• アイヌの苗字・珍名18選!
  • 北海道でアイヌの名字だと差別される?

アイヌ民族は、かつて日本の北海道、樺太、千島列島に住んでいた先住民とされています。

その為、少なからず、現在も北海道においてアイヌの名字を名乗る方がいます。

そのような方々は、現在も差別対象となっているのでしょうか??

 

ここでは、アイヌとして生きる方の苗字で珍名となる苗字

 

そして、北海道でアイヌの苗字を名乗っている方が本当に差別対象となっているのかについて徹底調査してみました。

アイヌの苗字で珍名

アイヌ 苗字 珍名

日本国内において最大の面積を誇っている北海道は、その広大な大地を持ち、かつてはアイヌ民族という文化的なつながりを持っていました

 

その為、その土地の名称に留まらず、それらアイヌ民族の血を引く者こそ、名字にも異名が多いなど、あらゆる特徴が見受けられることが分かっています。

 

アイヌの苗字には希少姓もある

北海道に関する地名は、アイヌ語を起源としていることが多く、確かに北海道は漢字を見ただけではどのような読み方をすればよいか分からないことも多いです。

 

それと同様に、アイヌの苗字を持つ方は、「チン」や「ナ」といったような、アイヌ語からとった読み方をします。

 

現在、「知里」さんは、日本全国を探しても実際には10人ほどの希少性であると言われています。

 

その他、北海道の地名に由来を持っている苗字は「門別」さんがあり、これは北海道沙流郡門別町がルーツとなっています。

 

また、「旭川」さん、「煮雪」さんといった北海道の雪に関連した苗字もとても珍しい名字として知られています。

 

北海道は、本州から移民としてやってきた方の名字を名乗る方。また移民後に新しくつけたとされる名字を名乗る方。

 

他にも、アイヌをはじめ、北海道に関連した名字の方が大勢住んでいます。

 

北海道の珍しい名字

北海道にとても多い名字は、「佐藤」「高橋」「佐々木」となります。

 

北海道にはアイヌ民族が住んでいるとされていることで、とても珍しい名字の方がいるように感じます。

 

しかし実際には、アイヌ民族は名字を持たない民族だったため、アイヌ民族だと思わせるような驚くほどの珍しい名字はみられません。

 

珍しい名字としては、以下のようなものが挙げられます。

アイヌ民族の苗字
  • 「奈良岡」
  • 「旭」
  • 「苫米地」
  • 「九十三」つくみ
  • 「一二三」ひふみ
  • 「七五三木」しめき
  • 「十」もげき

 

さらに珍しいアイヌの名字は?

北海道にはまだまだ珍しいとされる名字の方がいらっしゃいます。

 

これらはアイヌ語を由来として付けられた名字であると言われています。

 

「煮雪」にゆき

この名字は、現在、日本全国を探しても10人ほどしか存在しないと言われているほどとても珍しい名字です。

 

雪がついていることから北海道を思わせる名字ですね。

 

「辺泥」べて

アイヌの語源となる川で泳ぐ、おぼれる人間を助けるという「ペッアンクル」というアイヌ語が由来だそうです。

 

「知里」ちり

知里という名字を名乗る方も日本全国に10人ほどしか存在しな希少姓であると言われています。

 

「貝沢」かいざわ

貝沢はアイヌ語でビバウシ「カラス貝の多いところ」を意味しています。

 

特に北海道に多い名字だと言われています。

 

「秋辺」あきべ

北海道釧路市阿寒町に飽別という地名があり、この地名に由来して秋辺さんと言う苗字がつけられたそうです。

 

「珍名」ちんな

珍名さんは、日本全国に20人ほどしかいないと言われているほど珍しい名字です。

 

語源はアイヌ語の足を意味しているそうです。「チン」と「ナ」からきているそうです。

 

「閉伊」へい

アイヌ語の「ビイエウシュ」の語源で「碑の肥沃な地」という意味で、現在、東北地方にも多い名字だそうです。

 

アイヌの名字だと差別される?

アイヌ民族は、現在においても差別や偏見の対象となっているのでしょうか?

