- カブトガニって食べるとどんな味がするの?
- 日本でも食用のカブトガニって食べられるの?
日本ではカブトガニはその一部は天然記念物に指定されており、絶滅の危機があります。
またカブトガニは生きた化石と呼ばれていますね。しかしタイや中国など海外では普通に食べることができます。
カブトガニを食べると味は?日本でも食用のカブトガニを食べられる?
このコラムではカブトガニを食べたら味がどうなのか?日本でも食用のカブトガニを食べられるのか?についてご紹介したいと思います。
カブトガニって食べるとどんな味?
カブトガニは日本では絶滅危惧種、天然記念物です。
人間による環境汚染や沿岸の開発の影響を受けて、カブトガニはその生息できる場所を減らされてしまい、徐々に数を減らしていってしまいました。
ですから、それを知っている方は味がどうこうの前に食べるなんてとんでもない!って思ってしまいますよね。
しかし実際のところ、カブトガニを食べるとどんな味がするのでしょうか?
例えば、タイではカブトガニは好評で、よく食べられているそうですのでタイに行けば食べられますよ。
3月下旬から4月がカブトガニが旬ですので、カブトガニ目当てであれば、その時期を狙ってタイなどに行くのがよさそうですね。
日本では絶滅危惧種として、大切に保護されているカブトガニが海外ではふつうに食べられているっていう事実も非常に面白いですよね。
タイのシーフードレストランに行くとカブトガニは他の海洋生物と一緒に水槽で飼われています。
タイの中でもパタヤビーチで有名なパタヤ、プーケット島、サムイ島などにいけば新鮮な生のものが食べられるそうです。
そこまでいかずともバンコクでも中華系のシーフード店でも食べることができます。
しかしながら、鮮度も味もバンコクで食べられるものは劣るそうなのです。
せっかくならばパタヤなどに足を運んで本場のカブトガニを食べたほうがよさそうですね。
シーフードレストランに行けば水槽の中でイカだのエビ、貝、魚などに中に紛れて泳いでいるカブトガニの姿を見ることができます。
値段も100~300バーツ程度(日本円ならば大体320~1000円程度)であり、タイの食材としても高くも安くもなく一般庶民でも手の届く普通の食材として売られているようです。
カブトガニの食べ方
食べる場合は、甲羅ごとよく焼きます。カブトガニはもともと薄緑色ですが、火を通すと赤黒く変色します。そのあとを甲羅を剥がします。
ただし、中には卵がびっしりと入っています。少なくとも3000個はありそうな感じでほんとうにぎっしりつまっているそうです。
カブトガニの頭のように見える部分にこのような卵がつまっているわけです。
つまりカブトガニの頭のように見える部分は実は卵巣なんですね。
しかしながら、カブトガニの身はほとんど食べるところがないそうです。
ということは食べるのは基本的にメスのカブトガニなんですね。
それに卵が入っている必要があるので、産卵期のメスのカブトガニに限られます。
タイでは激辛のサラダ「ヤム」というものの中にカブトガニは入っているそうです。
玉ねぎやセロリ、トマトなどと一緒に食べるのが定番なのだそうです。
このように野菜と一緒に混ぜて、ショウガやレモングラスで煮込んで食べるのだそうです。
また、生きたまま炭火焼きにして、焼きあがったところで甲羅から食べるというワイルドな食べ方もあるそうですよ。
残酷だし、ワイルドな感じですがどうせ食べるならば、こういう食べ方にチャレンジしたみたいと私は思いましたがいかがでしょうか?
カブトガニの味は?
味は食べてみた人の感想によるとカニとは全く違う味なので、カニを期待して食べるとがっかりしてしまう人が多いそうですよ。
タイ料理は辛口のものが多く、カブトガニもその中に含まれているので、食べてみたけどほとんどスパイスやハーブの味しかしなかったという意見もありました。
生臭いうえに、卵の歯触りもよくなく、カニとは程遠い味だそうです。
ただ、カブトガニの味をどう思うかも人によって差があり、人によってはカニみそのような味がしておいしい!と思う場合もあるようです。
タイ人はそのカブトガニの卵をかんだ時のプチプチした感じが美味しいと感じるんだそうです。
そのプチプチした触感を楽しみながら、それをおつまみにウイスキーなどをちびちびと楽しむそうです。
その食べ方もタイにもし行く機会があったら試してみてはいかがでしょうか?
私も実際食べたことがないので、一回ぐらいは食べてみたいと思いますが、その一回で気が済んでしまうような気がしました。
カブトガニはなぜカニの味がしないのか?
カブトガニは人にもよりますが、日本人の味覚ではおいしいと感じる方は稀のようです。
カニといえば、高級品で日本人なら誰もがおいしいと感じるのにカブトガニがおいしくないのはなぜでしょうか?
答えは簡単で、そもそもカブトガニはそもそも名前にカニがついてはいますが、カニの仲間ではないからです。
カブトガニは節足動物なのです。カブトガニに一番近い生物はクモです。
ですから、カブトガニを食べているのはカニというより、クモを食べているようなものなのです。
それを聞いただけでもあまり美味しくなさそうという気がしてしまいますね。
カブトガニはなぜ生きた化石と呼ばれるのか?
