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  • お盆での墓参りの時間・時期はいつがベスト?
  • お墓まいりは夕方や夜はダメなの?

日本には昔ながらにお盆があります。

この時期は、ご先祖様を供養するためにお墓参りを行い、提灯に明かりを灯し、果物や花などをお供えものとしてお墓や仏壇に飾ります。

 

お盆にご先祖様の祖霊を供養するということはご存知な方も多いと思いますが、なぜお盆にお墓参りをするのか疑問に思ったことはありませんか?

 

また、提灯に明かりを灯したり、お供え物をしたりと、一体どのような意味があるのでしょうか?

 

まだ自身が小さい頃からこの行事を滞りなく当たり前のように行ってきましたが、その理由を改めて知ることも大切です。

 

ここでは、お盆での墓参りの時間や時期はいつがベストか?また、お墓参りには夕方や夜に行ってはいけない理由について解説します。

お盆のお墓参りはいつ行く?
お墓参りの作法を伝授

お墓参りに行く時期

お墓参りに行くのは、お盆の期間で言うと、13日〜16日までの4日間の中でお墓参りへ行きましょう。

 

その中でも最も良い日程は13日だと言われています。

 

なぜなら、13日は盆の入りであり迎え盆にあたり、かつお盆の期間が始まる初日に該当するからです。

 

ご先祖様はこの日に地上へ降り、家へ帰ってきます。

 

そのご先祖様を迎えに行くといった意味もあって、13日のお墓参りが最適であると言われているのです。

 

とは言え、何が何でも必ずお盆の初日となる13日にお墓参りへ行かなければならないといったことはありません。

 

他の日でも問題ない為、お盆にはお墓参りを行い、ご先祖様の供養を行うようにしましょう。

 

 

お盆の墓参りの時間は何時?夕方は夜はダメ?

お墓参りに行く時間帯については、一般的には午前中であると言われていたり、夕方16時以降にはお墓参りには行ってはいけない・・・などということを耳にされたことがあるという方もいるかもしれません。

 

しかし、午前中にしか行ってはいけないなどという決まりもなく、実際には何時に行くのが良いのでしょうか?

 

お墓参りの時間帯は?

お墓参りに行く時間帯は地域によって異なります。

 

また、明るいうちにお墓参りに行かなければ、「霊がついてしまう」などという言い伝えがある地域もあるようです。

 

しかし、これにもやはり決まりはありません。

 

とは言え、日が暮れてからお墓参りに行くと、足場が悪かったり、暗がりでケガをしてしまっては危険であるという意味でも、できるだけ明るいうちからお墓参りに行っておこうというものです。

 

それに、霊園によっては、開園時間が決められているところがほとんどです。

 

その為、その時間内に必ずお墓参りへ行くようにしましょう。深夜のお墓参りについては、防犯上よくありません。

 

地域的な決まりがある場合もある為、そのルールに従うか、一般常識で考えて行動するようにしましょう。

 

つまり、お墓参りへ行く時間帯は、午前中が一般常識であると認識されているようです。

 

これは、ご先祖様を最優先に考えているという気持ちを持った行動であるとされています。

 

夕方や夜のお墓参りはNGなのはなぜ?

お墓参りは計画して行うものである為、いきなり思いついて行くような場所ではありません。

 

また夕方や夜になると、周囲が暗くなることからお墓の様子や周囲の様子も分からなくなる上、お墓を綺麗に掃除しようと思ってもやり残しが発生してしまいます。

 

その為、お墓参りは8月13日の明るい午前中に行うことをおすすめします。

 

お墓参りの時の注意点

お墓参りに行く際は、意外とあまり知られていない作法があります。

 

ここでは、お墓参りの時の注意点をご紹介します。

 

墓石にはお酒をかけないこと

人によっては、故人やご先祖様がお酒が大好きであったという理由で墓石にお酒をかけるという行為を行う方がいらっしゃいます。

 

