• ウスバカゲロウの寿命はどのくらい?
  • 寿命が3時間という短命って本当?

ウスバカゲロウは一生が短く儚い運命だと聞いたことがあります。

短い一生とはどのくらいの期間なのでしょうか。

キャラ

ウスバカゲロウは脆く儚い運命だと聞きましたが?

ではウスバカゲロウの一生についてご紹介しましょう。

 

本当にウスバカゲロウは短命なのでしょうか?だとしたらその理由とはー?

ウスバカゲロウの寿命は3時間?

動画を見てもわかると思いますが、本当にウスバカゲロウはちょっと動きが不器用です(笑)

 

そんなウスバカゲロウ、寿命はどのくらいなのでしょうか。

 

先に正解を述べておきます。

 

実際には3時間ではなく、3週間から1ヶ月くらいといわれています。
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言われているよりは長いですが、それでも短命ですね。

そうですね。 では、ウスバカゲロウとはどんな生き物なのかみてみましょう。

 

ウスバカゲロウの幼虫

ウスバカゲロウとは、アミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科の一種で、日本全国に生息しています。

 

体長はだいた4センチくらいで、春から秋にかけて見かけることが多いでしょう。

 

幼虫時代はあの蟻地獄です。

 

こちらが蟻地獄の動画ですが、捕食シーンがあるので苦手な方はご遠慮くださいね。

 

その姿も獲物の捉え方もなんともグロテスクな蟻地獄。

 

とってもあの弱々しいウスバカゲロウの幼虫とは思えません(笑)

 

しかも蟻地獄に落ちてきた小さな虫や蟻に砂を投げつけて、逃げようとするのを阻止します。

 

ようやく捕まえた獲物は、毒を注入し体液を溶かして栄養だけを吸い上げ、用がなくなった躯体はそのままポイっと巣の外へ投げてしまう、なんともエゲツない食べ方をする蟻地獄です。

 

ですが、巣に落ちても結構な割合で逃してしまうという、お茶目な面も持っています。

 

この蟻地獄はこのように獲物を取り逃がしてしまうことも多いため、長ければ3ヶ月くらい何も食べなくても生きていけます。

 

キャラ

3ヶ月もですか!?

 

はい。 その秘密は糞にあります。

 

実は蟻地獄は糞をしません。

以前は尿すらしないと考えられていましたが、千葉の小学生によって尿らしき黄色い液体が発見され、尿はしていると考えられるようになりました。

 

糞をしないことで栄養を逃すことなく、体内に貯めておくことができるのかもしれませんね。

 

蟻地獄の寿命はだいたい2年から3年くらいです。

 

たくさん餌を食べれば早く成長します。

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では蟻地獄はどうやってウスバカゲロウになるのですか?

 

蟻地獄からウスバカゲロウへ

蟻地獄を飼っているとわかりますが、あるとき突然巣のメンテナンスをしなくなります。

 

そう、蛹(さなぎ)になっているんです!

 

だいたい梅雨の頃に丸い繭をつくり、その中で蛹となって羽化するのを待ちます。

 

繭ができてからだいたい1ヶ月くらいで羽化します。

羽化するシーンは神秘的ですね。

 

このようにようやく出てきたウスバカゲロウ、出てきたら糞をします。

キャラ

ふ、糞ですか!?

そう。 蟻地獄は糞をしませんでしたよね。

 

その間にたまった宿便を出すんです。

 

見た目はあまり糞らしくはないようです。

 

もし蟻地獄を飼う機会があったら、ぜひこの宿便を観察してみてください。

 

羽化したあとのウスバカゲロウ

ウスバカゲロウってかわいい顔していますよね。

 

姿もなんとなく愛おしいです。どうして蟻地獄とこれほど違うのでしょうね?

 

ま、それは置いておいて本題に戻りましょう。

 

羽化して宿便を出したウスバカゲロウは、今までは何も食べないと言われていました。

 

水くらいしか口にしないと考えられていましたが、蟻地獄と同じように蟻や小さな昆虫などを餌にしているそうです。

 

交尾をしたら、卵は蟻地獄が巣を作りやすい砂場に産み、あとは余生を過ごします。

 

それにしても蟻地獄からようやく解放されたとおもったら(笑)1ヶ月足らずで人生が終わってしまうなんて、やっぱり儚いですね。

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でもどうしてこんなにウスバカゲロウは短命なんでしょうか?

 

ウスバカゲロウはなぜ短命なのか

キャラ

どうしてウスバカゲロウは短命なんですか?

