- イルカって海の中にいるのに魚類ではないの?
- なぜイルカは哺乳類なの?
イルカは海の中に生息していることは誰もがご存知だと思います。
しかし、海の中に生息するから「魚類」と思っている方も少なくありません。
実は、イルカは人間と同じ「哺乳類」に分類されるのです。
なぜなら、イルカは赤ちゃんを卵で産まず、肺呼吸をし、母乳で子育てを行うことから「哺乳類」に値するとされています。
しかし、海の中で生息イルカがなぜ哺乳類なのか不思議に感じませんか?
ここでは、イルカが哺乳類に分類される理由や哺乳類の進化の過程について詳しく解説いていきたいと思います。
イルカはなぜ哺乳類?哺乳類から進化したの?
イルカは海の中で暮らしているため、みなさん魚類なのでは?と勘違いされている方も多いようですね。

イルカは『哺乳類』なんです。
イルカはひれを4つ持つ哺乳類
イルカの先祖は、4本足で歩行し、食べ物には買いや魚を食べるといったメソニクスというクマやワニに近い動物が先祖であるとされています。
このメソニクスは、餌をたくさんとる為に、水中で生活することを選択したと言われているのです。
先祖であるメソニクスがどのように進化して、イルカへと変わっていったのでしょうか。
クジラとイルカの進化の過程は

クジラとイルカには4本の足がありました。
その頃から生活の場は海の中であり、陸上ではありませんでした。
これは、食べるものが陸上よりも海の中に豊富にあったからであると言われているのです。
そしてその後、前足はひれに変わり、後ろ足は退化し、今ではもちろんありません。
同じクジラやイルカでも様々な種族が現れて、水の抵抗を最小限に保ち、そのために毛はなくなり、ツルっとした分厚い脂肪に変わる。
そして、クジラやイルカの身体は流線型(紡錘形)になり、退化した後ろ足の部分からは尾びれを強い力で動かそうと、筋力が発達し、背骨も強靭になものに。
もとは顔面にあった鼻が頭頂部に移動することにより、より水面での呼吸がしやすいという良い点が増えたと言われています。

クジラやイルカは水面を思いっきりジャンプします。
水圧に耐えることができるような目に変化し、嗅覚はほとんどなくなり、目の後方にある孔が耳になり、かつて音は顎で感知していましたが、今は孔だけで音を聞き取ることができるなど、変化を遂げた。
歯は、犬歯や切歯があったのですが、それらの歯は退化して無くなったと言われている。
そして、現在のクジラやイルカの姿に進化したと言われているのです。
特に、口の中の歯茎が垂れ下がっているものはクジラと判断されます。
また、ひげが全くなくて口の中にはがしっかりと生えているものがイルカだと言われています。
イルカやクジラの見分け方は、大きさを見て選定していると言えます。
イルカの中でもシロイルカは色々な音を発することができる為、「海のカナリア」などと呼ばれることがあります。
水の抵抗がなくなるよう、体毛はなくなり、赤ちゃんのイルカにだけ体毛があります。
イルカの歴史の始まりは5000万年前

イルカとクジラは同じ進化を遂げてきたことが分かります。
見た目に同じような容姿を持つ者同士であることから、その分類上も特に大きな違いはないとされているのです。
また、実際にどのように姿を変えていったのかについては、5000万年前にさかのぼったところからイルカの歴史が始まっています。
当時のイルカには前足と後ろ脚がありました。
それが、前足はひれに、後ろ足はなくなり、鼻は頭頂部へ移動しました。
その後、4000万年前に尾びれを持つようになり、様々な種類のイルカが誕生しました。
そして、2500万年前には現在のクジラの基本形となり、そこからは現在のマイルカやネズミイルカなど、様々な種類のイルカが誕生、確立されました。
哺乳類はどのようにして見分ければよいか

