- キイロスズメバチに刺された場合は、病院に行くべき?
- キイロスズメバチに刺されたときの症状や対処法は?
キイロスズメバチは、近年の日本における異常気象から、その個体数が随分と急増しているそうです。
スズメバチの種は日本の気候に合致するようで、繁殖が盛んに行われていると言われています。
また、キイロスズメバチは特に人間への攻撃性も高く、都市部にも順応するなど、その被害も多く、オオスズメバチよりもさらに危険な昆虫として知られています。
ここでは、キイロスズメバチに刺された場合の症状や対処法、また、2回目に刺された場合も病院での処置が必要かどうかについて解説します。
キイロスズメバチに刺された症状や処置は?
■キイロスズメバチとは
- 身体が全体的に黄色い
- 体長1.7〜2.5cm(通常のスズメバチと同等の大きさ)
- キイロスズメバチの巣は、直径5〜10cm
オオスズメバチよりかは個体の大きさは小さめです。
キイロスズメバチの巣は、直径5〜10cmとされており、通常、スズメバチの巣は土の中や木の幹に作られるのですが、キイロスズメバチは使えるものは何でも利用しようとする習性から、気づけば私たちの身近なところに巣を作っている可能性が高い種と言われています。
■キイロスズメバチはどこに巣を作るの?
キイロスズメバチは、主に下記のような場所に巣を作ると言われています。
- 民家の軒先
- 屋根裏
- 床下
- 庭の植木等の枝
- 段ボールの中
- 雨があたらない公園の遊具
このような場所はキイロスズメバチが最も巣作りを行う場所として知られています。
その為、巣を作っていることが確認できた場合は、早々に駆除することが必要です。
■キイロスズメバチが最も危険な時期はいつ?
キイロスズメバチは、8月頃になると働き蜂の個体数が急激に増える為、多数のハチが巣から出入りする姿を確認することができます。
都市部において見かけるスズメバチの多くはキイロスズメバチで、このキイロスズメバチに襲われたことで、毎年20名ほどが亡くなられていると言われているのです。

ハチに刺されて死ぬなど、本来考えたくないことですよね。
キイロスズメバチは、とても攻撃性が強い為、巣に少しでも近づくだけで、集団で威嚇してきます。
その為、何があってもキイロスズメバチの巣に近づくようなことはしないようにしてください。
もしもキイロスズメバチの巣を見つけた場合は、自身の体制を低くし、その場から静かに離れてください。
黒色に反応して攻撃する習性
また、キイロスズメバチは黒色のものに対して攻撃してくる習性を持っています。
その為、私たちの髪の毛は黒色をしている為、それだけで非常に危害が及ぶ可能性が高いと言えます。
帽子やハンカチなどを使用し、黒色の部分を覆うようしっかりと守ってください。
また、キイロスズメバチの毒液を浴びると、失明するほどの強さがあると言われている為、安易に近づいてはいけません。
そして、キイロスズメバチは飛行スピードが速い為、ひとたび狙われると、例え走って逃げたとしてもあっという間に追いつかれてしまいます。
キイロスズメバチに刺されたらどうすればいい?
キイロスズメバチに刺された場合の応急処置の方法についてご紹介します。
応急処置の方法
- キイロスズメバチに刺されたら、すぐに患部から毒針を抜き、毒を絞り出してください。
- 毒針が抜けたら、流水で洗いながら患部を指でつまみ、毒を絞り出してください。
- その後、抗ヒスタミン軟膏またはステロイド剤、タンニン酸水を塗布すると良いでしょう。
毒針が余計に皮膚の奥深くへ入り込んでしまう為、ピンセット等を使用するようにしましょう。
- この時、指でつまんで毒針を抜こうとしてはいけません。
- 口で毒を吸い出そうとしてはいけません。
体内に毒が入り込んでしまうと非常に危険である為、避けるようにしてください。

