• ミツバチは攻撃的?その生態とは?
  • もしもハチに刺されてしまったら?ハチに刺された際の針の取り方

ミツバチはみんな知っている昆虫です。

そして、ミツバチに刺されるととても痛みを感じるというのも、昔からよく言われています。

 

 

ここでは、ミツバチは針を使用して刺すことで、その後死んでしまう理由や、刺された際の針の取り方について解説します。

 

ミツバチは攻撃的?その生態とは?

日本に存在しているミツバチの生態はどんなものなのでしょうか?

 

日本に存在するミツバチは?

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日本で飼育されるミツバチは、「セイヨウミツバチ」と「ニホンミツバチ」です。

 

この2種類のミツバチについては、人間の方から手を出すことをしなければ、刺されるといったことは稀です。

 

また、このセイヨウミツバチとニホンミツバチは、青や黄色、青緑の色を識別することができると言われています。

 

ミツバチの生態

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ミツバチは、スズメバチやアシナガバチなどといった種類とは異なり、巣の中で越冬します。

 

これは冬眠とはまた異なり、ミツバチが何千匹、何万匹といったように全員で密集して体温を上昇させ、寒さに耐え、暖かくなる春を待つことになるのです。

 

特に気温が低い東北地方においては、2〜3月になるとミツバチが活動を始め、産卵を始めると言われています。

 

そこに新しい女王蜂が生まれると、元の女王蜂は働き蜂を複数匹引き連れて新しい巣を作るために出ていくことになります。

 

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これは、同じ巣の中に女王蜂が2匹住むことができないというミツバチ社会のルールとなっているからです。

 

そして、女王蜂と巣から出た働き蜂は、分封蜂球と呼ばれる球を作り、女王蜂外敵から守ろうとします。

 

この分蜂については、新しく巣の中に女王蜂が生まれると、その回数だけ何度でも行われます。

 

セイヨウミツバチの場合は、6月以降に分蜂した群れについては越冬することができません。

 

なぜなら、越冬するためには、5〜8月の夏の間に花の蜜を巣の中に集めておかなければなりません。

 

越冬するために十分と言えるほどの食糧を蓄えておけない場合は、そのミツバチは死んでしまいます。

 

季節が秋を過ぎ、11月にもなると、ミツバチは越冬に入ります。

 

次の春までその姿を見ることはありません。

 

ミツバチはそんなにも攻撃的なの?

ミツバチは、確かに毒針を持っていますが、これを使って攻撃するのは、自分に近づいてきた天敵から自分自身を守ろうとしたときだけだと言われています。

 

その為、ミツバチに刺される方や、実際に刺された経験のある方は、ついうっかりとしていたというケースがほとんどです。

 

ミツバチは毒針を使用すると死んでしまうのはなぜ?

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そんなミツバチですが、毒針を使用してしまうと、その後死んでしまいます。

 

他にも、日本に生息するミツバチは、個体そのものが小さい為、自分達よりも体格の大きい天敵に対しては、ミツバチが集団で天敵を包み込み、体温上昇により虫殺す蜂球を起こすことがあります。

 

ミツバチの中で相手を刺すという行動を起こすのは働き蜂だけであると言われています。

 

この毒針の先は、かぎ針状になっていて、一度刺さると、針とそれにつながる内臓が一体化している為、相手を刺すことでその針とともに内臓も抜けてしまうことでミツバチは死んでしまうのです。

 

近年ではさらに研究が進められ、毒針と毒嚢、また、末端神経も一緒に抜けてしまうことで、切り離された際に、毒を刺した相手に送る指示が出せるような仕組みとなっているようです。

 

このように自身の防衛機能が働くことで、自分自身を犠牲にしてまでも相手を倒すという習性を持つのがミツバチです。

 

 

もしもハチに刺されてしまったら?
ハチに刺された際の針の取り方

蜂に刺されたことのない方にとって、どれほどの痛みが起こるのか、考えただけでも怖いですね。

 

しかも、痛みだけであればまだしも、もしかすると重篤な症状が起きてしまうのか、とても不安です。

 

ここからは、ハチに刺された場合の適切な対処法や、刺された際の針の取り方について解説します。

 

