• ハマグリをひな祭りに食べる由来とは?
  • 蛤のお吸い物を食べる理由はなぜ?

冬の寒さが過ぎると、日本ではそろそろ桜が咲く季節が訪れます。3月は女の子にとってとても楽しみなイベントがあります。それはひな祭りです。

家にかわいいひな人形を飾り、ワイワイ談笑する様子はとても華やかに感じるものです。

近年では、子供のお祭りがメインではなく、女子会でもひな祭りを行う大人女性もいるようです

 

そんなひな祭りの定番の食べ物である「ちらし寿司」や「ひしもち」「ひなあられ」「白酒」「甘酒」といったものに加え、「ハマグリのお吸い物」があります。

 

でも、どうしてひな祭りにわざわざハマグリのお吸い物を食べるのだろう・・・?と疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか?

 

ここでは、ひな祭りにハマグリを食べる由来や、ハマグリのお吸い物を食べる理由についてご紹介したいと思います。

ひな祭りにハマグリのお吸い物を食べる由来は?

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貝類は春頃が一番ピークに旬を迎え、中でもハマグリは、二枚貝です。

上下の階が自分の貝でなければ、ぴったりと合わさることがないのがハマグリなのです。

 

もしも別の貝同士で上下を合わせても噛み合うこともなくガタガタとしてしまうのです。これを男女の夫婦関係に例えたものがハマグリです。

 

これは、将来、女の子が、自分自身とぴったりと合う貝のような良い男性を見つけ、幸せになれますように・・・。といった想いを込めて食べるものがハマグリのお吸い物なのです。

 

ハマグリは嫁入り道具にもなった?

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また、昔は嫁入り道具として、362個のハマグリを豪華な桐箱に入れ、運ぶといったことも行われていたそうですよ。

そして、2~4月にはおいしいハマグリをお吸い物としていただいていた訳です。

 

ハマグリには鉄分やカルシウム、タウリンやビタミンB2、B12、さらには亜鉛といった様々な栄養素が豊富に含まれているのです。とても美味しく、栄養価が高い食品であると言われています。

 

このように考えると、娘を持つ親御さんにとって、また、まだ運命の人に出会えていないという女性は、自身に良縁が訪れますように・・・と祈る気持ちで食べたいですね。

 

ハマグリのお吸い物はここにも登場!

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ハマグリのお吸い物は、何もひな祭りだけに限りません。

ハマグリの2枚貝のように、自身にぴったりのパートナーに出会うことができますように・・・

 

という思いが込められたハマグリであるため、女性が幸せになるイベントごとには結構頻繁に出てくるものですよ♪

 

特に、結婚式がそれにあたります。日本古来の儀式でもあることから、和風の式膳には欠かせないものとなっています。

 

ひな祭りにハマグリのお吸い物を食べる理由は?

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ひな祭りが近づき、その当時はスーパーでハマグリが大々的に販売されています。

しかし、3月3日のひな祭りにハマグリを食べる理由は意外と知らない方が多いのです。

 

ひな祭りだからと言って、どうしてハマグリのお吸い物が当たり前のように食べられる風習となったのかにはいくつかの理由があると言われています。

 

厄払いのための人形=雛人形

そもそもひな祭りとは、男女が区別されることなく行われる行事です。また、現代のような女の子が「良縁に恵まれますように・・・」という願いではなかったのです。

 

本来は、人形を子供の身代わりにし、災厄を引き受けさせることにより、穢れを祓うという「人形であり厄祓い」だったのです。

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このようなことから、昔はハマグリを食べるような風習はありませんでした。

しかし、ひな祭りが行われる3月3日はちょうど貝が旬を迎える時期であることから、行事に関わらず普段からよく食べられていたのです。

 

皮へ流す代わりに家で飾るように

また、この頃は、身代わりとなる人形を川へ流す「雛流しの原型」の行事が行われており、人形作りの技術が大きく発展する頃には、人形を川へ流すことがなくなりました。

 

