- 弁論の書き出しはどう書けばいい
- テーマは環境問題などがいい
- 書き方や構成はどうしたらいい?
弁論を書くとき、まず迷ってしまうのが書き出しです。
そしてそのあとの書き方や構成はどうしたらいいのか。
そんな疑問にお答えすべく、弁論の書き出しから構成、そして書き方などいろいろなコツをご紹介させて頂きます。

書きやすいコツはありますか?
いくつかあるので、まとめてご紹介しましょう。
弁論で書き出しのコツは?
国語の勉強や弁論大会に向けて、弁論を書くことが必要なこともあります。
特に中学生や高校生ともなると、何から手をつけていいのか迷いませんか?

書き出しのポイントやコツがわかりません。
まずは弁論の定義ですが、聞いている人を説得させることがポイントです。
自分の意見が多くの人にわかってもらえるような書き方をしましょう。
そこで大切になってくるのが書き出しです。
いくつかコツをご紹介しましょう。
インパクトを与える
例えば太宰治の「走れメロス」の書き出しはこうですね。
メロスは激怒した。
ものすごく興味を惹かれる書き出しですよね。
何に対して激怒したのか、そもそもメロスって誰? ということに興味を持ちませんか?
そして夏目漱石の「吾輩は猫である」の書き出し。
吾輩は猫である。名前はまだ無い。
これもものすごく興味が湧く書き出しです。
このようにインパクトのある書き出しは、聞き手に興味を持たせ続きが聞きたいと思うようになります。
問題提起
これから話すことは何を問題にしているのか? ということから書き出すやり方です。
まずは自分が疑問に思っていることを問いかけてみてください。
そしてその疑問について自分なりの結論を続けます。
なぜ〜なのでしょうか?
私は〜と思います。
これは小論文などでもよく使われるパターンです。
結論から始める
「わたしはこう思います」
といったように、まず結論から書き出すやり方です。
聞き手にもこれから話すことが伝わりやすく、イメージも湧きやすくなります。
びっくりするようなことや、続きはどうなるんだろう、と思ってもらえると完璧です。
魅力的な書き出しを考えてみてください。

全然浮かびませんが・・・汗
では今までの優秀作品の書き出し部分をみてみましょう。
書き出しの例
友達と遊んでいる時、こんな言葉をよく聞きます。
僕は保育所の頃から同じクラスでした。
「はい。」と私が答えると、そのおじさんはこんな体験を私に訥々と話してくださいました。
いかがでしょうか。 参考になりましたか?
自分の感情から書き出す、誰かとの会話から書き出す、これから主張することを最初に示す書き出し、いろいろありますね。

どれもとてもシンプルだと思いませんか?
書き出しからダラダラと長い説明から入ると、聞き手もちょっと飽きてしまうかもしれません。
簡潔に、聞き手を引き込めるような、インパクトのある書き出し方で始めてみましょう。
テーマは環境問題などがいい?

テーマに困っています。
弁論はテーマが決まっていることもありますが、自分で決めるとなると少し大変ですね。
いくつかオススメをご紹介します。
自分自身に関すること
身の回りで起きた出来事や、今最も関心があること、または普段の生活の中での何気ない疑問やいつも感じていることなどをテーマにしてはいかがでしょうか。
嬉しかったこと、辛かったこと、頭にきたことなどをテーマにするのもいいと思います。
他にもスマホをテーマにするのも面白いと思います。
問題になっている歩きスマホや自転車に乗りながらスマホ、またスマホ依存など中学生や高校生にとっても身近な問題はたくさんあります。
問題だけではなく、こんな使い方が便利、料金を安くする方法なども、興味を持ってもらえそうなテーマではないでしょうか。
学校生活
学校生活の中ではいろいろなことが起こっているはずです。
授業や放課後の出来事、友達や先生との交流など、日々たくさんのドラマがありませんか?
またいじめや不登校などの問題については、多くの人から興味を持ってもらえるはずです。
もし部活をしていたら、もっとたくさんの出来事があると思います。
どうしたら上達するのか、もっと効率的なトレーニング法はないか、みんなで力を合わせるにはどうしたらいいのか、など普段思っていることをテーマに選んでみてはいかがでしょうか。
ウケ狙い
評価は関係なく、とにかくウケ狙いでいきたい、と思っている人も多いかもしれませんね。
そんなときはみんなと共通する日頃不満に思っていることをテーマにしてはいかがでしょうか。
例えば先生の授業がわかりにくい、校歌斉唱は必要なのか? そもそも朝礼は必要なのか?といった先生には頭の痛いテーマはウケると思います。

また突拍子も無いことも結構ウケます。
幽霊を見た、UFOに連れ去られた、こんな危ない目にあった、などを少し面白く書いてみてはいかがでしょうか。
全くの想像だと単なるSF小説になってしまうので、幽霊がテーマなら幽霊は実在するのか?といった流れにしていくと弁論らしくなります。
いいアイディアが浮かぶと良いですね♪
珍しい
珍しいものや出来事も興味を持ってもらえるテーマです。
家にはこんな珍しいものがある、あの有名人は自分の遠い親戚だった、といった身近にある珍しいものをテーマにするのもオススメです。
また、実はアニメオタクだった、こんなアイドルの隠れファンだった、などこれを機にカミングアウトしてみてはいかがでしょうか。

