- カイガラムシの天敵はなに?
- バラについてしまったカイガラムシを駆除する方法は?
カイガラムシは庭があるご家庭であれば、庭に植えている庭木の他、観葉植物などにくっつき、植物を枯らせてしまうような害虫に該当します。
カイガラムシの被害が拡大すると植物は生き返ることなく枯れてしまうことがほとんどです。
せっかく育てているバラや梅などが枯れてしまわないように、健やかに育てたいものですよね。
ここでは、カイガラムシの天敵や農薬を使用せずにバラや梅を守る方法についてご紹介します。
カイガラムシの天敵とは?バラや梅を守る方法

カイガラムシがどんな虫なのかご存知ですか?
カイガラムシの生態
体長が約2〜10mmの小さな虫で、葉っぱや茎などに向け、自身の口を刺し、底から樹液を吸って大きく成長する害虫。
植物に寄生するとまず、そこから動くということはありません。
また、幼虫の間に駆除を試みる場合は農薬や殺虫剤の使用が効果的であると言われています。
しかし、成虫になる頃には自分の身体に排泄物等が蓄積し、全身を覆うような殻を作るようになります。
この殻を作ってしまうとどれだけ農薬で駆除を試みても薬剤の効果はなくなってしまいます。
このようなことから、カイガラムシを駆除するには幼虫の間がベストであり、そのタイミングを見計らって行う必要があります。
カイガラムシの種類

カイガラムシには多くの種類が存在します。
セミやアブラムシ、カメムシもカイガラムシの仲間と言われています。
カイガラムシは熱帯から亜熱帯に分布していて、世界に7000種類以上も存在し、日本には400種類ほど確認されているそうです。
植物がある場所であれば、どこでもカイガラムシの姿を見ることができます。
それほど数も多く駆除に困る害虫であると言えます。
カイガラムシはなぜ発生するの?
それほど厄介な害虫であり、春頃が一番活発に活動し、その数も大量です。
そして、冬になると少しその生態数は減少すると言われています。
カイガラムシは風に乗って運ばれてくるため、私たちの衣服にくっついて持ち帰ってしまうことも多々あります。
また、風通しの悪い場所や、暗い環境を好む傾向にある為、植物を室内で放置している状態であると、知らず知らずのうちにカイガラムシが大量発生してしまう原因となります。
カイガラムシは交尾などを行わなくても産卵する種類も存在する為、放置することで驚くほど増殖してしまうのです。
つまり、カイガラムシを増殖させないためにも、風通しの良い室内環境にしておくこと、また、植物を放置せずに清潔に保つことが大切です。
カイガラムシによる被害や予防方法と駆除方法
カイガラムシによる被害
カイガラムシによる被害は、メスの成虫が植物を吸汁することで枝葉の成長を妨げてしまうことが挙げられます。
そのようになった植物は、結果的に枯れてしまうといった被害を被ることになります。
その他、カイガラムシの排泄物に他の虫が寄り付き、すす病を引き起こしてしまうと言われています。
このすす病を引き起こす原因はすべてカイガラムシであると言われているほどです。

とても厄介な害虫ですよね。
こんなことになってしまってからでは植物も枯れてかわいそうです・・・。
カイガラムシの予防方法
カイガラムシは、その個体が成長するごとに予防方法が異なる為、他の害虫などと比較すると予防することが難しいとも言われています。
特に、一年中活動を続けるカイガラムシですが、さすがに冬になるとその動きも鈍くなる為、その頃はマシン油乳剤で予防するようにしましょう。
カイガラムシの駆除方法
幼虫の間はまだ殻を作っていないため、殺虫剤等で駆除を行うことができますが、成虫になると、硬い殻に覆われてしまうため、すでに殺虫剤での駆除は難しいです。
その為、カイガラムシを見つけた場合は、1匹1匹をブラシなどを使用して落とす他ありません。
カイガラムシの天敵は誰?

カイガラムシにもさすがに天敵が存在します。
それは、テントウムシや寄生バチです。
寄生している植物に、テントウムシや寄生バチの姿を見かけた場合は、殺虫剤等を使用することなく、自然駆除に導かれることを見守ってください。
ベダリアテントウは、オーストラリアのテントウムシの仲間です。
このベダリアテントウは、ワタフキカイガラムシやイセリアカイガラムシを食べてくれます。
ルビーアカヤドリコバチは、ルビーロウカイガラムシを食べてくれます。
ツノロウアカヤドリコバチは、ツノロウカイガラムシを食べてくれます。
ヤノネキイロコバチは、ヤノネカイガラムシを食べてくれます。
カイガラムシの駆除方法
どのような方法で行うかについて下記に解説します。
農薬や殺虫剤を使用する方法
農薬や殺虫剤については、あらゆる虫や害虫を速効で駆除するに最適な方法であると言えます。
それに、まだ幼虫のうちのカイガラムシであれば、農薬や殺虫剤が効果的であると言えます。
農薬の散布を行う場合は、カイガラムシがまだ殻を作っていない幼虫のうちに行うようにしましょう。
そして、農薬の散布は風が強い日などに行うことは避け、散布の際は、マスクやゴーグル、ゴム手袋等の着用を忘れないようにしてください。
カイガラムシの天敵を放飼するバンカー法
カイガラムシを捕食してくれるテントウムシや寄生バチを放し飼いにする方法です。
これなら農薬などを使用せずに駆除し、大切な植物や木をカイガラムシから守ることができます。
ある意味、自然農法であることから、植物に対しての負担もなく自然駆除を行うことができます。
ブラシで落とす
カイガラムシが成虫となってしまうと、もう、硬い殻で覆われてしまっている為、殺虫剤の使用は不向きです。
その為、成虫となってしまったカイガラムシは手作業で駆除することになります。
もしもすでに大量発生してしまっているという場合は、茎や枝葉を切り取り、処分する他ありません。
カイガラムシは成虫になる前に駆除を
カイガラムシはとにかく生息範囲の広い害虫として知られています。
風に乗って簡単に飛んで来たかと思えば、あらゆる被子植物に寄生し、植物や木を枯らせてしまいます。
カイガラムシは見た目にも分かりやすい為、見つけた場合は即駆除を試みるようにしてください。
成虫になってからのカイガラムシは駆除が非常に困難をきたす場合があることから、早めの駆除を行うようにしてください
まとめ
カイガラムシの天敵や農薬を使用することなくカイガラムシを駆除する方法についてご紹介しました。
カイガラムシは日本にも400種類以上も生息していると言われており、その数も大量です。
簡単に風に乗って飛んで来たかと思えば、庭木や植物に寄生してしまうのですからとても厄介な害虫です。
そんなカイガラムシの天敵は、テントウムシや寄生バチです。それらを放飼することで、自然駆除を期待することができます。
農薬等を使用しないため、木や植物にとっても負担なく駆除を行うことができます。
カイガラムシは成虫になる前にしっかりと駆除を行うことを心掛けてくださいね。
害虫の天敵について