 

これには実際には未だその差別や偏見があるというのが事実です。

 

職場でアイヌ人であることを理由に不当な扱いを受けたり、様々な弊害があったという方は想像よりも多いことが現実です。

 

北海道は海を挟み、本州とは離れていることから独自の文化が発展しやすかったのです。

 

また言葉や宗教、そして生活様式も同じ日本人とは異なるものであったことが最大の理由となり、差別や偏見の対象となったようです。

 

アイヌ人と本土の和人は何度も戦いを繰り返し、シャクシャインの戦いでアイヌ民族が完全に敗北しました。

 

明治時代にはアイヌ人の生活していた土地の開拓が始まり、多くの和人が侵入し、アイヌ民族の生活様式を廃止したと伝えられています。

 

その後、1899年に北海道旧土人保護法が制定され、アイヌ人であっても土地を借りることができました。

 

しかしながら、痩せた農地であったため、農作物が育たず、アイヌ人は食べ物を作ることもできませんでした。

 

北海道ではどの苗字が多い?

北海道において最も多いとされる苗字は「佐藤」さんです。

 

佐藤さんこそごく一般的だと思われがちですが、実に北海道には約16万人以上もの「佐藤」の苗字を名乗る方々が存在しています。

 

また、「佐藤」さんは、日本全国を調べてみても一番多いとされている苗字となります。

 

その他、「高橋」さんとなり約9万6千人以上、ランクインした名前としては「佐々木」さんがあります。

 

そして、北海道では、15位にランク位にする「斎藤」さんと18位の「斉藤」さんは、読み方は同じでも、漢字が異なります。

 

これについては、全国的にもこの苗字である「さいとう」さんは非常多いことが分かります。

 

しかも、この「さいとう」さんという漢字ですが、北海道には「歳桃」さんと書いて「さいとうさん」と呼ばれる方が存在します。

 

これは、そもそも東北から移民してきた方の子孫ではないかという一説があり、特に人数が圧倒的に多かった「さいとう」さんという苗字を名乗ったのではないかと考えられているのです。

 

北海道の方に多い名字

順位

苗字

1位

佐藤

2位

高橋

3位

佐々木

4位

鈴木

5位

伊藤

6位

田中

7位

吉田

8位

渡辺

9位

中村

10位

小林

11位

加藤

12位

山本

13位

山田

14位

阿部

15位

斎藤

16位

工藤

17位

木村

18位

斉藤

 

全国に多い名字

順位

苗字

1位

佐藤

2位

鈴木

3位

高橋

4位

田中

5位

伊藤

6位

渡辺

7位

山本

8位

中村

9位

小林

10位

加藤

11位

吉田

12位

山田

13位

佐々木

14位

山口

15位

松本

16位

井上

17位

木村

18位

 

アイヌ民族とは何?

アイヌ民族とは、北海道や樺太、千島列島にまたがり、その地域に住んでいたとされる先住民のことを指します。

 

また、アイヌ民族の方は母語がアイヌ語であると言われています。

 

そして、アイヌ民族はそもそも狩猟を収入源としていたため、海産物や毛皮を交易することで生計を立てていたと言われています。

 

アイヌ民族の外見は彫が深い顔をされていて、手足が長く、体毛が豊かな方が多く、そもそもは「コーカソイド」である白人として考えられていたのです。

 

現在の北海道の地名は、とてもそのように読めない、あるいは読みにくいとされる呼び名が多くこれらはその多くはアイヌ語が語源となったのではないかと言われているのです。

 

アイヌ語を語源としている北海道の地域

場所

呼び名

意味

札幌

サットポロ

乾燥した広大な土地

旭川

チュップベツ

朝日が出る東の川

函館

ウスケシ

湾の端

帯広

オベレベレケプ

川尻が裂けているところ

美瑛

ビイエベツ

濁った川

ここにご紹介している北海道の地名はごく一部です。

 

この他にも、北海道にある地名のほとんどはアイヌ語が語源として定められているそうです。

 

本当に差別があったのか

アイヌ民族の方に対する差別は実際に行われていました。

 

アイヌ民族の方々は、法律により、これまで住んでいたところを離れ、漁業の権利を持つことも許されませんでした。

 

外国との交易の権利さえも取り上げられてしまい、何とも悲惨かつ悲劇の歴史があると言われています。

 

芸能人の宇梶剛士さんがアイヌ出身?

