• サンゴ礁が育つ環境について
  • サンゴ礁が白化する原因とは?
  • サンゴ礁白化現象の対策は?
  • サンゴ礁白化現象が及ぼす自然への影響は?

サンゴ礁といえば温かい南のきれいな海をイメージしますね。

世界には色とりどりの美しいサンゴ礁のスポットがありますが、近年サンゴ礁の白化現象が深刻化されています。

今回はサンゴ礁が白化する原因と対策、自然への影響についてまとめてみました。

サンゴ礁が元気に育つ環境について

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サンゴ礁は水質や水温に敏感な動物です。

 

サンゴ礁が育つ海は?

サンゴ礁は赤道を中心に北緯30度から南緯30度に分布し、水温は25度から30度の海に育ちます。

 

水深は50メートルより浅場に育ちますが、特に水深20メートルより浅場の澄んだ海水を好みます。

 

地球上では太平洋、大西洋、インド洋の西側にサンゴ礁が育ちますが、その理由は赤道付近の貿易風により西向きの暖流が発生するからだといわれています。

 

サンゴ礁はどんな生き物?

サンゴ礁は見た感じが樹木のように見えるので植物と思ってしまいますが実は動物でイソギンチャクやクラゲの仲間で刺胞動物に分類されます。

 

サンゴ礁は生きている群体の下に石灰質の骨格を作り成長とともに骨格が大きくなります。

 

サンゴは動物ですが、光合成をするなど植物としての性質と、石灰質で鉱物としての性質を持つ面白い生き物です

 

サンゴ礁にとって褐虫藻は運命共同体

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サンゴ礁と褐虫藻の関係は?

サンゴ礁は体内に褐虫藻という小さな藻をたくさん蓄えています。

 

褐虫藻は植物プランクトンの一種でサンゴ礁と共生することで二酸化炭素をもらっています。

 

褐虫藻はその二酸化炭素をもとに光合成を行い酸素や栄養素を放ち、サンゴはそれをエネルギーとして育つわけです。

 

このようにサンゴ礁と褐虫藻は切っても切れない運命共同体なのです。

 

褐虫藻がいなくなると?

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褐虫藻がサンゴ礁から離れると?

色とりどりのサンゴ礁は、実はサンゴ礁自体に色がなく運命共同体である褐虫藻のおかげできれいな色を出しているといわれています。

 

褐虫藻がいることできれいな色合いを保っているサンゴ礁ですが褐虫藻がいなくなればサンゴ礁は酸素や栄養素を吸収できなくなりいずれ死んでしまいます

 

サンゴ礁が白化する原因とは?

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サンゴ礁の白化現象って?

近年問題になっているサンゴ礁の白化現象とは名前の通りサンゴ礁が白くなってしまう状態のことを指します

 

サンゴ礁の白化現象はサンゴ礁にとって運命共同体である褐虫藻がいなくなってしまった状態です。

 

褐虫藻を失ったサンゴ礁は白い骨格が見えて白く見えるため白化現象と呼びます

 

環境が回復すれば褐虫藻が再びサンゴ礁に戻り元気な姿に回復しますが、そうでない場合は褐虫藻の光合成を受けることができなくなりいずれ死んでしまいます。

 

褐虫藻がいなくなってしまう主な原因は3つ

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褐虫藻がサンゴ礁からいなくなる原因は3つです。

  • 地球の温暖化が与える影響
  • 水質汚染による環境変化
  • 自然災害によるもの

 

地球の温暖化が与える影響

近年の地球温暖化により海の生態が少しずつ変化しています。

 

日本でも東京湾で南洋の魚が発見されたり漁業に於いて例年一定量の魚が数年間水揚げされなかったりしています。

 

この地球温暖化はサンゴ礁にも影響を与えています。

 

水温の上昇は水中のプランクトンが増えサンゴ礁と共生している褐虫藻が光合成できなくなり、光合成に適している新たな場所を求めサンゴ礁から離れていきます。

 

褐虫藻のいないサンゴ礁は生きていけなくなり白化現象を起こし死んでしまうことになります。

 

水質汚染による環境変化

高度成長期の日本で起こった水質汚染問題は月日をかけ徐々に解消され以前に比べ日本の海は美しさを取り戻しました。

 

しかし、日本の海はまだまだ本来の美しさとは程遠く私たちの生活から出てくるゴミや生活排水などがそのまま海に流れているのも事実です。

 

