• 海でのクラゲの時期を地域別に解説!
  • 刺された際の症状と対処法

これから迎える夏。夏といえば海!

ご家族・友達同士・カップルなどで海に遊びに行くことありますよね。暑い日差しのもと冷たい海は最高の遊び場です。

 海開きの時期は地域によって多少の違いがありますが、クラゲの時期も地域によって違うのでしょうか?

 

せっかく遊びに行くならクラゲのいない安全な場所に行きたいですよね。

 

今年の夏の遊び場を決める参考にしていただけたらと思います。

海でのクラゲの時期を地域別に解説!

クラゲの発生時期は「お盆明け」というのが有名な説ではないでしょうか?

 

実はコレ、間違いではないし、間違いともいえるんです(笑)・・ややこしい言い方してすみません。

 

本当はクラゲというのは1年中海で生息している生き物なのです。お盆前まではただ小さくて目立っていないだけで、発生事態はもうしているんです。

 

キャラ

クラゲの成長過程に発生時期の由縁があります。

 

クラゲの一生

そこでまずはクラゲの一生を見ていきたいと思います。

 

プラヌラ幼生

クラゲは孵化したあと親クラゲから離れると海の底に落ちていき、石などに付着します。

クラゲ 海 発生

 

ポリプ

付着する場所を見つけたプラヌラは、イソギンチャクのようなポリプに姿を変えます。そのまま、水中を漂う微生物を食べて成長していきます。

 

クラゲ 海 発生

 

ストロビラ

成長したポリプにくびれがいくつもでき、それぞれが小さなクラゲ、ストロビラになります。つまりひとつの受精卵から、またいくつものクラゲが産まれるということです。

クラゲ 海 発生

 

エフィラ

ストロビラからバラバラに離れ、1週間か2週間ぐらいで透明化し、クラゲらしいエフィラになります。

 

クラゲ 海 発生

 

成体

そして大人のクラゲとなっていきます。

 

このエフィラからクラゲに成長していく時期が、ちょうどお盆明けくらいとなっているので、その時期になるとクラゲが大量発生しているように見えるんですね

 

キャラ

実際には≪大量に発見されている≫です。

 

ミズクラゲ

日本周辺のどの海でも最も多くみられる種類です。水海月とも書きます。

 

成体で傘の直径15~30cm、それ以上のものも稀に見られることがあります。

 

成体は15~20℃くらいの時が最も活発で、30℃を超えると大部分の個体は死亡してしまいます。

 

毒性はあまり強くなく刺された場合は痒みを伴いますが、痛みはほとんどありません。ただし大きいミズクラゲだったり、皮膚の角質が薄い顔面や、皮膚が敏感な方は痛みを感じることがあります。

 

お盆の前から普通に姿を現すことがあります

 

カギノテクラゲ

日本海を含む日本各地に生息しています。直径は1~2cm前後と小さめです。

 

その名の通り触手が折れ曲がっていて、鉤状の触手の先の付着細胞で海藻や岩、テトラポッドの内側などにつかまることができます。

 

強い神経毒を持っており、ちょっと刺されただけでも喘息のような咳、鼻水、腰痛・筋肉痛、吐き気、頭痛、痙攣、寒気、チアノーゼを引き起こすことが知られているので、気をつけなければいけないクラゲです

 

海藻上についていることが多いので、素手で海藻を触らないようにしましょう。

 

春から夏の期間、注意が必要です

 

アカクラゲ

日本近海、北海道以南の太平洋側に広く生息しています。直径は20cmほどですが、触手を伸ばすと1m以上にもなります。

 

カサには赤色の縞模様がある独特なクラゲです。

 

強力な毒を持っており、刺されると激しい痛みにおそわれます。ミミズ腫れや水ぶくれになったりします。

 

春から初夏にかけて出現することが多いですが、まれに夏にもいてることがあるので注意が必要です

 

触手の刺胞が乾燥して微粉となり、人間の鼻に入ると粘膜を刺激してくしゃみが出るのでハクションクラゲとも呼ばれています

 