アイヌ 苗字 珍名

芸能人の「宇梶剛士」さんをご存知ですか?

 

宇梶剛士さんのお母様の宇梶静江さんは、自身がアイヌ民族の出身である為、宇梶剛士さんにはアイヌ民族の血が受け継がれていることになります。

 

しかし、現在はアイヌ民族は混血化が進んでいることから、純血のアイヌ民族の遺伝子を持った人物は存在しない、もしくは格段に減少していると言えます。

 

その為、アイヌ民族は、過去の歴史上の民族と化しており、現代ではもはや風化が進んでいると言えます。

 

シャクシャインとはどんな人物?

アイヌ 苗字 珍名

シャクシャインは、1606年、北海道日高郡に生まれ、蝦夷地各地にアイヌ民族が住んでいました。

 

シャクシャインは東側ノメナシクルのシベチャリに暮らしていました。

 

当時、東側と西側で、激しい争いが起こっており、その時、東側のリーダーとなったのがシャクシャインです。

 

その争いの間に入った松前藩は、アイヌ民族同士の争いが続くことで、当時、アイヌ民族と松前藩との間で特産物の売買が行われていました。

 

その売買が滞ってしまうのではと判断し、一旦仲裁に入ったことによって争いが止まりました。

 

しかし、シャクシャインはこのまま引き下がることができず、以前にリーダーを殺された敵をうつべく、西側のリーダーを殺害しました。

 

これにより、西側のサブリーダーが松前藩に武器を借りに行き、その帰りに病気により急死してしまいました。

 

アイヌ民族はサブリーダーは松前藩に毒殺されたと勘違いし、東西を統括するシャクシャインがリーダーを務めるアイヌ民族が誕生したのです。

 

シャクシャインは松前藩に対して攻撃を起こし、1669年にシャクシャインの戦いが起こりました。

 

そのシャクシャインの戦いの際、アイヌ民族をひとつにまとめ、松前藩と勇敢に戦った結果、シャクシャインは64歳という若さで殺されてしまいます。

 

東西のリーダーをも失ってしまったアイヌ民族は、これまで以上に悪条件の下売買を行い、松前藩に従うこととなったそうです。

 

アイヌ民族を代表して戦ったシャクシャインは、本当に勇敢な方だったんですね。

 

アイヌ民族は未だ存在するのか?

アイヌ民族やアイヌ人という決められた人種は現在で23000人存在すると言われています。

 

しかし、このデータは正確なものではないため、さらに多い人数が予想されることもあります。

 

実際には現代でも多くの方がアイヌの血を引く方が北海道や日本各地で生活をしています。

 

もちろん、生活の状態などは一般的であり、何か特別変わったことなどもありません。

 

しかし、北海道においては、アイヌ民族の生活様式の復興を願う動きもあり、アイヌ民族資料館が建設されるなど、アイヌを多くの方に知ってもらおうという活動が行われているようです。

 

まとめ

いかがでしたか?アイヌの名字で珍しいものや、北海道でアイヌの名字を名乗ると差別の対象となるかについて解説しました。

 

アイヌの名字は「煮雪」「辺泥」「知里」「秋辺」など、北海道の地を思わせるような名前が多く、読み方に困るような名字があることも分かりました。

 

そして、北海道の地名はアイヌ語を語源とすることから、その語源と名字が深い関わりを持っていることが後になってよくわかります。

 

日本全国を探してもとても珍しい名字です。また、アイヌの名字を名乗ったからと言って、現代はまだアイヌへの差別が全くないとは言い切れない社会です。

 

それでも、純潔なアイヌ人は存在せず、今となっては血が薄れたアイヌ人が存在すると言われています。

 

全く差別や偏見のない世の中になることを祈ります。

 

アイヌ民族についての記事