• カブトムシ幼虫の育て方
  • カブトムシの一年/カブトムシのマットとは?
  • マット交換をする時期/コツ
  • 目的別飼育マット/オススメ飼育マット

カブトムシの成虫姿はとてもかっこよくて、さすが昆虫の王様です。

でもカブトムシは夏の限られた期間だけのお楽しみ。カブトムシは冬を越すことができません。

もし幼虫から飼っていたとしたら、一年中楽しめます。

 

カブトムシを飼育するにあたって、大切なマット交換の時期や、オススメの飼育マットをご紹介します。

 

カブトムシは夏になれば採取することもできますし、ショッピングセンターやホームセンターでも購入することができます。

 

カブトムシのつがいから、幼虫が産まれてさなぎとなり、成虫まで、少しでも長生きできるよう、大切に育ててあげましょう。

カブトムシ幼虫の育て方

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幼虫から育てたいのであれば、どうすれば良いのでしょうか?

もちろん幼虫も販売されてはいます。

 

ですがここは、カブトムシのつがいからスタートしたいものです。

 

カブトムシのオスとメスを手に入れましょう。

 

オスは何匹もいると喧嘩ばかりします。メスが多くいるのは問題ありません。

オス1匹に対して、メス3匹くらいでハーレム状態にすると良いでしょう。

 

カブトムシを育てるのに必要なグッズ

  • 飼育できる深さのある昆虫ケース(数が多ければ衣装ケースもオススメ)
  • 飼育マット(飼育用の土です)
  • 水分(適度に湿らせると快適に過ごせます)

 

最低これだけそろっていれば、カブトムシを育てることができます。とても簡単ですよね。

 

餌は何を食べるの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、カブトムシはマット(土)が餌なのです。

 

ですからカブトムシの飼育にとって、マットはとても重要です。

 

大きなカブトムシを育てたいと考えるのであれば、マットの栄養分が大切になってきます。

 

自宅で飼育する場合、自然の腐葉土に近づけたいと考えますが、それはかなり難しいことです。

自然界の腐葉土を、そのまま飼育ケースに入れれば良いと考えがちです。
 
実際に腐葉土を飼育ケースに入れると他の虫が産まれてしまったり、カビが生えたり…カブトムシのお世話が困難なのです。

 

カブトムシの一年

カブトムシ 飼育 幼虫 マット 交換

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カブトムシってどんな一年を過ごしているの?

実はカブトムシの一生は、ほとんどを幼虫で過ごします。

 

成虫になってからは、平均2ヶ月ほどしか生きることができません。

 

幼虫でいる期間は8ヶ月くらいです。

 

一部のクワガタなどと違い、成虫のまま冬眠することができないので、夏が終わるころには死んでしまいます。

悲しいけれど、カブトムシの一生はたった一年で終わってしまうのです。

 

カブトムシのマットとは?

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カブトムシのマットって何のこと?

昆虫用品が販売されているホームセンター等に行くと、飼育マットが売っています。

 

昆虫マット、カブトムシマット、クワガタマットなど、○○マットと書かれているものが多く販売されています。

 

昆虫飼育の初心者ですと、そもそもマットって何?と思いますし、いったいどれを買えばよいのでしょうか。

 

マットとは、飼育時に使う土のこと。メスが産卵する時にも必要です。

 

発酵させてあるものが多いので、発酵マットとも呼ばれています。(一部、発酵させていないマットもある)

カブトムシやクワガタの幼虫にとって、マットは食料でもあり、ふかふかの棲み家でもあるわけですね。

 

マットの役割

カブトムシの幼虫は自然界では腐葉土を食べて成長していきます。

 

腐葉土とは正確にいうと土ではありません。

 

多くの微生物やミミズなどが枯葉や朽木などが分解されてできたものなのです。

 

腐葉土を人工的につくることは不可能です。

 

腐葉土も園芸コーナーで販売されていますが、腐葉土を自宅で使用することは、いろいろなトラブルが発生します。

 

より手軽に昆虫飼育を行えるよう、飼育マットが開発されました。

 

