- 紫陽花を地植えする時期はいつが良い?
- 万華鏡なら挿し木・鉢植えがおすすめ?
紫陽花は青色やピンク色の花を咲かせて綺麗ですよね?
雨の日、傘をさして歩いているとき、早く帰りたいと思っていても、その道の途中に綺麗な紫陽花が咲いていたら思わず立ち止まって見とれてしまったことってありませんか?
このコラムでは「紫陽花を地植えする時期は?万華鏡なら挿し木・鉢植えがおすすめ?」について調査したことをご紹介したいと思います。
紫陽花を地植えする時期はいつが良い?
アジサイの苗を植える時期ですが、3~4月か9月ぐらいが良いようです。
紫陽花の苗は1年中いつでも花屋さんなどで購入できますよ。
春か秋頃になったら苗を選んで買って準備しておきましょう。
紫陽花を地植えするには?
では紫陽花を地植えするにはどのような手順でやればよいでしょうか?
地植えする場所を選ぶ
まず地植えする場合は場所選びが重要です!
風通しがあまりにも良すぎると、冬の冷たい風の影響で新芽が出てきてくれないそうです。これは「芽飛び」と呼ばれる現象だそうです。
他にも、西日が当たる場所では、葉焼けや水切れを起こしてしまって枯れてしまう可能性があります。
午前中は日光が差し込み、なおかつ冬に冷たい風が当たらない場所を選ぶようにしてください。
地植えする手順
苗を植える時期よりも1ヶ月ぐらい前から土作りをしておきます。
土がカチカチに固い状態だと、紫陽花が根を張ることできずうまく育ちません。
植える前に土を耕して、そこに腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおく必要があります。こうしておくことで、水はけが良く、さらに保水性も優れた土を作ることができるのです。
苗よりも一回り大きな穴を掘っておきます。苗を植え、周りに土を入れます。
十分な量の水を与えてあげます。そして、周りの土を固めて苗を安定するようにしっかり固定します。
複数植える場合には、年々大きく成長していくので、1メートルぐらいは間をあけて植える場合がお勧めです。
これで完了です!
紫陽花を鉢植えするには?
紫陽花は鉢植えでも地植えでもいいのですが、鉢植えにしたほうが土の色の管理が簡単ですね。
では紫陽花を鉢植えするにはどういう手順でやればよいでしょうか?
大きめの鉢に紫陽花を移す
まずは購入してきたときに苗が入っている苗ポットよりも一回りから二回り大きな鉢を用意してください。
水はけがよく保水性も高い培養土を使う
まずは土です。土に関しては水はけが良く、でも保水にも富んだ培養土を使います。
必ず、新しい培養土を使わなければいけません。
古い土を使いまわしてしまうと栄養も少なくなっている上に病気にもかかりやすくなってしまうので、花の成長生が悪くなってしまいます。
ここはもったいないと節約したい気持ちを抑えて新しい培養土を用意してあげましょう
鉢底に軽石や鉢底石を敷いておいて、その1/2ほどに土を入れます。
根をほぐしてから苗を植える
次に苗ですね。ポットから苗を取り出して、手で軽く根をほぐしてあげてください。そして苗を鉢の中に植えます。
苗の周りに土をたっぷり追加してあげて、苗が安定して立っていられる状態にします。あとは十分な量の水をあげてください。
これだけで完了です。
紫陽花が枯れてしまったら?
もしせっかく育てた紫陽花の花が枯れてしまったらどうしたらよいのでしょうか?
