• 「食べ合わせ」とは
  • うなぎと梅干しの食べ合わせ
  • 食べ合わせの良い組み合わせ

徐々に暑さも増してきて、夏に近付いてきました。

そんななか、ついに梅雨入りもしましたね。

ジメジメとした気候が続き、なんとなく気持ちが滅入ってしまう時期なような気がします。

そして、もうすぐ土用の丑の日がありますね。

 

今年の夏の土用の丑の日は、720日と81日です。

 

夏の土用の丑の日と言えば、うなぎを食べるというのが世間一般的な風習とされていますよね。

 

しかし、そんなうなぎには食べ合わせの悪いと言われている食べ物があることをご存知でしょうか。

 

今回はうなぎに関するそんなウワサを検証すべく、うなぎと食べ合わせの悪い食べ物について調べてみました。

 

「食べ合わせ」とは・・・?

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「〇〇と××は食べ合わせが良くない」なんていうことを聞いたことがあるでしょう。

しかし、そもそも「食べ合わせ(が悪い)」とはどういうことなのでしょうか。

 

それらを一緒に食べると体調を崩してしまうところまでいってしまうということなのか?

 

まずは「食べ合わせ」ということについてご紹介していきましょう。

 

「食べ合わせが悪い」とはどういうことなのか

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食べ合わせには良い・悪い、ということがあります。

食べ物を摂取する組み合わせ次第では、それらの食材の良さを最大限に生かしてくれることがあり、それはつまり「食べ合わせが良い」ということになります。

 

それとは反対にそれぞれの食材の良さを打ち消し合ったりしてしまう場合があり、それを「食べ合わせが悪い」ということを言います。

 

例えば、骨を丈夫にしたいと考えた場合まず思い浮かべるのが「カルシウムを摂取する」ということではないでしょうか。

 

しかし、単にカルシウムを豊富に含む食材を沢山食べていればいいのかというとそういうわけではありません。

 

カルシウムの吸収を助けてあげることが必要となってくるのですが、その場合ビタミンDを豊富に含む食材を取り入れると良いでしょう。

 

カルシウムとビタミンDを組み合わせることによってカルシウムの吸収量が増加し、効率的にカルシウムを体内に吸収することが出来るのです。

 

これは「食べ合わせの良い」例です。

 

それとは逆に、何かしらの栄養素を組み合わせ(食べ合わせ)ることによってお腹を下したり消化不良を起こしてしまう場合があります。

 

これを「食べ合わせの悪い」と言うのです。

 

食べ合わせの悪いもの

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食べ合わせの悪い食材の組み合わせというのは、実は色々とあるのです。

【食べ合わせの悪い食材】

  • うなぎ×梅干し
  • 天ぷら×スイカ
  • 豚肉×そば
  • 鮎×ごぼう
  • お酒×くるみ
  • きゅうり×ビタミンCを多く含む食材
  • 枝豆・ほうれん草×カルシウムを多く含む食材   etc…

よく知られている組み合わせから、意外だと感じられる食材の組み合わせまで、色々とあったかと思います。

 

これはほんの一部の例で、調べていくとかなりたくさんの「食べ合わせの悪い」組み合わせの食材があるので、是非とも調べてみてください。

 

うなぎと梅干しは食べ合わせが悪いのか?

 

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「食べ合わせの悪い」組み合わせの食材と聞いて、多くの人が思い浮かべるのが「うなぎ×梅干し」ではないでしょうか。

 

これは多くの人が知っていることなので、わざわざこれらを一緒に組み合わせて食べる人はいないでしょう。

 

うな重が食べられるお店でも、わざわざお新香として梅干しを出すところなんてないのではないでしょうか。

 

しかし、うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いということを認知しているのは「誰かが言っていたから」知っているというレベルではないかと思います。

 

このふたつが食べ合わせが悪いと言われている理由をご存知の方はいらっしゃるでしょうか?

 

次に、うなぎと梅干しの食べ合わせの良し悪しについてご紹介していきましょう。

 

うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いのは本当なのか

食べ合わせが悪い食材の組み合わせとして周知されているのが「うなぎ×梅干し」ですが、実はこれはなんの根拠もないことなのです。

 

つまりは、迷信ということが言えます。

 

では、何故そんなウソの話が長い間広く知られているのでしょうか。

 

うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いというウワサ

うなぎと梅干しの食べ合わせが悪い、ということが言われ始めた理由にはいくつかの説があると言われています。

 

【うなぎ×梅干しの食べ合わせが悪いと言われるようになった説】

  • うなぎの脂っこさと梅干しの酸味が刺激し合うことによって消化不良を起こすのではないかと考えられていた
  • 梅干しは食欲を増進する働きがあるのでそれによって高価なうなぎを食べ過ぎてしまわないように、贅沢への戒めのために言われるようになった
  • うなぎは脂分が多く、食べ過ぎると消化不良を起こしてしまうことがあるということから、食欲を増進してくれる働きのある梅干しを食べることで食べ過ぎてしまわないようにするため

①に関しては、なんの科学的根拠もないことですが、昔の人なりに考えて言われ始めたことなのでしょう。

 

②と③に関しては、理由は異なれどうなぎを食べ過ぎてしまわないようにするために、食欲増進の効果があるとされている梅干しを食べさせないようにするため言われ始めたことのようです。

 

実は相性のいい、うなぎと梅干し?

