- フジツボってどんな生き物?
- フジツボの中身がエイリアンみたい?衝撃の画像まとめ
- 実はおいしい?フジツボが食べられるって本当?
海に行くと岩にびっしりとついているフジツボ。
その中身がまるでエイリアンのようだと話題になっているのです。
海に行けば見かけるけれど、その存在をそれほど気にしたことがないフジツボ。
中身がエイリアンみたいだといいますが、中身がどうなっているかなんてことも気にしたことある方も少ないのではないでしょうか?
海に行けばよく見かけるフジツボの中身とフジツボが食べれるという噂について調べてみたいと思います。
フジツボってどんな生き物?
フジツボの中身についてお話を始めたいところですが、まずはフジツボについてお話していこうと思います。
海に行ったときに、岩やテトラポットなどにびっしりとへばりついているのを見たことがあるかもしれません。
石灰質の殻を持っていて動かないので、貝だと思っている方も多いでしょう。
実は、フジツボはれっきとした甲殻類、つまりエビやカニの仲間になるのです。
見た目もけっこう貝ぽく見えるので、甲殻類だったということにもやや衝撃を受けました。
ほかの甲殻類とは異なる構造をするフジツボ
フジツボは、エビやカニと同じ甲殻類で、いわば親戚みたいなものなんですが、そのからだの構造は、ほかの甲殻類とは大きく異なります。
簡単にフジツボの生態について、お話していきましょう。
- 固着生活に適応しているので、脚にあたる部分は(エビやカニの場合歩行に用いられている)曼状の曼脚(まんきゃく)となり、海水中のプランクトンをろ過して食べるために使われている
- からだを覆っている殻とそれを閉鎖する蓋の部分は、エビやカニの背甲にあたる
- 殻の内部の曼脚や外套は成長に応じて、5~6回脱皮をする
- 幼生が着底するときには、すでにほかの個体が固着している近い範囲を選ぶ性質を持っていて、群生して生活している
- 雌雄同体であるので、固着生活でも効率的な生殖が可能
- 現生種は200種ほど
フジツボは、動き回って繁殖相手を探すことができないので、固着生活でも効率的な生殖が可能なんだそう。
通常は隣に個体と交尾するのですが、隣や数個体分離れた個体まで届く鞭状の長い雄生殖器を持っていて、これが届く範囲の個体と交尾を行います。
見た目も可愛い?フジツボの幼生
フジツボは、殻の中に受精卵を保ち、孵化するとノープリウス幼生として外に出てきます。
『ノープリウス』とは、甲殻類に共通する最も初期の幼生の名前です。
卵から孵化したノープリウス幼生は、海水中を自由に遊泳しながら、植物プランクトンなどを捕食します。
そして、1ヵ月ほどすると、二枚貝や甲殻類の貝中類(ウミホタル類)に似たキプリス幼生に変態していきます。
キプリス幼生は、海底を動き回って固着生活に適した場所を探し、やがてよい場所が見つかると、頭部の触角にあるセメント腺から固着物質を分泌して接着します。
それからさらに、脱皮→変態し、固着生活へと移行していくようになります。
幼生の頃は、こんなに動き回ることができるのですね。
まるで飛んでいるかのように一生懸命動いている姿、ちょっと可愛く見えてしまいます。
フジツボの生育場所はどこ?
フジツボは、淡水に生息する種類はなく、世界中の海洋に潮間帯から深海にかけて生息しています。
岩だけでなく、船底やほかの動植物などに固着して、全く移動することはありません。
日本各地の外洋性海岸では、イワフジツボやクロフジツボなどが見られます。
また、内湾の潮間帯や河口付近には、シロスジフジツボなどが見られます。
フジツボは寄生力がすごい?
フジツボの生態について気になったのが『寄生力』です。
フジツボは、固着する場所を見つけるとそこから動くことはありません。
岩やテトラポットだけでなくサンゴやクジラにも固着することがあり、その場合、宿主のからだに食い込んで、埋没させて殻の口の部分だけを外にのぞかせているそうです。
また、船底に固着することもあるのですが、水の抵抗が増して船のスピードが鈍ってしまうという、悪影響を与えることがあります。
- 船の重さが増えて燃費が悪くなる
- 船のスクリューに固着すると、スクリューの回転が悪くなる
と、このような悪影響を与えてしまうことも。
船にとってフジツボはいわば『天敵』ともいえる存在になっているようです。
船がフジツボの影響を受けないようにするためにも、船の外板に毒性のある銅を含む塗料を塗って、フジツボが固着しないように防いでいます。
フジツボが人間に寄生する?囁かれる都市伝説とは
フジツボは、岩やテトラポット、サンゴや船だけでなく、人間にも寄生するという。。。なんとも信じがたい噂や都市伝説があるようです。
フジツボにまつわる噂や都市伝説、聞いたことありませんか?
