• クマゼミの鳴き声と動画
  • ミンミンゼミ、アブラゼミとの違いは?

蝉の鳴き声が聞こえてくると、夏が来たな~と実感しますよね。

聞いていると暑さが増すような気さえしてしまいます。

蝉の種類はとても多く、その鳴き声にもそれぞれ違いがあるのです。

蝉の鳴き声って、どんな風に聞こえていますか?

 

セミが大合唱をしているところで、じっくりとセミの声に耳をかたむけてみましょう。いったい何種類の鳴き声があるのでしょう。

 

ミーンミンミンミンや、シワシワシワシワ、チーーーチーーーなど、さまざまな鳴き声が聞こえていることに気がつかされます。

 

同じ蝉でも、鳴き声がまったく違うのは面白いですね。

 

クマゼミの鳴き声とミンミンゼミ、アブラゼミの鳴き声の違いを聞いてみると面白いですよ。

日本の夏にどこの地方でも比較的見ることができる、クマゼミ、ミンミンゼミ、アブラゼミの違いを詳しくみていきましょう。

クマゼミの鳴き声と動画

こちらの動画では、クマゼミがどのようにどんな声で鳴いているかがよくわかります。

 

クマゼミの力強さを感じますね。

 

クマゼミは比較的、暖かい地方の平地や低い山に生息しているセミです。

 

大自然や田舎というよりも、都市部や公園、街路樹、庭などで多く見かけることができます。

どこにでもいる!というイメージですが、現段階では北日本で見かけることがありません。

 

クマゼミの鳴き声

クマゼミの鳴き声は、聞く人によって少しずつ違うことが多いようです。

 

「ジジジジジ」と鳴いていたら、「シャワシャワシャワシャワ~!」と鳴き声はどんどんボリュームアップ。

 

他にもクマゼミの鳴き声を「ジリジリジリ」や「シネシネシネ」「シワシワシワ」などと表現することがあります。

あなたにはどんな鳴き声に聞こえますか??

 

クマゼミの鳴く時間帯

基本的には日の出から正午までの気温がどんどん上がる時間帯に鳴きます。

 

休日などで朝寝坊したいのに、蝉の鳴き声に起こされてしまったという経験がありませんか?

これはだいたいクマゼミの鳴き声であることが多いです。

 

クマゼミの特徴

成虫での大きさは6センチ~7センチ。セミの中ではかなり大きな種類です。

 

頭の幅も大きく、頭でっかちなのが特徴です。

鳴き声が大きく力強い理由も、身体が大きいからかもしれませんね。

 

クマゼミの時期

成虫として発生するピークは7月下旬から8月上旬。

 

一番暑さが厳しい、真夏がピークです。

クマゼミの鳴き声が聞こえてきたら、真夏だってことですね。

 

クマゼミの一生

クマゼミの幼虫は卵からうまれて土の中に潜ります。

 

約5回の脱皮を繰り返しながらどんどん成長していきます。

 

その期間は約4~5年必要です。地上に出てきたら、24時間かけてゆっくり羽化します。

 

成虫になったら、繁殖活動を行い枯れた木や木の皮の裏側に卵を産みつけ、地上で過ごす期間は、2、3週間と短め。

 

長生きするクマゼミだと、中には1カ月ほど生きる個体もいます。

 

ミンミンゼミ、アブラゼミとの違いは?

クマゼミと同じく、日本を代表する蝉であるミンミンゼミやアブラゼミとの違いはどうでしょうか?

身体の大きさから考えると、これほどのボリュームで鳴き続けるってパワーがいるでしょうね。

 

しっかり「ミーンミンミン」と鳴いていることがわかります。
 

ミンミンゼミ

少し小柄でミンミンミンという可愛らしい鳴き声で親しみがあるミンミンゼミは、どのような特徴があるのでしょうか。

 

ミンミンゼミの鳴き声

ミンミンゼミとはその名前のとおり「ミーンミンミンミンミン…」っと鳴きます。

 

ミンミンゼミの鳴く時間帯

朝5時から11時くらいの時間帯に鳴きます。

 

ミンミンゼミの特徴

ミンミンゼミの一番の特徴といえば、体の色です。

 

黒をベースに、緑色の模様が入っています。

 