自力で行う方法ですが、それでも誤った処置をしてしまった場合は、早急に病院を受診することが大切です。

 

代表的な3種類の蜂を知っておこう

日本には、個体の小さなミツバチ以外にも、アシナガバチやスズメバチといった代表的な3種類の蜂が生息しています。

 

これらの蜂についてそれぞれご紹介します。

 

ミツバチ

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ミツバチは、通常、こちらから何もしなければ、攻撃的なことが起こるといった危険性はありません。

 

しかし、縄張りのために巣の周辺を飛び、巡回している蜂に対し、何らかの刺激を与えてしまうことで毒液を出し、他のミツバチに知らせ、それによって集団で襲われてしまうこともあります。

 

アシナガバチ

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アシナガバチも、ミツバチと同様で、蜂でありながらも比較的おとなしい性質を持っています。

 

人間から手を差し出したり、巣に近づいたりといったことを行わなければ、特に被害を受けることはないでしょう。

 

また、アシナガバチは普段、ふわふわとした感覚で飛び回っています。

 

飛行速度はゆっくりめであることも特徴で、夏の暑さが始まる6〜7月に活発に活動を始めます。

 

その時期が最も攻撃性が高くなる時期だと言われている為、注意しましょう。

 

スズメバチ

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スズメバチは多くの方がその個体が非常に凶暴であり、かつ、万一刺されてしまった場合の症状が重篤になりやすいということをご存知な方が多いと思います。

 

実際に、何の刺激を与えていなくても、スズメバチの巣の側にいるというだけで攻撃の対象とされることもあります。

 

また、夏8月〜秋の入り10月まで、繁殖期を迎えていることもあり、より凶暴化しています。

 

もしも刺されてしまった場合は、アナフィラキシーショックに陥る可能性が高いと言われるほど、毒性がとても強い蜂となっています。

 

蜂に刺されたときの症状とは

万一蜂に刺されてしまった場合は、一体どのような症状が起こるのでしょうか?

 

局所症状

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刺された患部が赤く腫れ上がり、痛みとかゆみが生じます。

 

また、ミツバチに刺された場合でも、患部は赤い斑点のようなものが出る、また、その後、かなり大きく腫れ上がると言われています。

 

この腫れについては1日ほど続くと言われていますが、それも多少の個人差があると思っておいてください。

 

全身症状

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全身症状として起こるのがアナフィラキシーショックです。

 

ハチに刺されてから30分以内に処置を行い、すぐに病院へ行きましょう。

 

また、この、アナフィラキシーショックについては、スズメバチに刺された場合の症状としては、可能性が高くなります。

 

しかし、スズメバチ以外のハチに刺された場合もこの症状が出ることもある為、十分な注意が必要です。

 

アナフィラキシーショックの症状とは
  • 食べ物や飲み物が呑み込みにくくなる
  • 息切れや動悸が起こる
  • 手足がしびれる
  • 悪寒や耳鳴りがする
  • 頻尿や腹痛が起こる
  • 患部の腫れとじんましん
  • チアノーゼを起こす
  • 意識がなくなる
  • 失神する
  • 肌が赤みがかってくる

 

ハチに刺されたらすぐに行うべき対処法

もし、ハチに刺されたらすぐにつぎのような行動をしてください。

 

ハチに刺されたらすぐ行うこと
  1. すぐにその場から離れる
  2. 刺された針を抜く
  3. 毒を洗い流す
  4. 患部を冷やして塗り薬を塗る
  5. 病院を受診する

 

1.すぐにその場から離れる

ハチに刺された場合は、誰もが驚いてしまい、それと同時にひどい激痛も起こると言われています。

 

その為、理性を失いがちになってしまい、その場で慌てふためいてしまうのが当然のことです。

 

そこを、落ち着いて一旦ゆっくりとその場を立ち去ってください。

 

これは、ハチの毒液の中に、他の仲間を呼ぶフェロモンがあり、その後から集団でさらに攻撃してくる可能性があるからです。

 

その為、最低でも20m以上の間隔をあけてその場から離れるようにしてください。

 

2.刺された針を抜く

ミツバチに刺された場合は、毒嚢と呼ばれる毒液が入った部分が突き刺さっている為、それを取り除かなければなりません。

 

