- カナブンの幼虫を駆除するには?
- クワガタとカナブンの幼虫の見分け方は?
カナブンの幼虫ってどんなのかご存知ですか?
実はカナブンの幼虫ってクワガタやコガネムシの幼虫とよく似ていて見分けがつきにくいです。
カナブンの幼虫を駆除するには?クワガタとカナブンの幼虫の見分け方は?
このコラムではカナブンの幼虫を駆除する方法や、クワガタとカナブンの幼虫の見分け方についてご紹介していきたいと思います。
カナブンの幼虫を駆除するには?
カナブンの幼虫を駆除するにはどのような方法がよいのでしょうか?
この後、ご紹介する通り、カナブンは幼虫も成虫も実は植物に悪さをするわけではないのですが、それでも大量発生してしまうと困りますよね。
植木鉢やプランターをちょっと動かしてみたら、もぞもぞと動く幼虫が出てきたら、ぎょっとして取り除きたいと思う人も少なくないでしょう。
実は以下に紹介しているカナブンの幼虫の駆除方法は実は全て、コガネムシの幼虫にもあてはまります。
一匹ずつカナブンの幼虫を捕まえて殺す。
やはり、一番確実で植物にも悪影響を与えないカナブンの幼虫の駆除方法は一匹ずつ捕まえて殺すことです。
手間はかかりますが、虫を触るのがどうしても嫌でなければ、これに勝る方法はありません。
何の道具もいりませんので、経済的でもあります。
農薬を使用してカナブンの幼虫を駆除する
捕まえて殺す以外で一番基本的な方法は、幼虫駆除専用の農薬を使用することです。
植物の根っこのわきを掘り起こして、カナブンの幼虫が出てきたらまずはこれらを取り除きます。
そして、そのあとにスミチオン、オルトランやダイアジンなどの農薬を土に混ぜてまたその土を元に戻すのです。
特に大きくなった幼虫を殺すには、殺傷能力の高いダイアジンが有効なようです。
カナブンの幼虫が好む土を使わないようにする
土に有機物を多く入れすぎてしまうと、それもカナブンの幼虫が増えてしまう原因になるので注意しましょう。
柔らかい土だとなおさら良くないようです。カナブンの幼虫が卵を産むのに適した環境になってしまうからです。
反して、固くてざらざらした土にしておけば、カナブンの幼虫が産卵し辛い環境になります。
もちろん、土を全部そのように変えてしまうと今度は育てている植物にとって必要な栄養も足りなくなってしまいますし、それも本末転倒ですよね。
ですから、カナブンの幼虫が住み着くような土の上の部分だけ、そのようにカナブンの幼虫が好まないにしておくのが良いでしょう。
水を使ってカナブンの幼虫を駆除する方法
農薬を使いたくない場合には水を使って駆除するという方法もあります。
ただしこれは、植木鉢やプランターなどで育てている植物の場合にだけ使える方法です。
この植木鉢やプランターが全部すっぽり入るバケツや桶などの容器を用意します。
そして、その中いっぱいに水をためて、その中に植木鉢やプランターをざぶんとつけてしまうのです。
その状態で大体10分ぐらい待ってみましょう。
こうしたら、カナブンの幼虫も他の虫ももちろん水中では生きられませんので、土の中から飛び出して水面に浮かんできます。
この方法でカナブンやコガネムシの幼虫やおろか、ナメクジ、アブラムシ、毛虫なども一掃することができます。
ただし植物の健康状態によっては、葉が腐ってしまう可能性もありますのでまったく植物に被害が出ない方法とも言い切れません。
10分程度で十分なので、くれぐれも水につけたまま長時間放置しないように注意してくださいね。
土を入れ替えることでカナブンの幼虫を駆除する
カナブンの幼虫の住処になっている土自体を取り換えてしまうというのも一つの手です。
植木鉢やプランターであれば、植物を根っこごと取り換えて、土を丸ごと入れ替えてしまうわけです。
入れ替える前の土は、綺麗なものを用意して中に虫が発生していないことを確認してから使用しましょう。
ただ、この方法は畑に植えられている植物では難しい方法ですよね。
また、植物の根元を一緒に確認して、そこに生息しているカナブンの幼虫がいればそれも取り除いてしまいましょう。
また、土の表面にカナブンの幼虫が卵を産み付けられないように土の表面をすべて覆ってしまうのも有効な対策になります。
「コガネムシの幼虫カバー」というものが売られていますので、それで植物の下の土を全部覆ってしまえばよいのです。
ただこのようにカバーをつけてしまうと、土の表面の渇き具合がわかりづらくなってしまうというデメリットもあります。
カナブンって害虫・益虫?
