- フクロウとミミズクの違いってなに?
- ペットとして飼える?フクロウとミミズクを飼うなら注意が必要?
- ミミズクに似ているコノハズクって何?
ここ数年で、猫カフェのブームを皮切りに動物と触れ合える場所としての「〇〇カフェ」というものが急増しています。
最近ではハリネズミやうさぎ、爬虫類のそれも増えてきていますがそのなかでも特に人気があるのが「鳥類カフェ」です。
鳥類カフェで扱われる、メインとなる動物がフクロウやミミズクです。
今回は、そんなフクロウとミミズクの違いについて、ご紹介していきたいと思います。
フクロウとミミズクの違いってなに?
まずは、そんな二匹の違いについて説明できるでしょうか。
フクロウとミミズクは似ている
フクロウやミミズクといえば、映画の影響もあると思いますが”魔法使いが引き連れている動物”というイメージがあるかと思います。
ぱっと見で違いが分かりにくいフクロウとミミズク、このふたつの鳥類の違いについて明確に説明することはできますか。
もしかしたら、あなたがフクロウだと思っているのがミミズクかもしれませんし、その反対にミミズクだと思っているのがフクロウかもしれません。
ここではそんなフクロウとミミズクの生態と違いについてご説明していきます。
フクロウとは
まずは、フクロウについて勉強していきましょう。
フクロウとは、鳥類フクロウ目フクロウ科フクロウ属に分類される鳥類です。
「森の物知り博士」や「森の哲学者」といった別名があり、森の番人のようなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
また、木の枝に静かに止まって獲物が近づいてくると飛び掛かる様子から、「森の忍者」と呼ばれたりもします。
フクロウの生態
また、フクロウは夜行性なので自然の中ではなかなか見ることができる機会は少ないかと思います。
基本的に、単独またはつがいで行動をし渡りは行わない留鳥です。
ユーラシア大陸に広く分布しており、温帯から亜寒帯にかけての針葉樹林や牧草地・農耕地などに生息しています。
日本であれば、九州以北に分布しており山林などでなくても、大木があるような場所であればたまに生息していることもあるようです。
また、フクロウは10亜種存在しているとされていますが、日本に生息しているのは以下の4種です。
- エゾフクロウ
- フクロウ
- モミヤマフクロウ
- キュウシュウフクロウ
この4種がメジャーです。
ミミズクとは
次に、ミミズクについて勉強していきましょう。
ミミズクはフクロウ科で、そのなかでも「羽角」があるのもを総称したもののことです。
「羽角」というのは、哺乳類でいうところの「耳」のような形をしている突出した羽毛のことをいいます。
一般的に「耳」という言い方をしますが、ミミズクに限らず鳥類には耳はないです。
名前の由来
英語ではミミズクを指す言葉は特に無く、フクロウと同じ「Owl」と呼ばれることからも分かるようにその生態はフクロウと大差ありません。
ちなみにミミズクの語源は、「ミミ(耳)」のついている「ツク(フクロウのことを指す)」というところからきています。
ミミズクには主に5つの種があり、コノハズク属・コミミズク属・ジャマイカズク属・ワシミミズク属・シマフクロウ属となっています。
フクロウとミミズクの見分け方
では、そんなフクロウとミミズクの違いはどんなところにあるのでしょうか。
それぞれの生態についてご紹介したところでも書きましたが、目で見てすぐに分かる違いと言えば「羽角」が付いているか付いていないかというところです。
- 羽角があるのがミミズク
- 羽角の無い方がフクロウ
ただし、ごくまれに羽角のあるフクロウもいるようなので、それだけで判断できるかと言えば怪しいところはあります。
見分けは難しい
では他にどんなところで見分ければいいかというと、実はフクロウとミミズクは生態が非常に似ているので私たちのような素人目にはなかなか判断が出来ません。
からだの大きさも、それぞれ種類によって大型なものもいれば小型ものものいます。
つまり、フクロウとミミズクには大きな違いがないということになります。
ペットとして飼える?
フクロウとミミズクを飼うなら注意が必要?
先述したフクロウとミミズクの生態は、基本的に野生としてのことをご紹介しました。
一方、最近ではフクロウと触れ合うことのできる”鳥類カフェ”といったものが流行っており、それもあってフクロウやミミズクをペットとして飼う人も増えてきています。
しかし、犬や猫を飼うのとは違ってフクロウやミミズクはペットとして飼うには事前知識が充分に必要です。
フクロウやミミズクは肉食
フクロウやミミズクはおとなしいイメージがあるかと思いますが、実はワシやタカといった猛禽類の仲間で肉食の生き物なのです。
猛禽類のような生き物をペットとして飼うのは怖いと思われるかもしれませんが、ペットとして愛情をもって接していれば私たちを飼い主として認識してくれます。
だからこそ、滅多なことが無い限りは襲ってきたりすることはありませんので安心してください。
飼育環境に注意
また、フクロウやミミズクを飼うにあたって一番気を付けなければならないのが飼育環境です。
なぜなら、フクロウやミミズクは鳥類なのでやはり飛び回れる環境下での飼育でないとすぐにストレスを感じてしまいます。
理想的なのは、フクロウやミミズク用に一部屋用意してあげることなのですが、それはなかなか難しいと思いますのでケージ内で飼うにしてもそれなりの大きさのものを用意してあげましょう。
価格帯
価格帯はフクロウ・ミミズク共に20~30万円がほとんどで、種類によっては60~70万円ほどするものもあります。

犬や猫に比べると高いですね。
しかし、入手などの難しさからこの価格が妥当です。
動物病院も探しておく
また、普通の動物病院では診てもらえないこともあります。
だからこそ、飼育する際は近くに猛禽類を診てくれる動物病院があるかどうかの確認が必要です。
命を飼うという事は、いざという時のことも考えておく事が大切ですね。
ミミズクに似ているコノハズクって何?
では、ミミズクにそっくりなコノハズクをご存知でしょうか。
コノハズクも羽角が付いているので、ミミズクの仲間かと思いきやこちらはフクロウの仲間なのです。
ということで、そんなコノハズクについてもご紹介していきましょう。
コノハズクとは
コノハズクは、体長はおよそ20cmの小さな鳥で茶色がかった灰褐色をしています。
コノハズクは先述した通り、羽角がついているにも拘わらず鳥類フクロウ目フクロウ科のフクロウなんです。
こういったことからもお分かり頂けると思うのですが、フクロウやミミズクとの違いを見た目で見出すというのは非常に難しいことなのです。
また、コノハズクはアフリカ大陸やユーラシア大陸、インドネシアの温帯から熱帯にかけて生息しています。
日本にも生息している
季節によって生息地を変える渡り鳥でもあるので、夏には北海道や本州の北部に渡ってきます。
留鳥としての性質も持ち合わせているので、日本だと本州南部に生息しています。
ちなみに、コノハズクは愛知県の県鳥とされています。
ペットとしてのコノハズク
フクロウやミミズクと同じく、コノハズクもペットとして飼育することは可能です。
体長も比較的小さめなので、フクロウやミミズクに比べると飼育しやすいのではないでしょうか。
飼育方法や条件は、フクロウやミミズクと同じです。
価格帯は、こちらもフクロウやミミズクと同じで20~30万円のものがほとんどです。
さいごに
最近はペットとしての需要も非常に高まってきていますが、犬や猫とは違って希少で少し飼育が難しいところもあるかもしれません。
しかし、うまく飼育して手なずけることができればあなたも映画の世界の某魔法使いに近付けるかもしれませんよ。