これは、皮膚の中に残された針が、毒液を持っている為、心臓の鼓動と一緒にどんどん体内へ毒が入ってしまうのです。

 

しかし、刺されたことに対する興奮のあまり、無理矢理取ろうとすることで、さらに毒が傷口の中から体内へ入り込んでしまいます。

 

皮膚に刺さった毒針を抜く時は、ピンセットや毛抜きなどを使用し、針をつまんでそっと引き抜いてください。

 

また、カードなど、硬くて薄いものを使用し、針を横から払って取るようにしてください。

 

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ここで間違っても、指を使用しつまんで取ろうとしてはいけません。

 

何とかつまんで取ろうとしても、毒針がどんどん皮膚の奥に入り込んでしまい、逆効果となる恐れがあります。

 

必ずピンセットや毛抜きを使用し、毒針を綺麗に取り除いてください。

 

3.毒を洗い流す

刺された部位がひどく痛む原因はハチの毒が原因である為、その毒を出さなければいけません。

 

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ハチの毒は水溶性であることから、水で洗いながら毒を絞り出してください。

 

口で吸うことで、歯茎などから体内に毒が侵入する可能性がある為、絶対に口で吸うことは避けるようにしましょう。

 

正しい方法は、ポイズンリムーバーを使用し、毒を吸い取ってください。

 

それらのアイテムがない場合は、指で傷口の周囲をつまみ、グッと絞り出してください。

 

4.患部を冷やして塗り薬を塗る

ハチに刺された場合は、毒針を除去し、毒を洗い流した後は、患部を冷やし、塗り薬を塗布しましょう。

 

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塗り薬には抗ヒスタミン系成分を含むステロイド配合の軟膏を塗るようにしてください。

 

抗ヒスタミン成分には、痒みを抑える効果があり、ステロイド成分には、アレルギーや炎症と抑える効果があります。

 

塗り薬を塗布した後は、患部をしっかりと冷やしておいてください。

 

また、昔の人は、アンモニアを患部にかけておけば治る、キンカンを使用しておけばよいなどといった考えがあるようですが、これは間違いです。

 

アンモニアは傷口から雑菌が侵入し、感染症をおこす可能性が高い為、避けてください。

 

また、キンカンはハチに刺された場合の処置としては効果はありません。

 

5.病院を受診する

ハチに刺された場合は、その程度があまりに大きく腫れる場合などについては、自分自身でセルフケアを行っても良くなりません。

 

それに、自力で針を抜こうとして無理やり行うことで毒針は余計に中に入り込んでしまい、さらに深い部分にまで突き刺さることになります。

 

その場合は自分で毒針を抜こうとせず、病院を受診するようにしましょう。

 

受診する科は、皮膚科が最適です。

 

また、スズメバチに刺された場合は危険性が高い為、すぐに救急病院等で治療を受けることが大切です。

 

病院を受診して毒針を除去してもらう際、あまりにも毒針が奥深くに入り込んでしまった場合は、局所麻酔を行い、メスで毒針をとることになる可能性もあります。

 

また、刺されたことに驚き、転倒したことによって針が余計に皮膚に突き刺さることも考えられます。

 

ハチに刺された場合は、冷静な対処を心掛けることが大切です。

 

まとめ

いかがでしたか?

ミツバチは針を使用して刺すことで、その後死んでしまう理由や、刺された際の針の取り方について解説しました。

 

ミツバチは、外敵から身を守る手段として、最終手段の時に毒針を使用することが分かりましたね。

 

その際、内臓が一体化していることで、毒針を刺すとその内臓までもが抜け落ちてしまう為に死んでしまうと言われています。

 

また、毒針は鈎針になっている為、刺さった針はなかなか簡単に抜くことができません。

 

それでも、針を素早く抜いておかなければ、別のミツバチがそのフェロモンをかぎつけて、さらに集団で襲い掛かってくる可能性が高くなります。

 

このようなことから、毒針をすぐに抜くことが大切です。

 

しかし、毒針はそう簡単に抜けない為、自力でできない場合は病院を受診するようにしましょう。

 

これからの季節はハチが多くなります。

 

刺されることのないよう、アウトドアも楽しんでくださいね。