- チャウチャウは食用の犬だった?
- 食用犬としての品種改良の歴史とは?
チャウチャウはその愛らしいルックスと大きな顔が特徴的でもあります。
そんなチャウチャウは中国歴代の王朝時代から、お寺を守る守護獣として扱われていました。
しかし、そんなチャウチャウが実は一時期人間の食用とされていた歴史があるというのです。
犬を食べるなんて!!と驚く方も多いと思いますが、現実歴史的にも有名な話のようです。
ここでは、チャウチャウが食用犬であったというのは本当か?
また、チャウチャウが食用犬として品種改良された歴史について解説していきたいと思います。
チャウチャウの歴史
チャウチャウには3つの歴史が存在しています。
チャウチャウはミックス犬である
チャウチャウはロシアのシベリアが原産地となる犬種で、別名シベリアンスピッツとも呼ばれているサモエドとも。
見た目にライオンのような、中国本土において富裕層がステータスとして飼育している超大型犬であるチベタン・マスティフを交配させたミックス犬であると言われています。
チャウチャウは古代犬種である
チャウチャウはすでに紀元前2000年頃から超古代犬種とされています。
当時描かれている絵画の中に、チャウチャウのような犬の絵があるということから、その時代からチャウチャウが存在していたと言われているのです。
チャウチャウは食用に改良された
中国において、実際に犬食文化が存在し、チャウチャウを食用に改良し、食べられていた歴史が存在しています。
このようにチャウチャウについての歴史はあるようでないような・・・実際にはハッキリとした起源がありません。
古く昔、中国においては、宮廷や貴族の間で飼育されていたそうです。
そして、中国東北部、そして、モンゴルにおいては、極寒となる冬を越冬するためにも、毛皮を採り、さらには、チャウチャウが食用として飼育されていたこともあったそうです。
そのチャウチャウは、18世紀にイギリスへ渡り、その愛くるしい見た目を、ビクトリア女王が愛したと言います。
そして、チャウチャウはそもそも寒い地域で生まれた犬である為、日本の四季で生活するには厳しく、暑い夏などが特に苦手としているのです。
犬食文化は日本にも存在していた?
あまり聞きなれない言葉ではあるものの、犬食文化というものが存在していました。
この犬食文化の歴史は古く、新石器時代から犬の骨が発掘されたため、すでにその時代から犬を食べるという文化が浸透していたことになります。
また、古代中国においては、犬の肉を食べることが健康につながる、また、身体を温めることができるとして、漢方にも使用されていたそうです。
犬食文化は、中国のみならず、パラオやベトナム、台湾においても犬食文化が浸透していたと言えます。
日本においては、肉食禁止令が発令され、犬食文化があったことが分かっています。
現在では、犬食文化については倫理的な論争も起こっている為、犬食はマイナーな文化となっているのです。
チャウチャウは食用犬?
チャウチャウは国際畜犬連盟に登録されており、現在も食用として繁殖されています。
また、現在でも中国においては、地域によりたくさんの犬肉料理を扱うお店があるそうです、
しかし、純血のチャウチャウについては、値段が高い為、食用とする文化がありません。
実際には食用として改良されているチャウチャウが食べられているそうです。
食用として食べられているチャウチャウは、肉は食用として、骨は漢方に使用され、毛はコートなどを作る際に利用されています。
犬食文化は中国において始まりましたが、何も中国に限定された文化という訳ではりません。
それに、中国国内でも地域によって異なっています。
チャウチャウはとても可愛い
チャウチャウはペットとして、またショードッグとして全世界において広く知られている犬種でもあります。
日本では、高度経済成長期の時代に、テレビのCMに出演していました。
日本は犬をペットとして飼い、家族のように扱い、とても可愛がるという文化を持つ国であることから、犬を食べるといった犬食文化には馴染みがないかもしれません。
それでも、チャウチャウはとても可愛いルックスを持ちながらも、実は食用犬であったという歴史も持っています。
見た目に毛がモフモフとしていて、とても可愛く、パンダのようなテディベアのような、とても可愛らしい容姿を持っていながら、顔の表情はと言うと、何だかしかめ面をしていたりと、相反する雰囲気を持つのが特徴ですね。
普通にしていてもあまり見かけることが少ないチャウチャウですが、そんなチャウチャウには魅力がたくさんあります。
チャウチャウの特徴
チャウチャウはジャパンケネルクラブによると、チャウチャウは飼育やしつけが少し難しいと言われていることから、あまり散歩しているという姿を見かけることは少ないと言えます。
チャウチャウは、体型がずんぐりむっくりとしていて、コロンとした印象です。頭も毛が立っているせいでとても大きく見えます。まるでライオンのようです。
そして、耳は立ち、目はくぼんでいて、足は太短いのが特徴です。
チャウチャウの身体でとても印象的なのが紫色の舌とまっすぐな棒状の後ろ足です。
歩き方がヨチヨチ歩きであることから、よりチャウチャウが可愛いらしく見えるのです。
チャウチャウの性格