これで終わりだからとすぐに捨ててしまうのはもったいないです。
花屋さんで売られている紫陽花の花は温室で栽培されています。
それが母の日にちょうど良い開花状態になるように調整されているのです。
ですから、それを買って家で育てていても、すぐに枯れてしまうのはしょうがないんですね。
あじさいは枯れても来年には復活するかも
でも枯れてしまっていても、まだあきらめるのは早いです。紫陽花はとても生命力が強い植物なんです。
あきらめずにお手入れを続けていれば来年にまた花を咲かせてくれますよ。
紫陽花の挿し木と株分けの方法
紫陽花は、挿し木と株分けという手段によってその数を増やします。挿し木は特に成長が早く簡単なので、初心者の方にはおすすめです。
大きくなりすぎた株を小さくしたいときは、株分けによって小さくできる上に数を増やすことができますね。
- 花芽のついていない枝を切り取る
6月上旬~7月、花芽のついていない枝を15cmほど切り取ります。
葉の数を半分になるようにして、切り口を斜めに整えます。
1~2時間ほど切り口を水につけます。 - 苗と同じ土で植える場所を整えておく
苗と同じ土を湿らせて鉢や庭に準備しておきます。
指や割り箸で穴を掘ります。枝を挿し、根が生えるまで土が乾かないように水やりを続けます。 - 定着するまでは日陰で育てる
半日陰で約1ヶ月管理します。
十分に発根したら、一回り大きな鉢へ植え替えるか庭に植えます。
- 花が咲き終わってから株を掘り出す
全ての花が咲き終わった後、株を掘り上げます。
根を傷つけないよう、手で土を落とします。 - 手で株を分けていく
株を分けます。可能ならば手で株を分けていきます。
硬くて困難な場合はマイナスドライバーやナイフなどを使ってもよいです。 - 苗と同じ土をいれた鉢に植える
苗と同じ土に分けた株を植えます。
紫陽花の花を育てる上で気をつけたい病気や害虫とは?
紫陽花は病気にはかかりにくい花です。しかしながら過湿や雑菌が多いと病気にかかってしまうことがあります。
ただ、その予防も簡単です。 定期的に殺菌剤を散布しておけばよいだけです。
また、定期的に剪定して風通しをよい状態を維持しておくことも予防の一つです。
- 定期的に殺虫剤をあじさいに散布する
- 風通しの良いところであじさいを育てる
もし病気にかかった部分を発見したら、その部分をすぐに切り取って処分し、切り取った部分に殺菌剤をまきましょう。
紫陽花がかかってしまう病気には以下のようなものがあります。
- 黒点病(黒星病)
- 炭そ病
- うどんこ病
この中でたとえばうどんこ病は、紫陽花の葉が白い粉をまぶしたかのような状態になります。
その白い粉がうどんこ病のように見えます。その状態を放置して進行してしまうと葉が枯れてしまうことがあります。
また、紫陽花についてしまう害虫には以下のようなものがあります。
- カミキリムシ
- ハダニ
この中で例えばハダニは、葉を茶色く変色させてしまいます。
駆除するのは容易ではありませんが、殺菌剤を散布するのが効果的ですよ。
万華鏡なら挿し木・鉢植えがおすすめ
紫陽花の一種である「万華鏡」は母の日のギフト用途を中心に今大人気の新種です。
万華鏡(あさがお)まだまだ生産者が少なく出荷量も少ないため、店に出るとすぐに売り切れてしまうようです。
市場では入手が困難なので、通販を利用して購入するのもよいようです。
万華鏡を育てるには地植えするよりも断然、挿し木・鉢植えがお勧めです。
理由は一言でいえば、しっかり育てようとすると、日光の量や温度の調整、土の酸度や肥料の調整が必要になり、それらをやろうと思うと地植えするのは現実的ではないからです。
以下でそれについて詳しく説明したいと思います。
そもそも万華鏡とはどんな紫陽花?
