- ダンゴムシとワラジムシの違いとは?
- ダンゴムシ・ワラジ虫の駆除・退治する方法
春になり気候が安定してくるととても暖かい日が続きます。そんな中、土の中からあらゆる昆虫類が顔を出します。
その中には、子供が面白がって拾ってくるダンゴムシがいます。時に危険を感じることで丸まり、とても可愛い虫ですよね。
子供にはとても人気のある虫です。しかし、ダンゴムシと同じような容姿を持つワラジムシという虫も存在することをご存知ですか?
しかも、時には「便所虫」などと呼ばれることもあります。
ここでは、ダンゴムシとワラジムシの違い、そして、駆除や退治する方法解説していきたいと思います。
ダンゴムシとワラジムシの違いとは?
ダンゴムシとワラジムシは、実施には同じような場所に生息しています。
しかも、見た目もとてもよく似ているので、パッと見ただけではどうも区別しにくいと言えます。
その為、見つけた時にそれがダンゴムシであるかワラジムシであるかを見分ける最善の方法はやはり触ってみることですね。
もしも指で触れてみた時にくるんと丸くなった場合、それはダンゴムシです。
一方で、指で触れてみても丸まらない場合、それはワラジムシです。
実際には、パッとみた外見だけで判断するとなると、ワラジムシの方が扁平な体の形をしていて、ダンゴムシの方が丸みを帯びている中でも身体の高さがワラジムシと比較しても少し高い感じがします。
また、上から両者を見てみると、ワラジムシは身体の前後が狭まって見え、楕円形をしています。
一方で、ダンゴムシは身体の前後が狭まっておらず、前後とも同じ形状をしています。
ダンゴムシもワラジムシも、単に虫というだけで、特に人間に対して害を及ぼすということはありません。
その為、小さい頃から馴れ親しんできた虫でもあり、日本で見るのが当たり前でした。
しかし、実はダンゴムシもワラジムシも日本原産ではなく、ヨーロッパが原産の生き物として生息していたと考えられているのです。
そして、ダンゴムシもワラジムシも仲間が多く、種類も豊富で、ワラジムシは世界において5000種類も生息しているのだそうです。
通常、ダンゴムシもワラジムシも、どんなに大きな個体であっても、0.5〜1.5cmほどの大きさとなり、土のある場所には必ずダンゴムシやワラジムシの姿が見受けられます。
ダンゴムシもワラジムシも「虫」ではない!?
ダンゴムシとワラジムシは、とにかく私たちの日常生活の中でも普通にいて当たり前な存在です。
しかも、昔から「〜ムシ」という名前がついているので、当然今の今まで虫だとしか思っていません。
しかし、実はダンゴムシもワラジムシも「虫」とつくにも関わらず、いずれも昆虫ではないと言うのです。
実際には、昆虫の身体は「頭・胸・腹」に分かれ、足が6本となり、幼虫から成虫で変態すると言われています。
しかし、ダンゴムシもワラジムシも実は足は6本にとどまらず、それ以上ある個体なのです。
それに、幼虫から成虫にかけて変態も行わず、身体も「頭・胸・腹」に分かれていません。
このようなことから、ダンゴムシとワラジムシは、どちらかと言うと、エビやカニに近い生き物として知られています。
虫なのに虫ではない!?もう訳が分からなくなってしまいますね・・・。虫じたいは、広い意味を持ち、水中以外の節足動物を指しています。
その為、虫という扱いに該当するとされているのです。うーん。何だか不思議ですね。
ダンゴムシの生態
ダンゴムシは気候が暖かくなる春頃からその姿を現し始めます。
ダンゴムシは、気温が低く寒い時期は、枯葉や落ち葉の下で集団で丸くなった状態で越冬する虫として知られています。
そして、長い越冬が終わる頃に繁殖期を迎えます。ダンゴムシの交尾が始まっていたら、後に産卵を始めます。
ダンゴムシの産卵は、お腹の中の嚢に産み付けます。1回の産卵で100個ほどの卵を産みつける為、もう、その状態がすごいです。
そして、成長していく中で何度も脱皮を繰り返し、最大1.5cmほどの大きさにまでなると言われています。
ダンゴムシとワラジムシは害虫?
ダンゴムシとワラジムシが害虫扱いになるということじたいがすごく疑問に感じるのですが、実際いは、園芸植物を食べてしまう虫として知られていることから「不快害虫」などと呼ばれることもあるのです。
ダンゴムシは柔らかくて新芽を食べることで知られており、せっかく綺麗に育った花壇の花が気付くと茎だけの状態になってしまったということもよくある話です。
このようなことから、ガーデニングが大好きで家の庭に花を植えているという方や、マンションのベランダでプランターによる植物の栽培を行う方にとっては、ダンゴムシがとても厄介な存在であると言われているのです。
ダンゴムシを駆除・退治する方法
ダンゴムシは枯葉を食べ、土壌を豊かにする良き分解者として重宝されるべき虫です。
しかし、やはり柔らかい新芽を好む為、花を食べられてしまう、そして、大量発生してゾゾゾッという思いをしたことがある方も少なくありません。
基本的には良い虫として解釈されるものの、やはり園芸においては害虫扱いになるようです。
では、ダンゴムシを駆除・退治方法などには一体どのような方法があるのでしょうか?