チャウチャウは、飼い主とその飼育してくれる家族に対しては、とても強い愛情と忠誠心を持っており、とてもよく懐きます、
しかし、それ以外の人や、ペット以外の動物に対してはあまり興味を持っておらず、性格は少し内気なところがあります。
そして、人一倍警戒心が強い上、どちらかと言うと番犬向きの犬種であると言われています。見た目はくまのように見え、とても可愛らしいです。
氏江格は独立心があり、プライドも高く、感情表現は苦手のようですね。犬なのにどちらかと言うと猫に近い気がします。
飼い主に対しては甘えていく様子を見せ、そばに寄っていく姿が度々見受けられます。
しかし、あまり飛んだり跳ねたりして遊び回るような犬種ではなく、少し頑固なところもあると言われています。
いつもあわただしさがなく落ち着いていて、上品でありかつよそよそしくもあり、特に成犬となるとあまり走り回るといった姿は見られない犬種であると言えます。
外見はとても活発そうであり、かつ、人懐っこくもあるように見えますが、中身は意外にも飼い主にしか懐かず、元気いっぱい走り回るといったような活発なところも少なく、少しギャップの大きい犬種ですね。
それでも、犬としてとても良い気質を持っている為、飼い主に対してはとても献身的なところがあります。
もしも、飼い主に危機が迫ってきた場合は、自分の身を盾にしてでも飼い主を守ろうとします。
また、家族が仕事で家を出た後、玄関先でじっと帰宅を待っているといった忠実心が強い犬種であることが知られています。
チャウチャウのしつけは難しい?
チャウチャウは、とても落ち着きのある賢い犬種であると言われている通り、しつけには困らないと言われています。
中には、しつけに苦労するという方もいるようですが、それは犬そのものの性格であり、たまたまそのような種類のチャウチャウにあたってしまった・・・と言う他ありません。
その為、しつけの際は、飼い主の言うことは忠実に守り、問題行動を起こすといったこともなく、いたずらをしたり、飼い主を困らせるようなことは行わないのが特徴です。
しかし、チャウチャウのしつけにおいていくつかの注意点を守ってください。
知らない人に対しては強い警戒心を持つ犬
その為、子犬のうちから家族ではない他の方、他の人間という存在を知らせ、人に慣れさせることをしてあげてください。
忠誠心を得るために主従関係を保つ必要のある犬種
また、生後間もないうちから主従関係を持って生活をしておかなければ、成犬となった際に主従関係が逆転してしまい、扱いにくくなる為、注意してください。
忠誠心を得るために主従関係をしっかりと保つ必要のある犬種です。
しかし、警戒心が強い為、しつけの際に手を挙げてしまうといったことのないよう、言葉によるしつけを行うようにしてください。
どんな犬でも、しつけのためを思って叩くという行為を行うことが逆効果となる為、それだけは避けなければなりません。
特に、チャウチャウは警戒心も強く、独立心もある犬である為、しつけの方法については気を付けましょう。
また、チャウチャウはいったん飼い主を認めると、最後まで飼い主に従って飼い主に添い遂げます。
例え最初のしつけに苦労するようなことがあっても、後に良い結果となることから、小さな子犬のうちからしっかりとしつけを行うよういしましょう。
チャウチャウの性格はおとなしい
チャウチャウは小型犬とは異なり、騒々しい空間を避ける傾向にあります。つまり、おとなしい性格の持ち主であると言えます。
また、自分が忠誠を誓った飼い主に対しては、驚くほど気配りを行い、お互いゆったりと過ごすことができると言われています。
一方で、飼い主とは別の方が自宅へ来た際は、警戒心からか、かなり吠えると思われます。
全く見たこともない方が突如として目の前に現れた場合は、必ずと言って良いほど吠えるため、来客の際は注意が必要です。
飼い主が来客を迎える姿を見ることで、吠えるのをやめる為、チャウチャウに対し、この人達が悪者ではないことを紹介してあげると良いでしょう。
実際には、チャウチャウはその見た目とは異なり、意外にも番犬としてふさわしい犬種であると言えます。
チャウチャウとの共同生活
チャウチャウは、そのおとなしい性格から、他の動物と仲良く共同生活を送ることができる犬種です。
共同生活と言うより、他の動物に干渉しない性格でもあることから、上手な距離感でもって生活を共に過ごすことができる他の動物であれば問題なく一緒に過ごすことができるでしょう。
また、小さなお子さまのいるご家庭でチャウチャウを飼う場合、小さい頃から同じ空間で生活をしていれば、成犬となっても喜んで仲良く暮らすことができます。
とは言え、小さなお子さまのいるご家庭では、やはり犬はぬいぐるみのような扱いをされることも多く、実際には乱暴に扱われることとなり、それをとても苦手としています。
あまりもみくちゃにされることを嫌う犬種でもありますので、例え人間の子供であっても、程良い距離感を保って共に生活するようにしましょう。
またチャウチャウは子供と一緒に走り回ったり喜んではしゃぐといった行動をとることが苦手な犬種です。
その為、不本意に身体を触られたり、耳や足を引っ張るといったことをすると、機嫌を損ねてしまうことで乱暴な行動をとる場合がありますので、特に注意すべきだと言えます。
チャウチャウはどんな病気にかかりやすい?
