- 方向音痴の原因と治し方!
- 方向音痴には脳の発達に障害がある?
知らないところを歩いたり、車で行くと、すぐに道に迷ってしまいませんか?
地図やカーナビがあるのに、なぜ道に迷ってしまうのでしょうか。
自分は「方向音痴」だと思っていたり、人から「方向音痴だね」なんて、言われることもあるでしょう。
方向音痴は女性に多いと言われています。それは男性の脳と女性の脳の違いからきています。
男性の脳は右脳が優れており、女性の脳は左脳が優れています。右脳は空間認識能力に作用しているので、男性は方向音痴になりにくいのです。
とは言え、男性でも方向音痴の人もいるでしょうし、女性でも方向感覚が優れている人もいるでしょう。
今回は、方向音痴の原因と治し方、そして、方向音痴と脳の関係を紹介します。
方向音痴の原因
空間を認識する能力が低い
空間を認識する能力とは、物体の位置、方向、姿勢、大きさ、形、間隔など物体が3次元空間に占めている状態や関係をすばやく正確に把握し、認識する能力のことです。
ということは、地図を読んで、頭の中にすぐ3次元でイメージを作ることができる能力なのです。
方向音痴になる人は、この能力が低いため、地図を3次元の空間で捉えるというより、文章として捉えてしまっています。
そのため、自分の位置と目的地との関係がイメージできないのです。
空間認識能力を鍛えることはできます。以下のことを試してみましょう。
- 積み木やパズルで遊ぶ
(パズルは見本を見ないで行うとさらに効果的。 - 部屋を片付ける
(今あるスペースを効率良く使うことを念頭に) - 絵を描く
(立体的な建物などの絵を描きましょう。)
記憶力が悪い
一度通った道をすぐに覚えてしまう人がいますよね。そういう人は、記憶力がとても良いのです。
通った道の構造がどうなっていたかだけでなく、角にどんなお店があったか、何番目の角を曲がったかなど、目印になるものも一緒に覚えられると、道に迷うことはありません。
方向がわからなくなる人は、こうした記憶力が劣っていると言えるでしょう。
観察力が低い
道を覚えるには、どこに何があるのかという目印になるものを覚えることが大切です。
目印になるものをすぐにぱっと見つける人は、観察力が高いと言えます。
方向音痴になる人は、こうした観察力が低く、まず道を覚えようという意識が低いとも言えます。
道を覚えようという意識があれば、自然と自分が行かなくてはいけない道すがらに、何があるのか、目印になるものはないかを意識して注意するはずです。
道を覚えられる人は、周りを観察することによって、自分の頭の中に地図をイメージすることができるのです。
地図をどう読むか
道に迷いにくい人は、地図を読むときに常に北を上にする傾向があると言います。
一方、道に迷ってしまう人は、常に自分の進行方向を上にし、地図を回転させる傾向があるのです。
地図を固定させている場合、地図の中で自分の位置は常に把握されています。
しかし、地図を回転させてしまうと、自分がどこを歩いているかがわからなくなってしまうという現象が起こります。
方向音痴の人は、地図を鳥瞰して見ることができずに、自分の位置と目的地の位置関係がわからなくなってしまうのです。
方向音痴の治し方
周囲をよく見る
先ほど、道に迷いやすい人は目的地に行く間、周りに何があるのかよく観察しないと言いましたが、自分が方向音痴と思っている人は、意識して周囲をよく見るようにしましょう。
観察力をつける練習として、普段歩いている自宅から駅までの道で練習してもいいかもしれませんね。
季節や天候によって、同じ道でも「へ~、こんなところに桜が咲いてる」「今日は雨だから、あのお店、外に商品を出してないな」などなど、簡単なことから観察力を高める訓練をしてみましょう。
いつもの同じ風景も違ったものに見えるかもしれませんし、楽しく観察力が高められますね。
動かないものを目印に
方向音痴になりやすい人は、目印にするものが「ここに停まっている赤い車」とか、「チラシを配ってる人がいる」など、動くものを目印にしてしまう傾向があります。
動いてしまえば、目印はなくなってしまいますので、同じ道を帰ろうとしても、道がわからなくなってしまいます。
道を一回で覚えられる人は、動かないものを目印にしてますので、頭の中で自分のマップを作ることができます。
家やビル、お店、看板などの動かないものを意識して目印にするようにしましょう。
自分の現在地と目的地を常に把握
方向音痴の人は、「今、自分がどこにいるかわからない」ということが多々あると思います。
目的地に着く間に、自分がどこまで来たのかを頻繁に確認するようにしましょう。そして、目的地との位置関係も一緒に把握するようにします。
そのためには周りに何があるか、目印になるものを見つけることが大切です。
友人との待ち合わせなど、道に迷ってしまった時、電話で今自分がどこにいるか、目印になるものを言えば、助けてもらえます。
迷ったら、元に戻る
方向音痴の人は、一度道がわからなくなった場合、元に戻らずに「こっちだろう」と考えて、適当に先に進んでしまうことです。
勘に頼って、先へ進むほど危険なことはありません。二度と同じ道に出れなくなってしまいます。
「せっかくここまで来たから、元に戻るのは嫌だ」と思うかもしれませんが、「急がば回れ」で自分のわかる地点まで一旦戻りましょう。
そして、自分の位置と目的地の位置確認を再度行いましょう。
カーナビなどに頼りすぎない
現代は、スマホやカーナビがあり、随分と便利な時代になりました。ただ、あまりこれらの機械に頼りすぎると、方向音痴を治すことはできません。
大切なことは自分の方向感覚を高めることです。また、スマホやカーナビも100%信用できるとも限りません。
方向音痴を改善したいと思う人は、常に自分の頭で目的地にたどり着けるように努力しましょう。
事前に地図を見てシミュレーション
目的地に行く前に、地図を見て自分の頭の中でどう進むかをシミュレーションしてみるのも、方向音痴を改善する良い方法です。
最近はGooglmapなどで、インターネットでも地図を見ることができます。そして、目的地に行くまでの間に、どんなチェックポイントがあるかも確認することができます。
特に、どこで曲がるかの曲がり角に何があるかをチェックしておきましょう。
また自宅に帰ってから、自分がたどったルートを再度地図上で見直すことも空間認識能力を高めることができます。
方向音痴と脳の障害の関係
方向音痴があまりにひどいと脳に障害があるのではないかと、疑ってしまう人がいるかもしれません。
ただ、方向音痴だけで普段の生活に支障がなければ、脳に問題があるとは言えません。
方向音痴が出てしまう脳の病気としては、脳卒中、脳梗塞、アスペルガー症候群と言われています。
方向音痴とアスペルガー症候群(発達障害)
特にアスペルガー症候群(発達障害)の人は、こだわりが強いという特徴があり、方向音痴になりやすいのです。
「この道意外は通らない」というこだわりがあるため、新しい道を通るということが受け入れにくくなります。
通学や通勤にしても、決まった道しか通らないということになります。障害のない人なら、たまに一本横の道に入って寄り道ということもありますが、障害のある人は寄り道ということができないのです。
また、いくつもの事柄を同時に行えないという特徴もあり、他のいくつかのルートを考えることができなくなってしまうのです。
この障害を持つ人は、方向音痴を改善するということは難しいでしょう。知らない場所に行く時は、事前に何度も確認することを習慣づけることです。
まとめ
いかがでしたか?方向音痴が治らないと思っている方、今からでも遅くありません。改善するように努力しましょう。
旅先で目的地に着くのに時間がかかって、せっかくの旅行が台無しなんてことがないように、普段からできることは意識して訓練しておくといいですね。
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