• アイヌが差別される理由とは?
  • アイヌ文化やアイヌの歴史まとめ

「アイヌ」という言葉を一度は耳にしたことがあるという方は多いのではないでしょうか。

アイヌは、北海道に珍しいとされる地名、漢字表記。

また、山や川など、難しい読み方の地名も多く、それらはすべてアイヌ語がもととなっていると言われています。

実際に、そのアイヌの人々とは、一体どのような方なのか、そして、どんな歴史を持つ民族だったのか、不思議に思いませんか?

 

日本人とし日本に居住するのであれば、アイヌの人々のことについては理解しておくことがとても大切です。

 

決して差別を行うことなく同じ日本国において生きる仲間として受け入れるべきです。

 

ここでは、アイヌが差別される理由や、アイヌ文化、そしてアイヌの歴史について調べてみました。

アイヌ人とはどんな民族?

アイヌ人と呼ばれる彼らは、東北や北海道に住んでいた縄文人が自身の文化を築き上げた民族だと考えられているようです。

 

アイヌ人とは

北海道や樺太をはじめ、千島列島に居住していたとされる先住民を指します

 

明治時代に北海道が日本の領土となった際、アイヌ人も日本人として強制的に日本国民となったのです。

 

北海道が日本に取り込まれる前は、日本の本土とアイヌ人の間で貿易が盛んに行われていたそうです。

 

その間にも、争いが頻繁に起こり、不平等ともされる貿易、そして、過酷な労働を強いられてきました。

 

アイヌ人は自身の文化の他、生活様式を持ちながらも、無理やりにも日本人として生きることを強いられ、知らぬ間にアイヌの伝統文化は風化し、その姿を消してしまいました。

 

理不尽にも差別を受けたアイヌ人は、日本人となることを強要されながらも、現在は私たちと何ら変わりのない存在として生活しています。

 

今の時代となれば、両親がアイヌ人であるという方はほぼ存在しなくなっています。

 

しかし、現在もアイヌ人の血を引く方は日本全国各地に大勢存在しています。

 

アイヌの歴史が差別を受けていたということや、自身がアイヌの血を引く人間であるということを公言することなく隠し続ける方。また、アイヌ以外の人と結婚し、自身のアイヌの血を薄める方向性とさせた時代もあったようです。

 

しかし、実際のところ、現在においても、アイヌ人への偏見や差別がなくなったわけではないのです。

 

両親ともアイヌ人という人はほとんどいなくなりましたが、現在でもアイヌ人の血を引く人は日本全国に大勢います。

 

かつて受けた差別からアイヌであることを隠そうとしたり、アイヌ以外の人と結婚することアイヌの血を薄めようとしたりする時代もありました。

 

残念ながら現在でも差別が全くなくなったとは言い切れません。

 

しかしアイヌの伝統文化を見直す動きや、アイヌであることを誇りに思い、前向きにアイヌについて発信する人たちも増えてきています。

 

アイヌ人の特徴

見た目には日本人離れした顔立ちであり、どちらかと言うと彫の深い顔をしています。

 

アイヌ人の特徴

  • アイヌ人は、顔のパーツの中でも、特に眉毛や鼻は凹凸がはっきりとしていて、目のまわりにはくぼみがある。
  • 髪の毛もストレートヘアとは言わず、くせ毛のようにパーマがかっている。
  • 体毛は濃く、眉毛やまつ毛も太く濃い方が多いと言われている。

 

現在は混血となり、アイヌ人としての顔立ちとならないような方も多く、顔を見るだけではアイヌ人であるとはなかなか判断されにくくなっています。

 

とは言え、アイヌの血が入ると身体の上ではこのような特徴が現れるようです。

 

アイヌ民族はどこに居住していた?