ここまでで、うなぎ×梅干しは決して食べ合わせの悪い組み合わせではないということをご説明してきました。

 

それだけでも十分驚きの事実ではあるのですが、更に驚くべきは実はうなぎ×梅干しという組み合わせは相性がいいのではないか、と言われているということです。

 

世間で知られていることとは、実際は真逆なのだということになります。

 

ではその噂についてもご紹介していきましょう。

 

うなぎと梅干しの効能

うなぎにはビタミンAやビタミンB1、ビタミンB2といった栄養素が非常にが豊富に含まれています。

 

これらの栄養素は疲労回復に効果があると言われています。

 

そして一方の梅干しには、クエン酸が多く含まれています。

 

これもうなぎに多く含まれている栄養素と同じように、体内の疲労物質である乳酸を減らす働きがあると言われており、これは疲労回復に効果的であると言えます。

 

また、梅干しの酸味が胃酸の分泌を促してくれる働きがあり、夏バテしてしまった際の食欲減退の改善に効果的でもあるのです。

 

よって、うなぎに梅干しを組み合わせることで、夏場のスタミナを上げてくれると共に夏バテの予防をしてくれる働きが生じるのだということがお分かりいただけたかと思います

 

食べ合わせの良い食材の組み合わせ

普段の生活の中で、食べ合わせの悪い食材の組み合わせには気を付けるようにしていても、食べ合わせの良い食材の組み合わせについてはあまり意識することはないのではないでしょうか。

 

しかし、意識していなくても実は食べ合わせの良い組み合わせだったお料理なんかも結構存在しているのです。

 

次に、そんな「食べ合わせの良い組み合わせ」の食材を使っているお料理についてご紹介していこうと思います。

 

焼き魚×大根おろし

 

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秋の味覚であるサンマを焼いて食べる際、大根おろしを添えて食べるというのが定番化されているのではないでしょうか。

 

というか、大根おろしあっての焼きサンマと言っても過言ではないでしょう。

 

そんな焼き魚と大根おろしという食材の組み合わせは、実は食べ合わせが良いとされているということをご存知でしたでしょうか。

 

焼き魚には必然的に焦げ目がついてしまいます。

 

また、調理中には煙が発生してしまいますよね。

 

実はそんな煙や焦げには発ガン性物質が含まれているのです。

 

焦げることによってタンパク質が変成してしまい、発ガン性物質が発生してしまうというのです。

 

これは決して焼き魚に限ったことではなく、お肉や卵にも言えることではあります。

 

この焦げをそのままにしておくということは、人体に悪影響を及ぼしてしまいます。

 

そこで活躍するのが大根おろしというわけです。

 

大根に含まれる硝酸塩という物質が、唾液中に含まれるバクテリアの働きによって亜硝酸塩に変化します。

 

これが発ガン性物質を抑えてくれるというのです。

 

もし大根おろしを用意することが難しい場合には、代わりに野菜をたくさん食べるのでもいいでしょう。

 

野菜に含まれてる豊富な食物繊維によっても有害な発ガン性物質を体外に排泄してくれるのです。

 

お豆腐×かつお節

 

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冷奴や湯豆腐を食べるとき、みなさんはどのようにして食べますか?

おろししょうがをのっける人もいれば、キムチをのっけて食べる人なんかもいるでしょう。

 

そんな中でもお豆腐のトッピングとして上位に入るであろう食材はかつお節ではないでしょうか。

 

お豆腐とカツオ節は、どちらもタンパク質を豊富に含んでいる食材です。

 

そのタンパク質を構成しているのは複数のアミノ酸なのですが、多数あるアミノ酸のうち体内で合成することができず食べ物から摂らなければならないものが存在します。

 

それらを「必須アミノ酸」といいます。

 

必須アミノ酸は全部で8種類あります。

 

この8種類のアミノ酸が揃っているほど、良質なタンパク質といえます。

 

これをひとつの食材で全て補うというのは非常に難しいことです。

 

しかし、お豆腐とかつお節というのはお互いが持っていない必須アミノ酸を持っているということで、お互いの足りない所を補っている状態にあります。

 

またこの食べ合わせにはもうひとつ利点があります。

 

カツオ節に含まれているビタミンDが、お豆腐に含まれている豊富なカルシウムの吸収を助けてくれるのです。

 

カルシウムはそのままでは吸収しにくい栄養素なのですが、ビタミンDの助けを借りることによって単体の場合と比べると20倍も吸収がよくなるのです。

 

お豆腐×かつお節が、こんなにも最強の組み合わせだなんて知りませんでしたよね。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

日本人の我々が今まで最も避けてきた組み合わせと言っても過言ではない「うなぎと梅干し」。

しかし実はこれらの食材が非常に相性の良いコンビだったなんて驚きですよね。

昔から長く言われてきたことというのはすぐに信用してしまいがちですが、元をたどっていけば実はそんなに根拠のないことだったりもします。

 

ちなみに、うなぎといえば土用の丑の日を思い浮かべる方が多いかと思いますが、何故土用の丑の日にうなぎを食べるようになったかご存知ですか?

 

夏場にうなぎを食べることによって滋養強壮を高める効果があるから、と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

しかし、実はそういったことは全く関係ありません。

 

江戸時代にうなぎが売れずに困っていたうなぎ屋さんが平賀源内の助けを乞うて、「本日丑の日」という張り紙をお店に貼ったことがきっかけだと言われています。

 

これには、当時「丑の日にちなんで、“う”から始まる食べ物を食べると夏負けしない」 という風習があったという背景があります。

 

うなぎ×梅干しの組み合わせは食べ合わせが悪いということを信じている人はまだまだ多いと思います。

 

是非お友達に「実は相性のいいふたつ」であることを教えてあげてくださいね。

 

最後までお読みくださり、まことにありがとうございました!

 

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