そして、その人形は家に飾られるようになり、これが後の雛人形となる訳です。

 

この頃から、「桃の節句は女の子」の幸せを願い、「端午の節句は男の子」の幸せを願うといったような行事として世の中に浸透し、男雛と女雛を飾り、幸せな結婚を願う行事となったそうです。

 

幸せな結婚を願い、良縁を願うという意味合いとなったひな祭りであることから、相応な食材の準備が必要となり、それからひな祭りにはハマグリが食べられるようになったのです。

 

平安時代の貝合せという遊び

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ハマグリは、平安時代の貴族に「貝合わせ」という遊びとして使用されていたそうです。

ハマグリの貝殻は、上下の1セットでなければぴったり合わさることがない上、他の貝殻では合わさることがありません。

 

これが、自身と一番相性の合う良い人が見つかるよう、夫となる良い男性に一生添い遂げることができるように・・・という意味を持つ縁起食材として、現代のひな祭りの定番の食品として食べられるようになったのです。

 

ハマグリのお吸い物を食べる理由まとめ

  • 貝が旬の時期を迎える頃がひな祭りが行われる時期と重なっていたから
  • ひな祭りは女の子の幸せを願う行事であったから
  • ハマグリじたいに良縁の意味がある縁起食材であったから

以上のようにまとめられますね。

 

ハマグリのお吸い物の作り方

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ハマグリのお吸い物を作る際は、昆布だしを使用するのがポイントです。

よく洗ったハマグリと昆布を水から弱火にかけ、灰汁が出てきたら採り、ハマグリの口が開いたらいったんザルなどに取り上げましょう。火を止める前に、塩か醤油を入れ、仕上げてください。

 

ハマグリのお吸い物を作る際、水の状態からハマグリと昆布を火にかけるようにしてください。これは、水から煮ることでしっかりとした昆布だしを取ることができるからです。

 

ハマグリの口が開いたにもかかわらず、すぐに熱湯からあげないと、身が硬くなってしまうので注意してください。塩やお醤油はお好みに合わせて味みしながら加減してください。

 

ハマグリの栄養素と効能は?

ハマグリには、ミネラルやビタミンの他、亜鉛など多くの栄養素が含まれており、とても栄養価の高い食材として知られています。

 

含まれている栄養素とその効能についてご紹介します。

 

グリシリン:筋肉を強化し美肌効果を高める

グリシリンは、筋肉を強化するだけではなく、肌の潤いや肌のハリを保ち、高い美容効果を発揮すると言われています。

 

アスパラギン酸:疲労回復と新陳代謝を高める

アスパラギン酸は、疲労回復や不眠症などを改善する効果があると言われています。

 

タウリン:肝機能改善、眼精疲労改善の効果が期待できる

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肝機能を強化し、改善させるためにタウリンが注目されています。

ハマグリにはこのタウリンが多く含まれており、身体の細胞を活性化させ、眼精疲労などを改善する効果があります

 

ハマグリには、昔ながらの良い言い伝えがそのまま伝統儀式となっており、さらには私達の健康面でもとても良い効果をもたらしてくれる食材なんですね!

 

まとめ

いかがでしたか?ハマグリをひな祭りに食べる由来やハマグリのお吸い物を食べる理由についてご紹介しました。

ハマグリには、自身にとって良いパートナーに巡り会い、良縁が訪れるよう願う意味があったのですね。

それは本人だけではなく、やはり娘を持つ親の愛情も込められていることが想像できます。

 

ハマグリには、良い男性と出会い、幸せな結婚をし、健康に毎日を過ごしてほしいという愛情が貝の形となって現れているのですね。

 

このような日本の伝統行事については、これから成長を続ける子供達にぜひとも受け継いでもらいたいものです。

 

そして、親としてもこれから伝えてあげれることはしっかりと子供に伝えるべきですね。

 

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