• 柿は消化に良いのか、悪いのか?
  • 柿は赤ちゃんに食べさせてもいい?
  • 柿は犬に食べさせてもいい?
  • 柿の効能

だんだんと暑さが増してきて、早くも夏バテを発症してしまっているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

夏バテになってしまっているとどうしても食欲が落ち込んでしまいます。

食欲が無いときは、どのように対処するでしょうか。

 

そういう場合、少しでも消化の良い食べ物を選んで食べたほうがいいですよね。

 

皆さんは「消化に良い食べ物」や「消化に悪い食べ物」というのをしっかりと把握されていますか?

 

お肉なんかは明らかに消化の悪い食べ物だということが分かるので、胃腸が弱っているときや食欲の落ち込んでいるときにはできるだけ避けるのではないでしょうか。

 

では、突然ですが「柿」はどうでしょう。

 

柿が消化に良い食べ物なのか、はたまた消化に悪い食べ物なのか分かりますか?

 

今回は柿が消化に良い食べ物なのかどうかについてをご紹介していきましょう。

 

柿は消化に良いのか、悪いのか

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野菜や果物といえば、消化に良いか悪いか、どういうイメージがありますでしょうか。

逆に言えば、野菜や果物が消化に悪いというイメージを持たれている方というのはあまりいないのではないかと思います。

 

しかし、ものによっては実は食べ方によっては消化不良を起こしてしまう場合があります。

 

それが「柿」です。

 

ではどのような食べ方をすると消化に悪い状態になってしまうのでしょうか。

 

「柿」は消化に悪いのか?

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秋の味覚である「柿」は食物繊維の豊富な果物として知られています。

食物繊維が豊富ということは、消化に良い食べ物であるということになります。

 

なので、柿は消化に良い食べ物であるということになります。

 

「柿」を食べると便秘が解消される

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柿には食物繊維がたっぷりと含まれているので、便通をよくしてくれるはたらきがあります。

なので、便秘気味で困っているという方は柿を食べるといいでしょう。

 

ちなみに、食物繊維が排便に効果を発揮してくれるのは、腸内のph(ペーハー)の値がアルカリ性の場合であるとされています。

 

普段の食生活が乱れている場合や、普段から油ものの食事をよく摂っているという人は腸内のph値が酸性に傾いている傾向にあります。

 

ですので、こういった人が便秘を解消するために柿を食べたとしても効果が発揮されにくい場合もあるということを覚えておいてください。

 

また、食物繊維が活躍できる場所というのは大腸なので、大腸まできて初めて便通改善の効果が期待できます。

 

干し柿の方が効果的

柿を普通に剥いて食べるよりも、干し柿にした状態で食べたほうが、より食物繊維が多く含まれていて便通改善に効果的なのです。

 

ちなみに、甘柿の場合は100g1.6gの食物繊維が、渋抜き柿の場合は100g中2.8gの食物繊維が含まれています。

 

それに対して、干し柿であれば100g14gも食物繊維が含まれているというから驚きです。

 

なので、食物繊維を摂る目的で柿を食べるのであれば、干し柿を食べたほうが圧倒的に効果があると言えます。

 

「タンニン」という物質にも注目

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柿には、緑茶やワインに多く含まれていることで知られている「タンニン」という物質も含まれています。

タンニンという物質は、腸まで到達すると粘膜に働きかける作用があります。

 

これが作用すると腸の粘膜を保護したり腸を引き締めてくれ、腸の働きが活発になったときに落ち着かせてくれるというのです。

 

なので、普段から下痢や軟便で困っているという方は是非とも柿を食べてタンニンを摂取してください。

 

柿をたくさん食べると逆効果!?

ここまでで、柿が腸内環境を整えてくれる消化の良い万能の食べ物であるということをご紹介してきました。

 

が、しかし、実は柿をたくさん食べ過ぎてしまうと腸内環境を整えるどころか逆効果になってしまう場合もあるのです。

 

その原因となってしまうのが、上でもご紹介した「タンニン」です。

 

タンニンは腸のぜん動運動を抑える作用があるため、消化の作業が鈍ってしまうのです。

 

食物繊維が体内の老廃物を吸着してくれ、それによって便の量を増やしてくれます。

 

しかし、いくら便の量が増えても腸の動きがよくなければそのまま固まってしまい便秘へと繋がってしまいます。

 

体内中の水分が少ない人や、普段からストレスを多く感じているような人というのは腸の働きが弱く、便を排出しずらい状態となっています。

 

タンニンが多く含まれている渋柿の食べ過ぎには注意し、水分を多く摂ってバランスの取れた食事をするように心掛けることが大事です。

 

赤ちゃんに柿を食べさせてもいいのか?

赤ちゃんがいるご家庭では、離乳食としてバナナやイチゴといった果物をあげている方も多いでしょう。

 

果物は栄養も豊富で味も赤ちゃん好みなのか比較的食べてくれやすい食材なので離乳食としてあげるものとしては扱いやすいのではないでしょうか。

 

では、「柿」はどうでしょう。

 

赤ちゃんに柿を食べさせても大丈夫?

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結論から申し上げると、赤ちゃんに柿は食べさせても問題ありません。

5カ月~6カ月頃の離乳食初期段階の赤ちゃんから食べさせることができます。

 

しかし、このころの赤ちゃんは消化機能が未熟なので裏ごしをしたりすりおろすなどして、消化しやすい状態にしてから食べさせてあげてくださいね。

 

充分に完熟している状態の柿であれば、とても柔らかくなっているので裏ごししやすいかと思います。

 

赤ちゃんにタンニンという物質は大丈夫?

