• カナブンって臭いニオイがする害虫なの?
  • カナブンとカメムシの違いは?

気温が上昇して夏が近づくと、公園にもカナブンの姿が見られるようになります。

それと同時に、洗濯物について困るカメムシも発生します。

カナブンとカメムシは何だか一見似たような姿をしていますが、実際のところ、カナブンやカメムシは一体どのような点において違いがあるのでしょうか?

 

ここでは、カナブンとカメムシのそれぞれの生態の特徴の他、毒性などについて解説したいと思います。

カナブンは臭い害虫?カメムシとの違いは?

 

カナブンとは?

カナブンの特徴
  • コウチュウ目コガネムシ科ハナムグリ亜科に属している
  • カナブンの主な生息地は、日本国内においては本州や四国、九州
  • 海外においては朝鮮半島や中国大陸といった地域に広く分布する
  • 主に雑木林や公園、草木のあるところであればどこにでも出現する

カナブンの見た目は頭部が四角形になっています。

 

背中はとても綺麗な三角形をしていて、全体的にはとても四角いといったイメージでしょう。

 

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そして、背面は平らな形をしています。

 

身体全体に光沢感があって、色は緑褐色系です。

 

時に、緑色系のカナブンを見かけることもあれば、銅色のカナブンを見かけることもあります。

 

そして、カナブンは飛ぶ時は後ろの羽だけを広げて飛ぶようです。

 

また、高いところからだけではなく、地面からも空へ向かって飛ぶことができる昆虫です。

 

足場がなくても見事に着地でき、コガネムシと比較しても飛行能力が格段に上であることが分かります。

 

カナブンは何を食べる?

カナブンの餌は、クヌギやアキニレやヤナギの樹液を食べて生きています。

平均寿命は1〜2ヵ月と短く、短命な昆虫だと言われています。

 

見た目はコガネムシにもカメムシにも似ていて、私たちの日常生活の中でもよく見られる個体です。

 

しかし、カナブンは飼育しているという方も多く、その場合は樹液や樹液ゼリーを購入し、それをカナブンの餌とする必要があります。

 

カメムシとは?

カメムシの特徴
  • カメムシ目カメムシ科カメムシ亜目に属する不完全変態昆虫
  • カメムシは日本で90種類以上も生息している
  • 代表的なカメムシは「クサギカメムシ」や「アオクサカメムシ」
  • カメムシの主な生息地は、日本国内の北海道、本州、四国、九州、そして南西諸島といったように、全国に生息

日常生活においては、近隣の公園へ行けばほぼ確実にカメムシの姿を確認することができます。

 

カメムシの見た目は、頭部が尖っていて三角形になっています。

 

そして、細長い触角を持ち、胸の左右は五角形のような形をしています。

 

胴体は羽に覆われていて、殻が硬く分厚い為、ガラスに当たった際、石でも当たったかのような音がします。

 

カメムシの寿命は1年ほどだと言われています。

 

カメムシは何を食べる?

カメムシは、樹液などを吸って生きる昆虫ではなく、植物や農作物を食べて生きる肉食性の昆虫です。

 

その為、農作物への被害も毎年報告されています。

 

カナブンは害虫?カメムシも害虫?

カナブンが臭い害虫だと言われることもあるようですが、実際のところどうなのでしょうか?

 

カナブンは特に人間や他の昆虫に対して害を与えるようなことはありません。

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全く毒性もなく無害です。

カナブンの食性は樹液を吸って生きていることから、草木や植物などを口にしません。

 

一方で、カメムシの食性は、植物を食べるという種類のものが多く、農作物への被害も大きいと言われており、害虫扱いされています。

 

また、カメムシは、外敵から身を守るために、自己防衛のため、臭いニオイを放ちます。

 

とは言え、このニオイに毒性などはありません。

 

このようなことから、カナブンが臭い害虫なのではなく、むしろ、カメムシの方が臭い害虫であることが分かります。

 

カナブンとカメムシはどう見分ければよいか?