カナブンの幼虫を駆除する方法についてご紹介しましたが、そもそもカナブンって害虫なのでしょうか?
子供に人気の昆虫といえば、カブトムシ、クワガタで、その二匹に人気はとてもかなわないにせよ、カナブンを捕まえて育ててみたという方もいるのではないでしょうか?
カブトムシ、クワガタのようなかっこいい角や強い顎はもっていませんが、カナブンも私自身、悪いイメージは全然持っていませんでした。
カナブンではなくコガネムシが害虫
そこで調べてみたところ、大量発生して困るというのであれば、話は別ですが、基本的にカナブンが害虫ではありません。
実は、積極的に駆除した方が良いのはカナブンではなく、カナブンによく似たコガネムシだったのです。
コガネムシは、幼虫のときには植物の葉をかじってボロボロにしてしまいます。
そして成虫のコガネムシは、植物の葉や花を食べてボロボロにしてしまうのです。
要するに、コガネムシは、幼虫、成虫ともに植物に悪さをするので害虫とされているわけです。
コガネムシは漢字で書くとそのまま「黄金虫」であり、お金を持っていそうなおめでたい名前ですよね。
コガネムシはクワガタ・カブトムシの仲間だけど
また、コガネムシは昆虫の中の分類だとクワガタやカブトムシの仲間に属しています。それなのにその実態は害虫だったわけですね。
しかも、コガネムシは幼虫の時は、土の中にいますので、植物がコガネムシの被害にあっていたとしても、それを発見するのはとても遅くなってしまいがちです。
気が付いたら、植物が根っこからボロボロになっていて、土の中から幼虫がもぞもぞと出てきたら、それはコガネムシにやられてしまったと考えるべきでしょう。
これに対して、成虫のコガネムシは葉や花をどんどん食べ散らかしていくので、発見しやいでしょう。
カナブンは害虫どころか益虫
反して、カナブンはどうでしょうか?カナブンの幼虫は落ち葉を食べます。
そして、糞をします。その糞が植物の成長に必要な養分を与えてくれるのです。
そして成虫のカナブンは木の樹液を吸っています。木の樹液を吸っているのは、カブトムシやクワガタも同じですよね。
カナブンの幼虫は何も悪さをしないどころか実は、益虫だったのです。
コガネムシの幼虫と同じような場所に発生して、見た目も非常に似ているので、コガネムシと一緒くたにされて駆除されてしまっているということです。
ちょっと可愛そうな気もしますよね。
カナブンを駆除する必要はない
なので、虫がどうしても苦手ということでなければ、少量に発生しているカナブンの幼虫は駆除せずともよいのです。
ただ、植物がボロボロになっていくようであれば、それはコガネムシなので駆除しましょう。
害虫であるコガネムシだけ駆除し、益虫であるカナブンは駆除しないで残してあげるのが一番良い方法ではあります。
カナブンとコガネムシの幼虫の違い・見分け方
もし、カナブンの幼虫とコガネムシの幼虫を見分けたいのであれば、歩き方や速度を見るのがよいです。
その幼虫を地面に置いてみて、地面に足を這わせて速く歩き回るのがコガネムシの幼虫です。
それに対して、背中側を地面にして歩き回り、その速度も遅いのがカナブンの幼虫です。
後でもご紹介しますが、このような歩き方をするのはカナブン以外ではありえませんので、この歩き方を見るだけでもこれはカナブンの幼虫だと特定することができます。
ただ、植物に大量に発生している状態でコガネムシだけ抽出して処分するというのは現実的ではないですよね。
カナブン・コガネムシの幼虫と似ているハナムグリも益虫
カナブンとコガネムシの幼虫が似ていて、紛らわしいことは説明しましたが、実は他にももう一つカナブンの幼虫と紛らわしい幼虫がいます。
それがハナムグリです。ただ、ハナムグリもカナブンと同じく害虫ではなく、益虫です。
ハナムグリの幼虫もカナブンの幼虫と同じく落ち葉を食べて、糞をし、植物が育つのによい土を作るのに役立ってくれるのです。
見た目は成虫だと、カナブンが無地の緑なのに対して、模様がついてるのが特徴です。
ただ、ハナムグリは知名度が低いのではないでしょうか?私も子供のころには聞いた覚えがありませんでした。
クワガタとカナブンの幼虫の見分け方は?
