- じゃがいも・ソラニンによる症状とは?
- ジャガイモの芽には毒性がある?
じゃがいもは日本人である私達だけではなく、世界中の方もみんなとても大好きな野菜だと思います。
子供が大好きなフライドポテトにしたり、カレーには欠かせない野菜であったりと、色んな料理の場面で登場します。

しかし、そんなじゃがいもでも、「じゃがいもの芽には毒がある」として有名です。
ここでは、じゃがいもの毒素である「ソラニン」による症状や、じゃがいもの芽に毒性があることについて解説していきたいと思います。
じゃがいもの毒素・ソラニンとは?
「じゃがいもの芽には毒がある」という有名な言葉を聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか。
実際に、じゃがいもの毒素は「ソラニン」や「チャコニン」といった呼び名がついていて、食べることで食中毒の原因になることもあるのです。
また、ソラニンやチャコニンは、じゃがいもの芽だけではなく、皮やじゃがいも本体にも回っている可能性もあるのです。
じゃがいもの毒素はどの部分にある?
じゃがいもの毒素は一体どこの部分にあるのかをご存知ないという方もいるかもしれません。じゃがいもの毒素は、一般的に発芽したじゃがいもに多いと言われています。
また、皮が緑色に変色していたり、直射日光の当たるような場所に保管しているじゃがいもは、ソラニンやチャコニンといった毒素の濃度が高くなっている可能性があります。
このようなことから、保管場所が気掛かりであるという方は、そのじゃがいもは食べない方が良いと言えるでしょう。
具体的には下記のようなじゃがいもは食べないようにしてください。
- じゃがいもの芽と芽の根元部分
- 皮が緑色に変色しているじゃがいも
- まだ小さくて未熟なじゃがいも
これらについては、ソラニンやチャコニンが含まれている可能性が高い為、摂取すべきではありません。
じゃがいもの購入・栽培・調理や保存における注意点
じゃがいもを購入し、栽培したり収穫を行う時、また、調理を行う際や保存で気を付けるべき注意点についてまとめてみました。
購入
じゃがいも本体から芽が大きく突出していたり、皮全体が緑色に変色している場合は、購入を控えるようにしましょう。
栽培や収穫時
同じじゃがいもでも、大きさが極端に小さいものについては、ソラニンやチャコニンといった毒素が含まれている可能性が高いと言われています。特に、今は各家庭で家庭菜園を楽しむ方も増えています。
しかし、栽培中にじゃがいもが土の中から出てしまい、すでに直射日光を浴びている場合は、皮が変色をし始めています。
例えそのまま大きく育ったとしても、毒素が強いじゃがいもとして育ってしまっていることから、食べることは控えるべきであると言えます。
家庭菜園を行う際は、じゃがいもが土の中から出てしまわないよう、土をしっかりと被せるようにしてください。そして、十分に大きくなってから収穫するとじゃがいものホクホクとした食感で収穫することができます。
収穫の際は、じゃがいもが傷ついてしまわないよう注意しましょう。また、収穫後は暗く涼しい場所で保存するようにしてください。
調理のポイント
じゃがいもを調理する際の下処理として、目の部分は少し大きめにくり抜き、毒素となる部分を取り除くようにしましょう。
もしも小さくて未成熟なじゃがいもがあっても、皮を分厚めに剥くと食べることができるそうです。
実際に、ソラニンやチャコニンといった毒素は、皮の周辺に集まると言われている為、厚めに皮を剥くことで、毒素を摂取せずにすみます。
とは言え、子供はまだ大人のような身体ではない為、万一のことが合っては大変です。悪条件となって育ってしまったじゃがいもは与えることがないよう十分に注意してください。
じゃがいもの保存
じゃがいもを長期保存を行うことは不可能ではありませんが、やはり芽が出てしまうと毒素を持ってしまう為、できるだけ食べれる分量のみ購入するようにしましょう。
また、じゃがいもは20℃以上の場所で保管すると、発芽したり腐敗につながる恐れがあることから、室温10℃くらいの場所で保存するのが最適な温度であると言われています。
また、鮮度を保つ為には、土付きで保管するのが長期保存にも適しているそうです。
じゃがいも「ソラニン」による症状は?
もしもじゃがいもの毒素である「ソラニン」により中毒症状に陥った場合の症状として挙げられることは、以下の通りとなっています。
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 頭痛
- めまい
以上のような症状が出てくると言われています。
その為、じゃがいもを食べた後、ほんの数分でこのような症状が出ることもあります。また、遅い方でも数日後に発症する場合もある為注意が必要です。
ソラニンの毒素に当たり、重症化すると、眠気や無力感の他、錯乱や衰弱などといったような神経症状が発祥したり、視聴覚障害が顕著に現れ、最悪は死に至ることもあるのです。
ソラニンへの対処法
ソラニンによる中毒症状が発症した場合は、すぐに病院へ行くようにしてください。
毒素はどれくらい摂取すると危険か
ソラニンやチャコニンの毒素を50mgも摂取してしまうと、中毒症状が現れる可能性が高いと言われています。一般的に、普通にじゃがいもを購入したとすれば、平均7.5mgの毒素を含むことが分かっています。
そして、8割ほどが皮の周辺に溜まりやすくなっている為、調理する際は、皮は確実に剥いて調理することをオススメします。
また、毒素という名が付いているだけあって、ソラニンとチャコニンを口に入れると苦味を感じることがあるそうです。いつもと違った味のするじゃがいもを口にした際は十分に注意するようにしてください。
じゃがいもの毒性を増やさない方法
太陽を避ける
じゃがいもの芽の成長、また、皮が変色するということは、じゃがいもが育つ過程の中で、太陽光が大きく関係していると言えます。

また、じゃがいもを自宅で保存する際も、日が当らない冷暗所での保存が良いでしょう。
じゃがいもは、明るい場所で保存すると、芽がどんどん伸びてしまうのです。皮も緑色に変色する為、保管環境には十分注意が必要です。
出来るだけ早く消費する
スーパーなどで購入したじゃがいもは、美味しい状態で保存するのはもちろんですが、そもそも食べきれる分だけの量を購入する方が良いと言えます。
なぜなら、冷蔵庫でじゃがいもを保管すると、じゃがいもに含まれているでんぷんが糖に変化し、それが発がん性のある化学物質となってしまう可能性がある為、冷蔵庫保存は避けるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?じゃがいもに含まれるソラニンによる症状や、じゃがいもの芽に毒性があることについて解説していきました。
じゃがいもにそこまで毒性の強い成分が含まれているとは全く知りませんでした。
また、ソラニンによる症状も、実際に中毒になったと思うとかなり辛い状況であることが分かります。
他にもじゃがいもの保管方法によっては、ソラニンやチャコニンが増える可能性が高くなることから、保管の際は冷暗所を意識すると良いですよ。
何よりも、まずは数日間のうちにじゃがいもを食べ切ることができる量で購入することをオススメします。とは言え、じゃがいもには食物繊維も豊富に含まれていることから、腸内環境を整えてくれる作用もあります。
じゃがいもを摂取してから便通が良くなった!という方も多いですよ♪このようなことから、正しい知識でじゃがいもを美味しく食べてくださいね。
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