- クロコダイルとアリゲーターの違いとは?
- クロコダイルとアリゲーターの皮ならどちらが高級?
高級品として知られているワニ革の製品は、財布やハンドバッグなど多様にありますよね。
一般的にクロコダイルなどと呼ばれていますが、ワニ革の製品は「クロコダイル」「アリゲーター」「ガビアル」と三種類あるのです。
その違いとは一体何なのでしょうか?
まずは、ワニの種類から解説して行きたいと思います。
クロコダイルとアリゲーターの違い
クロコダイル
クロコダイルは、ワニ科の中でも最も獰猛な種類の肉食動物です。
人食いワニと呼ばれるワニは、クロコダイルの事がほとんどのようです。
アフリカ、アメリカ、ユーラシア大陸など世界各地に生息しています。
私達がワニと聞いてパッと思い浮かぶのは、このクロコダイルの事のようですね。
歩く時には、体を持ち上げるような体制でのしのしと歩きます。
それは、お腹の部分に「ピット」と呼ばれる器官があるからです。このピットで、温度変化に敏感に反応することが出来ます。
また、口を閉じていても歯がむき出しに見えるのも特徴です。見た目からしても、獰猛な動物だという事が想像できますね。
アリゲーター
クロコダイルよりは、温厚で小ぶりな種類のワニがアリゲーターです。主に、南北アメリカ大陸に生息しています。
代表的な種類に、ミシシッピワニ(アメリカアリゲーター)というワニがいます。聞いたことのある方も多いのではないでしょうか?
そして、アリゲーターの中にコビトカイマンという名前のワニがいます。
アリゲーター科の中に、カイマン科という種類も含まれているという事がですね。
ですが、種類が分類されていてもそれほど大きな違いはないと言われていますが、カイマン科のワニはアリゲーターよひも更に小ぶりで2~3m程しかないようです。
アリゲーターとクロコダイルの違いは、お腹にピットがない事です。そのため、温度管理が苦手なので熱い地面などで火傷をしてしまうという弱点があります。
普段は、水中の中で生息しているのがほとんどのようです。そして、口を閉じると歯が全て隠れてしまいます。
アリゲーターは見た目からも温厚な様子が伺えますが、人を襲ったデータもありますので一概にアリゲーターは獰猛ではない、とは言えませんね。
ガビアル
ガビアル科は、一種類のワニのみです。インドガビアルといって、細長い口が特徴です。
クロコダイルとアリゲーターの見分けがつかなくても、ガビアルだけはこの特徴的な口先ですぐに分かります。
この細長い口先で、魚などの獲物を捕まえるようです。
中々耳にしないガビアルですが、絶滅の危機に瀕しているようなので、この先心配ですね。
クロコダイルやアリゲーターの皮製品
クロコダイルやアリゲーターがワニ革の製品になるまでは、たくさんの時間と手前がかかります。
まず、ワニの皮は非常にデリケートなので、生きている状態から実際に製品になるまで全てが手作業です。この作業には、相当の技術が必要になります。
そして、ワニ革製品のバッグを作るには二匹のワニ皮を使って始めて1つのバッグが完成します。
しかし、ワシントン条約により捕れるワニ皮の量が限定されているため、必然的に限りある物になってしまいます。
ワニは、ある程度の大きさになるまでに何年もかかる動物です。現在はワニの養殖業も盛んになり、ワニ革製品の90%が養殖のワニです。
一年間人の手で育てたワニを、野生のワニが減らないうちに自然の河川へ戻すそうです。
ワニ革の製品を作るには職人の技術がいること、使用できるワニの皮が限られていること、この事からワニ革製品は高級品であることが分かりますね。
クロコダイルとアリゲーターはどちらが高級品?
ワニ革は、背中側から割りお腹の革を使用する「ハラワニ」と、お腹側から割って背中の革を使用する「セワニ」に分けられます。
ワニの種類によって、見た目や質、どんな製品に向いているかが違ってきます。
それでは、クロコダイル・アリゲーター・ガビアルの皮の違いをご説明致します。
クロコダイル・アリゲーター・ガビアルの皮の違い
クロコダイル
イリエワニ
イリエワニという種のワニは、クロコダイルの中でも最も貴重なワニとして知られています。
「スモールクロコ」と呼ばれ、小さくて美しく、バランスの取れた四角い鱗が特徴です。
鱗の付近に、「穿孔」と呼ばれる感覚器官があります。
針でつついたような穴で、ワニによって目立つ、目立たないと差はありますが、この穿孔があることが、本物のクロコダイルの革であるという証なのです。
ニューギニアワニ
日本でも古くから使用されているポピュラーなワニ革です。イリエワニよりも鱗が大きく、丸みを帯びているのが特徴です。
こちらは、別名「ラージクロコダイル」と呼ばれています。イリエワニよりは、比較的リーズナブルなワニ革です。
鱗が大きいことから、ワイルド感を演出できるデザインになります。男らしいデザインのワニ革を使用したい方におすすめですね。
アリゲーター
ミシシッピワニ
クロコダイルよりも、腹部の鱗は少し長めの長方形です。横腹の鱗は丸みを帯びています。
クロコダイルよりは安物だと思う方が多いようですが、クロコダイルよりも高値で取引されることもあります。
アリゲーターの革製品は、世界で一番使用されている高級ワニ革だと言われているようですよ。
カイマンワニ
クロコダイルに比べると、全体的に皮が固い感触です。
鱗にカルシウム分が沈着した固い部分があるのが、カイマンワニの特徴です。
そのため、クロコダイルやアリゲーターに比べて安値です。
始めてワニ革製品を持つ方などは、カイマンワニから始めるのが良いかもしれませんね。
値段もお手頃ですし、カイマンワニの特徴を活かしたファッション小物などもたくさんあります。
ガビアル
ガビアル科の革製品は、現在取り扱いがないそうです。ガビアルは、生息地が紛失していることから大変貴重なワニだそうです。
なぜワニ革製品になっていないのか詳しいことは分かりませんが、恐らく制限されているのだと思います。
アリゲーターよりクロコダイルが高級
上記の事からクロコダイルとアリゲーターでは、クロコダイルの方が若干高級であることをご説明致しました。
しかし、クロコダイルとアリゲーターはどちらも高級品であることに違いはありません。
どちらも違う良い特徴があり、世界中の人々に好まれます。
現在、ワシントン条約もあることからワニ革の使用は制限がされています。
商品を購入する際には、合法かどうかもきちんと確かめてみて下さいね。
ワニ革はどんな製品になるの?
上記でご説明致しましたが、ワニ革には「ハラワニ」と「セワニ」と呼ばれる部位に分けられます。
ハラワニは、美しくて規則正しくならんだ鱗が特徴です。革も柔らかく、高級感が溢れ、作り手がデザインしやすい事からワニ革の主流になっています。
主に、時計のベルトや財布、ハンドバッグなどに使用されていますね。
セワニは、ゴツゴツしたコブが特徴です。男らしさや、ワイルド感を表すのに適しています。
主にハンドバッグに使用されますが、デザインによってはベルトなどにも使用されています。
カイマンワニは皮が固いため、ソフトマット加工をして仕上げたり、表面に特殊な加工を施したりする事が多いようですね。
ワニ革は種類だけでなく、加工の仕方によっても値段が変わってくるようです。
ワニ革製品を手にする際には、クロコダイルなのかアリゲーターなのか、どんな加工をされているのか、よく見てみることが大切ですね。
ワニ・クロコダイル・アリゲーターについて