 

ウスバカゲロウが短命な理由は、寿命というよりも体の作りにあるかもしれません。

 

なにせ翅が柔らかく、ちょっとしたことでもすぐに死んでしまいます。

 

また飛ぶことが上手でないため、他の鳥や昆虫から狙われやすいというのも理由の一つです。

 

ウスバカゲロウは、蟻地獄から姿を変えてからは一生のおよそ1%ほどの寿命しかありません。

 

セミにいたっては0.3%ともいわれています。

 

そう考えると幼虫である蟻地獄の方が本来の姿、なのかもしれませんね。

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ついでにウスバカゲロウの名前について教えてください。

 

ウスバカゲロウの名前の由来や英語名

ウスバカゲロウは漢字で「薄羽蜉蝣」と書きます。

 

薄い翅のカゲロウ、という名前からわかるように、ウスバカゲロウの翅はとっても薄くて脆いんです。

 

この”カゲロウ”も「陽炎」からきている、という説もあります。

 

それには二つに理由があるようです。

陽炎のようにユラユラと飛ぶ姿

羽に光が当たるとキラキラと陽炎のように見える

そして英語では「Antlion」といいます。

 

これはアリのライオンという意味で、成虫ではなく幼虫の蟻地獄からきているようですね。

 

蟻地獄はアリだけが餌なわけではないのですが、やっぱり世界的にアリが多いのかもしれません。

 

アリのライオンって、なんだかずいぶんとご立派な英語名でした。

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緑色のカゲロウを見たんですが、それはウスバカゲロウですか?

いいえ、それはクサカゲロウです。

 

寿命が3ヶ月くらいあるので、見かけることが多いのかもしれませんね。

 

キレイな緑色をしているのが特徴です。

 

クサカゲロウもウスバカゲロウと同じアミメカゲロウ目で、幼虫は蟻地獄を細長くしたような感じです。

 

クサい臭いをだすクサカゲロウもいるため、クサイカゲロウから名前がついたという説もあります。

 

またウスバカゲロウはその形からトンボと間違われることもあります。

トンボとの大きな違いは、止まったときの翅の状態にあります。

 

翅をたたんでいればウスバカゲロウ、開いた状態であればトンボです。

 

ウスバカゲロウの翅はとっても繊細なので、見かけても翅にはさわらないようにしてあげてください。

 

残り少ない人生をゆっくり楽しんでもらいましょう。

 

きょうの誕生虫と虫言葉

ちょっとどうでもいい小ネタをご紹介。

 

「きょうの誕生虫と虫言葉」というサイトがあり、そこでウスバカゲロウの誕生虫は6月1日でした!

 

理由は全くわかりません(笑)

 

そして虫言葉はこうです。

 

「CMの後もまだまだ続きます。」

 

このサイトは「花言葉」があるなら「虫言葉」があってもいいじゃない、というもののようです。

 

ウスバカゲロウの虫言葉は、なかなか普段の生活で使いにくい感じがします(笑)

 

ぜひ6月1日にはウスバカゲロウを探してみてください(笑)

 

カゲロウは地球上で最も短命

ウスバカゲロウではありませんが、カゲロウの中には数時間というものすごく短命な種類がいます。

 

福島県ではなんと寿命が1時間未満という「ヒメシロカゲロウ」の一種が見つかっているそうです。

 

そのため口が退化して餌も食べないカゲロウもいるんです。

 

例えば「オオシロカゲロウ」は口がありません。

 

一度に大量に羽化し、その後1時間くらいで交尾をします。

 

そしてメスは産卵し、オスもメスも一晩で死んでしまうそうです。

 

カゲロウが大量発生するのは、短い期間で交尾相手を見つけなければならないからかもしれません。

 

もう好きだの嫌いだの言ってる余裕すらなさそうです(笑)

 

このようにカゲロウは、ただただ子孫を残すためだけに成虫となるんですね。

生まれてから幼虫としてすごし、蛹になって羽化するも、交尾をしたらあっという間に死んでしまうというカゲロウの一生。

 

キャラ

みなさんはこの儚い生き物、カゲロウになにを思いますかー?

 

まとめ

ウスバカゲロウの寿命

ウスバカゲロウの寿命は短命なものでした。

でも3時間という短いわけではなく、1ヶ月くらいです。

交尾をして子孫を残すためだけに成虫になる儚い運命のウスバカゲロウ。

ウスバカゲロウは、他の一部のカゲロウのように大量発生することはないそうです。

 

成虫になってからだいたい1ヶ月くらい寿命があるので、交尾相手を見つけるのには十分な時間があるからかもしれません。

 

でも交尾をしたら人生お終いって、ちょっと寂しいですね。

 

まぁ、人間でいうところの「結婚は人生の墓場」みたいなものかもしれませんね(笑)

 

ウスバカゲロウとクサカゲロウ

 

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