そして、必ず病院を受診するようにしてください。
病院は皮膚科を受診してください。
■アナフィラキシーショックが疑われたら・・・
アナフィラキシーショックは、全身症状が現れます。
もしも下記アナフィラキシーショックの症状が現れた場合は、すぐに救急車を要請してください。
尚、アナフィラキシーショックを引き起こす確率は2〜3%だと言われています。
それほど心配することはないとも言われていますが、下記の症状は非常に危険な状態である為、すぐに救急車を呼んでください。
- 蕁麻疹など皮膚症状が現れた場合
- 呼吸困難や喘息などの呼吸器症状が現れた場合
- 腹痛、吐き気、嘔吐、下痢など消化器症状が現れた場合
- 血管性浮腫、上気道の浮腫により呼吸困難や窒息が起こった場合
そして、以前、スズメバチに刺されたことがあるという方はすでに抗体ができてしまっている為に、アナフィラキシーショックとなる危険性が高いと言われています。
その場合、刺されて1時間以内に死亡する例も過去にあるそうです。
■2回目刺されたらエピペンを準備しておこう
スズメバチに刺された経験が2回目であるという方は、アナフィラキシーショックの症状が再び出る可能性が高くなります。
その為、2回目以降の対処法としては、「エピペン」を携帯しておくようにしましょう。
その効果は10〜15分ほどとなりますが、救急搬送までの時間を稼ぐ役割を果たしてくれます。

エピペンは病院で診察を受け処方されます。
必ず事前確認と、エピペンは本人または保護者が打つことができます。
重度のアレルギーを持つお子様をお持ちの場合は、必ずエピペンについての知識を持っておくことが大切です。
キイロスズメバチの巣作り・食べ物、
そして駆除方法は?
キイロスズメバチの巣作りと食べ物
キイロスズメバチの巣作り
キイロスズメバチは他のハチよりも活動期間が長く、その為に他の巣よりも大きいです。
実際には5月頃から巣作りを始め、新女王蜂が誕生する11月までその個体数を増やします。
そして、ひとつの巣に数千匹以上ものキイロスズメバチが誕生するのです。
蜂の数が増えると、その巣から新たな巣へ引越する習性を持っています。

これはキイロスズメバチにしかない特徴だそうです。
また、複数の巣を作る他、今住んでいる巣よりも大きな巣を作ることもあります。
キイロスズメバチは12月頃まで活動し、新たに新女王蜂だけが生き残り、その他のハチはすべて死んでしまいます。
そして、巣の中は空っぽになり、その巣は二度と使われることはありません。
■キイロスズメバチは何を食べる?
キイロスズメバチは、肉食性であることから、昆虫やクモ、人間の食べ残したもの、さらには小動物の死骸といったものまで何でも食べると言われています。
しかし、これらの食べ物は、幼虫に与えるものとし、成虫となってからは何も食べません。
スズメバチの成虫は毒針の向きを自由自在に変化させることができます。
その為、腹部と胸部の間はくびれがとても細く、そこを食べ物が通るというスペースはない為、固形物は一切口にしなくなるのです。
つまり、キイロスズメバチの成虫は、肉食性でありながらも樹液などを吸う他、幼虫の食べた栄養液を口から吐き出したものを飲むなどで生きているのです。
■駆除方法は?
キイロスズメバチの巣を見つけた場合は、そのまま放置しておくと、知らず知らずのうちにあっという間に大きくなってしまいます。
また、キイロスズメバチはとても凶暴である為、自分自身で駆除するなど到底できません。
その為、専門の駆除業者に依頼するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
キイロスズメバチに刺された症状や応急処置の方法についてご紹介しました。
キイロスズメバチに刺された場合の対処法はスズメバチに刺された場合の対処法とほぼ同じです。
アナフィラキシーショックの症状には十分注意し、もしも上記のような症状が現れた場合は、早急に救急車を呼び、医療機関を受診するようにしてください。
くれぐれも、キイロスズメバチには気を付けて夏を楽しんでくださいね。