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アイヌ民族は一体どこに居住していたのでしょうか。

 

アイヌ民族は、まだ北海道が日本国となっていない時代に、現在の北海道や樺太に居住していました。

 

また、法花移動の本土よりも北東にある千島列島にも、アイヌ民族が居住していました。アイヌ民族には、日本人の血が強く流れています。

 

しかし、その民族特有の文化もあり、日本の文化と言うよりも、どちらかと言うとロシア的な文化が根強く、風習も日本とはまた異なるものを持っているのがアイヌ民族と言われていました。

 

アイヌ民族の歴史

 

アイヌ民族の言語は

アイヌ民族は、言語や文字でさえもアイヌ語を使用していました。また、アイヌ民族独自の文化を持っていたとされています。

 

そして、歴史的にも様々な問題や理由があったことで、日本人からは差別の対象とされていたのです。

 

入れ墨を入れるアイヌの女性

アイヌ民族は、冒頭でもご紹介したように、顔の輪郭や雰囲気は日本人風に見えるものの、アイヌの女性だけは顔に入れ墨を持っているのが日本人と大きく異なる特徴です。

 

アイヌの女性たちは、未婚である時から手の甲や腕といったあらゆる身体の部位に入れ墨をしています。

そして、結婚した後は、唇に髭と思わせる入れ墨を入れるといった独自とも言える文化を持っていたのです。

アイヌの女性たちがなぜこのような入れ墨を入れたのでしょうか?

 

アイヌの未婚女性は自身で自立して生きる力を持っているとされていました。

 

その為、結婚後は男性に従うものの、差別とは思えないほど男女平等とする文化を持っていたのです。

 

実際の理由とは言えませんが、女性たちが腕や唇の周りに入れ墨を入れるのは、女性でありながらも、男性並みの強さを持つことを主張するためのものだったと考えられているのです。

 

しかし、アイヌ民族の女性たちが入れる入れ墨は、和人がアイヌの領土を奪い、差別的理由から完全に禁止されることになりました。

 

交易を行うアイヌ人

アイヌ民族は、様々な人種を持つあらゆる国々と交易を行い、日本においても江戸時代からすでに行われていたと言われています。

 

それでも、アイヌ民族の外見及び文化の特徴は、和人から嫌われ、友好的に行われていた交易でさえも、江戸時代より武力行使で行い、不平等な交易を強いていたようです。

 

その結果、アイヌ民族は経済的危機に陥ることとなり、民族じたいが天然痘などの伝染病に罹患することが多く、アイヌ民族に医学がなかったために、それを理由にアイヌ民族が死に至り、人口減少となったと言われているのです。

 

アイヌ語を話すアイヌ人

また、アイヌ民族は先住民であることから、日本語を話すわけではなく、アイヌ民族独自のアイヌ語を言語として使用していました。

 

アイヌ語は、北海道や樺太、千島列島を中心とし、アイヌ民族が居住していた地域において利用されていました。

 

言語学においては、アイヌ語は孤立した言語であるとされています。その他にも、言語だけではなく、文字もアイヌ文字を使用していました。

 

古代語のような特殊な文字で、私たちが見ても、どれがどの文字で五十音順に並んでいるとはいえ、どう判断すればよいかなどは全く分かっていません。

 

とは言え、アイヌ語を話せる人を見たことがあるという方の方が少なく、むしろいないかもしれません。

 

それに、アイヌ語じたいが一体どんな言語で一体どんなイントネーションで話すのかなど、全く想像もつきません。

 

実は、現在も存在するアイヌの人々は、すでに消滅した民族として認識されている為、当然ながらアイヌ語を聞くことはありません。

 

仮にアイヌ語を話せるという方がいても、きっと差別の対象とされていた時代を生き、その歴史を受け継いできた以上、口からアイヌ語を発するということはないでしょう。

 

なぜアイヌ人は差別対象となる

アイヌ民族は、日本人とは全く異なる宗教を信仰しており、その他にも建築様式や言語、また衣服(民族衣装)が異なることを理由として、差別対象とされてきたのです。

 

もともとは同じ縄文人であるにも関わらず、自分たちと違った容姿、そして文化を持つということで差別が起こっていたと言われています。

 

どのような差別を受けていたのか?

