• 冬眠したいなら人間でもできる?
  • 冬眠してる動物の仕組みとは?

動物は冬眠すると言いますが、人間は冬眠するものなのでしょうか?

むしろ、冬眠することは可能なのでしょうか?

ここでは、冬眠の定義やその状態、冬眠中の生活のことや、冬眠する動物の仕組みなどについて詳しくまとめてみました。

冬眠とは?

冬眠は、冬の間、寒さのせいで食料不足となることから、寒い冬を越冬し、その期間を生き抜いていくためにも自然と身体に備わった仕組みであると言えます。

また、寒さが厳しく、体温が外界の気温と同等なほど下がり、身体の代謝率も低下すると言われています。

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冬眠する動物は、実際に冬眠を始める前に、身体の脂肪を40%近くも体内に蓄えると言います。

それくらいの脂肪を蓄えておかなければ冬眠中の代謝エネルギーがなくなってしまうのです。冬眠中は、身体の体温が外気温と同等になり低下する上、呼吸数も心拍数も減少してしまいます。

 

冬眠中の動物は、2~15日間隔で目覚め、その時に体温が上がります。そして、排泄を行った後、再度眠ると言います。実に全く排泄を行わないという動物もいるようです。

 

冬眠を行う際、その種別によって冬眠場所が異なります。蛇やトカゲ、カメといった爬虫類は地中や水底の泥の中であったり、クマは土を掘り、穴の中で冬眠します。蝙蝠や洞窟や木に開いた穴の中で冬眠をするのです。

 

動物のクマは冬眠(冬ごもり)を行います。体温低下は0~5℃という温度で、かつ、ほんのちょっとした刺激を与えるだけでも目が覚めるのだとか。その為、小型動物が行う冬眠とは違ってクマの冬眠は少しスタイルが異なるようです。

 

小型動物は身体が小さい為に、体温維持を行うのがとても難しく、そして冬は食糧難であることから、エネルギーを温存しておく必要があるのです。

 

人間も冬眠できる?

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人間も動物と同じく哺乳類です。

クマが冬眠できるなら人間もできるのでは??と思ってしまうのも当然です。しかし、人間には冬眠は不可能であると言われています。

 

人間の体温は37℃弱が一般的な正常体温であると言われています。体温が35℃以下となると、低体温症となり、人間の身体には様々な障害が生じてしまいます

 

そして30℃以下となると自力で正常体温に戻すことは困難となり、その後、20℃以下に低下することで心肺停止状態に陥ってしまいます。

 

このようなことから、人間が本来持つ身体の機能を発揮すれば冬眠することができるか・・・?というと、実際には冬眠することはできないと言えることが分かります。

 

人間の冬眠実験を行うと

人間の冬眠実験は、スペースワークス・エンタープライジス社の「ライチノル・システム」を使用した「ボディクーリングシステム」、また、スパースワークス社の医療技術を応用した実験で、2018年に動物実験を開始するといいます。

 

日本でも実験という枠ではなく、意図しない遭難の為、冬眠したという事例はあります。数日間仮死状態となり、保護された後、病院で回復したというニュースが報じられています。実際に現実にあった話であることから話題を呼びました。

 

人間が冬眠したらどんな症状になるか

  • もしも人間が冬眠したら・・・?
  • 人間の身体にはどんな症状が現れるのでしょうか?

人間が冬眠するとしても、人間として生活をする上で行わなければならないことができないといったリスクも伴うことから、生死をさまよう結果となってしまうとも言えるのです。

 

人間が冬眠すると起こる弊害

食事を摂ることができない

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人間が生きる上で一番大切なことは食事を摂取して身体のエネルギーを作ることです。

これが冬眠状態となると全く食事を摂取することができない為、身体的な機能に弊害が生じます。それでも冬眠を行うとなれば、点滴等での栄養補給を行いながらの冬眠となります。

 

皮膚が壊死する

人間が冬眠状態になると、同じ態勢のまま長く過ごすことになる為、床ズレを起こしてしまい、その部分の皮膚が壊死する可能性が高くなると考えられています。

 

冬眠は眠ったままの状態であることから、このような症状を発症しても仕方がありません。人間が仮に冬眠するとなると、不可能ではないにせよ、いずれ低体温となり身体に不調を来してしまいます。

 

また、床ずれと同じく、仮に人間が冬眠してしまうと、その冬眠期間中に同じ姿勢を撮り続けたことによって、皮膚の壊死につながるなどが起こります

 

このような弊害を考えると、人間が冬眠する必要性があるかが疑問ですね。

 

冬眠する動物はどんな動物?

冬眠する哺乳類

冬眠する哺乳類まとめ
  • オオホオヒゲコウモリ
  • チロエオッポサム
  • テンレック
  • カグラコウモリ
  • オジロプレイリードッグ
  • ヤマネ
  • ホッキョクグマ
  • キクガシラコウモリ
  • シベリアリス
  • ハリモグラ
  • フクロヤマネ
  • アナグマ
  • ツキノワグマ
  • ヒメポケットマウス
  • オヒキコウモリ
  • ハイイロショウネズミキツネザル
  • ゴールデンハムスター
  • モリオナガネズミ

冬眠する生物の代表として、小さい動物はコウモリが、そして大きい動物はホッキョクグマとなります。

食料はどうする?

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冬眠する動物は、季節毎に食料確保することができる動物が多いです。

また、小さい身体を持つ動物ほど体表面の放熱が多く、エネルギー消費しやすい傾向にあります。しかし、寒い冬を乗り越える為には、多くのエネルギーが必要となります。

 

それに、寒い中で体温を高く維持しておくこと自体が非常に難しい為、冬眠状態で冬を乗り切るようになったそうです。

 

体温調節はできるもの?

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冬眠を行う動物は、変温動物と恒温動物の2種類に分けられます。

体温が外気温によって左右される変温動物である爬虫類や両生類は全て冬眠を行います。体温が外気温の影響を受けない恒温動物は、鳥類は冬眠はしません。

 

冬眠する動物のパターン

ヤマネタイプ

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ヤマネタイプは、冬眠中に体温を0℃近くまで下げて、冬眠中は一切の食べ物を食べずに冬眠を継続しています。

これは、秋の内に蓄えておいた脂肪を分解させ、エネルギーに変化させます。そして、冬眠中も10~14日に1回の間隔で目を覚ましているのです。目覚めた時に排泄も行っていると言います。

 

シマリスタイプ

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シマリスタイプは、冬眠中に2.8~8℃にまで体温を下げ、脂肪を蓄えることなく体重変化も起こしません。

また、冬眠中はずっと眠っているという訳ではありません。10日に1回体温を上げ、目を覚まし、その際に食料を摂取したり排泄を行います。

 

クマタイプ

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クマタイプは冬眠中であっても、極端に体温を下げるといったことはありません。

そして、冬眠中に食べ物を食べず、秋に体内に蓄えた脂肪を分解させ、エネルギー源にしているのです。

 

また、冬眠中は目を覚ますことがありません。つまり、冬眠中に食料を摂取したり排泄することもないと言われているのです。

 

まとめ

いかがでしたか?冬眠する動物の仕組みや、人間が冬眠できるかについて解説しました。

人間も冬眠出来そうに感じますが、やはりそれは難しいと言えそうですね。

何日も食事を摂取しない、水も飲まない、排泄もしない・・・などといった生活は、人間には不可能であると考えられています。

 

また、現代に生きる人間である以上、冬であっても人間が食べ物に困るといったことはほぼないに等しいでしょう。

 

その為、わざわざ脂肪を蓄えて眠り続ける必要はなく、人間に冬眠は不要であるということが分かりました。

 

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