しかし、これは実は間違いです。墓石にお酒をかけてしまうと、その後、墓石が汚れやすくなる上、傷む原因にもなります。

 

何よりも衛生上あまり良いとは言えないため、例えお酒が好きだったと言え、墓石にお酒をかけるようなことは避けてください。

 

その場合はワンカップの日本酒などを墓石に供えるようにしてください。

 

線香やろうそくの火は手で仰いで消すこと

線香やろうそくに火を灯しますが、この時、口で吹き消すことはNGです。

 

必ず線香やろうそくを持っていない方の手で仰いで消してください。

 

お供えものの飲み物や食べ物は持ち帰ること

お墓参りに来たのだから、お供えものや飲み物、食べ物をお墓に供えます。

 

夜間になると人気がなくなり、動物がカラスがお墓を荒らす原因にもなる為、お供えものはすべて持ち帰るようにしてください。

 

一旦お供えをし、手を合わせ、その後持ち帰りましょう。

 

お盆とは?

お盆とは、ご先祖様や故人があの世から戻って来ると言われている期間を指します。

 

かつては旧暦である7月13日〜16日をお盆としていましたが、明治6年以降は8月13日〜16日に行われることが多くなりました。

 

とは言え、地域によっては旧暦で行われるところもあります。お盆期間は8月13日〜16日の4日間となります。

 

そしてお盆に入る13日のことを「盆の入り」「迎え盆」などと言い、お盆が終わる16日のこをと「盆明け」「送り盆」と呼ばれています。

 

また、14日や15日に法要や供養の儀式が行われます。

 

お盆の意味

お盆は日本に仏教が伝わる前から存在していました。

 

また、その際にご先祖様の供養の他、それに関わる神事が行われていたと言われているのです。

 

その中でも春と秋の初旬の満月の日は、ご先祖様が地上へ戻る為、迎い入れておもてなしを行わなければいけません。

 

これにはご先祖様を供養するという意味を持つのはもちろんのこと、それと同時に農作物の収穫や豊作を祈り、農耕儀礼の意味も含んでいます。

 

これについては神事の中でも最も大切なことであるという認識がなされていました。

 

この春と秋の初めに行われる行事は、その後、「お正月」と「お盆」に変化したそうです。

 

お盆の由来

日本人は当たり前のように「お盆」と表現しますが、盂蘭盆会(うらぼんえ)の音写語であるとも言われています。

 

盂蘭盆会(うらぼんえ)とは、サンスクリット語で「逆さ吊り」という意味を持ち、苦しんでいる人を救うために法要を行うことを指しています。

 

この盂蘭盆会(うらぼんえ)とご先祖様の供養が結びついたものが、現代の「お盆」となっているわけです。

 

関東・関西のお盆はいつ?

お盆休みは8月の連休だという認識がある方もいるようですが、実はお盆は8月に行う地方や7月に行う地方があり、必ず日本全国において同じ日程に行われているという訳ではありません。

 

7月にお盆を行う地方については、東京や横浜、東北地方だと言われており、これは旧暦の日程で行われているようです。

 

一方で、8月にお盆を行う地方は、旧暦である7月15日が新暦の8月20日前後であるという考えと、新暦の7月15日頃は夏の農作業が繁忙期であることから、月遅れ盆だという考えで行われています。

 

とは言え、現代においては、時代も変わり、旧暦で行われるお盆はどんどん少なくなっています。

 

これは、旧暦については毎年日付が変わってしまい、それぞれの家庭において予定が立て辛いという理由からだそうです。

 

このようなことから、旧暦が現在も根付いているのは沖縄や奄美諸島であり、関東や関西などにおいては、一般的にお盆と言えば8月13日に始まり、8月16日に終わるとされています。

 

迎え火と送り火の日程・意味とは?

