- ひよこのオス・メスの見分け方とは?
- オスのひよこは即処分される?
ニワトリといえば卵も肉も安いし、おいしいくて体にも良いのでみなさんよく食べますよね。
そんなニワトリの赤ちゃんであるヒヨコについて考えたり、調べてみたりしたことはありますか?
ニワトリの赤ちゃんであるひよこってオス・メスはどうやって見分けるのでしょうか?
オスのひよこって生まれたら即処分されてしまうのでしょうか?
このコラムでは、ひよこのオス・メスを見分ける方法や「オスのひよこは即処分される」といったことについてご紹介していきたいと思います。
ひよこのオス・メスの見分け方は?
ひよこのオス・メスの見分け方は以下のような方法があります。
従来は、肛門鑑別法しかなかったのですが。ひよこの品種改良によって他の識別方法も生み出されました。
肛門鑑別法
最もポピュラーで一般的な方法です。
ひよこの肛門の奥を確認することでひよこのオス・メスを識別します。
小突起が確認できればオス、見当たらなければメスと判断します。
翼羽鑑別法
ひよこの羽根の形を確認することからオス・メスを識別する方法です。
ひよこはオスとメスで主翼の発育のスピードに差が出ます。
メスの方が主翼羽が伸びるのが速く、それに比べてオスは遅い傾向にあります。
その違いを見ることでひよこをオスかメスか識別しているようです。
カラー鑑別法
ひよこの外観からオス・メスを識別する方法です。
第二次性徴によって見分ける
上で紹介した3つはひよこのオス、メスの識別のプロがやる方法です。
それでは、そこまで識別能力のない小さな養鶏場の経営者はどうするのでしょうか?
その場合は4~6週刊とりあえず育ててそのあとの成長(第二次性徴)によってひよこのオス・メスを識別するそうです。
これだけ育てた後であれば、ひよこのオス、メスの違いは明確になっているため、別に鑑定士ではなくても素人でも十分に鑑定ができるようになっているそうですよ。
ひよこのオス・メスの見分け方は研究されている
上に紹介した以外にも、最近流行りになっている「機械学習」や羽化前に染色体を調べることによって識別する「染色体マーカー法」という技術の研究も進められています。
ただまだ、発展途上でプロの技術者にとって代わるものになるのは、まだまだ年月がかかりそうです。
しかしながら、将棋の世界では人工知能がプロにすら勝つようになってきていますよね。
これをふまえると機械学習によるひよこのオス、メスの識別がプロにとって代わるものになってくることも十分想像できますよね。
ひよこのオス・メスを見分ける資格
日本では主に商業目的でひよこのオス、メスを識別していますが、その識別の能力に関しての資格が存在します。
ひよこのオス、メスによる違いは非常に少ないため、識別が困難であり、そのためにこのような資格があるのですね。
日本人の鑑別師はひよこのオス・メスの識別能力が世界的にも高い
こういった識別ですが、日本の鑑別質は特に技術力が高く、世界的にも高く評価されているそうです。
その鑑別率99.5%以上といわれています。
その技術力と評判のおかげで、アメリカやフランス、ドイツなど海外からも日本の鑑別師は大人気だそうです。
熟練の鑑別師だと、5~6分で約100羽もの鑑別できる能力を持っているそうです。
日本人の鑑別師は指先が器用なので、このように高い技術力があるのだそうですよ。
日本は資源がない国で、それを技術力だけで補って戦後に先進国の一つとして発展してきた国です。
こんなところでも、日本人の技術力というのは評価されているのですね。同じ日本人として誇らしく思いませんか?
オスのひよこは即処分される?
このようにひよこのオス・メスを識別する理由はおわかりですよね。
要はたまごを生むメスが欲しくてメスのみを抽出するための作業なのです。
食用の鶏の場合はオスとメスは生まれて識別されたら?
これは牛や豚などの他の家畜も同じですが、食用のニワトリのひよこの場合もオスは食用のために育てられます。
このため、卵を産ませる目的で育てるひよこのメスとはエサの与え方などもことなった環境に置かれるようです。
採卵鶏の場合はひよこのオスは即処分されてしまう!
採卵鶏、すなわち卵を産ませること目的に生まれてきたひよこのオス、メスは生まれた後どのような運命をたどるのでしょうか?
結論を先にいってしまえば、ひよこのオスはオスだと識別されてしまうと、即処分されてしまいます。
つまり人間によってすぐに殺されてしまうんです!非常にショックですがこれが事実なのです!
オスも食用として使えるので、即処分されてしまうわけではなく、大人になるまで普通に育てられると私もいままでずっと思っていましたのでこの事実を知って衝撃的で私もびっくりしました。
採卵鶏として育てられる種類で一番一般的なの白色レグホンという種類ですが、このニワトリの肉は食用には向いていません。
ある程度の数のひよこのオスはメスと交尾させて次の卵を産ませるために必要なのですが、それ以外のオスはすべて即処分されてしまうそうですよ。
また、メスならば全て生かされるのか?というとそれも違います。メスでも体のよわいと判断されたものはオスと同様に殺処分されてしまいます。
首が弱かったり、足が弱かったりすると体がよわいと判断されて、オスと同じ運命をたどります。
ビジネスのために仕方がないとはいえ、あの可愛らしいひよこが大量に殺処分されてしまうというのは残酷だなあと心が痛んでしまいますね。
海外ではオスのヒヨコの殺処分は廃止される?
このように日本でも毎年1億ぐらいのオスのひよこが殺処分されています。
それがアメリカになると、殺処分される対処になるオスのひよこが何億匹になってしまうようです。
世界のどの国でも、このようにオスのひよこを大量に殺処分するのは養鶏業界の慣行になってしまっています。

このオスの大量殺処分を廃止していこうという動きもあるようです。
卵がかえる前に性別検査を受けさせることで卵の段階でひよこのオス、メスを識別し、オスだったらたまごのうちに処分するというやり方だそうです。
ドイツはこのような方法を使うことで、オスのひよこを大量に殺処分するのをやめる最初の国になるかもしれません。
2013年には西部のノルトライン・ウェストファーレン州政府が殺処分を禁じる条例が制定されたそうです。
企業利益との対立
しかしながら、それであっさり殺処分が禁止されたかというとそこまで単純な話ではないのです。
条例は結局、ドイツの憲法で保障されている企業の権利を侵害しているとして撤回されてしまいました。
それでも殺処分を廃止しようという計画は断念されたわけではありません。卵段階での性別検査の研究などに資金を投じられています。
人間が行う産業活動の陰で、さまざまな動物や自然が犠牲になってしまっています。
もちろん、それを突然やめてしまえば産業が成立しなくなってしまいますし、単にそうすれば良いと訴えるのも単なる現実を無視した綺麗ごとですよね。
ですから、非常に難しいところではありますよね。ですが、ぜひ自然や動物を守るという方向の科学技術の進歩にも期待していきたいですよね!
まとめ
ここまで読んでみていかがでしたでしょうか?
ひよこのオス、メスを識別するのが難しいこと、日本がそれを得意としていること。
世界中でオスのひよこが大量に即処分されていることなど、調べてみると結構知らないことが多くて私もびっくりしました。