- オーストラリア、ニュージーランドで見られる鳥は?
- 飛べない鳥ってどんな鳥がいるの?
- ニュージーランドの国鳥は飛べない鳥って本当?
自然が豊かな国としてのイメージも強い、オーストラリアやニュージーランド。
海外旅行先、留学先でも人気の国ですよね。
自然が豊かな国ですから、私たち日本人にとっては珍しい動物にお目にかかることができます。
その中でも”飛べない鳥”は不思議な生態を持っていたりして、注目もされています。
今回は、オーストラリアとニュージーランドにスポットを当てて、飛べない鳥をまとめて紹介します。
オーストラリアやニュージーランドには
『飛ばない鳥』がいる

鳥というと空を飛ぶ生き物だと思っていますよね。
しかし、鳥の中にも飛べない鳥、飛ばない鳥が存在します。
日本で見られるのは、水族館の人気者「ペンギン」でしょうか。
空を飛ぶ代わりに、水の中を飛ぶように泳いでいます。泳ぐ時速は30キロにもおよび、しかも500メートルの深さまで潜水することができる鳥類なのです。
陸を歩いているときのヨチヨチとした姿とのギャップもまた愛らしいですよね。
オーストラリアやニュージーランドには、ペンギン以外にも野生の飛べない鳥が多くいるのです。
オーストラリアの飛べない鳥

オーストラリア大陸の砂漠の中を1年中移動を続ける鳥がいます。
それは「エミュー」です。
- 体高は約1.6m~2m程度。
- 体重は40~60kg
- 時速70キロで走る
見た目はダチョウ似でややがっしりとしています。
足指は3本で先に丈夫な爪が生えています。
翼は体格に比べてとても小さく、羽毛に埋もれているので外から見てもほとんど分からないくらいです。
エミューは羽毛恐竜から進化した鳥?

エミューは飛べない鳥とさげすまされてきた鳥なのです。
鳥の進化の中で飛翔能力を失って、ダチョウの仲間と信じられてきました。
鳥類と恐竜の研究が進むと、極めて恐竜に近似している種属であることが理解され始めているようです。
ダチョウ、モア、エミューには共通点がありました。
- ダチョウ類は翼が最初から存在しない種族でアフリカ
- 絶滅したモアはニュージーランド
- エミューはオーストラリア
南半球が1つの大陸であった時代の「ゴンドワナ大陸」の末裔ということが分かります。
恐竜の化石分析からも小型恐竜の多くは、羽毛が生えていたことがわかってきました。ティラノサウルスも小型の羽毛恐竜から進化した恐竜なんだそうです。
子どもの頃は羽が生えていたと想像されています。
羽毛恐竜の仲間から、始祖鳥、鳥が進化したことは間違いないそうです。
空を飛べないエミューの祖先は、始祖鳥よりも古い時代に誕生していたことが想定される。
空を飛ぶ鳥類とは進化の方向が違っていたのですね。

骨格から空を飛ぼうとした形跡がないということ。
エミューの凄いところ

時速70キロで30分以上走ることも平気なんです。
この速さで凹凸のある草原、砂漠を走るのですから、車でも追いつけません。
アフリカのチーターは100キロ近いスピードで走ることができますが、1~2分で疲れてしまいます。
なぜ、エミューは長時間走ることができるのか、それは鳥の呼吸器官の構造が哺乳類と違うんだそうです。
肺に酸素を取り入れて二酸化炭素を吐き出すというのではなく、気嚢を持っているので常に新鮮な酸素を肺に取り入れることができるために、走り続けることができるという。
酸素の薄い高度1万メートルを飛行することもできます。
エミューが駆け抜けて向かう目的地
目的地の共通点は、そこでまとまった雨が降るということなのです。
局地的な雨、年に数回ほどしか期待できない雨を降らせる雨雲を察知するのです。
そしてその雨雲を追いかける。
ほとんど予想は外れないと言われています。
しかも、エミューが集まるのを待っていたかのように、分厚い雲が空を覆うんだそうです。
子育てはオスが担当

エミューのメスは卵をオスに預けて出ていってしまいます。
オスは1人で卵を守って温めます。
他のエミューに卵を襲われる危険性があるためだそうです。
高速エミューに天敵はいませんが、仲間が素を襲うことがオスが子育てをする理由とされています。
また、卵からかえったヒナは独力で餌を探すそうです。
凄いですよね。
ヒナと言えば、口を開けて親鳥が餌を与えるというイメージがありますが、全く違います。

小型恐竜と同じ子育て方法なのでしょうね。
エミューは農作物を荒らす害鳥扱いでした。
オーストラリアの軍隊が機関銃で乱獲する時代もあったようです。
ニュージーランドのモアは同属で、古代人類によって捕獲され滅ぼされてしまいました。
しかし、モアが生きていれば高さ6m、体重は250キロという大きさですから、まさしく恐竜並みの体型です。
逃げ足も速いエミューは、肉食恐竜を置き去りにして人類の狩りや銃からも逃れて、奇跡的に生存しています。
かなり貴重な鳥類だと思いませんか?
ニュージーランドの飛べない鳥まとめ