「フジツボがある岩場で転んでケガをしてしまい、数ヵ月しても膝の痛みだけ治らないので病院でレントゲンを撮ってもらうと。。。膝の皿や膝の周辺にびっしりとフジツボが寄生していた」という都市伝説が有名かもしれませんね。
本当にそんなことがあるのでしょうか?
実は、ここで何度か「寄生する」という言葉を使っているのですが、フジツボは岩などにくっついているだけなんです。
フジツボは、寄生しているわけではない、ということですね。
そして、フジツボが人間に寄生する(固着する)こともできません。
仮に、フジツボが人間の体内に入り込んでしまったとしても、餌となるプランクトンがいないので生きることはできないんだそうです。
フジツボが固着している様子は、まるで寄生しているように見えてしまうことから、人などに寄生するというイメージを与えてしまい、いろいろな噂や都市伝説が生まれたのかもしれませんね。
フジツボの中身がエイリアンみたい?
フジツボの生態などがわかったところで、いよいよフジツボの中身の画像をご覧いただきたいと思います。
集合体が苦手な方はフジツボが密集している写真だけでも、ゾッとしてしまうかもしれませんが、フジツボの中身もなかなかインパクトがありますので、ちょっと注意してご覧くださいね。
フジツボの衝撃的な画像①
はじめからなかなか衝撃的ですね。
たしかに、エイリアンといわれてもさほど違和感は感じないくらい、気持ち悪いかも。
まさか、こんなからだが隠れているとは思いもしませんでしたね。
フジツボの衝撃的な画像②
先ほどの写真よりは衝撃さはやや弱いものの、なかなかインパクトがあります。
貝の中身とは思えない、なんともいえない姿です。
エビやカニと同じ甲殻類ですが、からだの構造はことなるというだけあってエビやカニを連想させるものは一切ありませんね。
海の生き物であることも想像つかないような構造をしていますね。
フジツボの衝撃的な画像③
こちらも先ほどの画像と同じようなものですが、ちょっと向きをまた変えると違った印象になりますね。
なんとなく、鳥にも見えますよね。
写真で見ると、気持ち悪さを感じることはそれほどありませんが、色といい形といい、なんとも不思議ですよね。
フジツボの衝撃的な画像④
こちらはフジツボの中身ではなく、フジツボの画像なんですが、これはこれで衝撃的というかインパクトがありますよね。
これが広い範囲でびっしりとくっついているわけですから。
フジツボの衝撃的な画像⑤
こちらもフジツボの中身の画像ではないのですが、船のスクリューにフジツボがびっしりと固着している画像です。
船にフジツボが固着すると悪影響を及ぼすことがあるというお話をしましたが、これを見ると、船にとって天敵といわれる意味が分かるような気がしますね。
フジツボの衝撃的な画像⑥
こちらもフジツボの中身の画像ではないのですが、フジツボが固着しているクジラの画像です。
びっしりとフジツボがついているのがよくわかりますよね。
知らないで見ると、「皮膚の病気でもしているの?」と勘違いしてしまいそうです。
フジツボがクジラに固着するときは、フジツボはクジラのからだに食い込むといいますが、これだけたくさんのフジツボが食い込んでいるなんて、クジラはいたくないのでしょうか。。。
フジツボの衝撃的な画像⑦
エイリアンのような衝撃というよりは、可愛さに衝撃が走りました!
先ほど、フジツボの幼生のお話のところで動画もありましたが、こんな風に見るととても愛らしく見えますよね。
上の方の3つの黒い点が目と鼻に見えるし、耳にも見えるような突起があります。
エイリアンのような気持ち悪さからは想像がつかないくらい、可愛く見えちゃう衝撃ですね。
フジツボの衝撃的な画像⑧
フジツボはなんと食べれます!
画像の衝撃より、食べれることの衝撃の方が大きかったでしょうか。
つぎのところで、フジツボが食べれるお話をしていこうと思います。
これもフジツボの中身の画像?
これは、フジツボの中身の画像を調べているときに出てきた画像です。
実は、フジツボの中身として取り上げられているの画像で、とてもエイリアンらしいインパクトのある画像ですよね。
ですが、これ、明らかに木の中にいる昆虫のさなぎのような気がしませんか?
深層を探るべく調べてみたのですが、これが何なのか掴むことはできませんでした。
フジツボなのかどうか?とても気になるところですが、真相がわからないのがとても残念。
フジツボの中身として紹介され、とても気になったので載せてみました。
実はおいしい?フジツボが食べられるって本当?