ダンゴムシは落ち葉や枯葉を食べるとされています。その他、農作物の葉や茎、花なども食べます。
また、枯葉が積もる場所は、土に湿気があるため、そのような空間はダンゴムシにとってとても快適に過ごせる空間である為、多くのダンゴムシがそのような湿気のある場所にたくさん寄ってきます。
ダンゴムシは、繁殖の際、一度に数百個と言われる幼生を産みます。
その為、湿気の多い快適な環境がある場合は、生まれたばかりの幼生も無事成虫にまで育つことができます。
だからこそ、大量に発生することができると言えます。
しかし、実施あにはダンゴムシが人間である私たちに何らかの害を与えるということはありません。どちらかと言うと大量に集まっている姿を見ると何だか鳥肌が立つ!?という程度でしょうか。
そんな大量発生してしまったダンゴムシは、ガーデニングの被害が続出することから、駆除や退治の対象となってしまうのです。
では、実際にどのような方法で駆除を行い、退治方法を行うのでしょうか。
薬剤を使用せずに駆除する方法
ダンゴムシを殺す・・・というのも何だか可哀想に思うという方は少なくありません。
それであれば、ダンゴムシが快適に過ごせる環境とならないように工夫してみてはいかがでしょうか。
例えば、ダンゴムシは湿気の多いところを好み、逆を言うと乾燥に非常に弱い虫です。
その為、表面の土をのけ、土を乾かす、また、ブランターの位置をずらす、落ち葉や枯葉を除去しておくなど手を加えるだけで、ダンゴムシは更なる快適な場所を求めて移動し始めます。
薬剤を使用する場合
心が痛むという方も多く、あまり利用されていないかもしれませんが、ダンゴムシの駆除用として薬品が市販で販売されています。
もしもあまりにも大量発生してしまい、ガーデニングに大きな影響を与えてしまうのであれば、薬剤を使用した駆除方法を検討すべきです。
薬剤には、餌タイプとスプレータイプ、また、散布タイプと種類があるため、それぞれについて解説していきたいと思います。
餌タイプ
餌タイプはその名の通り、ダンゴムシに薬剤が含まれた餌を食べてもらうことで駆除する方法です。
これは、ダンゴムシが多くいる場所の近辺に餌を置いておくことでそれを食べにダンゴムシがやってくればそれで駆除が完了です。
しかし、薬剤はやはり土壌など自然環境を破壊することにつながる為、実際に利用する際は注意しなければなりません。
スプレータイプ
スプレータイプは殺虫剤であることがほとんどです。その為、直接ダンゴムシに対して吹きかける薬剤となります。
直接駆除でいる方法でもあることから、効率的でもあります。
散布タイプ
散布タイプは、除草剤と同じく、かなり広範囲にわたって散布して駆除するタイプとなります。
実際にはかなり効果が高い為、まとめて駆除するには効果的ですが、環境に対しての影響も高いことを考慮して使用するようにしてください。
薬剤を使用する場合は、すべての薬剤のタイプにもよりますが、使用方法をきちんと確認した上で使用し、購入するようにしましょう。
ダンゴムシの退治方法で最適な方法は?
お酢を使用する
ダンゴムシはそこまでの害虫という概念はなくても良い気がします。
それでも不快害虫という立場となるため、被害を被っている方にとってはその最適な退治方法を知りたいところです。
まず、お酢を使用した退治方法をご紹介します。
普通に家庭にある料理酢を20倍ほど水で薄めたスプレーをセットし、ダンゴムシに食べられたくない場所に噴射してください。
実は、ダンゴムシはお酢の臭いがとても嫌いで、その臭いのする場所にはよりついてきません。
その為、ダンゴムシに葉や花などを食べつくされずにすみます。
それに、植物に何ら影響もない為、多少、お酢の臭いが漂っていますが、そのうち臭いはなくなります。
コーヒーを使用した退治方法
コーヒーを使用するとダンゴムシを退治することができると言われています。
コーヒーのカスは消臭効果があることは分かっていますが、ダンゴムシを退治するために使用することができるとは知りませんでした。
こちらもダンゴムシに寄ってきてもらいたくない範囲の土の上にコーヒーのカスを少し撒いてみると、本当にダンゴムシが寄りつかなくなったそうです。
試してみる価値はありそうですね。
木酢液を使用した退治方法
木酢液は炭を焼いた時に出て来る水蒸気を指します。香りはお酢そのものの香りです。
先ほど述べたように、ダンゴムシは酢の臭いを嫌う為、寄り付いてきません。
さらに、ここでお酢を薄めたスプレーをするだけで効果絶大です。
空き缶や瓶で落とし穴を作る退治方法
ダンゴムシを駆除する方法のひとつに、空き缶や瓶を土に埋める方法があります。
これは、空き缶や瓶は壁がつるつるなので、一度その中に落ちてしまうと、二度と這い上がることができません。
子供の頃は何にも感じずにやってしまっていたかもしれませんが、大人になると何だかそれもちょっと残酷かつ可哀想に思えてなりません。
まとめ
いかがでしたか?ダンゴムシとワラジムシの違い、そしてダンゴムシの駆除や退治する方法について解説しました。
ダンゴムシは触れると丸くなり、ワラジムシにはそのような習性がありません。
ダンゴムシは見た目にもとても可愛らしく、子供にとってのアイドル的存在です。
しかも、ダンゴムシにとてもよく似たワラジムシも存在するなど、春の暖かさが虫たちを活発に活動させていますね。
そんな愛らしい姿を見せるダンゴムシも実は害虫扱いされており、ガーデニングを行う方の敵でもあるようです。
どうしでも綺麗な花を咲かせたいと願う方にとって、ダンゴムシは本当にいなくてよい存在とも言えるようです。
ダンゴムシを駆除するにも、薬剤等の使用がなくても自分たちの手でまずは試みるようにしましょう。
そして、駆除の際は、自宅でできるお手製の退治方法を行う他、薬剤を使用した駆除を行うなど、対処法は様々です。
できるだけ殺してしまうことのないよう、お酢のスプレーを効果的に活用するなど、土壌に対しても害のない方法を選択することが大切です。
ワラジムシ・ダンゴムシについて