- ヤモリとトカゲの違いは動き方?
- イモリとの見分け方のコツとは?
ヤモリにトカゲにイモリ。。。見分け方や違いってけっこう謎ですよね。
種類によっては大きさも異なるんですが、道端で見かけるようなものだと違いがわかりづらいかも。
ヤモリとトカゲの違いは動き方?
まずは、ヤモリとトカゲの違いについてお話していきましょう。みなさんは、ヤモリやトカゲを見かけたことありますか?
私は、やや光沢のあるような体をしていてササッと逃げられてしまった生き物を道端なんかで見たことあります。
ずっとトカゲだと思っていたんですが、もしかしたら違うのかも?
ペタペタと壁を登れるのはヤモリ?
ヤモリは、爬虫類のトカゲの仲間です。
では、まずヤモリの見た目についてまとめてみますね。
- 胴体や足、しっぽが太め
- 首や足、しっぽの付け根にくびれがある
- 足の指先が広がっている
- 体色は灰色や褐色で、不鮮明な暗色の斑紋がある
- 体長は10~14㎝ほど
- まばたきをしない(まぶたがないので)
ヤモリの見た目でいちばんの特徴といえば、足の指先が広がっているところですね。
つぎは、動き方です。ヤモリは、垂直の壁や窓ガラスでも、ピタッとしっかり貼りつくように動き回れます。
これがヤモリの動き方の大きな特徴といえます。家の壁や窓で見かけたことがあるという方も多いと思います。
よく、吸盤のようにと例えられていることがあるかもしれませんね。
でも実は、ヤモリの足がタコのように吸盤になっているからではないんです。
ヤモリが壁を歩けるのはどうして?そのしくみとは
ヤモリはなぜ、壁やガラスなど垂直な場所でも落ちずに歩くことができのでしょうか?

それは、ヤモリの足の裏には『趾下薄板(しかはくばん)』という器官があるからです。
趾下薄板の表面には、マイクロメートルサイズの剛毛があり、さらに細かいナノメートルサイズの毛が集まり構成されている。
このとても細かい毛が、壁の表面の凹凸に噛み合わさると、『弱い力』が生じる。
これを『ファンデルワールス力』と呼ばれ、原子や分子の距離の6乗に反比例して働き、距離が近ければ近いほど強く引っ張られる。
ヤモリの趾下薄板にはとても細かい毛がそのような器官なら、壁の表面の凹凸に噛み合わさると、このファンデルワールス力が作用して、垂直の壁にも貼りつくことができる。
ちょっと難しいですね。
ヤモリが垂直な壁などを落ちずに歩くことができるのは、ヤモリの足の裏の趾下薄板と、弱い力であるファンデルワールス力(原子や分子の間で働く引力)にあるということなんですね。
また、ヤモリは足の角度を変えることで、このファンデルワールス力の強さを調節することができ、垂直の壁でも自由に動き回ることができてしまうんです。
ヤモリの生態とは
「ヤモリを見るといいことがある」なんてことを耳にしたこともあると思います。
ヤモリは、家に害を及ぼすような蛾やシロアリなどの害虫や昆虫などをエサにしています。
主に民家やそのまわりに生息していて、都市部の方が個体数が多くなっているといいます。
このようなことから、害虫などを食べてくれて家を守ってくれるとされ、家守などと呼ばれ、昔から親しまれていました。
ヤモリを見ると縁起が良いなんてこともいわれたりします。
また、ヤモリは夜行性で、昼間は壁のすき間などで休んでいます。
トカゲは素早い動きができる?
