動物園に行くと、色んな動物に会うことができます。
これから春になると温かい日差しの中、小さなお子様連れで動物園を訪れる方も多いと思います。
動物園に行くと、じっと見てしまう動物の中にゴリラやオラウータンもあるでしょう。
ゴリラの迫力に圧倒されることもあれば、動きがおもしろくてつい見入ってしまうオラウータンなど、大人が見ていても楽しいゴリラやオラウータン。
動物園でお目にかかることのできるゴリラ。いつも眉間にしわがよっているような顔をしていますが、怒っているのでしょうか?
そんなゴリラですが、実際にはどんな性格を持っているのでしょうか?
ここでは、ゴリラやオラウータンの性格や生態、特徴などについてご紹介したいと思います。
ゴリラとはどんな動物?特徴は?
ゴリラは見るからにとても大きく、胸の筋肉も強く、首や手足がとても太い体型をしています。
オスの身長は160~190cmと大きく、体重も150~180kgもあります。
身長については人間と同等もしくはそれ以上の大きさです。メスの体重は80~100kgです。
ゴリラは四足歩行を行い、手を地面について、拳で歩く姿を何度も見たことがあると思います。
この歩き方を「ナックルウォーキング」と呼んでいます。
ゴリラは、敵が近付いてきたり、争いが起こった時など、自分の胸を張り、手の平で胸を叩く動作をし、相手を威嚇する「ドラミング」を行います。
また、争いが起こる前にドラミングを行い、引き分けとしたり、平穏に過ごそうと提案する意味で行うことがあります。
メスのゴリラは、不満があったり嫌なことがあった場合に胸を叩くこともあるそうです。
ゴリラの性格はとても温厚でかつ落ち着いています。しかし、発情時期は、神経質になるとも言われています。しかも、個体によってはとてもおとなしい上、臆病な性格の持ち主であることもあります。
それに、とても繊細である為、外的刺激や強いストレス環境にさらされることで、病気を引き起こしたり、命を落としてしまうこともあるのです。
見た目とは違ってとてもデリケートな為、動物園などで飼育されるも、非常に飼育が難しい種です。
ゴリラが食べる食べ物は、リンゴやバナナといったフルーツが多く、野菜類も食べます。
意外にも肉食かと思われましたが、肉などは好んで食べない種です。
メスのゴリラは妊娠すると、8ヵ月間、お腹の中で胎児を育てます。1度の出産で通常1匹の個体を生みます。哺乳類とあってここは人間と同じですね。
ゴリラの交尾の際、神経質になったオスがメスを殺すといったこともあるそうですよ。
ゴリラの寿命は平均して35~40年であると言われています。生活環境や病気などもなく、50年以上生きる個体も確認されています。
ゴリラの生息地
ゴリラはウガンダやアンゴラ、コンゴやカルメーン、ナイジェリア東部に広く生息しています。
ゴリラは、主に多湿林に生息し、昼行性の動物として知られています。
また、野生のゴリラは1日に2kmも移動し、その際は群れで行動し、食べ物を探し歩いています。
ゴリラの生息数について
ゴリラにも天敵がいます。それは、ヒョウであると言われています。しかも、野生のゴリラがヒョウに襲われ殺されたという報告があります。
野生で生きるにはかなり厳しい現実があることが分かります。
現在、ゴリラは人間の手により広く森林伐採が行われ、かつ密猟によって住む場所を奪われ、現代において個体数も激減していると言われているのです。
また、ゴリラはアフリカを拠点としていることから、マウンテンゴリラは現在700頭前後、またクロスリバーは300頭前後と言われていて、どちらの種も絶滅危惧種であるとして、ワシントン条約において保護されている種です。
マウンテンゴリラの個体数が増加!
WWFにより、野生のマウンテンゴリラの個体数が現在880頭とし、増加傾向にあることを発表しました。
現在、マウンテンゴリラは、世界でたった2ヶ所であるウガンダブゥィンディ国立公園、そしてウガンダ、今後民主共和国、ルワンダ国境、ヴィルンガ火山群に生息しているそうです。

これはとっても嬉しい情報ですね。
どんどん窮地に追い込まれてしまう動物達を保護し、少しでも絶滅を避けるべき方法を考えなくてはなりません。
オラウータンとはどんな動物?特徴は?
オラウータンは、ゴリラと同様、あまり争いごとを好むような種ではありません。
しかし、ゴリラのような平和主義的な考えを持った動物ではなく、むしろ個人主義とも言えるかもしれません。
オラウータンはそもそもゴリラとは異なり、群れをなすことはなく、単独生活を行っています。
その為、特に自身の縄張りもなく、同じ場所に他のオラウータンとともに共同生活を行っているといったイメージです。
どうしてオランウータンは単独生活を送っているのかと言うと、オランウータンは一生を樹の上で生活すると言われています。
その為、群れで生活していると、1本の枝に多くのオランウータンが集まり、また、果実もあっという間になくなり、食べ物を奪われてしまうからです。
生存競争が激しい中で、極力争いを避けるために、単独生活を送っているのだそうです。
1日の移動距離は300mほどあります1日の中では、ほとんどを樹の上で過ごし、枝から枝に移り渡って過ごしています。
イチジクやライチ、ドリアンなどを主食としています。
縄張りのない生活を行うオラウータンですが、フランジというこぶのようなものが現れるオスの個体が存在します。
このフランジのついたオスだけは、殺し合いを行うほど凶暴であると言われているのです。
一方で、フランジのついたオスとついていないオスは、仲良く過ごしているのだそうですよ。不思議ですね。
また、オラウータンは、自分の子供をとても大切にし、子供に対して攻撃的な姿勢二はならない種であると言われているのです。
飼育環境にある場合は、自分の子供の子育てをしっかりと行うそうです。
オランウータンの知能は人間で言うと3~4歳児程度の知能を持っていると言われています。
その為、人間の言葉もある意味理解しているオランウータンも存在すると思います。
人間の子供が親を見て行動を真似するように、オランウータンも人間の行動を真似るといった習性もあるようです。
かなり知能が高いと言えますね。
それに、オラウータンを見ても、とても凶暴そうには見えませんよね。見た目に怖いイメージに映るのは、フランジの付いたオスだけではないでしょうか。
オランウータンの生息地は
オランウータンは、スマトラ島北部やマレーシアのボルネオ島にのみ生息しています。
特に、キナバタンガン革、ダヌムバレーといった場所、そして、タビンやタワウの山地においてもオランウータンが生息しています。
オランウータンもゴリラと同様、野生に生息するオランウータンは個体数が激減していると言われているのです。
この原因として考えられることは、人間による森林伐採や熱帯雨林の破壊、自然災害でもある森林火災など、また、人間が密猟や密輸を行うことによってその生態が崩れているからです。
現在、瞬時に絶滅してしまうといったことはありませんが、いずれ、そのような日がやってくるかもしれません。
オラウータンの中でも、ボルネオオランウータンは絶滅危惧種に指定、また、スマトラオランウータンも近絶滅種に指定されているのです。
まとめ
いかがでしたか?ゴリラやオラウータンの性格や生態、特徴などについてご紹介しました。
ゴリラはオランウータンと同じく、性格はとても温厚で争いごとを好まない種であることが分かりました。
しかし、ゴリラは群れをなして生活する反面、オランウータンは単独生活を行うといった違いは見受けられるようですね。
ゴリラとオランウータンの性格を知るだけでもすごく面白いと感じました。
これから温かい日差しの中、ご家族で動物園に遊びに行かれる方は、ぜひ、このお話を思い出してみてくださいね♪
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