ニュージーランドが鳥の楽園だったというのはご存知ですか?
人間がやってくるまで哺乳類がいなかったニュージーランドは、「鳥の楽園」だったのです。
長い期間、天敵がいない環境だ暮らしていたおかげで、多くの鳥たちは飛ぶことをやめたり、飛ばなくなったりと進化を遂げてきたのです。
8割近くがニュージーランドにしかいない鳥たちなんですね。
その中で今回注目してみるのが、飛べなくなった鳥たちです。
KIWI(キーウィ)

NZの国鳥にもなっているキーウィ。
「飛べない鳥」というと真っ先にキーウィを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
ニュージーランド人は自らのことをNZ出身と言うときに、「私はキーウィだよ」と言ったりもします。
そんなキーウィには色んな特徴があります。
退化した翼、世界で唯一くちばしの先に鼻がついている。そして不釣合いに大きな卵。
羽というよりは毛皮みたいな細かい羽毛なのも特徴。
名前の由来も鳴き声が甲高い鳴き声で、「キーィキーィ」と鳴くので、先住民族マオリ族がKIWIと名づけたそうです。
キーウィといっても実はNZの国土に合わせて種類が分かれていて、最新の研究では5種類のキーウィが確認されているようです。
最も重くて約3.3kg。ニワトリと同じくらいの体重ですね。

NZで愛される鳥なんでしょうね。
TAKAHE(タカヘ)

羽根の美しさが特徴でもある鳥。
TAKAHE(タカヘ)
- クイナ科
20世紀初頭から戦後まで絶滅していたと考えられていましたが、2017年には300羽の大台まで回復。
奇跡の復活を遂げた、とても貴重な鳥です。
オークランド近郊のアクセスがしやすい保護区、ティリティリ・マタンギ島、タファラヌイ自然公園でも見ることができます。
WEKA(ウェカ)

ウェカはキーウィにも似ている鳥。
ウェカは昼間に餌を探して歩き回るクイナの仲間。
NZの飛べない鳥の中で最も目にしやすい鳥かもしれません。
南島のグレートウォーク、ミルフォード、エイベルタズマン国立公園などで見られます。
山の中をトレッキングなどしていると、コースをサッと横切ることがあったり、人に慣れているタイプだと街中のハトのように、お弁当のおこぼれを狙っていることも・・・。
KAKAPO(カカポ)
- マオリ語でKAKA=オウム、PO=夜。
- カカポ=夜行性のオウム
こんな意味があるのです。
世界で唯一飛べないオウムですね。
世界で唯一の繁殖方法を持っているオウム、世界唯一な特徴は数え上げればキリがありません。

KIWIと同じくらい不思議な生態を多く持っています。
2017年データによると150羽程度しかおりません。NZの飛べない鳥の中では最も絶滅に瀕している鳥。
厳重に管理のされている沖合いの島で保護されています。
滅多にお目にかかることはないでしょう。
1羽だけ親善大使に任命されているそうで、一般公開、広報活動をするために人々の前にやってくる子がいます。
Sirocco(シロッコ)と名づけられた親善大使だそうです。人気者だそうです。
幼いころに病気を持ったため、人間に育てられ人懐っこくなってしまい、そのために繁殖とは別の任務を請け負うことになったそうです。
PENGUINE (ペンギン)

みなさんご存知のペンギンです。
NZの海域のみに生息するペンギンは7種類。そのうち4種類は一般の旅行者でも見ることが可能です。
全世界でも18種類しかいないのですから、NZの海域のみに7種類が生息しているのはすごいですよね。
NZで最も有名なペンギンスポットがあります。
南島オアマルという町のブルーペンギンコロニーです。世界最小のブルーペンギンを見ることができます。
オアマル周辺のアカロアでは、ホワイトフリッパーペンギンが見られるし、南下してダニーデン周辺ではイエローアイドペンギンが意外と見やすい場所。
野生のペンギンを見ることができるのは、NZならではと言えます。
まとめ
「飛べない鳥」はオーストラリアは「エミュー」、ニュージーランドには5種類の鳥がいました。
飛べない鳥だけに限らず、やはり人間による乱獲、環境破壊などによって、世界中で絶滅に瀕している鳥たちはたくさんいることでしょう。
海外には日本では見られない生き物がたくさんいますよね。珍しい動物たちを見に行くのも楽しいものです。
鳥や動物にとっての環境というのも大事にしていかなければなりませんよね。
オーストラリアやニュージーランドへ行った際には、飛べない鳥を見に行ってみてはいかがでしょうか。
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