子供に人気の昆虫といえばやはり、カブトムシと並んで名前があがるのはクワガタですよね。
クワガタとカナブンの幼虫は非常に似ているので、一見見分けがつきません。
クワガタとカナブンの幼虫どころか、見慣れていないと幼虫ってみんな同じように見えてしまうのではないでしょうか?
クワガタを幼虫から育ててみるつもりで、幼虫をどこかで捕まえても、それが実際育ててみたらカナブンだったとしたらがっかりですよね。
ここを読んでもらえば、確実にクワガタの幼虫を見分けられるようになるでしょう。
クワガタとカナブンの幼虫の見分け方1 肛門を見る
クワガタとカナブンを見分ける上でに真っ先にみるべきなのは肛門の形です。
カナブンやコガネムシの肛門は横に割れています。これに対してクワガタの肛門は縦に割れているのです。
クワガタを確実に見つけ出したいのであれば、この肛門を見るのが一番確実な方法です。
クワガタとカナブンの幼虫の見分け方2 歩き方を見る
肛門以外にもクワガタとカナブンの幼虫のを見分けるポイントは存在します。
それは幼虫の歩き方です。幼虫をつまんで地面にそっと置いてみましょう。
クワガタの幼虫は普通に足を地面に這って歩きます。ここがカナブンの幼虫は違うのです。
なんと、カナブンの幼虫は背中を地面に向けてそのまま歩き回るのです。
クワガタに限らず、このように背中で歩く幼虫なんてカナブンしかありえません。
ただ、この方法はご説明した通り、カナブンかそうでないかを特定するのには確実な方法です。
ですから、カナブンではないからこれはクワガタだと特定することはできないわけです。
クワガタとカナブンの幼虫の見分け方3 色や毛深さなど
上にあげた2つ以外にもクワガタとカナブンの幼虫を見分けるポイントは存在します。
色に関しても、クワガタとカナブンの幼虫には違いがあります。
クワガタの幼虫はもともとは白で、成長とともに黄色っぽくなっていきます。これに対してカナブンの幼虫は黒っぽい色をしているのです。
また、頭部だけ見てみると、クワガタはオレンジ色なのに対して、カナブンは薄茶色です。
顎に着目してみると、クワガタの幼虫はカナブンの幼虫に比べて立派な大きな顎です。
カナブンの幼虫は見た目が全体的にずんぐりむっくりしており、クワガタに比べて非常に毛深いです。
それに頭の部分のサイズがクワガタなどの幼虫に比べて非常に小さいことも特徴です
まとめ
ここまで読んでみていかがでしたでしょうか?
カナブンは実は益虫で、逆にコガネムシって名前からは悪いイメージがありませんが、害虫だったという事実は私も目から鱗が落ちました。
クワガタとカナブンの幼虫の見分け方ってコツがわかれば結構簡単なんですね。
お子さんがいる方は、この知識があればお子さんにすごいね!と尊敬してもらえるかもしれませんよ。
カナブンについて
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