- クジラの特徴は?
- 代表的なクジラの種類は?
- ホッキョククジラの寿命は200年?
- クジラとイルカの違いは寿命と大きさ?
クジラは見た目や生態が魚のようでありながら、私たち人間と同じ哺乳類であり、独自の進化を遂げてきました。今回はクジラについてまとめてみました。
クジラの特徴は?

知っているようで知らないクジラの特徴について説明します。
クジラの生息地は世界各国の海中と、一部の淡水域で魚類体系の大型生物です。
最近の調査によりクジラは鯨偶蹄目(くじらぐうていもく)というグループに分類されており、カバと共通の祖先を持つ生物と考えられています。
クジラは、水中生活を送ることができるように独特の進化に成功した大型哺乳類です。
その生活は魚のようでありながら、哺乳類としての特徴も持っています。
クジラは海中で生活するため、水中で器用に授乳をこなします。
クジラは知能の高い生物で、種類によっては子どもと行動をともにしながら成長を見守ります。
クジラにはエラがなく、肺呼吸を行う

まず、クジラにはエラがありません。
魚などの水棲生物の多くが、水から酸素を供給するための『エラ』を持っていますが、クジラはエラを持っていません。
つまり私たちと同じように肺呼吸を行います。
サメは魚類であるためエラを持っていることが分かります。
クジラが深海で泳いだり海面で戯れたりするときは、人間が泳ぐ時と同じように水中では息を止めているような状態なのです。
クジラの鼻の穴は頭頂部にある

クジラの鼻の穴は頭頂部にあります。
多くの哺乳類は前方から見て顔の中心部に鼻が位置しますね。
しかし、クジラは頭部の中でも前方に突き出た位置に鼻があるため、匂いを嗅ぎ別けることなどに特化していると考えられます。
クジラは私たちと同じ哺乳類でありながら、鼻の穴が頭頂部に位置しています。
鼻が頭頂部にあることによって、クジラは頭の先を少し水上に出すだけで呼吸ができるようになっています。
クジラの四肢はヒレのように変化している

クジラは昔、陸上で生活しそしてまた海に戻りました。
クジラのヒレは水掻きのため四肢が魚のように変化しています。
そもそも、陸上の全ての生物は元々水中にいた生物達が、足を生やすことで上陸したと考えられています。
クジラは太古に海から上陸を果たし、陸上の哺乳類として生活していましたが、再び海に戻った生物と考えられています。
代表的なクジラの種類は?

クジラは80種以上が確認されています。
クジラは80種以上が確認されており、同じ種類でも生息地域によって生態も異なることがわかってきています。
ホッキョククジラ
北極海に生息することから名付けられたホッキョククジラです。
ガッチリとした重厚な体を持つ大型のヒゲクジラです。
他のクジラが採餌や繁殖のために海を移動するのとは異なり、一生を北極海と周辺の海域で過ごすことで知られています。
とても硬い頭蓋骨を持っていることも特徴的で、呼吸のために厚い流氷を突き破って浮上する姿も目撃されているそうです。
セミクジラ
日本周辺の海域にも生息が確認されているセミクジラは、ザトウクジラやコククジラなどの多くのクジラよりもはるかに大きいな体を持つ大型のヒゲクジラです。
セミクジラはクジラの中でも特に頭部が大きく、全長の約1/4を占めているのが特徴的です。
大きく湾曲した口には2mをも超えるヒゲが大量に生えています。
乱獲の影響もありセミクジラの個体数が少なくなっており、人の前に姿を表すこと自体が珍しいとも言われています。
マッコウクジラ
マッコウクジラは北極から南極まで世界各地の海に生息します。
他のクジラが200-300m程の潜水に留まるのに対して、マッコウクジラは2000m-3000mもの深海まで急潜水できると言われています。
マッコウクジラはイカや魚類を主な捕食対象としており、巨大なダイオウイカなどを捕食することでも知られています。
クジラの中でも、特に家族同士の絆が深い種であり、子育てを行う姿などが確認されています。
イッカク
19世紀頃までは伝説の動物とされていたイッカクは4-5mの体長を持ち、頭部から3mもの牙が突き出たクジラの一種です。
イッカクは雄のみが1本の長い牙を持っており、繁殖期になると複数の雄が集まり、牙をアピールし合うことで争うことがわかってきています。
シロナガスクジラ
クジラの中でも最大種であり、地球史上最大の体長を持つ動物と考えられているのがシロナガスクジラです。
30mを超える巨体を動かすエネルギー源となる食べ物は、意外にも数cmの小さなプランクトンです。
シロナガスクジラは1日に4トンものオキアミを捕食し、鳴き声は150km先の仲間にも伝わるといいます。
シロナガスクジラの天敵はシャチ以外にはいないとされています。
しかしながら、人間の捕鯨により個体数が激減したため絶滅の危機に瀕しています。
ホッキョククジラの寿命は200年?

クジラの寿命が200年って、本当!?
長寿はホッキョククジラだとか
クジラの中でもホッキョククジラが長寿とされています。
ホッキョククジラはヒゲクジラ亜目セミクジラ科ホッキョククジラ属です。
他のクジラが採餌や繁殖のために移動を行うのと異なり、ホッキョククジラは一生を北極海で過ごすようです。
哺乳類で最長の寿命を持つホッキョククジラは北極に生息し、全長は20mほどです。
数頭の個体が150~200年程度生きていることが分かり、最も長生きしているものは少なくとも211年生きていると見られています。
乱獲による激減
ホッキョククジラは、大西洋で16-17世紀頃から捕鯨の対象となりました。
近代捕鯨により全世界的にも個体数が激減してしまい、1966年には商業捕獲が一時停止になりました。
依然として絶滅危惧域をぬけてはいのですが科学指導のもとで先住民生存捕鯨が行われています。
ホッキョククジラの寿命
ホッキョククジラの寿命は100年以上とも言われていて、200年生きる個体もいるとも言われています。
2007年5月に捕鯨されたホッキョククジラの体内から、100年以上も前に製造された銛の破片が見つかりました。
この銛の破片は1880年ごろに製造されたもので130年前であることの証明になったんだそうです。
年齢が推定された理由として、子供のクジラを捕獲することはないので、銛は撃たれたが捕獲はしなかったという推測で当時は1歳いう調査結果によるものです。
クジラとイルカの違いは寿命と大きさ?

クジラとイルカの違いをご存知ですか?
クジラの特徴を見てきて、イルカと同じ特徴を持っていることに気がついた人も多いかもしれません。
実は、クジラとイルカの間には生物の分類上において明確な違いがあるわけではないのです。
一口にクジラといっても世界各地で80種以上が確認されており、その生態や特徴は様々です。
多くの種類がいるクジラたちですが、その中でも生態が似ている種類をまとめて『ハクジラ』と『ヒゲクジラ』という2つのグループに分けられています。
そのハクジラの中でも4m以下程度にしか育たない小型の種類に『イルカ』という名前が付けられているだけなのです。
最後に
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