- オオスズメバチとカマキリは戦うとどちらが強い?
- 日本で最強な昆虫は?
日本に生息する昆虫の中で最も最強であり危険とされている昆虫はオオスズメバチです。
オオスズメバチの危険性は非常に高く、致死率も高いとされ、不用意に巣に近づくと、襲われてしまう為、最大限に注意を払う必要があります。
そんなオオスズメバチですが、昆虫のカマキリが強い!?などと耳にすることがあります。
ここでは、オオスズメバチとカマキリはどちらが強いか、カマキリモドキが最強と言われているのか?について解説したいと思います。
オオスズメバチとカマキリはどっちが強い?
■オオスズメバチの生態
オオスズメバチは日本原産のハチであると言われています。
このスズメバチに「オオ」がつくほどとなった理由は、日本の気候がオオスズメバチに非常に合致していること、また、オオスズメバチが餌とするものが豊富にあること、さらには、オオスズメバチの天敵が少ないことが挙げられます。
しかし、実際のところはっきりとした理由は分かっていません。
- 体長は4cm程度
- 女王蜂ともなればそれよりも一回り大きく4.5cmほどの大きさ
単なるスズメバチとはまたその個体の大きさに大きな違いがあることが分かります。
そんなオオスズメバチですが、従える働き蜂のほとんどがメスだと言われています。
これは、他の種類のハチも同様に、オスは繁殖のためだけに存在しており、せっせと働くのはメスだというハチ社会のルールのようなものです。
ハチ社会においても、オス蜂がいなければ女王蜂は子供を産むことができません。
それに、女王蜂は決まった時期にしか交尾をしないため、オス一匹一匹がパートナーとなる可能性があるのです。
ハチが持つ毒針は産卵管が変形してできたものであり、オスは毒針を持ちません。
■働き蜂の役目
ハチ社会では、働き蜂は、7月頃に羽化し、巣作りや掃除、また、子供の世話をする役目があります。
その後数ヵ月間にハチはどんどん増え、11月頃になると、すべてのハチが冬を越すことなく死んでしまいます。
オス蜂は女王蜂の候補が産まれる前に羽化し、女王蜂の候補が外へ出るまで何もせずに待っています。
そして、女王蜂が巣から飛び立つと、オス蜂もその後を追いかけ、交尾へと臨みます。

また、交尾できるオス蜂はごく一部です。
そして、交尾を終えた女王蜂は受精嚢で朽木の中で越冬し、春を迎える頃に巣作りを始めます。まだ、働き蜂は誕生していないため、一人で巣作りを行います。
そして、働き蜂が増えてくると、そこから産卵に集中し、幼虫をどんどん増やすのです。
次の世代へと子孫繁栄を行うという訳です。
産卵という大仕事を終えた女王蜂は、巣の外へ出ていくことになります。
■オオスズメバチはどこにいる?
オオスズメバチに日本全国、北海道から本州、四国、九州、屋久島など、各地域においてその個体を見ることができます。
また、発生時期としては5月〜11月となり、越冬することはありません。
実際のところ、オオスズメバチは大変危険な昆虫である為、駆除対象の昆虫として知られていますが、捕まえるにも危険が大きく、研究の目的以外では捕獲することはまずありません。
オオスズメバチの強さとは
オオスズメバチは、万一刺されるようなことがあった場合、死に至るほどの猛毒を持っています。

その為、決して近づいてはいけません。
当然、手を出すといったこともしてはいけません。
オオスズメバチの強さは、30匹で30000匹ものミツバチを3時間かからないうちに全滅させるほどの強さを持ちます。
もちろん、その性格も凶暴で、縄張りではない場所も、容赦なく刺してくる可能性が高く、非常に厄介な昆虫でもあります。
オオスズメバチは毒針以外にも強靭な顎を持つ為、様々なものを捕獲する能力に優れていると言われています。
実際に、オオスズメバチがどんな行動を行うかについてご紹介します。
■噛む
オオスズメバチは、昆虫同士のケンカの際は、毒針を使用せず、攻撃を加えることで勝敗を決めると言われています。
その威嚇の際には、噛むという行為を行います。
■仲間を呼び集める
オオスズメバチがミツバチなどの巣を発見したら、自分のお尻からフェロモンを出し、このフェロモンに気付いた仲間がたくさん集まってきます。
■高速移動できる
オオスズメバチは、時速40kmという速さで飛ぶことができると言われています。
その為、もしも本気で追いかけられた場合は、人間でも逃げきることができません。
■音を出す
相手を威嚇し、警戒する際に、自身の顎の音を鳴らし、その行為を伝えます。
相手がこの行為を無視すると、オオスズメバチは自身のお尻からフェロモンを出し、仲間を集めて攻撃を行います。
■毒液を出す
オオスズメバチは、毒針から人を失明させるほとの強い毒液を噴射させることができます。
毒針を刺してしまうと自身も死んでしまう可能性もある為、毒液を刺して注入するという方法以外にも、毒液を噴射することで生き物にダメージを与えることができます。
それだけでもオオスズメバチの強さがうかがえますね。
■毒針を使う
オオスズメバチの毒針は、刺しても針さえ抜くことができるのであれば、何度でも使用することができます。
通常であれば、1度刺してしまったハチは、その毒針と内臓器官が外に出てしまうことで生きることができません。
しかし、オオスズメバチの毒針はそのような構造ではなく、針を使用しても抜ければ再利用することもでき、自分自身も死ぬことはありません。