サンゴ礁が元気に育つ環境として水質は非常に大切な要素です。

 

水質汚染が起こるとサンゴ礁はストレスを感じ共生している褐虫藻を追い払ってしまい、その結果白化現象に繫がりサンゴ礁は生きていけなくなります。

 

自然災害によるもの

地震や台風、森林火災などの自然現象もサンゴ礁に深刻な影響を与えます。

 

サンゴ礁は水温と水質にとても敏感な生き物です。

 

たとえ陸地で起こった自然災害でも淡水や土砂などが海に流れ込んだりします。

 

これらもサンゴ礁にとってはストレスとなり共生している褐虫藻を追い出すことになりサンゴ礁の白化現象へと繋がります。

 

日本は世界の中でも地震の多い国として挙げられますが国内でサンゴ礁が生息する海では少なからず地震の影響により白化現象が起こっているようです。

 

サンゴ礁・白化現象の対策は?

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白化現象の対策は私たちにかかっています。

サンゴ礁の白化現象が起こる原因として、地球温暖化、水質汚染、自然災害ということは先に説明しました。

 

これらを総合するとサンゴ礁の白化現象は私たち人間にその原因があるように思われますね。

 

サンゴ礁に限っただけではなく地球が人類に与えてくれた美しい自然を守っていくのも私たちの使命ではないでしょうか。

 

私たち一人ひとりの努力が地球温暖化、水質汚染、自然災害を止めることができサンゴ礁が生息する美しい海を維持することができるのではないでしょうか。

 

地球温暖化阻止に私たちができること

地球温暖化は人の暮らしによって二酸化炭素が増えることから起きます。

 

二酸化炭素の発生は自動車や航空機の排気ガスや石油、天然ガスを大量に燃やすことが主な原因です。

 

またエアコンをはじめとする温室効果ガスも忘れてはいけません。

 

なるべく車を乗らない

ちょっとした移動や買い物などに車は非常に便利ですが、車から出る排気ガスが二酸化炭素増加にかなりの影響を及ぼしているのはいうまでもありません。

 

近年は自動車メーカーが電気自動車の開発に鋭意取り組んでいますが、ガソリン車やディーゼル車がまだまだ多数を占めています。

 

公共交通機関で通える場所は自家用車を控える努力を私たち一人一人が行ってゆきましょう。

 

無駄な電力消費を防止する

私たちは夏には冷房、冬には暖房といったエアコン調整を当たり前のように行っています。

 

エアコンは電力消費の大きなウェイトを占めており、エアコンに必要な室外機は地球温暖化に拍車をかける要因となっております。

 

エアコンを使いすぎない努力と外気と室内温度の温度格差に注意し省電力、省エネルギーを心掛けましょう。

 

水質汚染阻止に私たちができること

水質汚染は私たちの生活排水が大きくかかわっています。

 

資質汚染防止で私たちに出来る身近な対策方法を紹介します。

  • 食べ残し、飲み残しを減らす工夫をする
  • 排水溝や油の処理にも工夫をする
  • トイレやお風呂では洗剤やシャンプーは適量を心掛ける
  • 海や川でのゴミは各自責任を持ちきれいな状態を維持する

 

サンゴ礁白化現象が及ぼす自然への影響は?

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白化現象は自然にと私たちの生活にも影響を及ぼします。

サンゴ礁が白化現象を起こしてしまうと自然のサイクルが崩れてしまいます。

 

サンゴ礁が死んでしまうとサンゴ礁をエサにしている魚が生きていけなくなり違う場所に移動してしまいます。

 

そうすれば漁業にも大きなダメージを与えてしまいます。

 

また、サンゴ礁は自然防波堤の役割をしており、サンゴ礁が無くなると大きな波が人の住む場所まで到達し甚大な被害を及ぼす恐れがあります。

 

このようにサンゴ礁は自然界、そして私たちの生活にも欠かせない存在です。

 

最後に

いかがでしたでしょうか。今回はサンゴ礁が白化する原因とは?

白化現象の対策と自然への影響についてをまとめてみました。

サンゴ礁が白化する原因は、地球温暖化や水質汚染など私たち人類が大きくかかわっていることがわかりました。

 

これからもきれいな海に住むサンゴ礁を守っていきましょう。

 

サンゴ礁について

 

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