マットというネーミングになったのは、成虫の寝床として開発された為です。

 

それがいつの間にか、粉状のものを総称して「マット」と呼ぶようになりました。

 

幼虫はこのマットを食べて成長します。マットは大切な栄養であり、餌なのです。

 

餌と聞くと、昆虫ゼリーや密を想像しますよね。

 

マットが餌であるということに違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 

マットとひとくくりにしましても、目的別にさまざまなマットがあります。

 

床敷用マット

主に成虫飼育する際のマットを指します。

 

広葉樹、針葉樹が入っており、餌は別に用意します。

 

飼育ケース内が清潔に保てることが嬉しいです。

 

幼虫のえさ用マット

二次発酵マットで、すぐに餌として使えるものを購入するとお手軽ですね。

 

一次発酵マットでも使用可能です。

 

産卵用

カブトムシの産卵用には幼虫のえさ用マットでも使用した、二次発酵マットがオススメです。

 

マット交換をする時期

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マット交換をするタイミングを知りたい。

飼育をはじめる時に、飼育ケースにまずはマットを敷きつめます。

 

このマット、深さ10センチ以上を目安にしましょう。

 

カブトムシはサナギになる時、縦にスペースを使います。

 

マットに十分な深さがないと、変形や羽化がうまくできなくなる可能性が高くなってしまいます。

 

マット交換をせずに長い期間放置しておくと、マットよりも糞の方が多いんじゃないの?というくらい、糞が増えてしまいます。

 

糞だらけの中でカブトムシが生活しているなんて、ちょっとかわいそうですよね。

 

マット交換が大事な4月

特にマット交換が大事だといわれているのが4月です。

 

カブトムシの幼虫は11月~3月中旬くらいまで、冬眠しています。

 

冬眠しているところを起こしてしまったから、幼虫が死んでしまう…ということはありません。

 

ただ気持ち良く熟睡しているところを、起こされてしまうのは気分が良いことではありません。

 

余計なストレスをかける必要はありませんね。

 

冬眠から覚める3月中旬から、カブトムシの幼虫は積極的な食事をはじめます。

 

冬眠前の秋ほどモリモリと栄養を蓄えるわけではありませんが、食事としてマットが必要になります。

 

国産のカブトムシは冬眠中でも少量の食事はとっています。完全な冬眠状態ではないのです。

 

冬眠前のマット交換も必要

冬眠前、糞ばかりのマットで冬眠させてしまわないように、秋のマット交換も大切です。

 

冬眠をはじめるのがだいたい11月頃です。

 

日本の基本的な気候から考えると、冬眠前のマット交換は10月上旬がオススメです。

 

最低でも年に2回のマット交換

カブトムシを飼っていると、マットの交換は最低でも年に2回は必要になってきます。

 

もちろん地域やその環境によっては、若干の差があるとは思います。

 

しかし平均的に考えた場合のマット交換オススメ時期は、10月上旬と4月上旬で良いでしょう。

 

それ以外の季節にマット交換をしてはいけない、できないという訳ではありません。

 

飼育ケースを覗いてみたら、あまりに糞が目立つ場合もあるかもしれません。

 

その際は適時、マット交換をしてあげればいいのです。

 

マット交換を避ける時期

マットの量が減ってきた場合、糞がとても目立つ場合、いつでもマット交換をしても良いです。

 

避けなければいけない時期は4月下旬以降です。

 

室内飼育などで早ければ、4月下旬から蛹室をつくりはじめ、5月上旬に蛹になるカブトムシもいます。

 

この時期にマット交換やマットを足したりしてしまうと、うまくサナギになれません。

 

蛹室を作り、成虫となるまでの間以外はマット交換は可能です。

 

ただ飼育環境、室温は気をつけてあげましょう。

 

マット交換時に、飼育温度が10度以上あることが望ましいです。

 

マット交換が原因で幼虫が死ぬということはほとんどありません。死ぬ理由はマット交換以外の可能性が高いです。

 

マット交換のコツ

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マット交換に必要な物って?