打ち上げられて死んでいるアカクラゲを発見しても決して近づいたり触ったりしないようにしてください。

 

カツオノエボシ

熱帯から亜熱帯に生息し、本州の太平洋沿岸にカツオが到来する頃、暖かい南風に吹き流されて日本沿岸に接近し始めます

 

透き通った青色をしていて大きさは10cmほどですが、海面下に伸びる触手は10m~、長いもので50mにもなります。

 

刺されると体中に電気が走ったような激痛がはしり、周辺が腫れ上がり水ぶくれになります。ひどい場合は、アレルギー症状がでて死亡した例も出ています

 

電気クラゲという別名があり、恐れられているのもうなずけます。

 

沖合いに生息していることが多いのですが、台風直後や海風の海風の強い日などは流されてくることがあります。

 

初夏~夏にかけて最も注意が必要です。波打ち際にビニールっぽい青いものが浮いていても、決して触らないようにしないといけません。

 

アンドンクラゲ

暖海性のクラゲですが、黒潮に乗って日本近海に北上してきます。北海道付近にまで達することもあります。

 

無色透明なので海中では発見しにくいという難点があります。

 

形は立方形で長い触手が4本あります。

 

このクラゲが『お盆明けに海に入ってはいけない』という説のもとになっているクラゲです

 

夏(6~9月ごろ)に出現し、暖かい浅瀬にいることが多く、強い毒をもっているので要注意なクラゲです

 

全国各地でクラゲに刺されたという被害のほとんどが、このアンドンクラゲが原因と言われています

 

刺されると電気が走ったようにビリッときて赤くミミズ腫れになります。何度も刺されるとアナフィラキシーショックを起こす危険性があります。

 

アナフィラキシーショックとは
外部から体内に人体に影響があると抗体が判断したものが入ることで、急激に引き起こされる全身性の強いアレルギー反応の事です。じんましん・呼吸困難・下痢・低血圧などが起こり生命の危険を伴います。

 

ハブクラゲ

沖縄や奄美大島などの暖かい地域に生息しています。本州ではまだ発見されていないです。

 

沖縄地方で猛毒ヘビの『ハブ』に例えられるほど、猛毒を持ったクラゲです

 

直径は10cmほどですが、触手の長さは1.5mほどと長いです。

 

青みがかった透明な体をしているため、注意深く見ていても海中ではなかなか見つけることが困難なのが難点です。

 

刺された瞬間に激痛を感じ、ミミズ腫れや水疱、細胞壊死が生じるため、そのまま溺れてしまったり、ショック症状を起こしてしまい死に至る可能性が十分にあります

 

ハブクラゲは遊泳力が高く、水中ではあっという間に近づいてくるので注意が必要です。

 

6月から9月にかけて目撃情報が多く上がっています

 

 

夏に沖縄に旅行に行く人多いですよね。海はキレイだし、開放的な気分になれます。

クラゲの知識を持っていることは大切なことですが、沖縄本島や石垣島などのビーチでは「ハブクラゲ侵入防止ネット」を張って、海水浴客をハブクラゲの刺傷被害から守ってくれているので、あまり過敏にならずに安心して旅行を楽しんでください。

 

アマクサクラゲ

九州西岸の、特に天草地方でおおく見られます。太平洋側では三崎以南、日本海側では富山湾まで、黒潮に乗って広がります。

 

直径は6cm~10cmほどの大きさで、長い触手を持っています。

 

『クラゲを食べるクラゲ』として有名です。ただ、同じアマクサクラゲは食べずに他の種類のクラゲのみを捕食するという特徴を持っています。どうやって区別しているかは不明ですが、不思議なクラゲですよね。

 

触手に強い刺胞毒を持っており、刺されると強い痛みを感じます。この刺胞、刺激を少しでも与えると一気に発射します。その時速は100km/h以上とも言われています。なかなかの速さです。

 

注意しないといけないのが、このアマクサクラゲは触手だけでなくカサの部分にも刺胞を持っているところですね。

 

夏季に多くみられるので、もし発見した場合は、近づかないのが賢明な判断です

 

