっさと退治してしまうにこしたことはありません。
ただの蛾や毛虫の一種だと思ってなめてかかってはひどい目にあいますよ。
ぜひ正しい知識を見つけて卵のうちにチャクドガを駆除するようにしましょう。
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