  • 新しいマット
  • マットをひっくり返すことができる敷物(新聞紙やブルーシート等)
  • 目が大きいザルやふるいかけ
  • 軍手
  • プラスチックなどの大きめのスプーンやスコップ

新しいマットを交換する2、3日前に湿らせておくと、発酵して出てくるガスを抜くことができ、幼虫の酸欠防止となります。

マット交換のポイント

簡単なポイントを確認しておきましょう。

素手で幼虫を触ってはいけない

幼虫はとても雑菌に弱いです。

 

触れなくてはいけない時は軍手かスコップなどで優しく扱います。

マットの湿り気はほどほどに

湿り気も大事なのですが、水の入れ過ぎには注意してください。

 

目安としては、手で握ってみてボロっと固まる程度です。

 

ベチャっとなっていたら、少し乾燥させましょう。

マットの天日干し

新しいマットの発酵臭が強かったら、マットを天日干しするのがオススメです。

 

ですがマットが熱を持っていると幼虫はなかなか潜ることができません。

 

少しマットの熱をとってから飼育ケースに入れてあげましょう。

 

天日干しができない場合は、マットの袋を開けてマットを混ぜ、空気に触れさせましょう。

 

マット交換の手順

軍手をした手か、スコップ等で幼虫達を全て別の場所に避難させます。

 

使用済みであるマットをザルなどでふるいにかけ、糞だけを取り除きます。

 

春に行うマット交換の際は、サナギ室を強固にする為、少しの糞を残しておいても大丈夫です。

 

新しいマットと、ふるいにかけた古いマットを混ぜ合わせて飼育ケースに入れます。

 

飼育ケースの下半分に入れるマットは手で押し固めながら入れます。

 

その上半分のマットはふんわりと入れます。マットは10センチ以上の深さが必要です。

理想は幼虫10匹で飼育ケースの深さは30センチほどあると良いでしょう。

 

たくさんの幼虫を育てるのであれば、大きな衣装ケースを使用するか、飼育ケースを何点か準備しましょう。

 

マットは飼育ケースの8割程度。最後にマットの上へ、避難させていた幼虫たちを戻します。

 

幼虫たちが嬉しそうに新しいマットに戻っていく様子がかわいいですよ。

 

目的別・飼育マット

カブトムシ 飼育 幼虫 マット 交換

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飼育マットは使い分けた方が良い?

たくさんの種類が発売されているカブトムシなどの飼育マット。

 

どれでも良いのかと言われれば、どれでもカブトムシは育つのかもしれません。

 

しかし飼育マットには、目的別にさまざまな商品が発売されています。

 

幼虫カブトムシには栄養満点な発酵マット

幼虫を飼育する際は、発酵マットがオススメ。

 

発酵マットはカブトムシの大好きなクヌギやブナなどの樹木チップを発酵して作られたものです。

 

発酵していないマットは栄養価が低いのですが、発酵マットは幼虫の成長に必要な栄養がたくさん含まれています。

 

発酵マットには一次発酵と、二次発酵があり、カブトムシは発酵が進んでいる二次発酵マットを好みます。

 

発酵が進んでいるマットは色がより黒に近いです。

 

成虫カブトムシには埋め込みマット

産卵を考えていない成虫カブトムシの飼育であれば、広葉樹や針葉樹からできたマットがオススメ。

 

埋め込みマットと呼ばれており、発酵マットのように土っぽくないことから、カブトムシの管理がしやすいことが特徴。

 

木材そのものの色なので、黒いカブトムシの観察がしやすいですし、マットが乾燥しているのでカビも生えにくいです。

 

産卵希望なら粒子の細かいもの

成虫カブトムシからまた産卵させたいという場合にオススメのマット。

 

粒子が粗いマットだと、安定感に欠ける為に産卵してくれないことは珍しくありません。

 

粒子が細かい発酵マットを選べば、マットの隙間がすくなく崩れにくいので、カブトムシも安心して多くの卵を産みます。

 

粒子が細かい発酵マットを選べば、卵から幼虫がかえった際も、すぐに栄養満点な餌が食べられます。

 

「カブトムシ産卵用」と記載されているマットも良いでしょう。

 

消臭成分入りマット

カブトムシを飼っていて悩ませることの一つに虫などのコバエの発生です。

 

室内で飼育している場合、このコバエや臭いに悩む方が多くいらっしゃいます。

 

そのような方には消臭成分が配合されているマットを選んでみてはいかがでしょうか?