https://www.youtube.com/watch?v=otyInUl3b4w
カブトガニは生きた化石と呼ばれています。
なぜ生きた化石と呼ばれるのかというと、カブトガニは2億年も前から進化して形をかえずに存続しているからなのです。
またカブトガニは3億年の三葉虫の子孫にあたるそうです。
これは恐竜の時代までさかのぼっても我々が今見れるカブトガニと同じものが生きていたという事です。
それだけ、カブトガニが進化する必要がなく、完成した形だったということですよね。
カブトガニは毒をもっている
そんなカブトガニは実は毒を持っています。
フグといえば、「テデロドトキシン」という毒が含まれていることで有名ですよね。
実は、カブトガニにもこの「テデロドトキシン」が含まれています。
これはなぜかというとカブトガニがエサとして「有毒プランクトン」を食べているからだそうです。
2月~6月にかけてこの有毒プランクトンが発生し、これをカブトガニが食べてしまうそうなのです。
これで実際タイでは毎年1~2人死者が出ています。
タイ保健省もこのカブトガニのテデロドトキシンの危険は把握しており、毎年カブトガニのシーズンになると注意喚起しているのですが、
タイ人はあまり気にせず、もしもの場合は運が悪かった!ぐらいにかなり気軽に流してしまっているようですね。
ちなみに、このカブトガニの毒は特にエラの部分に集中しているそうです。
お店で食べるにしても、このエラの部分は全部食べたら危ないよ!と教えてくれます。
ちょっとだけ食べてみての感想だと、食べたときは舌がピリピリとしびれたのだそうです。
食べてしまうと体がかゆくなり、蕁麻疹がでてきて、寝込んでしまったそうです。
幸いこの方は後で回復して命はとりとめたそうですが、この話を聞いただけでも全然シャレにならないということは伝わってきますよね。
タイのお店の店員さんも「エラは全部食べたら危ないよ」じゃなくて、「エラは危ないから絶対食べないで!」と止めてくれるか、取り除いてくれるかしてくれれいいのにねって思いました。
まあそれで命まで落とす人となるとさすがに稀なんでしょね。
そうであれば、そのように普通にレストランに料理として存在してないでしょうから!
毒といえば刑事ドラマや探偵ものでしょっちゅう出てくる「青酸カリ」も「テデロドトキシン」と劣らず出てきて有名ですよね。
実は「テデロドトキシン」は「青酸カリ」よりも非常に強烈な猛毒だということは知っていましたか?
実はその威力は青酸カリの850倍です。
とんでもない猛毒だということがわかりますよね!
私も「名探偵コナン」や赤川次郎の「三毛猫ホームズ」でこの手の雑学には詳しいつもりでおりましたが、この「テデロドトキシン」のおそろしさに関しては今回調べてみるまで知りませんでした 笑
ですから、もしカブトガニを食べる機会があったとしてもエラの部分だけは絶対に食べないようにしてくださいね。
日本のフグの場合
余談になりますが、カブトガニを食べるタイ人だからこのように無謀に毒を食べるというわけでもないのです。
日本でも中国地方などで毒を処置せずにそのままフグを食べてしまう漁師さんなどいるそうですよ。
フグといえば、その毒を取り除いて食べられるように調理する資格が存在するぐらいですから、ちゃんとそのように処理したものを食べればよさそうなものですが、この毒がピリッとしておいしいそうです。
相当確率の低いロシアンルーレットをやってるみたいな感覚なんでしょうか?
それに死に至る頻度も宝くじに当たるぐらいの確率なので深刻に考えていないようですね。
カブトガニは毒だが薬にもなる
カブトガニは卵に猛毒を持っていますが、その反面その血液は検索薬になるのです。
以下のような検査薬に使用されています。
- 内毒素(大腸菌、りょくのう菌、サルモネラ菌など)の検査薬
- 医薬品(注射液、ワクチン、人工腎透析膜など)の内毒素汚染の検査薬
- 食べ物(輸入肉、牛乳など)の細菌汚染の検査薬
- 水質(井戸水、水道水など)の検査薬
日本でも食用のカブトガニは食べられる?
タイや中国にいけば、カブトガニは普通に食べられることはご紹介したとおりです。
でも、わざわざ中国やタイまでいかないと食べられないものなのでしょうか?
しかし、日本では普通にお店で料理として食べることは難しそうです。
絶滅危惧種、天然記念物に指定されているのは、日本のカブトガニの中の一種であり、そうではないカブトガニはそういう理屈上では食べても問題ないということになります。
昭和3年に岡山県の生江浜海岸の生息地が「天然記念物カブトガニ繁殖地」として登録されました。
ということは逆にいえば、この岡山県の生江浜海岸以外でとれたカブトガニは天然記念物ですから、食べてもよいということになります。
ですから、どこかにいけばカブトガニを食べられるジャンクなお店があるのかもしれません。
ただし、前にお話ししたようにカブトガニは毒を持っています。こういうの試しに食べてみるのは全くおすすめできません。
もし食べてみたけれらば、食べた後どうなっても自己責任ということになりますのでご注意ください。
また、もし冒険で食べてみるにしてもくれぐれもエラの部分は絶対食べないようにしてくださいね。
カブトガニの毒はエラの部分に集中していますから。
また、一気にがっつかずにほんの一口ずつ様子を見ながら食べるようにしましょう。
まとめ
ここまで読んでみていかがでしたでしょうか?私も物珍しさにカエルの肉は食べたことはあるので、カブトガニもタイなどに今後海外旅行に行く機会があったら、一回ぐらいは食べてみたいと思いました。
ちなみにカエルの場合、まずくはないのですが鶏肉と同じような味なんで、一回食べてしまったら、二回目食べるぐらいなら普通に鶏肉食べればいいかなと思いました。
見た目が面白かろうが、天然記念物だろうが美味しいかどうかはそれとは別問題ですから仕方ないですよね。
ただ、個人個人で嗜好は違うので日本人に一般受けしなくても、自分にはお!これは!というものかもしれません!
まだ食べたことがないものが世界中にいっぱいあって、その中にまだ自分が食べたことがないすごくおいしいものがあるのかもしれないと思うと非常にわくわくしてきませんか?
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