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アイヌ人は、一体どのような差別を受けていたのでしょうか?

 

シャクシャインの戦いを機に

本州と交易を行っていたアイヌ人は、その交易について日本人より厳しい条件を突きつけられます。

その不条理な条件に不服を持ったアイヌ人は蜂起をし、シャクシャインの戦いで敗北しました。

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その後から本格的な差別が始まったそうです。

アイヌ民族は平民として、戸籍制度を持つことができるようになりましたが、日本人ではなく、アイヌ土人と呼ばれ、そもそもの独自文化が否定され、すべてを差別される対象となったのです。

 

そして、もともとアイヌ民族が所有していたとされる農地もすべて取り上げられ、困窮の道を生きる他なかったのです。

 

この時、やっと北海道旧土人保護法が施行されました。

 

そして、アイヌ人にも土地が与えられましたが、それはとても貧しい土地ばかりであったそうです。

 

現代でもアイヌ人に対する差別はあるの?

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現在も、アイヌ人は日本国内に存在します。

 

しかし、昔、差別される対象だったアイヌ人は、自分がそのアイヌ人である、また、アイヌの血を引く家系に生まれたことを決して公にすることはありません。

 

実際に、北海道が行ったとされるアイヌ人への調査について、自分自身が差別対象とされたことがあると答えた方は、約16%以上もの方が「はい」と答えたそうです。

また、自分ではない、他のアイヌ人である方が差別を受けていることを目の当たりにしたことがあると答えた方は19%以上にもなることが分かっています。

このように、今から10年以上も前の調査ではありますが、アイヌ民族の血が薄れてきたとされる現代に至るまで、その差別は一切消えることはなく、未だになくなることなく存在しているのです。

 

そして、アイヌ人への差別は長期に渡り続いたことで、アイヌ文化を保護することができず、その状態のまま現在に至るのもやはり悲しい事実として捉えなければなりません。

 

差別や偏見と聞けば、まさか日本国においてそのようなことが歴史的行われていたとは思いたくもありません。

 

それでもそれは現実に起こっていたことであり、私たち日本人にも、差別を行っていたという歴史が存在することが分かります。

 

自分と容姿や形、文化が異なるからと言って、それらの人々を差別するのは決して良いことではありません。

 

私たちは現代においても、このような問題が実際に起こっていたこと、そして、現在においても未だ根強く残っているアイヌ人に対する差別の目をなくすとともに、アイヌの人々の理解を深めなければなりません。

 

現在のアイヌ人の人口はどれくらい?

現在、アイヌ民族の血を引く人口は、北海道においては23000〜24000人であると言われています。

数字の上で判断するとかなり人口的には多く感じます。

しかし、現在、日本国のみならず、世界に存在するアイヌ民族の血を引く人口は、膨大な数となります。

 

また、アイヌ民族は差別や迫害、偏見といった厳しい状況を生き抜き、絶滅の危機にまで追いやられたという歴史を持つ民族であります。

 

ですから、自身がアイヌ民族の血を引くなどといったことは、口が裂けても言うまいと隠し通す方も多いです。

 

その為、世界的なアイヌ民族の人口の把握は実際のところ大変困難をきたすと言われているのです。

 

まとめ

いかがでしたか?アイヌが差別される理由やアイヌ文化、歴史についてご紹介しました。

アイヌ民族は、かつては自然と共存し、自然を神であると崇拝してきた民族でもあります。

また、アイヌ民族の方が、差別や偏見の対象とされるような悪行及び罪を犯したという歴史はなく、不当と思われる理由でアイヌ民族を迫害し、アイヌ人であるということだけを理由として差別の対象とされてきました。

 

このようなことは現代においては決してあってはならないことであるということは、多くの方が理解されていることでしょう。

 

アイヌ民族への差別や偏見の歴史を知って、私たちも日常生活を送る中で、自身の身近な存在の方に対し、偏見や差別のない心を持つことが大切です。

 

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