刺された際の症状と対処法

ラッシュガードを使用したり、クラゲ避けクリームなどで予防していても、刺されることはあり得ます。

 

刺されたクラゲの種類、毒性が弱い・毒性が強いによって症状は異なります。

 

毒性が弱いクラゲの場合

・かゆくなる

・ピリピリする

・ミミズ腫れになる

・水泡が出来る

・ヤケドのような痛みを感じる

毒性が強いクラゲの場合

・感電したような激痛がはしる

・頭痛

・吐き気

・呼吸困難

・倦怠感

・ショック状態

 

対処法

基本的なことさえ頭に入れておけばパニックになることを防げます。

 

キャラ

難しいことは何一つありません。

 

海から出る

刺されると慌ててしまいますが、まずは落ち着いて海から出るようにしてください

 

毒性が強かった場合、マヒが起きたり呼吸困難が現れたりします。海の中にいてると溺れてしまったり二次災害が発生してしまう可能性があります。

 

刺された患部がかゆかったり違和感があっても絶対にこすったり刺激を与えないように注意してくださ

 

触手を抜く

身近にある上着やタオル・日焼け止め手袋・ビニール袋など、なんでもいいです。取り除く方の手や指に刺胞が刺さらないように工夫してください。ピンセットや毛抜きを使って抜き取ります。

 

決して素手で触れないようにしながらそーーーっと抜いてください

 

刺さったままにしておくと、その刺胞に刺激が加わったときにさらに毒を出す危険性があります

 

ですが、刺さってるかわからない場合や、ピンセットや毛抜きがなく抜けないけど明らかに目で見て刺さってるとわかった場合は、ライフセーバーなどのところに行けばきちんと処置してくれます。

 

海水で洗う

海水で刺された患部をそーっと洗い流してください。砂などが入らないように注意してくださいね。

 

海水以外、ミネラルウォーター・水道水などの真水では決して洗わないでください

 

クラゲは海の生き物ですから、真水を使うと浸透圧の影響で刺胞が刺激を受けさらに毒が広がる可能性があるからです。

 

 

クラゲに刺された時に『お酢を使うとよい』と聞いたことはありませんか?クラゲの種類によっては効き目がないこともあります。

お酢によって毒が緩和されるという効果は確実なものではありません。ですが、『アンドンクラゲ』と『ハブクラゲ』には有効といわれています。

『ハブクラゲ』に関して、今では、沖縄の海水浴場にはどこにでもお酢が置いてあります。ハブクラゲに刺された場合は、まず患部にお酢をたっぷりかけるようにしましょう。

※カツオノエボシには、お酢は逆効果なので絶対に使わないようにしましょう!

 

薬を塗る

クラゲに刺された炎症によるかゆみや腫れには、抗ヒスタミン薬配合かステロイド外用剤配合薬が適しています。

 

抗ヒスタミン薬はかゆみを抑える成分、ステロイド外用剤は炎症を抑える成分です

 

市販で手軽に買える薬には、ムヒアルファEXがあります。クリームタイプと液体タイプの2種類発売されています。

すぐれた抗炎症効果をもつPVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)に、かゆみを抑えるジフェンヒドラミン塩酸塩を組み合わせており、効き目はバッチリです。

クラゲ 対処

 

経過観察

応急処置をしたり、症状がなんともなくても、時間が経つにつれアレルギー反応が出たり、痒みや炎症がおこることもあります。そんな時は迷うことなくお医者さんに行くようにしてください。

 

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症状が変化ないにしても、念のために病院を受診しておけば安心です。

 

 

クラゲに刺された時の対処法として、上記のように「こうすると良い」と言われている事はたくさんあるかと思います。

ですが、クラゲの毒にはさまざまな種類があり、対処法もケースバイケースだと覚えておいてください。

とにかく「こすらない」「海水で流す」という事が、その場でできる共通した対処法かと思います。

海水浴へ行く場合は、クラゲに刺されたときに使える薬を用意するなど、事前の対策も重要です。

またクラゲの毒はタンパク毒です。温めるか冷やすかしてたんぱく質の活動を抑えれば良く、特に温めて熱変性を起こしてしまえば良いのでしょうが、素人では処置などなかなか難しい事もあるかと思います。

ひどい時は無理に処置せず、迷わずお医者さんに行きましょう。

 

食用クラゲ

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クラゲには食用がある?

