- 周作とリンとの関係について一人悶々としていたすず。
- 戦争もどんどん激しくなっていく中、家族でひと時のお花見。
- そこで見かけたリン。家族から離れて二人話す女同士の会話の行くへは?
戦時中の話しながら、その中の日常を描き、どこかほっこりさせる「この世界の片隅に」。
すずののんびりほんわかした感じが心地よく、今までの戦争を扱ったお話とは少し毛色が違った魅力があります。
この世界の片隅に・6話感想とネタバレ!
ふとしたことでリンと仲良くなったすず。
周作の思い人だったと知ったあとはリンと話すことができなくなっていましたが、6話はついにリンに対峙します。
その前に5話の振り返り
幼馴染水原の突然の訪問
終戦直前の広島、呉での日常を描く「この世界の片隅に」。
夫婦になったすずと周作ですが、すずは自分が代用品ではないかと一人悩む日々を送っていました。
5話では悶々としているすずのもとに幼馴染の水原哲が突然訪ねてきます。
すれ違っていたすずと水原
すずは周作との結婚前は少なからず水原のことを意識していました。
周作がすずを嫁に欲しいとすずの家を訪れた日、道で水原にあったすずは「あんたが私を嫁にと言ってきたのかと思った」と言っています。
水原もすずが嫁に行ってしまうと聞いてきっと胸が少し傷んだはずですが、自分は水兵となって戦争に行く身。
生きて帰れるあてもなく嫁をめとることなどと諦めていたのでしょう。
その時はすずには何も言いませんでした。

戦争ドラマではアリがちなすれ違いのシチュエーションでした。
水原の覚悟
その水原が嫁に行ったすずのもとをわざわざ訪れたのです。
しかも一晩泊めてくれと言い出します。

えー、いくら戦時中でもそんなことあり?
視聴者はちょっと驚いてしまいます。
そこまでするには相当な思いがあったのでしょう。
好きな女の婚家に行って泊まるなど今の時代なら大騒ぎになる出来事ですが、時は戦争の真っ最中、周りも困惑しながら、水原の気持ちを汲んであげています。
一見図々しく映る水原ですが、水原が水兵ということでむげに扱うこともできない事情もあります。
水原も「今度こそ戦地に赴けば生きて帰れない。ならば最後に好きな女に会っておきたい」そんな思いを隠し、奔放な水兵を装います。
周作の複雑な男心
周作も水原と一度面識があったことから、家に泊めることにしますが、夕食時、水原が自分の知らないすずの子供時代の話を楽しそうにするのを聞いて、イライラし始めます。
周作がたまりかねて水原に何か言おうとする直前、すずがお盆で水原の頭を叩きます。
そのすずの様子がまた周作を焦らせますが、すずは気づきません。
周作は自分が戦地に行けない立場であることで水原に少し遠慮があるようです。
しかし土壇場で周作は水原を母屋ではく納屋に泊めることにします。

これが周作の精一杯の反撃でしょうか。
納屋にいる水原にあんかを持って行ってゆっくり話して来いと、寛容な姿を見せる周作ですが、すずが出た後玄関のカギを閉めてしまいます。

これはどういうことでしょう!
周作はすずが水原と一夜を共にしても良いと考えたのでしょうか?
それともすずを信じて送り出したのでしょうか?
男としてはきっと水原の決死の覚悟にとても共感しているのでしょう。
しかしすずと仲良くしている姿は見ていたくない。
複雑な心境のまま、そしてあまり考えないまま周作は玄関のカギを閉めてしまったように思われます。
眠れず寝返りを打つ周作の姿がその複雑の心境を表しています。
すずと水原結ばれるか!?
納屋で二人きりになった水原とすずは最初昔話で盛り上がりますが、やがて水原がすずを抱き寄せます。

