- カフェインによる吐き気が起こるのはなぜ?
- カフェイン中毒、依存症を引き起こす可能性も
コーヒーを飲んだら吐き気がした!なんて経験ありませんか?
カフェインを摂取し過ぎると、身体に悪影響を及ぼすこともあります。
カフェインによる吐き気が起こるのはなぜ?

いちばん身近なカフェインといえば、コーヒーが真っ先に浮かんでくるかと思います。
仕事や家事の合間にコーヒーを飲みながらホッとひと息つく。。。なんて方も多いのではないでしょうか?
私もゆっくりとコーヒーを飲むのが大好きで、インスタントですが、いろいろな種類のコーヒーを揃えているくらいです。
でも、カフェインには良い効果を与えることもあるのですが、悪い影響を与えてしまうこともあるんです。
カフェインのメリットとデメリット
カフェインは、からだにさまざまな効果をもたらします。眠気覚ましや気分転換に良い効果を与えてくれる反面、胃痛など体調不良を引き起こしてしまうことも。
良い効果があるといっても、適量のカフェインを摂取した場合になりますし、体調不良を起こすような場合は、過剰に摂取している場合があります。
それをふまえて、メリットとデメリットを見ていくことにしましょう。
- 眠気覚まし
:脳内の中枢神経に働いて、眠気を抑えて作業効率を上げてくれる。 - 頭痛の緩和
:一時的な血管収縮作用があるので、頭痛薬を始め市販の鎮痛薬にも使われている。 - 筋肉疲労の回復
:血液の流れをよくして、筋肉疲労物質の乳酸を体内に溜まりにくくする作用がある。これによって、疲労から回復しやすくなる。
一方で、こんなデメリットも。
- 胃痛の誘発
:胃液の分泌を促す働きがあるので、胃を荒らしてしまうことがある。空腹時のカフェイン摂取は避けるべき。 - 貧血
:鉄分や亜鉛など、ミネラルの吸収を邪魔する性質がある。貧血に悩む方には特に注意が必要。 - 睡眠の質の低下
:カフェインは興奮剤の一種であるため、飲むとからだは興奮状態になる。このため、眠りにつきにくく、睡眠の質が低下するおそれがある。就寝3時間前の摂取は控えた方がよい。 - 自律神経の乱れ
:体を活動させる交感神経に働くカフェインを摂取し続けると、心拍数の増加、血圧の上昇が日常的に続く状態になって、つねに興奮状態になってしまう。そのため、自律神経がバランスを崩し、だるさや気分の落ち込みといった症状が現れる。

女性は特に注意が必要?さまざまな影響を及ぼすことも。
- 肌への影響
:シミの原因であるメラニンを拡散させて、シミの発生や拡大を促す作用がある。 - 冷え
:からだを冷やす作用があるので、冷え性の原因になることも。また、生理前や生理中に1日何杯も飲むと、生理痛を悪化されることもある。 - 流産の危険
:母体が摂取したカフェインによって、胎盤を通じて胎児への酸素や栄養素が送られにくくなってしまう。それが原因で、胎児が低酸素状態となり、発達障害や流産につながるおそれがある。
カフェインを適度に摂取することでからだに良い効果を与えることができますが、過剰に摂取し過ぎると、悪影響を与えてしまうのですね。
また、女性にとっては、特に摂取量に注意したいところです。
カフェインで吐き気が起こる原因
では、つぎに、コーヒーを飲んだときなどカフェインを摂ると吐き気をもよおす原因についてお話していきます。
カフェインによる胃液の過剰分泌によるもの
先ほどのデメリットでもお話しましたが、カフェインには、胃液の分泌を促す作用があります。
また、脂肪を分解する作用もあり、適量を摂取すれば消化を助ける効果があります。
ですが、摂取し過ぎると、胃酸や胃液が過剰に分泌されてしまい、吐き気をもよおす原因になってしまうこともあります。
興奮状態による副作用
カフェインには、興奮状態にする働きがあります。過剰に摂取し過ぎると、興奮状態を超えて、自律神経に大きな負担を与えることになってしまいます。
自律神経に負担がかかると、体内器官の正常な働きができなくなってしまい、結果吐き気を引き起こしてしまうことがあります。
コーヒーの酸化
酸化したコーヒーを飲むことで吐き気を催す場合があります。酸化したコーヒーの特徴は、『酸っぱい』こと。
まずいと感じるような酸っぱさを感じたときは、酸化している可能性が高いので、飲まないようにしましょう。
カフェインの適切な摂取量とは?