通常のハチとは訳が違っている為、その強さが分かります。
オオスズメバチに天敵は存在するのか?
オオスズメバチは、最強レベルとも言われる強さを持つ昆虫ですが、実はそんな強さを持つオオスズメバチにも天敵が存在します。
- オニヤンマ
- シオヤアブ
- オオカマキリ
しかし、もしもこれらの昆虫と遭遇したとしても、勝敗がどちからにあがるかはその時でなければ分かりません。
■オニヤンマ
オニヤンマは、機動力に優れている為、飛んでいるオオスズメバチを突然襲い、噛み殺すという瞬時な動きを見せます。

さすがにその姿には圧倒されると言います。
瞬足な動きはオニヤンマにしかできないことだとも言われています。
そして、捉えられたオオスズメバチは、一気に噛み殺され、食べられてしまいます。
この時、奇襲気味に襲わなければ、返り討ちに合う可能性もあります。
■シオヤアブ
シオヤアブは、奇襲特化型の昆虫とも言われており、昆虫界においても暗殺者として知られています。
オニヤンマと同等に機動力に優れている為、昆虫の背後から一気に襲いかかり、相手に噛みついてすぐに噛み殺してしまいます。
正面から襲うと自身がやられてしまう為、襲い掛かるのは常に背後からとなります。

襲い方も暗殺者的ぽいですね。
■オオカマキリ
オオカマキリは、昆虫界において陸の暗殺者としても知られています。
オオカマキリは茂みで身を潜め、じっと獲物がくるのを待っています。
捉えられたら鋭い鎌で獲物を捕まえ、オオスズメバチでさえオオカマキリの餌食となってしまうと言われています。
オオカマキリはオオスズメバチを捉えた後、自身が毒針に刺されないようにする為に、オオスズメバチを抑え、毒針を封じる行動をとります。
その様子はすさまじい自然界に生きる姿を目の当たりにするかのようです。
オオスズメバチとカマキリはどちらが強い?
これは、冒頭からもお伝えしている通り、オオスズメバチは昆虫界において最強の強さを持つ昆虫です。
それでも、オオスズメバチにも天敵は存在し、それはオニヤンマやシオヤアブ、オオカマキリであると言われています。
オオスズメバチの顎は本当に強く、肉団子にされてしまうほど強靭であることで知られています。
当然、オオカマキリが鎌を使用してオオスズメバチを捉えた場合は、毒針も封じ込められてしまうほどですから、勝利はオオカマキリであると言えます。
しかし、真正面から戦った場合は、オオスズメバチに軍配があがります。
また、カマキリモドキが最強だなどといったうわさも聞くことがありますがこのカマキリモドキはカマキリに似た昆虫で、バッタなどを食べて生きています。
このカマキリモドキですが、残念ながら、最強王者であるオオスズメバチには到底太刀打ちできません。
オオスズメバチに弱点はある?
昆虫界の王様とも呼ばれるオオスズメバチですが、このオオスズメバチにも弱点があります。
実は、オオスズメバチの弱点として知られているのは、「熱」です。
実に、45度前後という温度で死んでしまうと言われています。

45度で死んでしまうというのは意外ですよね。
昆虫界の王様である為、すべてにおいて強い存在であると思っていただけに、何だか拍子抜けした気分です。
そんなオオスズメバチの弱点を捉え、オオスズメバチを退治しようと、ミツバチたちはハチ団子を作り、撃退にかかることもあります。
日常的に私たちが何の知識もなくオオスズメバチの巣やスズメバチの巣を駆除するといったことは行いませんが、熱には弱いということだけは知っておくと良いでしょう。
オオスズメバチに襲われたら・・・
これはまず考えたくないことでもありますが、もしもオオスズメバチに襲われるようなことがあった場合、どうすれば良いのでしょうか?
オオスズメバチは、巣作りを始める頃に産卵を迎える為、その頃にまだ一人で巣作りをしている為に、さらに警戒心を強めています。
その為、巣作りをしているオオスズメバチに不意に近づくようなことがあれば、何も危害を加えていなくても、その距離感、自己防衛反応として、人間にも不本意に襲ってくる可能性は大いにあると思ってください。
- 女王蜂である可能性も高いことから、絶対に巣の近くには近づかない。
- オオスズメバチの巣は、土の中だけではなく、木の幹、また、山奥などへ行けば驚くほどたくさん見かけるので、虫取りへ出掛けた際などは特に注意が必要
何気に女性が付けている香水の香りや、男性の整髪料の香りなど、オオスズメバチにとって警戒フェロモンと同等の作用があることから、大変危険です。
オオスズメバチの大きな「ブーン」という羽音が聞こえたら、その場から離れるようにしてください。
現在、オオスズメバチの住む環境は破壊され、減少しているとも言われています。
種を保存するという意味でも、オオスズメバチも大切な存在であることが分かります。
まとめ
いかがでしたか?
オオスズメバチとカマキリはどちらが強いか?について解説しました。
オオスズメバチはやはり昆虫界においては最強の昆虫であることが分かりました。
しかし、そんなオオスズメバチにも天敵は存在し、闘う方向によってはオオカマキリに軍配があがることもあるようです。
いずれも昆虫界において強い生き物は多々いる中で、それぞれの生態を知ることで、より昆虫に興味が沸くようにもなります。
普段、オオスズメバチを見かけるようなことがあっても、決して近づかないようにしてくださいね。
カマキリについて!