万華鏡は島根県と農家がオリジナルアジサイを作るために発足した「島根県アジサイ研究会」というところが交配の末作り出したものです。
2012年から流通するようになった新しい品種です。その名前の通り、まるで万華鏡を見ているかのようなゴージャスで美しい花です。
「万華鏡」の名前の由来も当然ここからきており、この美しい装飾花が、万華鏡のようなきらびやかな花色を放っていることから付けられたそうです。
万華鏡の花の色は、ピンクとブルーがあります。ピンクとブルーのいずれも咲き進むにつれて白色に徐々に近づいていきます。
流通量はブルーの方が多いようです。その反面、ピンクはまだまだ流通していないので、その分希少価値が認められているようです。
万華鏡はミセスクミコから改良された
万華鏡は、オランダの「フロリアード」という花の博覧会でグランプリに輝いた「ミセスクミコ」という西洋アジサイの遺伝子から生まれたそうです。
この「ミセスクミコ」という名前はこの花を作ったさかもと園芸の坂本さんという方の奥さんの名前がもとになっています。
フリフリのナデシコ弁がついているのが「ミセスクミコ」の最大の特徴です。
ジャパンフラワーセレクションの鉢物部門で最優秀賞
元の「ミセスクミコ」にもまけず「万華鏡」もジャパンフラワーセレクション2012-2013というのの鉢物部門で最優秀賞を受賞しており高い評価を受けています。
「フラワー・オブ・ザ・イヤ―」というのは、その年一年で最も輝いていた花に与えられるものです。花のステータスとしてとても価値が高く権威がある賞です。
この実績から、万華鏡がいかに美しく人々に愛されている花であるかが伝わってきますよね。
万華鏡はこの「フラワー・オブ・ザ・イヤ―」を受賞したことで、知名度が一気にあがりました。
その花の美しさから母の日のギフトとして爆発的な人気を博すようになりました。
発売当時は生産量の少なさから関西限定で流通していたのですが、現在では全国の店頭に並ぶようにまでなりました。
万華鏡の水やりは?

万華鏡は水を好むため、なるべく水をかかさないようにしましょう。
購入してすぐには底面給水鉢に植えられていることが多いようです。水が切れないように鉢皿の水をこまめにチェックするようにしてください。
普通の鉢で育てる場合にも、コツは同じです。とにかく水がきれないように管理してください。
もし水切れを起こしているのに気づいたらどうしたよいでしょうか?その場合は、鉢ごとバケツの水に1時間ほど漬けておくとよいそうです。
万華鏡は日当たりはどうしたらよい?
紫陽花にも日当たりをどうしたらよいか種類によって異なります。
日当たりがよいところに置いたもの、半日陰程度ものがよいものなど種類よって分けなければなりません。
では万華鏡の場合はどうかというと日光はほとんど必要ありません。
特に花が咲いている期間は直射日光を当てないようにする必要があります。
花が咲いている期間に日光があたってしまうと、花が咲き進むのが加速されてしまいます。そしてすぐに茶色に変色してしまうのです。
せっかく育てるならば、長く花を観賞したいのでこれではもったいないですよね。
部屋の中やベランダの陽の当たらない場所におきましょう。
普通花を部屋に置く場合は窓際などに置くのが一般的ですが、万華鏡の場合はこれではダメなのです。
カーテン越しに直射日光が当たってはいけないので、窓からも距離を置いた場所に置きましょう。
花が咲き終わり、それを切り戻した後から夏の間は、暑さに耐えられるようになるべく涼しい場所に移動させてあげましょう。
日当たりも、多少は必要ではありますが、ほんの少しでよく、朝と夕方にほんの少し当たれば良い程度です。
部屋の中やベランダ、軒下などに置くのが一般的です。
ただし、日中エアコンや扇風機を使っているのであれば、万華鏡に風が当たるのはよくないので、エアコンの風が直接当たらない場所に置かなくてはいけません。
秋になったらこれまでとは反対に、日に当てるようにします。涼しくなってから落葉までは、家の外にに出してあげて日光を浴びせてあげるのです。
ただし、室内に置いていた株などは、光に敏感になっている状態です。
突然明るい場所に出すと、葉焼けを起こしてしまう可能性があります。徐々に慣らしてから戸外へ出すようにします。
落葉する冬の間は、軒下やベランダに置き、朝と夕に少し日が当たれば十分です。
万華鏡はあまり寒さには強くありませんので0度以下にならないように配慮してください。
そのため、霜の当たらない軒下やベランダなどにおくのがおすすめです。
寒冷地であれば、寒くなることは必至ですよね。その場合には、部屋の中で管理しても良いと思います。
このように季節によって場所を変えてやる必要性を考えても、やはり地植えは現実的ではなく挿し木・鉢植えで育てるのがおすすめといえますよね。
万華鏡の花の色を美しく出すには?