 

消臭成分にはもちろん炭などの天然素材を使用しているので、安心してください。

 

また、コバエやダニの発生が抑えられる成分が配合されているマットもあります。

 

虫で悩んでいる方は、一度お試しになってください。

 

オススメ飼育マット

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実際にどんな飼育マットを選べば良い?

カブトムシ飼育にはマット選びがとても重要です。オススメの飼育マットをご紹介しますね。

 

マルカン バイオ育成幼虫マット

国産カブトムシはもちろん、外国産カブトムシにもおすすめの発酵マット。

 

広葉樹材を腐葉土になるまでじっくりと熟成させた高発酵タイプ。

 

自然の中により近い環境で飼育ができ、幼虫が大きく成長するために必要な栄養素たっぷり。

 

幼虫の飼育はもちろん、産卵か成長の全てに適しています。

価格もお手頃ですし、初心者のカブトムシ飼育ではこちらのマットはオススメできます!

 

九十九里クワガタファーム カブちゃんマット

九十九里クワガタファームで製造されているカブトムシの幼虫専用発酵マットです。

 

日本国内にある工場の専用ラインで製造されており、安心して使用できますね。

 

ハウス内で管理されて製造されているため、雑虫などの混入はほとんどないでしょう。

 

長時間発酵させたマットは、幼虫から成虫まで全ての状態で使用可能。

さまざまなカブトムシに使用可能ですが、特に国産カブトムシの幼虫に適したマット。

 

三晃商会 育成マット

カブトムシ用マットとして定番といえる三晃商会の育成マット。

 

小動物・爬虫類・昆虫のケア用品メーカーとして有名な三晃商会。

 

国産カブトムシはもちろん、コーカサスオオカブトやヘラクレスオオカブトなどの外国産カブトムシにも使用できます。

 

100%天然の広葉樹材を細かく粉砕しており、発酵菌を使い長時間の発酵を行っています。

定番として使用している方も多く、口コミやレビューなどで高評価なのも安心ですね。

 

ミタニ 防ダニ王

こちらはカブトムシとクワガタムシ成虫飼育専用の埋め込みマット。

 

選りすぐった天然素材のみを使用し、成虫の昆虫につくダニだけを除去するために特殊処理が行われています。

 

消臭・抗菌作用もあり、成虫飼育がしやすいと高評価です。

 

コバエの発生を抑制する作用もあり、清潔感を感じられるのも嬉しいですね。

 

埋め込みマットとしてだけではなく、土マットに混ぜて使っている方もいらっしゃいます。

マットだけの使用では幼虫のエサとはならないため、ご注意くださいね。

 

まとめ

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カブトムシの大きさは幼虫の大きさで決まります。

カブトムシのマット交換を中心に、育て方を確認してきましたが、いかがでしたでしょうか?

 

成虫になってしまったら、カブトムシはどれだけ餌を与えても大きくはなりません。

 

幼虫時代にどれだけ栄養をたっぷりとることができるかで、大きい幼虫になれるかが決まるのです。

 

その為にはマット選びや、マット交換が大切であり重要です。

 

初心者にとって、カブトムシを幼虫から育てることは、難しく考えてしまうかもしれません。

 

ですが、それほど神経質にならなくても大丈夫です。

 

クワガタと比べても、カブトムシは飼育しやすい昆虫なのです。

 

昆虫飼育が初心者の方でも、育てられるカブトムシ。

 

せっかく幼虫からカブトムシを育てているのですから、びっくりするような大きくてかっこいいカブトムシを育ててみたいですよね。

子供だけでなく、大人まで夢中になってしまうカブトムシの飼育を楽しみましょう!

カブトムシについての記事

 

昆虫・幼虫を飼育するコツ