トカゲとは、有鱗目トカゲ亜目スキンク(トカゲ)科に属する爬虫類の総称だそうで、イグアナやカメレオンなども含まれます。
3mもある大きなものから小さなものまで、たくさんの種類があります。
ここでいうトカゲは、普段見かけるような小さなトカゲについてお話していきますね。
トカゲの外見や生態とは
トカゲは主に陸上で生活しています。
さまざまな捕食者から逃げるために、チョロチョロととても素早い動きができます。
また、よく見かけるトカゲはニホントカゲという種類のものが多いようです。
- 体長は、全長20㎝前後
- 体長の半分以上を尾が占めていて、ずんぐりとしたからだをしている
- 体色は、光沢のある褐色をしており、側面には黒っぽい縦のラインがある。
- 触った感じはツルツルしている
- 小さいときは、しっぽがきれいな青色をしていて、頭と胴の背面は黒い。そこに、5本の白い縦状のラインが入っている。
- 昼行性で日光浴を好む
- まばたきをする
トカゲは光沢のあるからだをしているので、そこでヤモリとの違いがわかるかもしれません。
このトカゲはかなり飼い主さんに慣れているんですね。
素早い動きなんて微塵もなかったんですが。。。光沢のあるからだについてはよく見ることができました。
私が以前見かけたのもやっぱりトカゲだったんでしょうね。
ですが、よく見かけるニホントカゲに似ている二ホンカナヘビというトカゲもいるようですよ。
- 細身で光沢がないからだで、触るとガサガサしている
- 逃げ方が下手なので、比較的簡単に捕まえられてしまう
トカゲは素早い動きができるので逃げるのが上手なので、二ホンカナヘビは似ているとはいえ、動きに関しては正反対のようです。
トカゲは、主に植物や小さな虫をエサにしています。
トカゲのスゴ技!トカゲのしっぽ切りとは?
トカゲのしっぽ切りってご存知でしょうか?
専門的な用語でいうと、『自切(じせつ)』といわれています。
ニホントカゲやニホンカナヘビなどがこの自切ができるそうで、自分でしっぽを切り離すことができるのです。
敵が現れたときなど、自分の身に危険が迫ったときに、しっぽを切り離して外敵から身を守ることができます。
切り離したしっぽはしばらく動いているので、それに外敵などの気を引きつけ、その間にトカゲは逃げることができるというわけなんですね。
そして、切り離してもまた再生してくれるという。。。まさにスゴ技ですよね!
でも、一体どうなっているのか、その仕組みが気になるところ。
トカゲのしっぽの骨は、骨のひとつごとに割れ目が入った節が並んでいて、これを脱離節と呼ばれている。
トカゲのしっぽが切れるのは、この脱離節で、切断された部分は筋肉が収縮するので出血も抑えられ、きれいに切れる。
また、トカゲ自身で切ろうとしているのではなく、しっぽに刺激が伝わることによって、しっぽの筋肉が縮んで勝手に切れてしまう。
おもしろい仕組みですよね。
また、再生するというお話をしましたが、何度も何度も再生できるわけではなく、1回きりなんだそう。
再生するといっても、完全に元の形に戻るのではなく、前にあったものよち小さいか少し変な形をしたしっぽになってしまうそうです。
再生するのにはとてもエネルギーを使うので、栄養状態が悪いと再生できなかったり、ひどい場合は死に至ることも。
スゴ技なんて言ってしまいましたが、生きていくための必死の行動だったのですね。
イモリとの見分け方のコツとは?
イモリは、漢字で書くと「井守」になります。
井(田んぼ)を守ってくれる生き物として、日本では昔から親しまれてきた生き物でもあります。
イモリは、雑食で、田んぼの中や池の中などにいる植物や水中にいる生き物を食べますが、害虫なども食べてくれるので、親しまれるのもわかりますよね。
- 両生類
- 半水棲動物で、水場や水場に近い陸地で生息している
- 皮膚は常に湿っている
イモリは両生類で、カエルやオオサンショウウオなどの仲間になります。
ヤモリとトカゲ、イモリとの違いはいったい?
見比べてみるとわかりやすいかなという感じはしますが、どうでしょうか?
ヤモリは水場に生息している生き物ですし、皮膚の表面も濡れているような見た目をしているので、比較的わかりやすいと思います。
どちらかというと、ヤモリとトカゲの違いがわかりづらいかもしれませんね。
- トカゲは全体的にスッとした体型をしているが、ヤモリは、全体的太めで首足しっぽの付け根にくびれ
- トカゲは光沢のあるつやつやした体をしている
- トカゲはまばたきをするが、ヤモリはまぶたがないのでまばたきはしない
- トカゲは素早い動きができるが、ヤモリは壁などに張り付いていることが多い
といったところでしょうか。
私の経験上、トカゲの動きは本当に早いので、「トカゲだ!」と思ってちょっとでも近づこうとすると、すぐ逃げられてしまいます。
そんな行動の違いでも判断するときに使えると思いますよ。
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