体長は5.5cmほどで褐色半透明の羽根がキレイです。

 

蝉の中では、丸みを帯びたフォルムでかわいらしいのがミンミンゼミの特徴ですね。

 

ミンミンゼミは北から南へほぼ全国的に姿を見ることができます。

ただ沖縄地域では見ることができないので、暑さが厳しい地域は苦手なようです。

 

ミンミンゼミの時期

成虫として発生するのが7月~10月前半ごろまで。

クマゼミが鳴かなくなった、秋口になってもミンミンゼミはまだ鳴いています。

 

ミンミンゼミの一生

幼虫になってから6、7年を土の中で過ごします。

成虫になってからは2、3週間の命です。

 

アブラゼミ

アブラゼミは「油蝉」と書くのですが、どうしてアブラゼミと呼ばれるようになったのでしょうか。

 

実は鳴き方が油で揚げているような音だから、アブラゼミになったそうです。

実際に聞いてみると、それほど油で揚げているような音ではない気もするのですが…。

 

アブラゼミの鳴き声

最初は「ジ、ジ、ジ…」とはじまり、「ジリジリジリジー、ジー、ジー…」と勢いがついてきます。

 

最後もまた「ジジジ…ジ、ジ…」と、徐々に弱くフェイドアウトしていきます。

 

アブラゼミの鳴く時間帯

アブラゼミは早朝と、暑い午後から夕方に鳴くことが多いです。

 

アブラゼミは特に夜泣きをする蝉として知られており、深夜に鳴くこともあります。

 

これは薄暗く湿度の高い時間帯を好むことや、生息している場所での密度が高いなど、条件がそろっている場合に深夜にも鳴く傾向があるようです。

 

アブラゼミの特徴

アブラゼミの体長は6センチ程。ミンミンゼミと同じくらいの大きさ。

 

全身が茶色っぽく、黒褐色です。

 

成虫になった時の羽根が多くのセミは透明です。しかしアブラゼミは透明ではありません。

 

羽根が不透明な蝉は世界でも珍しいのです。

 

アブラゼミは幼虫でも成虫でも暑くて湿度の高い地域を好みます。

 

幼虫時代に乾燥にさらされると生育に悪いようです。

 

またナシやリンゴなどの木の根から樹液を吸って、木を弱らせてしまうことがあります。

 

地域によってば、農業害虫として扱われていることもあります。

 

アブラゼミの時期

成虫としては7月から9月上旬まで多く発生します。

しかしまれに10月や11月でも鳴き声が聞こえることがあります。

 

アブラゼミの一生

アブラゼミは卵からかえった幼虫はすぐに地面に潜ります。

 

木の根っこにたどり着いたら、その樹液を吸うことで成長していきます。

 

幼虫でいる年数は6年前後で、地中を移動しながら脱皮を繰り返していきます。

羽化の条件が整えば地上へ登っていきますが、他の種類のセミよりも成虫の寿命が短く、通常は1週間前後であることが多いです。

 

まとめ

どうでしたか?蝉の種類によって、鳴き声はさまざまです。

 

さまざまではありますが、蝉は全て一定のリズムを刻んで鳴きます。蝉はリズム感があるのですね。

 

蝉はどうしてあれほど迷惑なくらい大きな声で鳴くのだろう?と思っていた方も多くいらっしゃるかもしれません。

 

実は、オスがメスにアピールする、繁殖活動の為に鳴いているのです。

その為、蝉の全てが同時期に羽化したり、同時刻に泣き出すと他のセミの鳴き声にかき消されてしまいます。

 

メスのセミに自分の声を聞き分けてもらうことが出来なくなってしまいます。

その為、蝉は種類により発生する時期を少しずつずらしていたり、鳴く時間帯も少しずつずらすなどでセミ同士が他のセミの繁殖活動を邪魔しないよう、配慮しているのです。

 

メスのセミが同じ種類のセミを探しやすくするために、蝉は種類ごとに鳴き声が違うのでは?と言われています。

 

そして鳴き終わった後、ミンミンゼミとクマゼミはすぐに他の木へと飛んでメスを探します。

 

しかしアブラゼミは同じ木にとまったまま、メスが来るのを待っているそうです。

お相手を探す方法もセミによって違うのですね。