迎え火は「盆の入り」に、そして送り火は「盆明け」に行います。

 

通常、盆の入りは8月13日とされ、盆明けは8月16日となっています。

 

日本においてのお盆期間は毎年この日程を指します。

 

迎え火とは

迎え火は、毎年この8月13日が訪れると、ご先祖様や故人があの世から自宅に戻って来る日です。

 

これは8月13日の夕方に行うこととされています。

 

また、迎え火は、お墓参りを行った際、ろうそくの火を提灯に移して、その提灯の火を移して焚いていました。

 

現在はそのような方法ではなく、仏壇のろうそくから火を移したり、直接迎え火に火をつけるという場合が多いです。

 

小さい頃、そのろうそくを持った人の肩について、ご先祖様や故人が一緒に歩いて帰ってくるなどと言ったものです。

 

迎え火に使用する材料はおがらや麦藁です。

 

これらはホームセンターや仏具屋に迎え火セットとして販売されていることが多く、一から作るといったこともありません。

 

送り火とは

送り火とは、ご先祖様や故人が、帰り道に迷うことなくあの世に戻ることができるよう、野火で行われます。

 

住んでいる地域や地方によっては、灯篭に火を移してそれを川に流すといった風習で行われるところもあるようです。

 

新盆と初盆とは何?

「新盆」と「初盆」は、誰でも耳にしたことのある言葉ではないでしょうか?

 

新盆や初盆は、その年になくなられた方が四十九日を過ぎて迎える初めてのお盆のことを指します

 

亡くなられてからまだお盆の時期に四十九日が明けていないという場合は、翌年のお盆が新盆・初盆となる訳です。

 

新盆・初盆は、実は、一般的に毎年行われるお盆の行事よりもさらに大切なものと考えられています。

 

その為、お坊さんを自宅へ招き、読経をあげてもらいます。

 

また、通常迎えるお盆については、親戚一同が集まり、法要を行うことが一般的です。

 

そして、法要後には、精進料理をおもてなしすることになります。

 

お盆の時期はお寺のお盆さんはあらゆる家庭へ訪問し、読経を行うことから、繁忙期でもあります。

 

その為、亡くなられた方が新盆・初盆を迎えるという場合は、できるだけ早くにお寺に問い合わせを行い、読経の予約をしておくようにしましょう。

 

お盆の準備はどんなことをするの?

お盆は、仏壇以外にも、別の棚にお供え物をします。これを「盆棚」と呼んでいます。

 

この盆棚については、住む地域や信仰する宗派によっても異なる為、お寺に沿って事前に準備しておきましょう。

 

とは言え、現代は時代の流れもあり、必ずこのようなものを揃えなければならないといった硬い決まりと考えず、ご先祖様を供養する気持ちを持って臨みましょう。

 

もしも棚を準備できない場合でも、テーブルなどで代用することができます。盆棚は作ることもできます。

 

盆棚の四隅に笹竹を建て、その笹竹を縄で結び、結界を張り、ほおづきやガマの穂を吊るし、キュウリで作った馬とナスで作った牛を置いてください。

 

お供え物には香・明かり・水・花・食べ物といった「五供」を準備します。

 

食べ物については、故人が好んでいたものをお供え物として準備しましょう。

 

お盆の際に盆提灯を飾りますが、これには色殻が入った提灯と、白い提灯の2種類があります。

 

新盆・初盆の際は、白提灯を準備しましょう。翌年からは色や柄の入った提灯を使用してください。

 

まとめ

 

いかがでしたか?お盆に行くお墓参りの時間や時期、また、迎え火や送り火、初盆の迎え方などについてご紹介しました。

お盆は8月13日〜16日の4日間を指し、この初日にお墓参りへ行く計画を立てることが一般的であることが分かりました。

 

また、お墓参りへは明るいうちに行くようにしましょう。

 

夕方や夜など暗くなってから行くと、お墓の様子や周囲の様子なども分かりにくくなり、あまりおすすめできません。

 

お盆は1年に1度だけご先祖様や故人と過ごすことになる為、親戚一同で集まるなど、事前にきちんと計画を立てておくようにしましょう。