- たらの芽・下ごしらえのコツ!
- とげも天ぷらにして食べられる?
たらの芽は、わらびやぜんまいといったものと同じで、山菜と言えばこれ!!といったように、多くの方が大好きな山菜の代表格とも言えます。
特に、調理方法としては、天ぷらにして食べることで、たらの芽のほろ苦さが口の中にふわっと広がり、春の到来を感じるとも言われています。
ここでは、たらの芽の下ごしらえのコツや、とげもそのまま天ぷらにして食べることができるのかなど、詳しく解説していきたいと思います。
たらの芽とは何?

たらの芽とは、山菜の代表格であり、「山菜の王様」と呼ばれています。
たらの芽という名を聞いても、どうしてたらなの?なんて思う方も少なくありません。たらの芽は、ウコギ科の落葉低木植物の新芽(若芽)の部分を指します。
日本の山のどこにも自生しているので、たくさん採れる山菜としても知られています。昔から日本人は、たらの芽を採り、天ぷらにして味わうことが春の楽しみであったとも言われているのです。
各地方によっては、「ラダンボ」「オニノカナボウ」などと呼ばれる植物でもあります。
たらの芽・基本情報
科や属
ウコギ科タラノキ属
学名
タラノキの学名はAraliaelata
原産地
タラノキは、日本全国をはじめ、東アジアに広くそして多く分布しています。
荒れた土地にも根付き、あっという間にぐんぐん伸び、たくさん群生している植物です。
栄養素
たらの芽には、カリウムやマグネシウム、また、鉄やリン、βカロテンが豊富に含まれています。
この中でも、カリウムには、身体の毒素を体外に排出させる働きがある為、特に高血圧などの持病をお持ちの方にとってはカリウムがとても効果的です。
たらの芽をどのように選べば良い!?
私達が普段スーパーで見かけるたらの芽は、栽培物であることから、2~3月頃をピークに店頭で目にすることになります。
一方、天然物のたらの芽は、それよりも少し遅く、4~6月上旬頃の桜の開花と同時に採れます。
たらの芽は、伸びすぎたものだとどうしても苦みやエグミが強くなる為、芽のつぼみ状のところが開き、3~5cm伸びたくらいのものを選ぶととても食べやすいと言われています。
また、たらの芽には栽培物と天然物があります。栽培物の方が苦味やたらの芽独特なクセがあまりないことから食べやすいですが、どうしてもたらの芽本来の風味が少し弱いと感じる傾向にあります。
たらの芽の本来の香りを存分に楽しみながら味わって食べたいという方には、やはり天然物のたらの芽をオススメします。
天然物のたらの芽の選び方は?
- 伸びすぎたたらの芽:苦味とエグミがとても強い
- 小さすぎる:風味が弱く、全体的に食べれるところが少ない
- 初心者:つぼみが開いていて、3~5cmほど伸びたたらの芽が食べやすい
- 上級者:葉が開いたくらいのたらの芽を採ると、本来のたらの芽の風味がしっかりと味わえる
タラの芽採りの動画
天然たらの芽がたくさんあります!ひっかけ棒を使用し、とても上手に採っています。
たらの芽の下ごしらえは?
たらの芽はスーパーでもその季節の到来と共に見ることができ、それを購入して天ぷらにして食べる方が多いと思います。
その際、スーパーで購入してきたたらの芽をどのように下ごしらえすれば良いかについてご紹介します。
とげを処理する

まずは、とげを処理します。
たらの芽を山菜採りで採って帰ってきたり、スーパーで購入したたらの芽には、ハカマという根元の固い部分と、その先にある茎のとげがあります。
しかし、新芽のとげは、できたてで柔らかいので、そのまま天ぷらにすることで、そのまま食べることができます。それに、特にとげに下ごしらえをする必要はありません。
どちらかと言うと、食べることができないのはハカマの方です。ハカマの中には虫がいることも多く、そこをまず取るための下ごしらえから始めてください。
たらの芽の天ぷらレシピ
たらの芽の天ぷらは、サクサクとした食感と、口の中にふわっと広がる香り、そして、何となく苦さが残る後味が何とも言えないくらい美味しいと言われている山菜です。
また、たらの芽は、天ぷらにする時もアク抜きをする必要がないので、すごく手軽に食べて春の訪れを楽しむことができます。
- たらの芽
- 薄力粉
- 塩
- 氷水
- ペーキングパウダー
天ぷらをサクサクに揚げる為には、氷水で薄力粉を溶き、ベーキングパウダーを使用することで食感がたまらなく美味しさを引き立ててくれます。
お好みで塩加減しておくとより一層たらの芽の天ぷらを美味しくいただけますよ!
作り方
1.たらの芽をハカマ部分は取り除き、よく洗っておいてください。
たらの芽が長い場合は半分に切り揃えておきましょう。
2.薄力粉にベーキングパウダーを合わせ、そこに塩を適量いれ、氷水で適度な硬さとなる天ぷら衣を作ります。
この時、混ぜ過ぎないように注意しましょう。
3.天ぷら油を温め、適温となったらたらの芽を天ぷら衣に付け、サッと揚げ、ほど良い色身になったらあげて出来上がりです。
注意点
たらの芽はどうしても根元部分が硬く、天ぷらとして揚げる時に根元が柔らかくなるまで待っていると、他の部分が真っ黒になってしまうといったことが起こります。
どうしても根元が硬いと思ったら、最初に根元部分に切り込みを入れ、先に菜箸でつかんだたらの芽の根元から天ぶら油の中へ入れ、しばらく揚げてみましょう。
そして時間差となるよう全体を天ぷら油の中につけて揚げてください。
たらの芽・その他のレシピ
たらの芽のお浸しレシピ
- たらの芽
- しょうゆ
作り方
1.たらの芽を流水で洗い、ハカマを取って下ごしらえをします。
そして、熱湯で3分茹でてください。
2.柔らかくなったたらの芽を冷水で冷し、アク抜きを行うと同時に、色止めをしましょう。
3.水気を切り、お皿に盛りつけ、お好みでしょうゆをかけて食べましょう。
たらの芽の和え物レシピ
- たらの芽
- 白みそ:大さじ1
- いりごま:大さじ2
- 酒:小さじ2分の1
- 砂糖:少々
- しょうゆ:少々
作り方
1.たらの芽を洗ってハカマを取り、根元が硬い場合は切り落としておくか、切り込みを入れ、熱湯で3分茹でてください。
2.茹で終わったたらの芽は冷水につけましょう。
3.フライパンで白ゴマを炒り、すり鉢に入れて、残りの調味料を加えて再度すりましょう・
4.3に茹で終わったたらの芽を入れて混ぜ、お皿に盛りつけたら出来上がりです。
胡麻和えを作る時は、茹でたたらの芽に多くの水分が付いているので、味が薄くなったり水っぽくなることもある為、キッチンペーパーを使用し、適度に水気を取り除いてから和えるようにしてください。
まとめ
いかがでしたか?たらの芽の下ごしらえのコツと、とげも天ぷらにして食べることができるかについて解説しました。
たらの芽は、天ぷらにして食べることが多い中で、とげについては新芽のときはできたばかりであるため、また柔らかいので、そのまま天ぷらにして食べることができることが分かりました。
また、たらの芽の天ぷら以外のレシピには、お浸しや和え物などにすることで、また違ったたらの芽の風味を味わうことができますね。
寒い冬はもうすぐで終わりです。春の訪れはあなたの目の前までやってきていますよ!
この後、山菜の季節がやってきます。山菜の王様とも呼ばれているたらの芽をたっぷりと味わってくださいね!
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