股関節形成不全になりやすい
チャウチャウはミックス犬であるからか、大腿骨と骨盤の骨のつなぎ部分に先天性異常を持つことが多く、股関節形成不全に注意が必要です。
これは、体重が重くて股関節に強い負担がかかってしまうことにより発症します。
しかし、チャウチャウの場合は遺伝が原因であると言われているのです。チャウチャウは実際には多くの生体は存在していません。
質の悪いブリーダーが遺伝的にも異常のあるチャウチャウ同士を交配させたり、
近親に近いチャウチャウ同士の交配を行ったために、この病気に罹患する可能性が高くなってしまうのです。
このようなことから、チャウチャウを飼う際は、信頼のあるブリーダーから購入することをおすすめします。
また、子犬から成犬に至るまで、急激な成長を遂げることになりますが、肥満にだけは注意しなければなりません。
体重を支えるための股関節や腰部分に強い負担がかかる為、さらに股関節形成不全になりやすいと言われています。その為、肥満は避けるようにしてください。
眼瞼内反症になりやすい
また、チャウチャウは、眼瞼内反症になりやすいと言われています。
チャウチャウは奥まった目となっている為、瞼の肉が眼球の内側に入ってしまうことが多く、それが角膜と接触することで、眼やにを出したり、涙がよく出ていたりと、そのような状態になることがあります。
よく見れば分かりますが、普段の様子とは異なり、前足で目をよくこするような動作が見られた場合は、早々に動物病院を受診するようにしましょう。
子犬の頃のしつけのポイント
チャウチャウは警戒心がとても強い犬ですが、柔軟な子犬の時に家族以外の人や動物の出入りが多い環境で育つと、見知らぬ人に対して落ち着いて対処できるようになります。
しかし、家庭内で飼って家族以外の人や動物と交流があまりない環境で育つと家族と親しい人以外には強い警戒心を持ってあまり接触しようとしないでしょう。
本来の性格が少し内気なところもあるので、できるだけ子犬のうちにいろいろな人と会わせて慣れさせる方が良いです。
秋田犬等の他の大型犬と同じように主従関係を子犬のうちにはっきり教えなければ成犬になってからしつけるのが難しくなります。
小型犬と違って力がありますので、子犬のころの可愛さに負けていいなりにならないようにするのがコツです。
他の犬種としつけの基本は同じです。子犬のうちにダメなことは「ダメ!」と言い、良いことはすぐその場で褒めてあげるようにすれば、賢いので何が良くて、何が悪いのかすぐに理解するようになるでしょう。
チャウチャウの飼育環境
チャウチャウは極寒地帯に生まれた犬種であるため、日本の四季に対応することが非常に厳しい犬種でもあります。
その為、寒暖差があまりない室内で飼うことをおすすめします。
一戸建てのお家でも、広い庭がある場合は、犬用の大き目のゲージを準備し、そこで飼育するのも良いでしょう。
チャウチャウはあまり家の外を散歩するといったことが苦手な性格で、同じ場所にいる安心感を求める傾向にあります。
その為、もしもいきなり自分の知らない人がやってくると、警戒心からか大きな声で吠え、まるで襲い掛かる素振りを見せることもあります。
大きな犬であることから、来客者を驚かせてしまいます。その為、防御用フェンスを設置しておくようにしましょう。
また、チャウチャウは小型犬のように足早に走ることが大の苦手です。飼い主とともにジョギングなどといったことに不向きな犬種となります。
毎日の散歩は必要となりますが、あまり長距離を歩きたがらない傾向にあることから、自分から自宅へ戻ろうとする場面も見受けられるかもしれません。
大型犬でありながらも、そこまでの散歩量は不要であることから、マンションなどでも飼うことができる犬種です。
しかし、他の病気に罹患する恐れもあることから、肥満には注意が必要です。
定期的なブラッシングが大切
チャウチャウは極寒地に起源を持つことから、硬くて長い毛がモフモフと柔らかい為、抜け毛も多い犬種です。
特に季節の変わり目と言われる時期などはかなり毛が抜ける為、定期的にブラッシングを行うようにしてください。
まとめ
いかがでしたか?チャウチャウは食用の犬であったという話は実は本当の話であることが分かりました。
現在も中国においては、犬肉料理を扱うお店もあるそうで、そこでチャウチャウも犬食文化に基づき食べられていたのでしょう。
しかし、日本には目立った犬食文化はなく、マイナーな文化として知られているようです。
それにしても、チャウチャウは飼育犬としても人気で、生体の数としては現在は少ない為、希少価値のある犬種としても有名です。
性格はおとなしいものの警戒心も強い為、なかなか飼い主以外の人に慣れるということは少ないようです。
チャウチャウの姿を見る限り、食用犬として品種改良されたとは思えませんが、現実にチャウチャウは食用犬となっていたということを知識として知っておくのも良いと思います。
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