良い効果がある一方で、過剰に摂取すると体調不良などを引き起こしてしまうカフェイン。
では、どのくらいの摂取量であれば大丈夫なのでしょうか?
- 健康な成人の場合
:カフェイン摂取400㎎ コーヒーカップ約3杯 - 妊婦の場合
:カフェイン摂取300㎎ コーヒーカップ約2杯
カフェインが含まれているエナジードリンクなどは、缶やビン1本あたりコーヒー2杯分に相当するカフェインが含まれていることもあります。
製品に記載されている成分の量など、しっかりと確認して飲むようにしてください。
カフェイン中毒、依存症を引き起こす可能性も
カフェインを一度に大量に摂取すると、カフェイン中毒を引き起こすことがあります。
カフェイン中毒のさまざまな症状とは?
カフェイン中毒を引き起こすと、精神症状や身体症状など、さまざまな症状が出ることがあります。
カフェイン中毒の精神症状
- 緊張感
- 強い不安感
- 焦燥感
- 気分が高揚する
- 集中力の欠如
- 一時的な不眠症
これらのような症状が出ることがあり、やたらとイライラしたり、ひどくなると幻覚や幻聴が出ることもあります。
また、神経質な人やうつ病、不安障害、パニック障害などを患っている人は、重症化しやすく症状が悪化することがあります。
カフェイン中毒の身体症状
- 動悸
- 不整脈
- 心拍数の増加
- めまい
- 胃痛や吐き気
- 筋肉痛や肩こり
これらの症状が見られることがあり、重症化すると、足がつるなど痙攣を起こして歩行困難となることも。
慢性になるとカフェイン依存症になる可能性もある
カフェイン中毒には、短時間で大量にカフェインを摂取したことによる急性中毒と、長期間摂り続けたことによる慢性中毒とがあります。
慢性中毒の場合、カフェイン依存症と呼ばれることもあります。
カフェインを摂取しないと、
- イライラする
- 落ち着かない
- 頭痛
- 倦怠感
- 気分の落ち込みが激しくなる
- 集中力の欠如
- 嘔吐
- 眠気
決まった時間にコーヒーなど飲んでいる場合は、その時間になると症状が出てくることも。
カフェイン依存症の離脱症状
カフェイン依存症の治療は、カフェインを摂取しないことから始まります。
ですが、カフェインを断つと、離脱症状が現れるようになります。
一般的には頭痛の症状が現れますが、カフェイン中断後の12~48時間以内に症状が出始めて、2~4日以内には治まるといわれています。
中でも症状のピークとなるのが、3~4日目で、頭痛のほかにも、眠気や疲労感、不安や発汗、カフェイン摂取がしたくなるなどの症状が現れるので、いちばんつらいときだと言われています。
カフェイン中毒にならないためには
やはり、第一にカフェインを摂取し過ぎないことが大切です。
飲む量が多い場合は、だんだんと量を減らしていく、または、カフェイン含有量の少ない飲み物を取り入れるなどして、カフェインの摂取量を減らす努力をしてみましょう。
- カフェインレス(デカフェ)コーヒー
- たんぽぽコーヒー
- ハーブティー
- 黒豆茶
- そば茶
- 麦茶
- コーン茶 など
カフェインの入っていないものやローカフェインの飲み物の種類も最近増えていますし、おいしいものばかりです。
カフェイン依存症になってしまうと、カフェインを断つ時に相当つらい思いをすることになります。
普段からカフェインの摂取量には気を配り、ノンカフェインなどの飲み物を上手に利用して、カフェイン中毒や依存症にならないように気をつけてみてください。
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