一斉に注目を浴びると思いますよ♪
また、周りの人が普段全く気にしない事柄に目を向けてみるのも良いでしょう。
例えば家から学校まで何歩で着くのか、その歩数を1年続けるとどこまで行けるのか? や、道端の雑草や花は、いつ咲き始めていつ枯れるのか?など、ある意味どうでもいいことです(笑)
みんなから注目されるような”どうでもいいこと”を探してみてください。
環境問題
そして環境問題ですが、与えられるテーマとしても多く、頭を悩ますテーマでもあります。
環境問題には多くの種類があります。
環境汚染、地球温暖化、酸性雨、エネルギー問題、オゾン層破壊、森林減少などです。
どれかひとつに絞るのも良いですし、身近にあるいろいろな環境問題について考察するのも良いでしょう。
例えば他の国から流れてくる黄砂やPM2.5、またオゾン層破壊による紫外線の影響が心配で、こんな対策をしている、といった環境問題全般についてをテーマにするのも良いかもしれません。
こんな本を参考にしてみるのもオススメです。
https://books.rakuten.co.jp/rb/3636890/
https://books.rakuten.co.jp/rb/11576804/
このように書き出しはできればインパクトがあり、多くの人が興味を持てるようなものが理想です。
長くなりすぎるとせっかくのインパクトも弱くなってしまうので、できるだけコンパクトになるようにしましょう。
弁論の構成や書き方

テーマは決まったんですが、書き方がわかりません。
組み立て方や構成には、コツのようなものがあります。
いくつかありますので、参考にしてください。
三段法
小論文などを書くときに主流となっているのが、この三段法です。
序論
問題提起や仮設などを提示し、それに対する自分の考え方など示して、これからする主張の定義を示します。
本論
序論で示した問題や仮設などを、分析したり調査をして証明していきます。より深く調べることで説得力が増します。
結論
本論で証明したことを自分の主張としてまとめます。自分の主張を納得してもらうための大切な部分です。
四段法
起承転結で示していく方法です。
起
導入部分となり、問題提起やこれから主張することの紹介などを示します。
承
”起”で示したことをもっと掘り下げて示し、次の”転”へと繋げる大事な部分です。大きな変化をつけずに、”起”で示したことをしっかり伝わるようにしましょう。
転
”承”から少し視点や話題を変えていきます。自分の考えていることや、”承”で示したことに対する別の意見などを書きます。
結
まとめの部分です。ここまで主張してきたことで何を言いたいのか、何を分かった欲しいのか、できるだけスッキリとまとめてください。
他にもいろいろありますが、難しいと思ったら、このように考えてみましょう。
今まで書いていた(書かされていた?w)作文と同じ方法です。
こう考えると簡単なような気がしませんか?
あまり考え込まずに、まずは自分が書きやすいように書いてみましょう。
出来上がったものを何度か読み直して、修正を加えていくことで素晴らしい弁論が出来上がると思いますよ♪
なたもだについて
論文などの構成を立てるのに役立つのが「なたもだ」です。

何のことですか?
テレビ番組でも紹介されたものです。
な:なぜなら
自分の意見を示します。
た:たとえば
なぜそう思うのか、そう思う理由や具体的な例を示します。
も:もしも
それについて仮説を立ててみます。
だ:だから
最後に結論です。
この順番に組み立てていく構成の作り方です。
弁論や小論文、作文以外にも面接などでも使えるというので、ちょっとびっくりです。
意外なところで役立つかもしれない「なたもだ」ぜひ覚えておきましょう。
5W1H
六何(ろっか)の原則ともいいます。

どのようなものですか?
英語でいうと5つの「W」とひとつの「H」、すなわちこういうことです。
日本語の場合は6つの「何」にあてはめます。
何時(いつ), 何処(どこ)で, 何人(なんびと)が, 何を, 何故に, 如何( いか)にして
となります。
この順番は自分で組み立てていくことになります。
最初にWhen(いつ)、もしくはWhere(どこで)から始めると次につなぎやすくなると思います。
なぜなら、ここが最初にわかるとその後のイメージがしやすくなるからです。
過去の話なのに、ずっと現在の話だと思って聞いていると、話の途中で「これは5年前の話です」と言われると混乱してしまいませんか?
日本の話だと思って聞いていたのに、最後に架空の国だと言われると、それまでのイメージが全て崩れてしまいます。
最初にわかっていた方がわかりやすいことを、まずは示しておきましょう。
次にWho(誰が)やWhat(何を)で結論を示しておくことでイメージが伝わりやすくなり、自分の主張も伝えることができます。
結論は先延ばしにしてしまうと、書き方がよほど上手でない限り、わかりにくい主張になってしまいがちです。
ここでちゃんと主張を述べて、最後のWhy(なぜ)とHow(どうやって)へ繋げましょう。
最後はその主張に至った経緯などをまとめましょう。
自分の主張がちゃんと伝わるように構成を立ててみてください。
まとめ
- テーマについて
- 構成の立て方
弁論の書き方のコツを3つご紹介しました。
書き出しは、問題提起や結論から述べ、できるだけインパクトのあるものにしましょう。
テーマは環境問題など、5つ選んでみました。
構成は「起承転結」や「六何(ろっか)の原則」「なたもだ」などを利用しましょう。

自分の主張が伝わるような弁論になるように、がんばってくださいね!
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