 

いろいろなクラゲについて書いてきました。海で出会ったらこわい種類もいましたね。種類が多すぎて全然載せれていないのですが、世界中にはまだまだたくさんのクラゲが存在しています。

 

ですが、そういえばクラゲって食べたことないですか?中華料理をたべたことのある人なら馴染みがありますよね。

 

また、よく『中華クラゲ』って耳にしませんか?スーパーなどのお総菜コーナーで売られていたりもします。

 

食用クラゲの種類

食用クラゲは、大きく分けて「業務用クラゲ」と「加工用クラゲ」に分かれています。業務用クラゲは主に中華の前菜に出てくるクラゲです。加工用クラゲはスーパー等で売られている中華クラゲやクラゲ珍味に使われているクラゲです。

 

日本で食べられているクラゲの種類は、(1)キャノンボールクラゲ(2)ビゼンクラゲ(3)ヒゼンクラゲ(4)エチゼンクラゲ(5)ホワイトクラゲ(6)チラチャップクラゲの6種類があります。

 

クラゲは何千種類といてる中で、食に適しているのはたった6種類だけなんですね

 

日本では、福岡県や佐賀県などで捕獲・加工されていますが、その産額は少ないため、多くはマレーシア・タイ・中国などから輸入されています。

 

栄養

栄養はどのようなもでしょうか?

 

成分の大半は主に水分なので、栄養はほとんどありません。コリコリした食感がありますが、食物繊維もありません。

 

栄養はないものの低カロリーなので、ダイエット食品として人気は高いようですね。

 

中国では、漢方として使われたりもしています。二日酔いやむくみ・便秘などに効くとされています。

 

レシピ

市販されている食用クラゲを使ってご自宅でも簡単に調理できます。お近くのスーパーに売っていなければネットでも買えますよ。

 

中華クラゲとモヤシのナムル風和えもの

中華クラゲ  200g
もやし  1袋
キュウリ  2本(千切り)

【調味料】
ごま油  大さじ2
しょう油  大さじ3/4
砂糖  大さじ1
お酢  大さじ1/2
白ごま  少々

【作り方】
ボウルに調味料全部を入れて混ぜておきます。
もやしを茹で、しっかり水切りしたら調味料と和えます。
クラゲと白ごまも混ぜたら出来上がり~!

recipe

 

もっと簡単にお手軽に作りたい方は、中華クラゲは味がついているので、キュウリと混ぜるだけでも美味しく食べることができますよ。

 

きくらげはクラゲの仲間?

海 クラゲ

 

豚骨ラーメンの具材としてお馴染みの『きくらげ』は、クラゲの仲間ではなく『きのこ』の一種です。名前だけみるとクラゲかと思ってしまいますよね。

 

味にはクセながく、プルプルとした見た目が特徴的で、コリコリとした独特の食感が料理のアクセントになります。

 

栄養

きくらげには栄養がたくさん含まれています。

 

食物繊維

食物繊維が豊富に含まれています。便秘や生活習慣病の予防に効果があると言われています。

 

ビタミンD

きのこ類の中でダントツに多く含んでいるビタミンD。カルシウムやリンの吸収を促す働きがあり、骨を健康に保つ効能があります。

 

鉄分

ミネラルの一種である鉄分も含まれています。貧血を予防する効果や効能があります。

 

キャラ

クラゲではないけど、栄養あるので食べてみてください。

 

観賞用としては人気が高いクラゲ。最近では自宅で買えるようにもなっています。フワフワゆらゆらしているクラゲを見ているだけで癒されますよね。

海水浴場などで出会うクラゲは危険がいっぱい。発見した場合は、すぐにその場を離れるのが賢い選択です。

食用クラゲは、美味しく食べれます。

クラゲと一言でいっても、多種多様だなと実感しました。

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