- 十五夜って満月じゃないの?
- じゃあその理由は?
十五夜は満月とは限りません。
むしろ満月ではない方が多いともいえます。
その理由とは一体ー?
十五夜は満月とは限らない
上の動画が2017年10月4日の中秋の名月。
そして下の動画が2016年の中秋の名月。
どちらもまんまるな満月、美しい中秋の名月ですね!
だがしかし!
実は中秋の名月と十五夜も厳密に言うと違います。

では「中秋の名月」とは何ですか?
中秋の名月とは
新暦ではだいたい9月中頃から10月初旬の頃になります。
太陰太陽暦とは太陽の動きも参考にした暦で、月の満ち欠けをもとにし日本では明治以前に使われていました。
現在でも神宮暦などに記されることもあり、「旧暦」と呼ばれています。

やっぱり中秋の名月は満月なんですか?
確かに中秋の名月はまぁるいお月様が見られますが、厳密には満月の日とは少しずれる場合があります。
でも中秋の名月の前後はとても明るくてキレイな月を見ることができます。
また中秋の名月には別名もあります。
芋の名月
秋は収穫の季節です。
大事に育てた穀物が実り、無事に収穫することができた感謝をする、という意味があります。
その昔は月の満ち欠けが農業の上では重要な判断材料でした。
作物が収穫できたのはお月様のおかげです! っていう感謝の気持ちだったんでしょうね。
この時期に多く獲れる芋類をお供えするという風習があり、それが中秋の名月の別名となりました。
十五夜とは

じゃあ十五夜とはいつのことを言うんですか?
十五夜とは、読んで字のごとく旧暦で15日の夜のことです。
中秋の名月が8月15日なのに対し、十五夜とは毎月訪れます。
どうして中秋の名月だけお月見をするのかというと、空気が乾燥して月がはっきり見えるからでは?と考えられています。

十三夜という言葉もありましたよね?
十三夜とは
はい。 十五夜が毎月15日なのに対し、十三夜とは旧暦9月13日の夜のことをいいます。
この日も綺麗な満月が鑑賞できる日になっていて、今度は栗や豆などを供えるため、「栗名月」「豆名月」などとも言われています。
十五夜にお月見をしたら、それから1ヶ月後の十三夜もお月見をしてください。

なぜなら「片見月」や「片月見」といわれ縁起が悪いといわれているからです。
十三夜の方が月が綺麗に見える日が多いとも言われているので、ぜひこの日も夜空を見上げてください。
ちなみに2018年の十三夜は10月21日(日)です。
わたしも栗饅頭か豆大福を用意して、お月見をしようと思います♪
2018年の十五夜はいつ?
さて、2018年の十五夜はいつかというとー。
秋分の日の次の日の月曜日になるので、振替休日でお休みの方も多いと思います。
普段お月見をしない方も、ぜひススキやお団子をお供えしてお月様を鑑賞してみてはいかがでしょうか。
十五夜と満月
十五夜が旧暦の毎月15日の夜だということがわかりました。
旧暦では新月(月が見えない状態)が1日で、次の新月が来るまでが1ヶ月です。

ということは、15日は毎月満月ですよね?
ところが違うんです。
近年の旧暦8月15日が満月だった年は2011年と2012年、そして2013年と3年連続でしたが、次に満月となるのは2020年と、7年も間が空いてしまいます。
せっかくのお月見が満月じゃないとわかるとちょっとがっかりしてしまいますが、でも実際に見るとほぼ満月なのでご安心ください。
どうして満月じゃないのかと言うと、地球を回っている月の軌道に原因があります。
と、その前に満月のパワーについてご紹介を。
ムーンパワー
綺麗な満月を見ると、なんとなく願いを叶えてくれそうな気持ちになりませんか?

あれ? わたしだけ?w
人間は大昔から月にパワーを感じてきたようです。
例えば新月は何かを始めるときにパワーをくれる、満月のときには断捨離にうってつけ、といったことです。
また満月はデトックスの意味もあり、満月からダイエットを始めると効果的!なんてこともいわれているそうです。
そして満月に収穫されたものをお供えするように、願いが叶ったり上手くいったときには感謝の気持ちを持つことも大切なんだそうです。
そうすることで自分の周りにあるいらないものが浄化され、心の中もデトックスされていくともいわれています。
お団子をお供えするのも収穫に対する感謝の気持ちからです。
満月を見たら、感謝の気持ちで見上げてみてはいかがでしょうか。
スーパームーンとは

スーパームーンって大きい月のことですよね?
そうです。 地球から月が近い状態にあったときに見える満月のことです。
なんと近い満月になると遠い月に比べて14%も大きく、明るさも30%も明るいそうです。
想像以上に違うんですね。 びっくりです。
2014年には1年で3回も見られたスーパームーンですが、そんなに見られるわけではありません。
スーパームーンは大地震にも関連しているともいわれていますが、確たる証拠は今の所ありません。
スーパームーンだったかどうかはわかりませんが、わたしも異常に大きな月を見たことがあります。
何か天変地異が怒るんじゃないかと思いました(笑)

でもそのくらい神秘的です。スーパームーンって。
十五夜が満月じゃない理由
新月が1日なので、満月がやってくるのは15日です。
それで十五夜と呼ばれるようになりましたが、それなら十五夜は全部満月じゃないの? って当然思いますよね。

でもそうじゃなかったんです。
月は地球の周りを28日間かけて周っています。
そして地球は太陽の周りを1年かけて周っています。
「満月」とは、太陽と地球、そして月が一直線に並んだ時に見られます。
月の軌道が楕円を描いているので、毎回同じ時間に一直線にならないのです。
といっても違いは1〜2日くらいなので、十五夜の前後はほぼ満月に近い月をみることができます。
厳密に言うと満月ではありませんが、ほぼ満月なので、満月でいいじゃないってわたしは思うんですけどね(笑)
お月見の由来

どうしてお月見をするようになったんでしょうか?
お月見はかなり古く、中国の唐時代にあった「中秋節」からきていると言われています。
中国には陰暦で7月、8月、9月に満月を拝む風習があったそうです。
その風習が平安時代に日本に伝わり、満ち欠けを繰り返す月になぞらえ「不老不死の象徴」として崇めるようになったそうです。
最初は貴族たちの風習でしたが農作物の収穫を感謝する農民などにも広まるようになり、やがては庶民にも定着していきました。
お供え物が団子とススキな理由
十五夜には秋に収穫されたものに対する感謝の意味もあります。
そこで収穫されたものでお団子を作ってお供えをするという風習になりました。

地域によっては団子以外にも芋類や果物などを供えるようですね。
そしてススキは稲穂の代わりとして供えられます。
というのも、稲穂はまだ十五夜のときには実っていないので、形が似ているススキがお供えされるようになったといいます。
またススキには魔除けの効果があるといわれていたのも理由の一つです。
ぜひススキも一緒にお供えしてくださいね。
まとめ
月の軌道が楕円なので毎月満月の日が違う

十五夜は年に一度しかないものだと思っていましたが、違ったんですね。
旧暦では毎月訪れるものでした。
そして満月も毎月同じ日に満月にならないのは、月の軌道が原因ということがわかりました。
ただ単に月がキレイだからお月見をするのではなく、収穫できた感謝の気持ちも一緒に供えるのがお月見です。
中秋の名月以外の日でも、満月を見たらまずは感謝の気持ちを持ちましょう。
きっと良いことが起こりますよ♪
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