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先に、柿にはタンニンという物質が含まれているということをご紹介しました。

そのタンニンが含まれているという柿を赤ちゃんに与えても大丈夫なのかということが気になる親御さんもいらっしゃることでしょう。

 

タンニンは鉄の吸収を阻害してしまうという難点があり、それに合わせて貧血や便秘になりやすい物質でもあるということが言われています。

 

しかし、これは食べ過ぎてしまった場合に言えることです。

 

親御さんが食べる量をしっかり管理して食べさせてあげれば、これに関しては全く問題ないでしょう。

 

【赤ちゃんに柿を食べさせる時の目安量】

  • 生後5か月~6か月=約15g(約1/8個)
  • 生後7か月~8か月=約20g(約1/6個)
  • 生後9か月~10か月=約30g(約1/4個)
  • 生後11か月~1歳=約40g(約1/3個)

 

これを念頭に置いて、それぞれの月齢に合った量の柿を食べさせてあげてください。

 

犬に柿を食べさせてもいいのか?

では、犬の場合はどうでしょうか。

 

飼い犬であれば、家によっては人間と同じものを食べさせているというところもあることでしょう。

 

犬といえば、チョコレートや玉ねぎを食べてしまうと中毒になってしまうということは広く知られていることでしょう。

 

では、柿は食べさせても平気な食べ物なのでしょうか。

 

犬に柿を食べさせても大丈夫?

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結論から申し上げると、犬も赤ちゃん同様柿を食べさせても問題はありません。

しかし、果物に含まれている糖分というのは非常に高カロリーなので少しの量でも食べさせるとカロリーオーバーとなってしまいます。

 

飼い犬の場合は毎日お散歩に連れて行ってるくらいでは十分な運動量が確保できているとは言えません。

 

そのため、あまりカロリーの高いものばかりを食べさせていると太りすぎてしまったり糖尿病を発症してしまったりするので、食べさせる量には注意が必要です。

 

食べさせる時の注意点

これは人間でも同じことが言えるのですが、食物繊維が豊富な柿は非常に消化しにくい食べ物であると言えます。

 

なので、しっかり噛んで食べなければちゃんと消化しきれず下痢になってしまったりします。

 

犬というのはあまりしっかり噛んで食べず形の残ったまま飲み込んでしまったりするものです。

 

なので、犬に柿を与える場合は小さく切ったり薄くスライスした状態のものを食べさせてあげると良いでしょう。

 

柿の効能

柿は食物繊維が豊富なので、腸内環境を整えてくれるという効果があるということはここまでで何度もご説明してきました。

 

しかし、実は柿にはその他にもたくさんの素晴らしい効果があるというのです。

 

次にその様々な効果をご紹介していきましょう。

 

二日酔いに効く

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柿には「シブオール」という、タンニンの一種が含まれています。

この成分はアルコール成分の働きを阻害したり、これまた柿に含まれているビタミンCの働きと相乗して血液中のアルコールを分解・排出を促進する効果があります。

 

そういったことから、お酒を飲んだ後には柿を食べると二日酔いを防ぐことが出来るでしょう。

 

風邪の予防

ビタミンCが多く含まれている果物というと柑橘系の果物を想像しますが、実は柿にもビタミンCが豊富に含まれているのです。

 

柿一つ(180gとして考えます)には約130mgのビタミンCが含まれており、これは一日に摂取すべき量をクリアしているのです。

 

ビタミンCには病原菌を攻撃してくれる働きがあります。

 

また、間接的な働きとしてはコラーゲンの生成を促進するのでそれによってウイルスの侵入を抑制したりもしてくれます。

 

これらのことから、柿を食べることによって風の予防をしてくれるだけでなく、免疫力も高めてくれるのです。

 

目の疲れを軽減

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柿に含まれているβカロテンはビタミンAに変換されます。

そしてそれは、網膜で光を感知する「ロドプシン」の生成に利用されているので、目の疲れを緩和してくれたり視界をクリアにしてくれたりする効果があります。

 

他にも、ドライアイにも効果があるというので目の疲れを感じている人は柿を食べることで少しは改善がみられることでしょう。

 

高血圧や動脈硬化の予防

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柿は、ミネラルの中では「カリウム」という物質を豊富に含んでいます。

塩分の多い食事を食べたことで摂ってしまうナトリウムの排出を促す働きがあると言われています。

 

そのため、カリウムを摂ることで高血圧になるのを防いでくれるというのです。

 

また上でもご紹介した柿に多く含まれているビタミンCやβカロテン、βクリプトキサンチンという物質には抗酸化作用があるとされています。

 

これは血液をサラサラに保つ働きがあると言われており、そのため動脈硬化になりにくく、同時に心筋梗塞や脳梗塞になるリスクを軽減してくれるのです。

 

老化予防の効果も!?

ビタミンCには抗酸化作用があるほかに、メラニン色素の沈着を予防する効果があったり美白効果があったりします。

 

更にはコラーゲンの合成を助けてくれる働きがあるので、シワの予防や肌にハリを出してくれるといった効果も期待できます。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

今までは秋になったら秋の味覚の代表格でもある柿をなんとなく食べてきたことでしょう。

しかし、柿には様々な効能が期待できるのだということを今回知っていただけたのではないでしょうか。

ただ適量以上の柿を食べてしまうと消化不良を起こしてしまう可能性もありますので、食べ過ぎには注意して、美味しく食べてくださいね。

 

最後までお読みくださり、まことにありがとうございました!

 

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