カナブンは人間に対して何ら害のない昆虫です。

一方で、カメムシは植物を溜め、肉食系の種類まで、実に様々な個体が存在します。

時に吸血性のあるカメムシも存在します。

その為、ある種類については人間に対して害を及ぼす個体も存在しています。

 

また、肉食性のカメムシに刺された場合は、アシナガバチに刺された時のような激痛が全身を襲うそうです。

 

その為、カナブンよりもカメムシの方が厄介な昆虫として人間からも嫌われていると言えます。

 

そして、臭いについては、カナブンは、自分の身に危険を感じたとしても、臭いを放つという機能は持っていません。

 

しかし、カメムシは自己防衛反応のため、臭いニオイを放つ機能を持っています。

 

その他、仲間に対して危険を知らせる、また、仲間を集めるためのフェロモンとして利用するなど、色々な場面で使い分けられているようです。

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両者を見分けるに最も簡単な方法があります。

それは見た目です。

 

カナブンとカメムシはそもそも身体の形が異なります。

カナブンは身体全体に光沢感があり、緑褐色系の色をしています。

カメムシは身体全体に光沢感はなく、緑色をしています。

 

カメムシが臭いのはなぜ?

昆虫が何らかで臭いニオイを放つ理由として挙げられることは、やはり「自己防衛反応」によるものがほとんどです。

自分の身を守ることが先決であり、そして、自分を助けてもらうために仲間にも危険を知らせるために行うものです。

しかも、おもしろいもので、1匹が危険を感じ、臭いニオイを放った場合、それが危険のサインであることを仲間が認識し、すぐにその場から逃げていくそうです。

 

また、実際に実践した方のお話では、カメムシ数匹を瓶の中に閉じ込め、故意に刺激を与え、臭いニオイを放たせた場合、その自分のニオイで死んでしまうということも起こるようです。

キャラ

相当なニオイであることが分かりますね。

同然、自然界の中で閉じ込められるといったことはなく、危険を知らせるため、極限まで臭いニオイを高めたためであり、自然に生きる昆虫たちの摂理のようですね。

 

それが時に仲間を集める為のフェロモンとしても使用されている為、すべてが不快に陥れる為のものではないと言えます。

 

カメムシの嫌なニオイのもとは何?

カメムシの放つ嫌なニオイは実は「酸」によるものです。

 

このニオイについては、カメムシの種類ごとに異なりますが、ヘキサナールやオクテナール、ディセナールなどの成分が含まれていて、特にニオイのもととなる「トランス2ヘキセナール」という科学成分が主にニオイのもとになっているようです。

もっとわかりやすく言うと、カメムシのニオイはきゅうりが腐ったようなニオイと例えられることもあれば、パクチーのニオイだとも言われています。

 

人間にとって不快なのはカメムシ

私たちの日常生活の中で特に不快なのはカナブンよりもカメムシです。

 

カナブンは単に昆虫だというイメージもあり、虫好きな子供にとっても虫捕りが楽しいと思います。

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しかし、カメムシについてはそうはいきません。

毎年春や秋など、季節の変わり目になると、突如としてカメムシが大量発生します。

 

時にベランダに干している洗濯物に付着したかと思うと、それに気づかずに洗濯物を取り入れ、たたんでいると何だか急に嫌なニオイが鼻を突きます。

単に洗濯物をたたんでいるだけで、外敵扱いされ、臭いニオイを放たれてしまう訳です。

その洗濯物は再び洗濯機で洗わなければならないという始末・・・。

キャラ

困ります・・・。

だからといって季節によって大量発生しているという感じなので、その時期だけどうにか我慢・・・。なのかもしれませんね。

 

まとめ

いかがでしたか?カナブンとカメムシのそれぞれの生態の特徴の他、毒性などについて解説しました。

カナブンには毒性などなく、むしろカメムシの方が臭いニオイが厄介な昆虫であることが分かりました。

両者ともに毒性はありませんが、ニオイを放つカメムシはやはり嫌われ者のような気がします。

 

カナブンは飼育しているとい方も多く、人間にも無害であり、寿命期間は短いものの、カナブンはとても飼育しやすい昆虫ですよ。

 

これから夏に向けてどんどん色んな昆虫がその姿を見せ始めます。虫取りに出掛けたら、カナブンを探してみてください。

 

カナブンについて