なかなか色っぽいシーンに
しかし接吻する直前ですずは水原をかわします。
あのおっとりしたすずにこんなきわどいテクニックがあったとは驚きです。
すずはまだ二十歳になったかならない年齢で、しかも男の人を何も知らずに嫁に来たのに、嫁になったわずかの間に女としての技量をあげたのでしょうか。
観ようによっては小悪魔的な女性に思われます。
水原はすずにかわされても押し倒すことは可能だったはずです。
力づくでもすずを奪う覚悟で訪ねてきたはずです。
しかしすずの言葉で動けなくなります。
すずと水原それぞれの本音
すずは水原に「いつかこういう日が来るのを待っていた気がする」といいながら、「今はあの人に腹が立って仕方がない」と周作への複雑な思いを口にします。
水原に今は周作が好きなのだと自分の気持ちを伝えます。
水原も本音を漏らします。
甘えたかったと。
戦争に行く恐怖と孤独を誰かと共有したかったのでしょう。
戦時中でありながら昔と変わらず「普通」でいるすずに、「そのままでいてくれ」と言い残します。
「普通」でいることがいかに難しい時代だったかがわかります。
水原のキャラクターが戦時ドラマの兵隊さんにありがちなシリアスな感じではなく、言いたいことを言う遠慮のないあけすけな感じで描かれているので、観ている視聴者も辛くならずに済みます。
5話では、すずと水原の最初で最後の逢瀬の裏に、女心がわからない周作の複雑な男心が隠されていると感じた回です。
戦士の兄の遺骨は石
便りを出しても何の返事もしてこなかったすずの兄が戦死したとの連絡が入り実家に帰るすずと周作。
骨壺の中には骨でなくなんでもない石が1つ入ってるだけでした。
兄のいた部隊は全員玉砕し、全滅したということだけが事実で、一人一人の骨までは拾えないということです。

これが戦争というものなのです。
しかし家族は石ころ一つで、兄が死んだということをどう受け入れていいのか困惑するばかりです。
ついに周作とすずが喧嘩
その帰りの電車の中で、ついに周作が「言いたいことがあるんじゃろ」とすずに突っかかります。
「本当は水原さんと結婚したかったんじゃろ」と周作ついに本音を言ってしまいます。
すずは頭にきて、周りを気にすることなく言い争いとなりますが、お互い気持ちをぶちまけたことで、それまでどこかよそよそしかった夫婦がここでやっと少し本物の夫婦に近づいた感じです。
いつの時代も、ちゃんと思ってることを言わないと相手には伝わらないのですね。
桜舞う中でのすずとリン
5話の終わりで、周作がリンのために買ってのであろうリンドウの模様の茶碗を、人伝にリンに渡したすず。
リンと周作との仲がきになりつつも、リンを嫌いになれないすずの優しさが描かれていました。
空襲が日に日に強くなってきた春、戦火におびえながらも、北条家では花見を企画します。
すずだけでなく北条家の人々もどこかのどかなです。
その桜の花散る中にリンの姿をみつけたすず。
秘密を共有したすずとリン
リンは桜の木に登って散りゆく桜を眺めていました。
すずも一緒に桜の木に登ります。
お互い思うところがありながら核心に触れられない二人。
すずの気持ちを慮ってか、リンはこう切り出します。
「人は死んだら秘密はなかったことになるね」と
もしかしたらみんな戦争で死んでしまうかもしれない、死んでしまえば何もなかったことになる。
自分の心の中でだけ持っていればいいことで、それは考えようによっては贅沢なことではないかとリンは言います。

すずもその意見に納得します。
すずはなぜ周作がリンに惹かれたのかがわかったような気がするのでした。
周作の笑顔
すずと別れたリンは、すずを探しに来た周作とすれ違います。
すれ違いざまリンは周作に微笑みかけます。
その笑顔をみて周作も安心します。
すずを見つけた周作はすずに「今懐かしい人に会った。その人が元気そうでよかった」と言います。
その意味を察したすずは、周作とリンの恋は終わったのだとほっとするのでした。

とりあえず一安心
義父が行方不明・周作も戦争に?
ある日義父の勤務する工場が空爆に遭い、義父の円太郎が行方不明になります。
その夜、周作はすずに「武官になることになり軍事教練のため3か月は家に帰れない」と告げます。
義父の安否もわからず、そのうえ周作まで家にいなくなる不安にすずは「無理です」と泣き出すのでした。
しかし周作の「わしを忘れんといてほしい」との言葉に愛を感じ、周作が家を離れている間も精一杯務めると誓うのでした。
出発の朝、周作の寝顔を書きとるすずに、周作は「みせてみぃ」とちょっかいをだし、仲睦まじい夫婦となった二人の姿が描かれています。

あえない時間が愛育てるのでしょうか?
悲しい運命
円太郎に壊れた腕時計を修理に出してほしいと頼まれた径子はそれを口実に息子の久夫に会いに行くことにします。
径子が汽車の切符を買うために並んでいる間、すずとはるみは円太郎の見舞いに行くことにします。
その途中空襲に遭い近くの防空壕に逃げ込み難を逃れます。
しかし、地上にでたところで、すずははるみの後に爆弾があるのを発見、暴発するととっさにさとったすずははるみの手を引き逃げようとするのですが…。
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まとめ
- いよいよ終戦に向かって空襲が激しくなる呉
- その中でのすず、リン、周作の関係は?
- 北条家の人々は?
そして現代との絡みはどうなっていくのか?
まだまだ見逃せませんね。

日曜日が待ち遠しいです。