土の酸度によって万華鏡の花の色が決まる
万華鏡は鉢花として購入してすぐは、花色も美しい状態です。
しかしその色をせっかくだから安定して維持させようと思うと一工夫必要になりますよ。

土の酸度が花の色に影響を与えるのです。
アジサイの色のベースとなるのが「アントシアニン」という色素です。
その「アントシアニン」に「補色色素」と土の中に含まれる「アルミニウム」が作用することで色が作られるのです。
アントシアニンと補植色素はあじさいの花の中に含まれています。
土の中のアルミニウムが紫陽花の根に吸収され、アントシアニンと結合するかどうかで、花の色が決定します。
ですから青い万華鏡とピンクの万華鏡では土の酸度を変えなくてはいけないのです。
- 万華鏡の花を青色にしたいなら
土を酸性に調整する必要があります。 - 万華鏡の花をピンク色にしたいなら
土を中性~アルカリ性に調整する必要があります。 - 青い花の場合
ピートモス4・赤玉土3・パーライト2・腐葉土1の割合です。 - ピンクの花の場合
ピートモス6・パーライト2・腐葉土2の割合です。
他にも、市販されているアジサイの培養土でも 「赤い花用」や「青い花用」というものがありますので、そっちの方がわかりやすいですよね。
色に関しては土の酸度による調整が必要なので大変ともいえますが、逆にこれを利用して土の酸度を調整して色を自分好みに色々変えてみるのも面白いのではないでしょうか?
酸性、中性、アルカリ性って確かに理科の授業で習いましたよね。その知識がこんなところで役に立つとは私も思いませんでした 笑
それに土に酸性とか中性とかアルカリ性ってあるんですね。それも意識したことありませんでした。
義務教育ってちゃんと社会に出てから役に立つことを教えてくれるんだな~とあらためて感心しました。
万華鏡の花の色を綺麗に出すには肥料の調整も必要
色に影響するのは土の酸度だけではありません。肥料の効き具合も色に影響してくるのです。
せっかくならば鮮明なブルーやピンクの花を咲かせようとしているならば、肥料にも配慮しましょう。
花のつぼみが500円玉くらいの大きさになった頃にちょうど肥料が切れるよう調節してあげると、綺麗な青色になってくれますよ。
ピンク色を綺麗に出したいのであれば、肥料がずっと切れないように調整してあげる必要があります。
これだけ見るとピンクの方が日々チェックしなくてよい分調整が簡単そうですね。
まだ土の酸度と同様にあえて、複数の苗で肥料の量をいろいろ変えてみてそれに応じた花の色のバリエーションを増やして並べてみるのも面白いのではないでしょうか?
まとめ
ここまで読んでみていかがでしたでしょうか?
紫陽花って色も美しく繊細ですが、それを育てるにもいろいろ工夫や手間がいるのですね。
でも、その分ガーデニングが好きな方には育てがいのある花とも言えるのではないでしょうか?
母の日のプレゼントといえば、カーネーションが定番ですが、最近では紫陽花という選択肢もあったんですね!
特に万華鏡はまだまだ出荷量が少なく、入手も困難ではありますが、あえてそれを苦労して手にいれてプレゼントしたらもらった方も感激してくれますよね!
せっかく母の日などのイベントでもらった紫陽花もすぐに枯らして捨ててしまうのではなく、どうせならば手間をかけてでも育ててみてはいかがでしょうか?
あじさい・紫陽花について