哺乳類は、乳が出る生物を哺乳類としています。
海に住む哺乳類として挙げられる代表的な生物はクジラやイルカです。
現在、生息しているクジラやイルカの種類については約80種類以上にもなるそうです。
イルカとクジラ以外にも、海に生息する哺乳類は他にもたくさん存在しているのです。
特に、アザラシはみなさんも哺乳類であることをご存知だと思います。
他にもジュゴンも哺乳類です。
哺乳類と聞くと、陸上で生息している生き物が多いのはもちろん、肺呼吸だからという答えが妥当です。
それなのに、クジラやイルカが哺乳類で、どうして海の中で生活できるのか・・・?と疑問に思います。
白亜紀時代に恐竜は絶滅したことがきっかけで海へ?
恐竜は哺乳類の中でも最も強靭であったことから、いつ恐竜に捕食されてしまうか不安を抱えていた哺乳類にとって、恐竜の絶滅は喜ばれたとも伝えられています。
そして、それからは恐竜の存在は確認されていないことから、地上での食糧が豊富になり、それを哺乳類が食すようになったのだそうです。
食料を上手く捕獲できなかったクジラは、食料を求める為、海の中での生活を選択したそうです。
哺乳類の面白いお話ですね。

イルカもそのように同じ境遇だったことがうかがえます。
イルカの生態系について

イルカの生態についても見てみましょう。
どんな風に海の中で生活しているのでしょうか。
イルカの食べ物は

イルカは肉食です。
- 魚類やタコといった生物を好物に食べています。
- 産まれたばかりの赤ちゃんイルカは、母乳で生活。
- イルカの水分摂取は捕食した魚類の水分を摂取。
他にも、自身の体内にある脂肪燃焼が行われる際に、「代謝水」が発生つことで、それを水分補給として行っているのです。
海の中で生活している為、水分は海水から?などと思いがちですが、実際には海水から水分摂取は行っていないと言えます。
海水を摂取することで排尿が頻繁に起こり、水分保持できず脱水症状を引き起こす可能性が高いことから、人間と同じく、海水の摂取はしない作りとなっているようです。
イルカは集団生活している

イルカは群れをなし、集団生活を送っています。
これは人間も同様、家族がいると同じことです。
群れで行動する理由は、餌を捕食する為であったり、敵から身を守る為でもあります。
そして、同じ哺乳類の仲間であるクジラの群れにも群れ、集団生活を送ることもあると言われているのです。
イルカはイルカのまま出産する
イルカは哺乳類であることから、人間と同様に、自身の容姿と同じ個体を産み出します。
- 繁殖時期は春~夏
- イルカの妊娠期間は人間と同じく10カ月間
- 一回の出産に1頭のイルカを出産
赤ちゃんイルカの大きさは成体のイルカの3分の1くらいのサイズが妥当です。
イルカには骨盤がないため、出産は人間と比較するととてもスムーズに行われます。
また、産まれる場所が水中であることを考慮し、産道を通る際は、頭からではなく、尾びれ側から出てきます。
イルカはその個体によって異なりますが、多い場合は一生涯のうちに20匹もの出産を経験するイルカも存在します。
イルカの子育て方法

イルカは産後1~1年半もの間は、母子共に寄り添い生活を行います。
この期間は、赤ちゃんイルカはお母さんの母乳を飲んで育つのです。
これは人間の赤ちゃんと全く同じ行為ですね。
そして、赤ちゃんイルカが成長する間、イルカのメスが集まり、みんなが一緒に協力して子育てを行うのです。
まとめ
イルカが哺乳類である理由や、哺乳類の進化について解説していきました。
イルカやクジラといった仲間は肺呼吸をし、子供をそのままの形で出産し、子育てを母乳で行うという点においては人間と全く同じであることがわかりました。
また、元は4本足であったものが退化するなど、海の中で生活できる容姿に変化したんですね。
それも、陸上での食糧合戦に打ち勝つことができず、海の中に戻ったなんておもしろい話もあるようですが、それが本当であれば、生きる為の知恵を持っているとも言えますよね。
これから水族館などでイルカを見ることがあれば、このようなイルカの進化について思い出してみるとまた違った角度でイルカを見ることができますね♪
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