フジツボの見た目や中身にインパクトのあるフジツボですが、実は食べるとおいしいんだそうです。
青森では、大型種である『ミネフジツボ』を『ツボガキ』と呼び、食用とされてきました。
珍味として愛されていたフジツボですが、今では養殖されたり、高級食材として市場に流通するまでになりました。
どんな味がするのかとても気になりますね。
フジツボは昔、邪魔者扱いされていた
今でこそ高級食材として扱われるようになったフジツボですが、かつては、ホタテなど二枚貝の養殖場では邪魔者とされていました。(動画ではやっかいモノと言われていますね)
フジツボは、二枚貝の殻や基盤の表面に付着して潮通しを悪くしてしまい、成長を鈍らせてしまうだけでなく、ひどいと斃死させてしまうことがあった。
このようなことから、邪魔者と扱われていたわけフジツボですが、今では養殖されるようにもなり、1kgあたり数千円程度の価格で取引されるほどとなっています。
フジツボは世界中で愛されている
フジツボは、とてもおいしい食材として、日本だけでなく世界中で愛されているといいます。
西日本では、柄のあるフジツボの一種であるカメノテが、塩ゆでや酒蒸し、出汁として重宝されています。
また、チリやカナダでも大型のフジツボが食されているんだそうです。
カメノテの仲間である『ペルセベ』は、スペイン料理やポルトガル料理には欠かせない高級食材として愛されています。
また、南米のチリでは、『ピコロコ』という、大きいものでは30㎝以上にもなる世界最大級のフジツボが食され、カニの爪のような筋肉が好まれているんだとか。
おいしくて有名なのは北日本に生息するミネフジツボ
さまざまな種類のフジツボの中で、殻で覆われたフジツボでおいしいと有名なのは、東北地方を中心に北日本に生息しているミネフジツボです。
ミネフジツボは、漁獲、養殖ともに少ない為に幻の食材といわれているようですが、青森県内を中心に提供しているお店は数多くあるようです。
フジツボはどんな味?どうやって食べたらいい?
フジツボは、いったいどんな味がするのかとっても気になります。
また、おいしくいただける調理法も気になりますよね。
トロける舌触りが絶品!
フジツボの特徴は、香り高い磯の風味が特徴ですが、プリンのようなトロける舌触りも絶品なんだとか。
味自体は、エビとカニを足したような甘みがありますが、味だけではなく舌触りもいいとは素晴らしいですね。
また、卵黄もおいしく、エビとカニを上品にしたようなうまみを楽しむことができるそうですよ。
フジツボは茹でていただこう
フジツボは、茹でておいしくいただきましょう。
- フジツボは殻をざっと洗っておく
- 鍋に、フジツボの口が浸るくらいの水を張って、出汁昆布を少々、日本酒5%をお好みで入れる
(塩は使わない) - 火をかけて、水が沸騰したらフジツボを入れる
(完全に口まで水に浸かっていることを確認して) - 再沸騰したら3分茹でる
(茹で過ぎると身が縮んで固くなるので気をつける) - フジツボのクチバシが開いたら、鍋の中でフジツボを少し混ぜる
(殻の中に海水が残っていると塩味が強すぎる場合があるので、忘れずに混ぜる) - トングなどでフジツボを取り出し、アツアツをいただこう
出汁昆布と日本酒を用意して茹でるだけなので、とても簡単ですね。
あつあつのフジツボを食べるときは、ヤケドに注意してください。
茹でたフジツボは殻の中の汁も楽しんで
茹でたフジツボは、クチバシを指でつまんで中身を取り出すか、カニスプーンや竹串などを使って中身を摂り出して食べましょう。
残った汁もおいしいので、ストローを使って残さず堪能してください。
日本酒をちょっと垂らして『フジツボ殻酒』もおすすめ。
最高の贅沢が楽しめます。
フジツボの保存法は?
フジツボを保存する際には、『乾燥させないこと』が大切です。
- 濡れタオルなどをかぶせて、密閉容器に入れる
- 冷蔵庫で1週間以上、元気に保つことができる
ミネフジツボは、外殻の内側のクチバシの間をつなぐ軟体皮膜が広く、この部分が乾燥してしまうと急激に弱まってしまいます。
フジツボを保存するときは、乾燥させないように十分注意してください。
フジツボは購入できるの?
居酒屋など飲食店など検索していると、フジツボを扱っているお店もわりと多く見つけることができました。
ただ、入荷時期など扱っていないときもあるようなので、事前に調べて運がよければ食べることができるということになってしまいそうです。
また、購入に関してですが、ネットでも購入することができるようです。
ただこちらの場合も、通年を通して購入できるわけではないようなので、入荷時期などを事前に確認しておくといいでしょう。
少々お値段がはりますが、先ほど書きましたように、茹でるだけでおいしくいただくことができるので、フジツボの味に興味を持たれた方も多いのではないでしょうか?
フジツボの中身に衝撃を受けながらも、とてもおいしく食べることができるというフジツボ。
その見た目からはエビやカニのような味はなかなか想像することができず、フジツボの味が気になって気になって仕方がありません。
フジツボの旬がいつなのか残念ながら調べることはできませんでしたが、青森の地酒とでもいっしょにフジツボの味をじっくりと堪能できる日を今から楽しみしておきたいと思っています。
食用の珍しい動物まとめ