- 浦島太郎状態の意味とは?
- 育児休暇や職場復帰で使える例文6選
みなさんは「浦島太郎状態」という言葉をご存知でしょうか。
浦島太郎と言えば、おとぎ話の主人公ですが、具体的にはどういった状態なのでしょうか。
例文などを考えながら、その言葉の意味やよく使う場面についてまとめてみました。
浦島太郎状態の意味とは?
さっそくですが、浦島太郎状態の意味とは、どういうものでしょうか。
浦島太郎と言えば、子供の頃よく親しんだおとぎ話の一つです。
実は、浦島太郎の話は、いくつかの場面で、少しずつ違っているものもありますが、ここでは、簡単に一般的なストーリーを紹介します。
ある日、浦島太郎は、釣りをしていて帰る途中、子供たちにいじめられている亀を助けます。
亀は感謝して、浦島太郎を竜宮城へ連れて行きます。
乙姫様たちに歓待された浦島太郎は、帰り際に決して開けてはいけないという玉手箱をもらい、戻ってきます。
戻ると両親はすでに亡く、悲嘆にくれた浦島太郎は玉手箱を開けてしまいます。
すると、中から煙が出てきて、浦島太郎はとたんにおじいさんになってしまいましたというお話です。
亀が乙姫様の化身だったり、玉手箱が紙包みだったりしますが、本筋は似たようなお話です。
子供の頃には、気づかなかった重要な事実がこのお話の中にあります。
それは、竜宮城へ招待されて滞在していた時間です。
お話の中では、鯛やヒラメの踊りを鑑賞しながら楽しく過ごしている様子が描かれています。
問題は、その時間の経緯ですが、実はこのわずかな時間が何百年も経っていたというお話でした。
そのため、竜宮城から戻ったときは、既に両親が亡くなっていたわけです。
もちろん、周りの様子も変わっていて、浦島太郎が知っている人は全く見当たらない状態でした。
通りすがりの人に聞いて、自分が行方不明になってしまったことを知るくらいです。
しかも、自分が行方不明になったという話はそこに伝わる伝説として伝わっているとのこと。
そのことから、自分がいなくなってから、すでに何百年も経っていたという事実を知ってしまいます。
それから玉手箱を開けるのですが、その煙によって時間が調整され、あっという間に当たり前の歳になるのです。
浦島太郎状態というのは、まさにこの時の太郎の様子を表した状態を言います。
しばらくの間、離れたところにいて、戻ってきたときには別世界になっていて、自分だけが取り残されたような状態にあるということです。
具体的には、子供の頃田舎で過ごして、学校卒業と同時に上京し、何年か後に田舎へ戻った時なども言えるでしょう。
田んぼや畑だったところに、立派なショッピングセンターが建っていたり、自分が通っていた学校が無くなっていたりしたなどです。
また、産休や育児休暇、病気などによる休職をして、久しぶりに会社に復帰した時に、誰も知っている人がいないなどの場合も当てはまるでしょう。
自分だけが昔のままで、なんだかとても寂しいような悲しいような状態ですね。
でも、よく考えてみると、それは日常よくある状態かもしれません。
長年愛用していたものを買い替えるとき、その当時はそれが一番最先端の技術を駆使したものだったのに、今となっては過去の遺物扱いだったりします。
いや、むしろその繰り返しかもしれません。
特に、そういった技術の進歩は目まぐるしいものです。

浦島太郎状態は、意外に身近にあるものかもしれませんね。
育児休暇や職場復帰で使える例文6選
浦島太郎状態になる場面として、多くの人が感じるのは、いろいろな形での職場復帰においてではないでしょうか。
ここでは、そういった場面をまとめて、浦島太郎状態を例文として示してみることにします。
育児休暇後に職場復帰して浦島太郎状態になる
最近、取得しやすくなった育児休暇後の職場復帰は、最も浦島太郎状態が使える状況でしょう。
育児休暇も、法改正により、2歳まで取れるようになりました。
これによって、希望により約2年職場から離れることになります。
会社での2年というのは、実はとても長く、会社の雰囲気を変えるのに十分な年月でもあります。
いろいろなことが、休暇前と違っていることは避けられない事実です。
また、一人一人の状況を鑑みて、違う部署に職場復帰する場合もあります。
当然、以前とは違う部署ですので、仕事の内容が違ったり、勝手が違ったりします。

それも浦島太郎状態になるきっかけになりそうです。
介護休業後に職場復帰して浦島太郎状態になる
日数的には93日間と育児休暇に比べて短いですが、この介護休業後の職場復帰についても、浦島太郎状態が使える状況です。
法が成立した当初は、1回にまとめて取得しなければなりませんでした。
その後の法改正により、3回に分けて取得することができるようになりました。
そのため、職場復帰もそれほどの気持ちの負担は無くなってきています。
病気休暇後に職場復帰して浦島太郎状態になる
場合によっては、育児休暇よりも取得しにくい病気休暇後の職場復帰も、浦島太郎状態が使える状況です。
肉体的にも精神的にも、久しぶりに出社するときの勇気は相当なものです。
最近は、特に精神的な理由での休暇も増えつつあるこの頃、いざとなると不安になりやすいものです。
そのため、病気前と復帰後の職場の雰囲気が違うだけで、ストレスになり、浦島太郎状態も加速してしまう可能性もあります。
転勤後の職場復帰で浦島太郎状態になる
自分一人が他の事業所へ転勤になった後に戻ってきた場合も浦島太郎状態が使える状況になりがちです。
人事異動などで、以前自分と一緒に仕事をしていた仲間がいなくなっていたり、同じプロジェクトだった尊敬する上司が退職していたりすることもあります。
異動後の職場復帰で浦島太郎状態になる
同じ社内でも人事異動により、一時的に他部署へ異動した場合も浦島太郎状態になり、実際に使えることがあります。
以前と同じように仕事を進めようとしても、別のシステムが導入されていたり、上司が変わって進め方そのものが変わっていたりしている場合もあります。
特に、自分がリーダーだった場合は、勝手が違うことに大きな違和感を持つこともありそうです。
海外赴任後の職場復帰で浦島太郎状態になる
日本国内ならまだしても、海外赴任になった場合は、赴任先にもよりますが、浦島太郎状態が使えるようになるでしょう。
国内でならある程度の情報を得ることができます。
しかし、海外ですとその赴任先によっては、情報が届きにくいこともあります。
戻ってきた場合に感じる違和感はとても大きいものになるでしょう。
特に、発展途上国などの場合は、ITなどの遅れは必須でしょうし、年数を重ねるほどに遅れを取り戻すのは大変な労力を必要としそうです。
まとめ
以上、職場復帰での浦島太郎状態が使える状況についてまとめてみました。

みなさん、思い当たるフシがあるのではないでしょうか。
仕事上における休職というのは、実は大変大きくいろいろな意味を持つものです。
具体的には、自分が担当していたプロジェクトが終わっていたりします。
または、新プロジェクトが始まっていたりもします。
さらに、社内システムも新たなものが導入されたりしている場合が多くあります。
簡単なところでは、社内のコピー機が変わっていただけでも違って見えたりしますよね。
特に、看護師や美容師などの特別な技術を要する職業については、どんどん新しい知識や技術が取り入れられています。
そのため、サイクルが早く、ついていくのはとても大変です。
育児休暇後などの職場復帰の際は、浦島太郎状態になることを避けるためにも、社会の様子に関心を持ち、事前のチェックを怠らないほうがよさそうです。